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DNS(Digital Nortary Service)は今世紀の知的財産権保護の常識

知的財産と時
特許制度では時間の概念が特許権という権利の存在を大きく左右させることがあります。例えば、権利行使の際に無効を主張する場合では、出願の時に既に公知となっている資料が権利を無力化させるようにも機能しますし、先使用抗弁の主張の際には出願時に少なくとも事業を準備している状態が資料として裁判官の前に提示される必要があります。権利行使は、出願から十年後や二十年後というようにかなり長い月日を経た段階で行われることが通常で、係争事件では、人の記憶もあいまいな上に10、20年前の資料を元に攻撃や防御のシナリオを組み立てることになり、その証拠としての資料の保存が鍵となります。

研究開発現場の電子化
少し前までは、米国のやり方にならってルーズリーフなどでなく綴った冊子を用い研究事項を自筆で書き、ところどころで上司など他人のサインや日付印を交え、まるで遺言を作成するかの方式で研究ノートに記録をとるのが、インターフェアランスの渦中で有利と考えられていた風潮があったようにも思えますが、今は事情が大きく異なってきていると思います。今の研究開発の実情では、研究者、技術者のそれぞれがパソコンを操作して実験データを作成・保存し、社内会議用のプレゼンテーション用資料を作成し、電子メールで意見を交換したりすることが当たり前に行われています。パソコン無しでは、何も進まないといえると思います。このように研究開発の殆どが電子化されている状況で、わざわざノートに自筆を強要することは時代に逆行し、その作業も低下してしまうことになりかねません。

DNSとは
DNSは、このような時代で生まれたIT時代の申し子であり、サイバーバージョンの公証人として利用が進むものと考えられています。なお、電子公証制度、ENS(Electronic Notary Service)という言い方もあります。 ここで簡単にDNSについて説明しますと、例えばMSワードやPDFのような文書ファイルのハッシュ値を取り、それを外部の認証機関に送信します。ハッシュ値は電子データの指紋とされるデータでありまして、一方向性の関数であるためハッシュ値から元のデータを復元することはできません。 ハッシュ値を用いることで内容そのものを外部に送信することなく“指紋”だけを企業外に送信することになります。ハッシュ値をとることでもし一部改竄された場合は、ごく一部でもただちにそれが判ります。認証機関(DNSサーバー)側では、ハッシュ値を受け取り、真正な相手からの通信か否かを判断した上でタイムスタンプを押します。そして、DNSサーバーからは、タイムスタンプが付与されたディジタル証明書が元のクライアント端末に戻されます。同時に、DNSサーバーからはユニバーサルレジストリに記録がなされ、将来の紛争時に備えます。クライアント端末では、電子公証が付与されたことが画面上確認されますが、将来の紛争に備えてディジタルアーカイブにデジタル証明書と共にデータが送られ保存されることになります。

DNSの利点
DNSを利用することで、わざわざ公証人のところまで行って確定日付などを押してもらう必要はなく、ネット上でDNSサーバーにアクセスすれば事は足りるようになり、時間の節約となります。わざわざ企業秘密に関するデータをプリントアウトする必要もなくなり、綴ったノートを準備する必要もないわけです。更に、実際に裁判となる場合では、膨大な記録な中から訴訟に関連するデータを探しだすことが必要となりますが、アーカイブに保存することでそのような検索も極めて簡単に行うことができ、時間的なロスを最小限に止めることが可能となります。

DNSの弱点
いまのところ、裁判で電子公証したデータの成立について、争われた事項はないようで、裁判所のお墨付を頂いたわけではありません。しかし、技術の流れからすると、裁判官が電子公証技術を理解するのはそれほど遠い将来ではなく、例えば先使用権の争いは10年、20年後の話となることから、今から準備しても早過ぎとは言えないものと思います。

DNS・ENS関連リンク
日本公証人連合会(電子公証も一部で行っています。)
日本電子公証機構
日本ベリサイン
シュアティー社(米国)


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