21世紀のシェーバ事情(1)ブラウン

―オペレーションコスト上昇中―

23/Jul/2006 Koichiro SHIDA

 1995年発表のFlex Integral 3シリーズから2005年の最新モデルまで すべてのシリーズがカタログに載っている. 旧モデルをカタログに残すことで替刃がより長い間提供されるのは ブラウンの伝統的美点である.順番はこうだ.

○TriControl S

次に述べるFlexシリーズの首振り機構を除いて安くしたもの .内刃はFlexと同じ.

○ Flex XPS/Flex Integral

三枚刃の基本モデル. 1992年のFlex Controlで初めて網刃が二枚になったが, その中間にくせひげトリマーを追加して三枚刃と称した 初代Flex Integral 3は1995年に出た .六角網刃つき.型番は5500番台. その後ボディをプラスチックにし電池持続時間を短縮した廉価版 5300/5400番台を追加. 1997年には内刃の振動数を15%アップしたFlex Integral Ultra Speedが 新たなトップシリーズになった. さらにSyncroが新たなトップシリーズとなってからは, 水洗いのできる中級モデルとしてFlex XP/XPII/XPSと続いている. マルチパターン網刃の替刃が使える.

○ Contor

Flexの網刃を2ランク上のアクティベータと同じ マルチパターン網刃に変えたもの. 交換用替刃はFlex/Contorともマルチパターンに統一されているので, 事実上FlexとContorは同じと考えてよい.

○ Syncro Pro

1999年に発表されたのが初代Syncroで,Flexをベースにふるえるヘッドと クリーン&リニューシステムを導入した. 網刃はまだ六角である. 2001年頃マイナーチェンジでSyncro Logicになる. ニッケル水素充電池の自動放電機構がついた. 現行のSyncro Proは三代目で,Activatorと同じマルチパターン網刃を 与えられたのでActivatorとの違いは内刃の枚数だけ. この頃店頭で見ることも少なくなり,あっても上位のActivatorより 高かったりして,販売終了が近いことを感じさせる.

○ Activator

2002年に発表されたアクティベータでは,Syncroをベースに マルチパターン網刃をはじめて採用し,内刃をそれまでの 27x2列から31x2列に増やした. 現行のActivator Xは,360°Completeの登場とともにActivatorシリーズを 一機種に整理したとき登場したデザインチェンジモデルである.

○360°Complete

2005年に登場した360度コンプリ―トは,Activatorをベースにして

  1. これまで固定されていたくせひげトリマーを振動するパワーコムに,
  2. 垂直だった内刃をちょうど携帯電話のアンテナマークのような形にしてひげを鋭角に切るようにし,
  3. 網刃のパターンを少し変え,
  4. 替刃交換ランブをつけたもの.
水洗いとそれを発展させたアルコール洗浄システム, 鋭角に加工された内刃など, 1990年代後半から急速に進化した松下電工を意識している.

刃の構造の複雑化は替刃の値上がりを伴い, 交換時期もフィリップスの五年より短い一年半(実質400回)である. またクリーン&リニューシステムの導入は洗浄液カートリッジの交換という 新たなランニングコスト(月に数百円)を意味する. 剃り味に定評あるとはいえ,これまでのようにブラウン一辺倒でいいのか という疑問が生じている.


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