酵素食品について



酵素食品について

市川治療室 bS9/1993.08

「酵素の働きで洗濯物の白さが違います」という宣伝を見聞きすることがあります。
この場合の酵素は洗濯物についた汚れ(タンパク質や脂肪)を分解するものです。
食物を消化する酵素(消化酵素)と同様な働きと考えて良いでしょう。

消化酵素は働きに応じて必要量だけ作られますが、
消化酵素を作る消化器官(口・胃・腸・膵臓など)の機能が十分でない時や
食物が口から遠慮なしに送り込まれる時には消化酵素を摂取することは意味があります。

体内では消化酵素の他に多数の酵素が存在しています。
これらの酵素の働きは代謝(古い言葉では新陳代謝)をスムーズにするものです。

酵素とは、又酵素の働きとは何でしょうか。
酵素食品を食べることには意味があるのでしょうか。

  1. 酵素はタンパク質

    酵素はタンパク質からできています。
    ですから、酵素食品を食べることはタンパク質を食べているということになります。

    もし酵素食品にタンパク食品として以上のプラスアルファが無いとすると
    酵素食品を食べることは卵や豆腐などを食べることと同じになります。

    酵素食品とタンパク食品との違いを知るためには
    まず酵素についての知識が必要となります。

  2. 酵素は体内で生産されている

    酵素は代謝(新陳代謝)をスムーズに進ませるために必要です。

    体内で行われている各種の代謝を赤血球を例にして考えてみます。

    赤血球(ヘモグロビン)の寿命は約120日で、寿命で壊れた赤血球に比例して
    新しい赤血球が骨(骨髄)でグリシン(タンパク質の一つ)から八つの段階を経て作られます。
    グリシンから八段階を経てできた「ヘム」が「グロビン」と合体して『ヘモグロビン』です。

    このような代謝の他に体内では約3000種類の代謝があると考えられています。
    代謝の種類が3000であれば酵素も3000種類が必要です。
    その3000種類の酵素を食物から摂らなければならないとすると
    毎日の食物の選択が大変困難なことになるのではないでしょうか。

    しかし、身体は必要な酵素を必要な量だけ必要な時に作る仕組みになっています。
    ですから、食品として酵素(酵素食品)を取る意味はありません。

    先に「酵素はタンパク質」と書きましたが、タンパク質はアミノ酸がつながったものです。
    このアミノ酸のつながり方を指令しているのが細胞の中にある遺伝子です。
    この酵素の設計図である遺伝子は、生まれながらにして親から譲り受けているものです。

    酵素をスムーズに作るためには酵素の材料であるタンパク質の不足が無いように
    心掛ければ良いのです。

  3. 補酵素としてのビタミン

    しかし、酵素(タンパク質)は補酵素(ビタミンやミネラル)が無くては完全には作用しません。
    ビタミンやミネラルはタンパク質と異なり体内で作られないため
    食物から摂取しなくては行けません。
    ビタミンの大量摂取は酵素のスムーズな働きに関係しています。

  4. まとめ

    酵素は代謝がスムーズに行われるために働きます。
    酵素は必要な時に必要な量だけ遺伝子の指令で体内で作られますが、
    そのためには酵素の材料となるタンパク質と補酵素の材料ビタミンが必要です。
    代謝がスムーズに行われると健康レベルはアップします。


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