カオサンロードというところ

カオサンロードというところ。

あまりにも有名な、バックパッカーの溜まり場。

3月。東京から香港を経由して8時間。
深夜1時のドン・ムアン空港。
タラップをおりたとたん、
文字通り、むああぁっとカラダ中にまとわりつくアジアの空気。
”アジアやな〜”
にやけながら、おもわずひとりごちる。
あいかわらずうさんくさい客引きのおっさんたち。
あちらこちらにいる、なんとはなしに心細そうな大学生バックパッカー。
そして、なんのことはない、自分もその一人。

4人でシェアしたタクシー。
期待と、そしてそれを上回る不安が交錯し、ついつい黙りがちな2人組の卒業旅行バックパッカー。
去年行ったアンコールワットと、ハ○パの話を得意げでもなく話す男が彼らの尊敬を一手にあつめる。
そして、僕。

暗闇につつまれるタイの街を走りぬけ、
タクシーが着く先は決まっている。
カオサンロード。
あたかも、それが東南アジアの旅の規定事項でもあるかのように。

見なれた通りが目の前に姿をあらわす。
D&Dinn、saiam oriental、chaosan palace hotel・・・・
カオサン・パレス・ホテルの横の通りを抜け、
グリーンハウスへ。

”じゃあ、今から軽く飲みに行ってきますわ”
部屋をシェアした彼は荷物とパスポートをベッドの上に放り出し、階段を駆け下りていった。
週間少年ジャンプを僕に渡して。

明日から、数日間、カオサンロードでの”日常”が始まる。
10バーツのスイカとパイナップル。
今にも落ちてきそうな音を響かせながら回る天井のファンとドミトリーの首がすわらない扇風機。
スージーパブの喧騒。53番の赤バス、クーラーなし2バーツ。ホットメール1分1バーツ。
飽きもせず繰り返されるタイタニックとロミオ+ジュリエット。
ビザ待ちの怠惰な日々。
怠惰な人々が怠惰な日常を送る街。

そしてそれが、僕の大好きなカオサンロードだ。


この路地に見覚えがある方。今度一緒に飲みましょう。


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