24歳からの自動車免許。 第4話

屈辱的なことを言われたのである。

皆さんもとっくにご存知の通り、潮見はれっきとしたバイカーなのである。


思い起こせばはや18の時分から原チャリに乗り始め、
原チャリで1年半・5000キロ、
ドラッグスターで4年・22000キロを走破し、
さらには日本縦断バイク旅行なんてことまでも成し遂げちまった、

あくまでもれっきとしたバイカーなのである。

そんなれっきとしたバイカー・潮見にあの時、なんとまぁ奴はいけしゃぁしゃぁとこう言いやがったのである。


「バイク乗った事あんの?」 と。


僕は絶対に忘れない。あの冬の日の屈辱を。




さて、運命の仮免試験の当日である。

はっきりいって、潮見は密かに余裕ぶっこいていた。

前日の教習で教官に、
「この調子なら全然問題ないよ。絶対受かるでしょ」
といわれ、
そりゃそうだ。4年間バイクに乗ってきたんだから。
、と揺るぎ無い自信を確固たるものにし、そして本日の仮免試験に堂々と挑む潮見なのであった。



そして仮免試験本番。



ミラーもちゃんとチェックした。
巻きこみ確認オッケー。
交差点では左右確認。(先頭車両だった場合のみ)
踏み切りでも左右確認。(ちゃんと窓も開けるのだ)
直線は30キロまで加速して2回のポンピング・ブレーキ。
車線変更まで強引に行こう。ではなくて、車線変更はちゃんとミラー+目視確認。
S字とクランクはアウトインアウトでしっかりライン取り。


その全てを完璧なまでにこなした潮見に今、一枚の合否通知が手渡された。







坂道発進 エンスト8回。 不合格。







そして奴は言ったのである。


「・・・・・・潮見君ってバイクの免許持ってるみたいだけどさ、教習所出てからバイク乗った事あんの?」






・・・・・・・そりゃごもっとも。




徒然エッセイの目次へ

HOME