シギリヤ・ロック

シギリヤ・ロックのある街、シギリヤでは、
旅程三日目にして早くもフラフラのヘロヘロのボロ雑巾と化しているカノジョに気を使い、
良さげなリゾートを目指した。

ホテル・シギリヤ。

見るからに敷居の高そうなフロントで値段を聞くと、

「一部屋6300ルピーです。サー。」

と、いきなりのご主人様呼ばわりである。

もっと安い部屋は無いのかよと聞いてみれば、

「申し訳ございません。全てこの値段でございます。サー。」

と、にこやかな笑顔。
どうにも調子が狂うことこの上ないのだった。

清水の舞台から飛び降りる気持ちで6300ルピー(≒6300円)を払い、
(とゆうても鶯谷のラブホよりも全然安いのだが。
 あくまでも1時間半の長距離バスの値段が20ルピーの国における6300ルピーである。
 私のアタマはすでにもう、日本の金銭感覚とは完全にズレちまっているのである。)

ホテルのプール(そこからはシギリヤ・ロックが見える)でしばしのセレブ気分。





夜のビュッフェは一人900ルピー(=900円)
清水の舞台から・・・・以下同文。
(あくまでも路上で売っている焼きトウモロコシが一本20ルピーの国の900ルピーである。
 ・・・以下同文。)

カノジョが受けたアーユルヴェーダ3時間フルコースのお値段は7000ルピー。

「シブヤのエステなんて一回1時間1万5000ルピー(円)もするんだよー」

なんてカノジョは嬉々としているが、
あいやしかし、焼きトウモロコシが350本買える値段なのだよそれは。
1日1本食べれば盆暮れ除いた日は毎日トウモロコシが食えるのだよ。

もうわけがわかんないのだった。



四日目。

ホテル・シギリヤでの気持ちの良い朝。

このホテル・シギリヤ、
水洗はグローエ、
シャワーブースはガラス張り、
カウンターは天然大理石である。

うむ。実に素晴らしい。


あかんあかん。バックパッカー魂が吸い取られてゆく。。

きったないTシャツを羽織っていざ、シギリヤ・ロックへ。



さぁ、登るぞ。


シギリヤ・ロックは今回の旅行の目玉である。

詳細はめんどくさいから書かないので(コラ)
WEBのどっかで調べてほしい。(コラコラ)

せんじつめて書くと、
昔、狂気に走った王が、とんでもなくバカでかい岩の上に宮殿を作ったのである。
ジャングルのどまんなかにバカでかい岩がポツンと有って、
その岩のまた頂上にポツンと宮殿が有るのである。
なんだかもう「天空の城ラピュタ」状態なのである。

ね。行きたくなってきたでしょ?


というわけで、シギリヤ・ロックを登る、登る。





俺は剣岳かマッターホルンでも登っているんかというくらいの斜度を登るわけで、

高所恐怖症のカノジョは泣く、泣く。

びえーんと泣く彼女に僕は、キレる、キレる。

そんな状況にスリランカ人の好奇の目線が何十、何百と集まっているわけで、
なんだかとても面白い状態なのだった。

、というわけで、ボロンナルワしかり、ダンブッラしかり、シギリヤしかり、
スリランカには外人の観光客はあんましいない。
シギリヤに少しはいるかな、という程度で、
基本的には9割がスリランカ人の観光客なのだ。
日本人に限れば、今回の旅で10人も見ただろうか。

アンコールワットでカンボジア人が観光してる姿など僕は見たことが無く、
そういう意味でもこの国はそこそこ平和で裕福なのだな、という事実が窺い知れるのだった。

シギリヤ・ロックを登りつめる。
360度の超ドキュウパノラマ。
猛烈な風が吹きすさび、その風の向こうに見渡す限り一面のジャングルが広がる。





今回の旅の目的は、果たした。



06.01.22


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