今大会、異常に目立つ誤審問題を追いかけてみる。

韓国−スペイン戦に「明らかな誤審」 中国・新華社   (共同通信2002.06.22)

中国国営通信の新華社は22日、サッカーのワールドカップ(W杯)準々決勝で強豪スペインを破った韓国の勝利を速報、「アジアサッカーの新たな突破」と強調してW杯準決勝に進出するアジアで初のチームとなったことをたたえた。  
半面、後半5分と延長前半2分のスペインのゴールがそれぞれ審判員の「明らかな誤審」で無効となったなどと判定に疑問を投げかける指摘も多く、新華社電も、スペイン代表が審判員に対する不満から心理面のバランスを欠いたことで韓国の勝利につながったと伝えている。  
新華社は韓国代表が前半戦でスペインに押されながら、後半戦以降は盛り返し、延長戦では「優勢に立った」と奮闘ぶりを紹介した。  
中国のインターネット上では、「前半はトルコ戦の日本と同様、力が足りずに攻めきれなかったが、韓国はあきらめなかった」とする戦評もあった。(共同)

「ミスジャッジ連発だ」 スペインに判定への怒り   (共同通信2002.06.22)  

【マドリード22日共同】「ミスジャッジ連発だ」「信じられない!」。サッカーのFIFAワールドカップTMでポルトガル、イタリアに続いて「無敵艦隊」スペインまで韓国に沈められた22日、スペインでは審判員の判定に対する怒りと敗北への失望感が広がった。  
午前8時半の試合開始に、大半のファンは自宅でテレビ観戦。休日のため、マドリードの街中は閑散とした。  
試合後はお祭り騒ぎになるシベレス広場に「勝てば国旗を持って繰り出す」と話していた薬剤師パスさん(32)は「審判員がひどかった。あんまりだ」と涙を流した。カフェで観戦した公務員ロドリゴさん(50)は「主審と副審は買収されているに違いない」と吐き捨てるように語った。  
テレビでは「ミスジャッジで何度もゴールを取り消されては、勝てるわけがない」「残念な大会」と繰り返し指摘。イタリアが韓国に敗退した際に「ジャッジは覆らない」と語っていたテレビ解説者は「イタリアと同じ目に遭った」と嘆いた。  
スペイン南部セビリアで開催中の欧州連合(EU)首脳会議の会場でテレビを見たアスナール首相はスペインのゴールの瞬間、こぶしを突き上げたが、ノーゴールと分かると、「笑わん大臣」と呼ばれる仏頂面に戻った。首相を含む閣僚らは判定や大会に対しての批判は口にしなかった。

FIFAに抗議メール40万通   (産経新聞2002.06.22)

国際サッカー連盟(FIFA)のクーパー広報部長は22日、決勝トーナメント1回戦の韓国−イタリア戦後、FIFAに40万通の抗議の電子メールが殺到し、一時はメールの送受信に支障をきたしたことを明らかにした。  
イタリアが1−2で敗れ、審判の判定に非難が集まったこともあり、脅迫めいた内容もあったという。

FIFAに調査求めず 伊サッカー協会  (共同通信)  

【ローマ21日共同】イタリア・サッカー協会のカッラーロ会長は21日、ローマで記者会見し、イタリアが敗北した韓国戦でのモレノ主審(エクアドル)の審判の是非について、国際サッカー連盟(FIFA)に調査を求めるつもりはないと言明した。  
会長は「主審にも間違いがあったが、イタリア・チームもチャンスをミスしており責任がある」と述べ、審判批判の矛を収めるよう呼び掛ける姿勢を示した。

南米紙、韓国躍進に驚き 判定には疑問   (共同通信2002.06.23)

【リオデジャネイロ22日共同】サッカーのFIFAワールドカップTMで韓国がスペインを破り準決勝進出を決めたことに対し、南米のマスコミは22日、「赤い怒濤(どとう)の躍進−歴史をつくる開催国・韓国」(アルゼンチンのナシオン紙)と、驚きをもって報じた。  
ただ「スペイン、韓国と審判員のえじきに」(アルゼンチンのスポーツ紙オレ)「審判員の助けで韓国がPK戦でスペイン下す」(ブラジルのフォリャ・ジ・サンパウロ紙)「韓国と審判員がスペインの夢終わらせる」(コロンビアのラジオ局カラコル)などと、判定には疑問を投げかけていた。

審判員にミスあった FIFAが認める   (共同通信2002.06.23)  

ワールドカップで審判員の判定に疑問が相次ぐ中、国際サッカー連盟(FIFA)のクーパー広報部長は23日の記者会見で、審判委員会のエルジク委員長のコメントを紹介する形で「今大会は判定で1つか2つの大きなミスがあった」と語り、具体的な判定に対するものではないにせよ“誤審”を認める発言をした。判定へのビデオの導入は否定した。  
この問題では、イタリアとスペインがともに韓国に敗れた試合での判定に激怒。韓国−イタリア戦後、FIFAに40万通の抗議の電子メールが殺到したが、22日のスペイン−韓国戦後もそれに近い数のメールがスペインのファンから寄せられたという。クーパー広報部長は「感情的になるのは理解できる」としたが「審判員も人間。過ちは完全に排除できない」と話した。

審判委員長、誤審認める=韓国戦で相次ぐ微妙な判定〔W杯〕   (時事通信2002.06.23)

ワールドカップ(W杯)で審判の判定が論議を呼ぶ中、国際サッカー連盟(FIFA)のエルジク審判委員長は23日、コメントを発表し、「懸念される審判のミスが一つ二つあった」と誤審を認めた上で、「審判も人間。ミスを根絶することは不可能だ」と弁明した。  
今大会は特に、アジア初のベスト4に進出した韓国戦で微妙な判定が続いた。1次リーグではポルトガルの2選手が退場処分となり、決勝トーナメント1回戦ではイタリアの司令塔トッティが退場。22日の準々決勝では、延長戦でスペインの決勝点かと思われた場面でクロスを上げたホアキンのドリブルがゴールラインを割ったと副審に判定されるなど、2度のゴールが帳消しになった。   
韓国−スペイン戦の審判は主審がエジプト人、副審がウガンダ人とトリニダードトバゴ人。欧州のメディアからは「欧州以外の審判3人が共謀したのではないか」との声も飛び出している。ブラッター会長も22日、「明らかに得点というケースが2度あった。審判の選出や指名方法を見直す必要がある」とAFP通信に発言。組織トップの異例の注文は、問題の深刻さを示している。

審判はサッカー先進国から 判定ミス続出で改革案   (共同通信2002.06.23)

ワールドカップで判定ミスが続出している問題で、審判員はサッカー先進国のレフェリーを中心に構成すべきだとの意見が出ている。改革案につながるかが注目されている。  
中国のミルチノビッチ監督は23日、「国籍にとらわれず、サッカーの盛んな国の、レベルの高いリーグで活躍している審判員が、ワールドカップでも審判員を務めるべきだ」と述べ、国際サッカー連盟(FIFA)に対し審判団の構成の変更を求める考えを明らかにした。  
同監督は、「今回は経験の浅い審判員がミスをしている。特に韓国側での試合に誤審が多い。選手ばかりでなく、判定に携わる人間も、豊かな経験が求められることは言うまでもない」と述べ、欧州と南米の審判員を増やすべきだとの考えを示した。  
FIFAはこれまで、判定の公正さを期すため、多くの国からバランスよく審判員を招集していた。しかし今回は、ブラッター会長も「副審の判定が悪い」と発言し、制度的な改善の必要性を認めている。  
ミルチノビッチ監督は、今回の中国を含めワールドカップで異なる5チームを指揮したベテラン監督。

地元有利の“疑惑の笛” 審判員改革の必要も   (共同通信2002.06.23)  

アジアで初めて開催されたワールドカップは、思わぬところで不満が噴出している。開催国に有利と疑問視される審判員の笛だ。微妙な判定で韓国に敗れたスペインやイタリアは「スキャンダル」と批判。「ホームタウンデシジョン」は審判員制度の改革論議にまで飛び火している。  
ワールドカップで、開催国が地元有利の判定に助けられたことはこれまでにもある。最も顕著な例が1982年スペイン大会。地元で不振のスペインは1次リーグのユーゴスラビア戦で主審の“温情”でPKをもらい、一度失敗しながらもGKが動いたとされ、やり直しで1点をプレゼントされた。  
そんな前歴があるにせよ、国際舞台の経験が長い日本の元国際審判員は「韓国びいきの一連の判定はあまりに露骨」と首をかしげる。「主審はホーム寄りの笛を意識的に吹けないものだが、雰囲気にのまれたのか、技能不足なのか」。準々決勝のスペイン−韓国戦が、アフリカと中米の審判員で構成されたことについても「常識的には偏った印象だ」と不信感を示した。  
日本も1次リーグでやや有利な判定を受けたとされる。反則数で最多だったが、警告が意外なほど少なく、各チームから不満が出た。「審判も人間だから多少の温情は働くもの。それでも現在のワールドカップでマフィアや政治の力が動くことはないと信じたい」と同審判員は力説した。  
近年はプレーのスピード化についていけず、誤審となるケースも増えた。こうした状況を踏まえ、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長は元プロ選手の登用など、審判員選出方法の改革方針を打ち出している。(田村崇)

選手を悲しませないで スペイン協会が抗議文   (共同通信2002.06.23)  

「“無敵艦隊”から勝利を強奪した審判員たち」−。スペインのメディアは23日、韓国にPK戦の末、ベスト4の夢を絶たれたスペインの悲劇を一斉に大きく取り上げた。スペイン・サッカー協会のビジャル会長は「審判運営がスムーズにいってない」として国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長に公正を訴える抗議文を送った。  
日刊紙マルカは、スペインが決定力不足だったことを認めたうえで、審判員の判定が公正さを欠いたと指摘。その最大の原因として、日本、韓国の2カ国共催で組織が分散し、審判員の管理も困難になったなどと分析している。  
各メディアは、疑惑の判定の犠牲者となった選手の声も伝えた。主将でこのワールドカップを最後に代表を引退する34歳のイエロは「ワールドカップを4度経験したが、これほど悔しい思いは初めて」と語った。PKを外した20歳の新鋭、ホアキンは「ゴールキックになった僕のプレーは、審判の明らかなミス。あのショックが頭にこびりついたままで、あこがれていたワールドカップに幻滅した」と涙ぐんだ。  
準決勝が25日から始まる。イエロの「力を出し尽くしている選手を悲しませないでほしい」という言葉が痛切だ。

韓国戦はスイス人主審〔W杯〕    (時事通信2002.06.23)

【ソウル23日時事】国際サッカー連盟(FIFA)は23日、準決勝2試合の審判を発表。韓国−ドイツ戦(25日、ソウル)はウルス・マイヤー氏(スイス)、ブラジル−トルコ戦(26日、埼玉)にはキム・ミルトン・ニールセン氏(デンマーク)が主審に指名された。  
副審にはフレデリク・アルノー氏(フランス)らが指名され、ブラジル−トルコの第4審判に米国人のブライアン・ホール氏が起用された以外はすべて欧州人が占めた。

FIFA審判委員長辞任へ スペインへの不利な判定で   (共同通信2002.06.23)

【蔚山(韓国)23日AP=共同】国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会のビジャル委員長(スペイン)が辞意を固めたと、スペイン・チーム関係者が23日、明らかにした。
ビジャル氏は、スペイン・サッカー協会の会長を務めている。スペイン代表チームの広報担当は、22日のスペイン−韓国戦でのスペインに対する不利な判定の連続も辞意を固めた理由の一つとしている。

疑惑の韓国戦、審判にイエローカード!  (夕刊フジ2002.06.24)

今大会で繰り返されている審判の誤審問題が、選抜制度そのものを変える可能性が出てきた。  
イタリアに続き、スペインまでも、“疑惑の判定”で姿を消し、後味の悪さが残ったW杯準々決勝。韓国の勝利に水をささないためにも、FIFAのブラッター会長が、早急になんらかのアクションを起こすことが求められている。  
22日、幻のゴールで韓国にPK負けしたスペインの各紙は、「アトラコ(強盗)」(マルカ紙)、「腐ったW杯」(アス紙)と激しい調子で、FIFAとエジプト人主審含む、3人の審判を痛烈に批判した。  
また、決勝トーナメント1回戦で韓国に負けたイタリア代表は、いまだに、「審判が韓国よりだった」と主張。スペイン戦で同じトラブルが繰り返されたのを見ると、「またもや、コリアスキャンダル」(コリエレデラセラ紙)、「疑惑のコリア戦」(ダタスポーツ)といった激しい批判を再開した。  
イタリア国内では、極右政党が、韓国戦の主審をつとめたエクアドル人のモレノ主審を検察庁に告発したばかり。  
スペインのマルカ紙によると、告発書を提出したマウリシオ・ジョルジェッティ氏は、「韓国サッカー協会会長で、FIFA副会長もつとめる鄭夢準氏が、主審にイタリアが不利になるよう圧力をかけた」と主張。抗議の声は日増しに過激さを増すばかりだ。  
スペインvs韓国のテレビのリプレー画像では、延長前半2分のモリエンテスのゴールにつながったホアキンのクロスは、インラインだった。また、後半5分のファウルとられたバラハのゴールも微妙。  
しかし、ピッチの中での審判の判断は絶対。いくら抗議しようが、スペインもイタリアも今後、負けが覆ることはありえない。  
ただ、このすさまじい抗議を放置すれば、韓国の勝利はもとより、将来的にこの大会への評価までにも、悪影響を及ぼすことになるのは必至だ。  ブラッター会長は、「残念だが、今大会の審判の判断に問題があるのは事実」と事実上、誤審があったことを認めたともとれるコメントを発表した。  
そしてエクアドル人、エジプト人が主審をつとめた試合で問題が起こったことから、「ピッチの中で言葉が通じないからいけない。国籍を問わず、いい審判を選ぶことが必要だ」と話し現在、各大陸からバランスをとって選んでいる審判を、実力重視。つまり、レベルが高いといわれるUEFA出身の審判が増えてもやむをえない、との見方を示した。  
そうなると、アジアやアフリカ、南米諸国は救われず、根本的な解決策にはならないのは明白。  
28日に横浜でFIFAの実行委員会が行われるが、この問題はとりあげず、「今後の重要な検討課題」と、次回ドイツ大会への宿題とする方針のブラッター会長。  
この大会もいよいよ残り4試合。同じ、トラブルが起きないことを祈るばかりだ。

韓国びいきを全面否定 FIFA、陰謀説に反論   (共同通信2002.06.25)  

FIFAワールドカップTMで、韓国が欧州の強豪を連破してベスト4に勝ち進んだのは、意図的な韓国びいきの判定によるとの見方が出ていることに対し、国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長は24日、声明を出し「韓国に肩入れした陰謀があるとの指摘を、全面的に否定する」と、強く反論した。  
韓国は決勝トーナメント1回戦では、イタリアの中心選手トッティが退場となったのに乗じて延長戦で勝った。続く準々決勝は、スペインが2度、ゴールに入れながら、いずれも得点を認められなかったことに救われ、PK戦を制した。  
イタリアやスペインでは、「勝利が盗まれた」などとする報道が出ており、判定に意図的な不公平があったとの論調が目立っている。また両国からは、ファンがFIFAを強く非難するメールを送り付ける事態となった。  
FIFAはまた、声明の中で「決勝は当初予定通り、6月30日午後8時から横浜で実施する」と強調し、韓国が勝ち進んだ場合には、韓国に決勝会場を移すのではないかとの憶測も否定した。

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