20041月31日(土)オンエア
明日香村
西日本三大奇祭
飛鳥坐神社「おんだ祭り」


 


おんだ祭りが行われる飛鳥座神社

吉川磨佐弘さん
(左)と 飛鳥弘文さん


使用されるお面


ちょっとかぶらせてもらいました


当日はこんなことをするそうです

昔から知る人ぞ知る名高いお祭り「おんだ祭り」は、ここ数年、とくに有名になってきました。このお祭りは、明日香村の東部の小高い山の森の中にある飛鳥坐(あすかいます)神社で行われる、西日本三大奇祭の一つです。飛鳥坐神社は、天長6(829 )年に、今の所に移されたと言われていて、社殿は、江戸時代に造られたものですが、この神社の境内や裏山には、陽石(ようせき)という石がたくさんあるのが特徴です。太陽の陽に石と書きますが、これは実は、男性のシンボルの形をしています。子宝を授ける神としてあがめられています。あした行われる「おんだ祭り」も、子宝という要素が出てきます。どんなお祭りなのか、飛鳥坐神社の宮司・飛鳥弘文さんと、飛鳥坐神社祭り保存会の吉川磨佐弘さんにお話を伺ってきました。

木村:おんだ祭りは、いつごろから行われてきた、なにを祈願するお祭りなのでしょうか?
宮司:いつごろからという時代は分からない。ただ言えることは、一時代前の服装を使って、一昔前の道具を使って、五穀豊穣とその後の子孫繁栄といいますか、天狗やお多福が出てきて、赤ちゃんが授かるようにというお祭りをするわけです。けど、いつごろというのは分かりません。幸せになりたいという、そのころからはじまった思いますけどね。
木村:では、具体的にどんなことをするのでしょういか?
吉川:朝の10時から、天狗と翁、お多福、牛の4人が、まず上の本殿に参拝させていただきまして、それから青竹を持って、皆さんの腰からお尻にかけて厄払い、無病息災を願いまして、叩いて歩かせていただきます。
木村:そういった意味があるわけですね。
吉川:それから、お昼2時からですけど、天狗、牛、翁の3人が、神楽殿にてお田植え神事の儀式を行わせていただいています。
木村:お田植え神事というのは、どういったことをするのでしょうか?
吉川:昔ながらの牛を使って、泥田を練り歩くといいますか、本当に昔の農業を再現する形でやっております。
木村:演じるわけですね。で、田植えが終わって?
吉川:天狗と翁は下りて、僕らは「お多やん」と呼んでいますが、お多福を迎えに行って、再び上で子孫繁栄の神事を神楽殿で執り行っています。
木村:子孫繁栄と言いますと?
吉川:ちょっとエッチなんですけども、まあ、その、初夜を実際に観客の前で演じてるわけです。その時に、実際に使った紙を皆さんが奪い取るように…欲しがるものですから、それを持って帰っていただいて、子供さんが欲しいという願いのもと、それ使っていただくと、子孫繁栄という形で…
木村:お守りになるわけですね。
吉川:お守りというか、実際に使っていただくわけです。
木村:そうなんですか。で、実際に吉川さんも演じられていて、エピソードなんかもありますか?
吉川:そうですね。もう今から何年か前になるんですけども、舞台の上で天狗を演じさせてもらっとったんですけど、観客の中から、「バットマンのパンツが見えてる」と言われて。昔の農家のお祖父さんがはくようなズボンですから、今のチャックとかボタンとか着いているわけではなく、後ろであわせてヒモで括ってるんですね。そしたら、お尻のところでパカッとこう、ズボンが割れてですね。バットマンが出てたという…(笑)

◎おんだ祭りでは、天狗、翁、牛、お多福のお面をつけた4人が登場し、二つのことをします。
1.追いかけまわす
朝の10時過ぎから午後4時頃まで、天狗と翁と牛が、神社を出て、近くを回る。そして、手にささら(青竹の先を細かく割ったもの)を持って、子どもや大人を見ると、かたっぱしから追いかけてお尻をたたく。
この追いかけっこによって、田んぼや畑を踏み荒らすが、よく踏まれた方がその年の収穫も多く、また、ささらでよく叩かれた方が、無病息災と考えられている。
2.夫婦の行為をする
2時から1時間半ほどは、天狗と翁は神社にもどり、まず、田おこしから田植えまでのプロセスを一通り演じる。次に、天狗とお多福が、拝殿で神主の前で結婚式らしき儀式をあげてから、夫婦の行為を厳粛かつユーモラスに行う。会場は笑いの渦。
最後に、その儀式で使われた紙(股間を拭くしぐさをする)を、群衆に投げると、みんなそれを取り合う。拭く紙=福の神となり、持ち帰りたがる。

飛鳥坐神社・おんだ祭り
開催日時:2月1日(日)午前10時過ぎ〜午後4時ごろまで。 飛鳥坐神社の拝殿での催しは、午後1時半から4時前ぐらいまで。まず、あすか太鼓奉納演奏があり、2時から儀式の第一部、田起こしから田植えまでを演じ、その後、第二部で夫婦の営みを演じます。なお、最後には、お供えのお餅をまく御供(ごく)まきがあります。
 *無料で楽しめます
行き方:近鉄の橿原神宮前駅から奈良交通バスの岡寺行きに乗車、飛鳥大仏前下車、徒歩3分
飛鳥坐神社の電話番号:0744−54−2071