20041月10日(土)オンエア
明日香村
雄綱・雌綱の綱掛け神事


 


山本稔さん(左側)


雄綱が掛けられている神所橋


雄綱(掛け替え前でかなり傷んでいます)

明日香村の雄綱と雌綱は、いわば巨大な「しめ縄」です。
明日香村を流れる飛鳥川では、毎年、この時期、綱掛け神事が行われます。
2本の綱がかけられますが、これがただの綱ではなく、その真ん中に、
男性のシンボルと女性のシンボルがついている綱で、1本が雄綱、
もう1本が雌綱です。雄綱と雌綱は、別々に掛けます。
毎年、1月11日に雌綱掛けがあります。
そして、毎年、成人の日に行われるのが、雄綱掛けです。
場所は、雌綱が明日香村の栢森(かやのもり)の集落の入口、
雄綱が稲渕の集落の入口です。
稲渕の綱掛け神事の総代の山本稔(みのる)さんに、お話をお伺いしました。

木村:綱を掛けるというのは、どういう意味があるんですか?
山本:地元の稲渕の大地に、今年1年通じて、
    災いや災害が来ないように祈って掛けます。
木村:家にしめ縄をつけるのと同じですね。
山本:そうですね。個人の家でするのに対して、これは稲渕の大地
    全体を守るためにするしめ縄ということですわ。
木村:当日は何人ぐらいのかたが綱掛けをするんですか?
山本:編む方は15名ほど寄ってします。掛ける時は、地元の方と、
    観光客の方にも手伝っていただいて、20〜30人近う人手が
    あったら掛けやすいなあと思いますけどね。
木村:かなり大きな綱ですもんね。
山本:全長にして70センチ近くあるので、たくさんの手がいるわけですね。
木村:この綱をかけおわった後は、何かするんですか?
山本:無事掛けおわったら、神主さんに来ていただいて、
    御祓いして、お供えしているミカンとかそういうものを、
    お下がりとしてもらっていただいています。
木村:じゃあ、お土産ももらえるわけですね。
山本:そうですね。

雄綱は、70mあるしめ縄の真ん中に、1mぐらいの男性のシンボル
がぶら下がっているもので、あさって12日(成人の日)に掛けられます。
一方、雌綱は、雄綱の2キロほど上流に掛けられますが、
長さは70mぐらい、川面から4m前後の高さに掛けられます。
真ん中に、菅笠(すげがさ)のような、蜂の巣のような、
ニンニクの上半分のような、そんなような形をした女性の
シンボルがぶら下がっています。シンボルは、夏みかん1個を竹でさして、
それをしめ縄で巻いています。その両側2mの位置には、
榊と御幣が吊られ、さらに長さ2.5 mの縄をそれぞれ垂らしています。
11日のお昼から、9人で、村にある倉庫にて作ります。
綱をかけるのは午後3時半頃からで、40分ぐらいで掛けていきます。
手順ですが、まず、出来上がった綱を、綱掛け場にある1mほどの
福石という石に巻きます。そして、その綱を渡しますが、
川幅が1m半ほどなので、両サイドから手で渡して掛けていきます。
綱を固定する所は、コンクリートで作ってあります。
綱を掛けた後には、お酒と16個のミカンを供えます。
ミカンは、4本の串にだんご状態で4つずつ刺し、それを並べて、
さらにもう2本の串を横に通して固定します。つまり、角のミカンだけ
縦横両方の串に通されることになります。また、別に1.5 mの竹を用意し、
それの先の方を4つに割って広げて、そこに刺し、ミカンを乗せて供えます。
なお、このミカンは子どもたちに配られます。

栢森(かやのもり)の雌綱
1月11日(日)のお昼から綱を作って、午後3時半から綱掛け
場所は雄綱の2キロ上流・飛鳥川

稲渕の雄綱
1月12日(成人の日)の朝7時綱を作って、午後2時半ぐらいから綱掛け
場所は飛鳥川の神所橋(かんじょばし)

行き方:雄綱の稲渕が、石舞台古墳の西を飛鳥川沿いに
     上流の方向へ500 mほど歩いた所。雌綱の栢森が、
     そこからさらに2キロほど上流。
     なお、石舞台古墳へは、近鉄橿原神宮前駅から奈良交通バスの
     岡寺前行に乗り、観光会館前バス停で降りるのが便利。
簡単なお問い合わせ:明日香村役場へ
電話番号:0744−54−2001