<2002年3月16日(土)放送分>


明日香村キトラ古墳情報

キトラ古墳は、明日香村の東南部、高取町との境に近い、阿部山地区にある円墳です。2段構造になっていて、上の部分が直径9.4 m、下の部分が13.8m、高さが3.3 mです。誰が埋葬されているかは分かっていませんが、7世紀末から8世紀の初め頃に出来たものと考えられていて、デジタルカメラを入れて調査が進められていることでも知られています。そこで、このキトラ古墳について、明日香村文化財課の藤田尚(たかし)さんに、お話をお伺いしてきました。
Q:キトラ古墳の主な発掘調査の歴史を簡単に教えてください

・1983年にファイバースコープで調査をした結果、柩を入れる石の部屋の壁に、
 四神の1つである玄武の壁画が見つかった
・1988年3月、超小型カメラを入れて調査をすると、北の壁面に玄武のより鮮明な絵を確認。
 また、西の壁に白虎、東の壁に青竜を確認。さらに、天井に北極星を中心とする天文図が
 見つかった。
・2001年3月、334 万画素のデジタルカメラを入れたところ、南側の壁に、国内では初めての
 朱雀の壁画が見つかった
 


明日香村埋蔵文化財展示室で取材
Q:今年も新たな発見が発表されましたが…

・これまで3回の調査をしているが、2001年12月に、文化
 庁による探査が行われていて、400 万画素のデジタル
 カメラによって撮影され、壁画としては初めての、十二
 支の内の1つである獣頭人身像が撮影された。
 これは、東の青竜の左下に描かれていて、顔は虎、
 体は人間で描かれている(着物を着ている)
・さらに玄武の真下には、やはり十二支の内の1つ
 である鼠の絵、天文図の中にはカラスと見られる絵も
 あった

 

Q:古墳の内部の壁画というと、同じ明日香村にある高松塚古墳が有名ですが、
    四神などの絵で、高松塚とキトラ古墳とでは、違いがありますか?

・高松塚にはない、十二支が描かれている点
・白虎は高松塚より力強く、躍動的である点
・天文図が、高松塚よりも現実に近い絵で描かれている点。この東アジアの天文図では
 最も古いと考えられている
 

Q:今後、キトラ古墳はどうなっていくのでしょ
   うか?

・4月以降、実際に人が入っての発掘調査が進め
  られようとしている。
・また、現在の国営飛鳥歴史公園は、祝戸地区、
 石舞台地区、甘樫丘地区、高松塚周辺地区の
 4地区で整備がされているが、新たにキトラ古墳
 周辺地区がこれに加わることになっている。
 そこは、壁画や天文をテーマにした体験ができ
 る、歴史学習の場になる予定


朱雀の絵の前で藤田尚さんにインタビュー

なお、キトラ古墳は発掘調査中なので、
近くで見ることはできませんが、
明日香村埋蔵文化財展示室に行くと、
キトラ古墳の石室の実物大の模型や、
壁画を撮影したものなどを見ることができます。


明日香村埋蔵文化財展示室
開館時間:午前10時〜午後4時 
休館日:土曜、日曜、祝日 
入館料:無料 
交通アクセス:近鉄橿原神宮前駅から奈良交通バス岡寺 
          前行き乗車、飛鳥バス停下車すぐ 
電話番号:0744-54-5600