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夕焼けにたたずむマンハッタン。あるパンフレットから取った写真だが、ずっと見ているとなんだか切なくなるほどステキだ。ああ、僕はNYが大好きなんだなぁと思えてくる1枚。
| 実は、この年になるまで(何歳かは訊かないで)海外に行ったことがなかった。海外へ行きたかった若い頃は金がなかったし、その後は飛行機事故のニュースなどの影響で、大の飛行機嫌いになり、「飛行機に乗らなければ行けない海外なんてとんでもない」と思っていたのだ。それでも仕事で、国内移動の際は、仕方なく飛行機に乗ってはいたのだが…。 (自慢じゃないが、日本の都道府県は殆ど制覇したのだ。ハハハハハ! …ただ、秋田と大分、宮城には行ったことがないが…。カミサン曰く「貴方、訊くたびに行ったことがない土地が増えるわね」だって…。) それがだ。去年の春、ある人の紹介で、ヒロさんという妙にエネルギッシュなオジサンに会ってから人生が変わってしまった(そんな、大袈裟な…)。 ヒロさんは、元浪曲師。若い頃は、ある有名な浪曲師のお弟子さんだった。師匠の浪曲公演のためNYに同行した時、彼はアメリカに、いやNYに魅了され、師匠のもとを離れてそのままNYに居着いてしまったのだ。当時は金もなく、酷いときには、ポケットには25セントしか入っていなかったらしい。危ない浮浪者に混じってセントラル・パークに野宿したことも度々だったとか。それから20数年、いまではリムジン数十台を所有するリムジン配送サービス会社の社長。住んでいるところもNYバッテリーパークシティーの高級マンション。まるで女優のような白人の美しい奥さんを貰い、子供さんも6人もうけた(うーん。頑張ったね。まぁ、奥さんがあれだけ美人だと、そうなるか…。因みにうちは子なし。別に他意はない……のだ)。 とにかく、アメリカン・ドリームを手にした人物なのだが、気さくで気取ったところがない。そんな彼に青山の国際会館で会った。 「ノルさん、NYは素晴らしいところ。一度いらっしゃい。狭量な日本人とばかりつき合っていては、視野が広がりませんよ。NYへ来たら、私がいろいろな人に紹介します」。その言葉に、つい「ハイ、宜しくお願いします」と答えてしまったのだ。 そして6月、初めての海外に旅立ち、ヒロさん運転のオープンカーのベンツでいろいろな場所を案内され、いろいろな人に紹介された。そして、僕はNYに魅了された。 今回、そのヒロさんに「ご夫妻で、21世紀をNYで迎えるなんてステキですよ」と言われ、夫婦共々その気になった。そして、「ノルNYへ行く2 年末篇」となるのだ。因みにカミサンは海外初。興奮のため旅立つ1週間前から、よく寝られなかったようだ。その反動か、帰国してからはよく寝るよく寝る。「お前、目が腐るぞ」と言うと「だって、時差ボケが」だって。おいおい、帰国してからもう5日経つぜ…。 |

リースが飾られたお洒落な消防車。日本で言うとしめ飾りを飾る感覚かな?でも絵になるねぇ〜。
| NYについて最初に行ったのが、半年前に僕が泊まったコロンバス・サークル近くのボロホテル。日本からカミサンが電話した時、インド系のフロントに英語(カミサンの英語は日本語英語)が通じず、部屋にいる僕に通じるまで10分もかかった因縁の、というより思い出のホテルだ。2人はそれを思い出し、大笑いしながらホテルの前で記念撮影。そして、ホテルの隣のデリに。ここは、半年前、とても親切にしてくれた中国系の主人が経営していたのだが、扉は閉ざされ、「セール」の看板が…。生き馬の目を抜くNYでの経営に失敗したのかもしれない。なんとも寂しい気持ちで、暫くそのセールの文字を見つめてしまった。主人に「またNYにおいで」と笑顔で言われた時、「ターミネーター」のA・シュワルツェネッガーを真似「I`ll be back」とふざけて言ったことが思い出された。 |

地下鉄を乗り継ぎ、次に向かったのがユニオン・スクエアー。ところで、カミサンはNYの地下鉄を犯罪の巣窟のように思っていたらしい。地下に降りる前からビビッて、緊張のため顔が引きつっていた。乗っている最中も体を固くして、長時間の飛行機よりも疲れたようだ。映画の見すぎだっちゅうの。まあ、深夜は安全とは言えないけれど、昼間は大丈夫なのだ。おそらく、たぶん…。以前、NYカーに「マンハッタンで危険なところは?」と訊いたことがある。彼曰く「0時を過ぎたらどこも危険だ」だって…。日本とは事情が違う。けど、いまは東京の方が危険か…。
ユニオン・スクエアーのリンカーン像の前でパチリ。人間を怖がらないリスが寄ってきて、カミサンを喜ばせていた。

ヒロさんと合流し、彼の車でホテルまで移動。ところで…。飛行機のビジネス・クラスに乗る日本人って、どうして搭乗の際に「どうだ、いいだろー。俺はお前達庶民とは違うんだ。ビジネス・クラスなんだ。座席も広いんだ。足もグーッと伸ばせるし、メシもうーんと美味いんだ。(今週発売のサライに、ビジネスの食事が紹介されていたな…)スッチーのネエチャンもビジネス用の綺麗なのが揃ってるんだ(そんな馬鹿な…)。ガハハハハ、参ったか庶民」ってな風に、肩で風を切って乗り込むんだろ…。これはエコノミーのヒガミかな? まっ、それは、本題には関係ないけど…。や、関係あるな。旅の全般にも感じたことだけど、日本人の体質がここにも出ている。ま、それはそれとして…。
| ホテルに戻る前、ヒロさんと共に、日本レストラン(なんて名前だったかな?なんだかデッセっていう名前だったような…)で食事した。そこでカミサンは凍えた体を温めるため鍋焼きうどん。僕はヒロさんお勧めのちらし寿司を注文。鍋焼きうどんは8ドルくらい、ちらし寿司は15ドルいかなかったように記憶している。だが、その量と豪華さは凄い。うどんには大きなエビの天ぷらを初めとする揚げ物や海苔巻きがついているし、ちらしは大皿に盛られたご飯の上に、分厚く新鮮なネタが、これでもかっ!というくらい乗っている。これが東京だったら、3〜4千円は、いや、もっと取られるだろうな。とにかく美味かった。ただ量が多すぎて、カミサンは半分も食べられず、大食漢の僕も少し残してしまった。残した分は「to go」と言えばお土産にしてくれるのだけど、ホテルに帰ってからも同じものを食べるのは芸がないので、それはやめにした。 |

2001 NOL’s BAR
<<写真転載不可>>