21世紀のシェーバ事情(2)1-2-3

23/Jul/2006
Koichiro SHIDA

Braun System 1-2-3は,'80年代後半から'90年代初めにかけて作られた, ブラウンの歴史を通じて一枚刃の最高峰である. 二枚刃,三枚刃の機種と比べてボディがスリムで精悍な感じがする. 三枚刃が主流になって十年. 現在から見た1−2−3の評価は…

複刃の優位性がだんだんはっきりしてきた. 今だから言える1-2-3の欠点とは次の3点だ.
  1. カミソリ負けしやすい.

    当時のキャッチフレーズ「深剃りの深剃りは,ブラウン」のとおり, 1-2-3は深剃りが効く .網刃の六角パターンは後継のFlex Controlに比べて大きく, ひげが穴の奥まで入り込みやすいのだが,その分肌も削ってしまうようで, 数日続けて使うと皮膚が赤くなったり,出血したりする. これは複刃の機種では改善されている.

  2. 網刃が傷みやすい.

    1-2-3以前のシンクロンシリーズなどでは,網刃は平面の状態で売られていて, 自分で折り曲げてシェーバの網刃ホルダーに装着した. このため,網刃に折り目がついたり,力をいれて剃ると網刃が変形して 偏磨耗したりすることがあった. 偏磨耗すると網刃の寿命が縮む. 1-2-3ではカセット式網刃といって,使用するときのU字型の形で 売られるようになった. これによって装着時の変形は避けられるようになったが, 偏磨耗については変わらなかった. これは,網刃の曲率半径Rが大きく前後方向の剛性が低い一枚刃の宿命であった.

    複刃なら,網刃のRが小さくなり変形しにくいし, 皮膚の当たる角度も一定に保たれるので, 網刃の変形破損はめったに起こらなくなった.

  3. 網刃のガタつき

    網刃は内刃につられて左右に振れようとする. これを網刃ホルダーが押さえるのだが,1-2-3以前は取り付け構造の関係で このガタを完全には防げていなかった. 長年使っていると網刃ホルダーのボディ側が磨耗してガタが 大きくなる傾向にあった. 複刃のモデルでは,より固く取り付けるようになり, がたつきが押さえられている.

僕は2006年5月,System 1-2-3 Electronicを引退させた.
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