≪ 私の好きなカンガルー ≫
私はおなかを掻いてるカンガルーが好きだ。おなかを掻いてるお母さんカンガルー のことだけど……。 お母さんカンガルーには知ってのとうりおなかに大きな袋がある。大きくなったカ ンガルーの赤ちゃんもすっぽり入っちゃう、大きくて暖かい袋……。小さな頃から、 一度あの袋の中にはいってみたいって、ずっと思ってた。その袋に、カンガルーの 赤ちゃんはものすごい勢いで休む間もなく出たりはいったりしてる。 カンガルーの脚力はものすごい。ジャンプだけじゃなくて、仲間同士のケンカやな んかに強烈なキックとして使われちゃうのだから……。カンガルーは子供だってすっ ごい脚力があるから、慌ててお母さんのおなかに入ろうとする時には、誤って、も のすごい力でお母さんカンガルーの、みぞおちをキックしちゃうことだってたまに あるのだ。 でも、そんな時にかぎって、お母さんカンガルーは平然と、草原の先にあるものを 眺めながら、何もなかったように、前足でおなかを掻いている。それは、ゴルフや なんかですごいショットを見せた人が照れ隠しに、頭を掻いてみせるのとすごく似 ている掻き方だ。「いやぁ…それほどでも……」そんな言葉が聞こえてきそうな掻 き方なのだ。 大きくなった子供を自分の袋に入れて、快速でぴょんぴょん移動した後にも、お母 さんカンガルーは、立ち止まって、沈んでく夕陽を眺めながら、おなかを掻いたり する。夕陽の中でおなかを掻いているお母さんカンガルーの影は、すっごく大きい。 そして、その大きな影は、遠くを見つめながら、誇らしげにおなかを掻いている。 私はそんなカンガルーが好きだ。遠くを見つめて、誇らしげにおなかを掻いている お母さんカンガルー…… 「いやぁ…それほどでも……」とお母さんカンガルー、 「いえいえ、ホントにすごいですよ!」と私……

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