PCアップグレード2005

18/JUL/2005 作成
16/Nov/2005 FMV-DeskPower TV307M追加
11/Dec/2005 VAIOノート PGC-GR5F/BP追加

K. Shida

1.富士通 FMV-6667ML6cの例

今回のPCは横浜にキャンパスのある環境情報学部吉田研究室に しばらく放置されていたものです. HDDのCドライブが一杯になってとても動作が遅くなったのです. 富士通のサポートサイトwww.fmworld.netでFMV-667ML6cを調べてみますと, 法人ユーザ向け機種のサポート&サービスページに 2000年冬モデルとして記載されていました. 2000年10月発売で,元気化の時期は2005年1月なので例1と同じく4年経っています. また2001年上期モデルFMV-6766ML7cと 2001年下期モデルFMV-6900ML8cは同シリーズのようです.

当時のカタログから,発売時のスペックはCPUがFCPGAパッケージのCeleron 667, メモリが標準64メガバイトで最大512メガバイト(メモリは2枚まで), チップセットはIntel 810E,HDDは容量20.4ギガバイトと分かります. 現物に当たってみるとメモリ128メガバイト,ハードディスク40ギガバイト にカスタムメイドされていました.BIOSも2003年7月24日公開のR1.10になっています. 動作が遅い理由は,40GBのハードディスクのうちCドライブに4GBしか割り当てられて おらず残り容量が20%を切っているためと考えられます. それなのに34ギガバイトあるDドライブはほほ空のままです. そこでメモリはフル実装に,CPUはフロントサイドバス100メガヘルツ以上のものに, HDDはNorton PartitionMagicというソフトウェアを使ってC,Dドライブを 併合してしまう,という計画を立てました.

 秋葉原に行って何件か中古パーツショップをまわり, 256メガバイトのPC133メモリが二本で6,360円, CPUはFMV-6900ML8cと同じCeleron 900を1,500円で手に入れることができました. PartitionMagicが一番高くて8,980円でした.翌日研究室に行ってCPUとメモリを交換し, 40ギガバイトHDDのすべてをCドライブに変換しました. ここまではうまくいって動きがすっかり軽くなりましたが,一つ問題が出ました. 新しいと思っていたBIOSが実は2000年10月時点のものでCeleron 900に 対応していないのです. 立ち上げ時に警告メッセージが出たらF1キーを押すと問題なく立ち上がるのですが 画龍点晴を欠いています.

しまった,別の店にあった3,980円のPentium 3 933の方がよかったか… と冷や汗をかきながらSandra2005というユーティリティソフトでシステム情報を 表示させてみまと,マザーボードの型番がFujitsu-Siemens D1170とでています. しめた,マザーボードの型番が分かれば情報が得られるかも…とYahooで検索しますと, この型はシーメンスでも売られていたらしくドイツのサイトに 2001年8月6日付けのBIOS R.1.17が掲載されています. さっそくダウンロードしてBIOSを更新しますと, 普通に立ち上がるようになりほっとしました. これで2001年型から2002年型へ一歳若返ったことになります. 費用はソフト込みで16,850円でした.

以上「パソコン元気化計画」(2005年1月)より一部改変して引用.

表1.6667ML6cの主な強化ポイント
強化前強化後
CPUintel Celeron 667intel Celeron 900
メモリ128MB512MB
BIOSR1.10R1.17

2.富士通 FMV-DESKPOWER TV307M の例

このマシンはお倉入りになっていたのを譲り受けたのである. 例によってFM-WORLDのウェブで調べてみると, 1998年2月発表のマシン として掲載されている. 元気化の時期は2005年10月なので七年半経っていることになる. これくらい古いと普通ならアップグレードの対象にならないのだが, PCケースが今では考えられないほどコストを掛けた頑丈な造りなので惜しい. 例えば,箱の天板と側板の合わせ目のところの凝ったプレス線や, サスペンションつき3.5インチベイなどは素晴らしい. さすが当時定価 518,000 円だけのことはある. 一方古さを感じさせるのは,排熱対策がほとんどなされていないこと. CPUファンと電源ファンは付いているが, 前も後ろもケースファンはなし,取り付ける穴もあいていない. 通気のためのパンチングメタル加工も一切ない. これでどの程度のCPUが付けられるのだろう.

中身はというと,CPU が Slot 1 の Pentium II 300MHz で, マザーボードは 440LX チップセット搭載 AGP スロットつきで, よく見ると intel の AL440LX である. メモリは PC66 の 128MB 実装,ビデオカードは 3Dlabs PERMEDIA2 4MB, ハードディスクは 4.3GB である. おまけに640MBの光磁気ディスクドライブとサウンドカードが付いている.

Pentium II 300MHz には 0.35μmルールで作られた駆動電圧2.8Vのものと, 0.25μmルールで作られた2.0Vのものがある. 2.0V 版 PII は1998年8月ごろから出回りはじめたが, 同年2月という発表時期を考えると,搭載されているのは 2.8V 版と考えられる. 2.8V 版 Pentium II は当時最高クラスの「熱い」CPUであり, 最大消費電力は 43W に達する. このCPUが電源ファンだけのケースで正常に動作していたとは心強い. Pentium 4 は無理としても,Pentium 3 ならば CupperMine コアも Tualatin コアも30W台なので,熱的には大丈夫だろう.

最新型が速いのは当たり前.見かけは古いのに実は速い. これ以上カッコイイことがあろうか. 「なめんなよ」の一言目指してがんばろう.

さて,プランを立てることにしよう. まずマザーボードをどうするかだが, AL440LXマザーボードは FSB 66MHz までであり, intel のサイトに新しいBIOSが出ている(富士通にはなし)ものの, それでも最高対応プロセッサは PII-333 か Celeron400 なので, もはや使いものにならない. マザーボードから交換することにしよう. 手元に別のところから頂いた Pentium III 1BGHz があるので,それを使うことにし, マザーボードは 2005 年現在でも買える AOpen MX3S-T の新品を下ろそう. ビデオカードはとりあえず i815E のチップセット内蔵グラフィックスで 良かろう.サウンド機能も内蔵している. メモリは PC133 512MBのものを中古で手に入れた. 今や新品は PC133 の方が DDR より高い. ハードディスクも手持ちの 120GB ドライブを下ろした. (PIIIでは,137GB以上のドライブを起動ドライブに使用とするとハマル). ケースとFDDと電源以外は全とっかえの勢いである.

さて,古いマザーボードと HDD を外して新しいものを付ける段になって, 一つ余計な作業が生じた. TV307M は独自のスリープ機能を持っており,全面の3.5インチベイ下の 今なら吸気ファンがあるところにサブ基盤があって,電源スイッチや リセットスイッチが専用コネクタでサブ基盤を経由していることだ. これでは,新しいマザーの標準的な端子に入らないので,コネクタを 取り替えなければならない. またAL440LXマザーボード自体も,ケーススイッチとの接続端子が 標準的な二列のものでなく,一列の幅広のもので組み立て時の手間とミスを 省けるものになっているのだが,これも流用が効かない. そこで,歪んでいてうまく組めないPCケースがしまってあるのを思い出して, それに付いているケーブルから端子だけをうまく精密ドライバーを使って抜き, 一列端子からLEDなどのケーブルを抜いて調達した端子にうまく差し込んだ. 電源スイッチやリセットスイッチなど端子の形自体が違うものは, ケーブルを途中で切断して適合する端子の付いたケーブルへ線をハンダ付けした.

これでうまく立ち上がるだろうと思ったところ,電源を入れてもうんともすんとも 言わない.結局はオリジナルの電源を新しいものに交換するとうまく動いた. 理由は良く分からないが,新しいCPUは古いCPUに比べて電力では低いが 動作電圧がそれ以上に低いため,電流は増している. その辺が関係しているのだろうか. TV307M のケースは電源ベイの下側が金属でカバーされているため, 底面にファンがある電源は使えず,一直線のエアフローになっている 電源を使わなくてはならない.

ようやく立ち上がったシルエット・フォーミュラマシンにはWindows XP が 順調にインストールでき,研究室で卒業研究に使われることとなった. Pentium III 1BGHz は 2000 年 7 月に発売されたが出はじめの価格は 138,000円と今のエクストリームエディション並のプレミアムモデルであり, メーカー製PCで主力モデルとして採用されるのは 2001 年春モデル以降である. よって今回のパワーアップで2年間若返ったことになり,必要なら Tualatin CPU や外付けビデオカードも挿せるというさらなる アップグレードの余地を残したマシンに仕上がった.

表2.予算(CPU含まず)
パーツおよその値段
マザーボード AOpen MX3-S11K円
中古 PC133 メモリ 512MB6K円
HDD 120MB9K円
ATX電源9K円
35K円

3.VAIOノート PCG-GR5F/BP の復活

PCG-GR5F/BPは2002年春モデルとして売り出されたPentium III-M 1.13GHz のマシンです.MS Office XP Personalがバンドルされています. おなじみ吉田研のものですが,ブートしなくなった,リカバリにも失敗した, とのお話だったので,早速見せてもらいました. 実物を見たところ,確かにHDDからブートせずCDからリカバリもできませんが, BIOS画面は出ますしリカバリディスクからのブートはできますので, 本体は壊れておらず内蔵HDD(40GB)の故障と判断しました. HDDを買って後日再訪することにしました.

作業は2005年12月におこないました. 高津のPC-DEPOTで日立の2.5inch 80GBディスクを買い(13,970円), 研究室の引出しをかき回して以前IBM ThinkPad 600のメモリを増設した ときに外した128MBの144pin S.O. DIMM(PC133)を見つけて, 吉田研に向かいます. ノートPCの底面中央にはメモリ用の蓋があり,ネジを外して空けると, DIMMスロットが二つあり一つだけメモリがささっています. 256MBの標準装備メモリです. もってきたメモリを空きスロットにさすと,384MBになりました. Windows XPですと256MBではやや不足なので,これでラクになると思います.

HDDのベイは左側面にありました.これもネジ一本ですぐ引き出せる良い設計です. 交換作業は吉田先生ご自身にやって頂きます. 引き出したベイに4本のネジで固定されている東芝の40GBディスクを外し, 新しい日立の80GBを取り付けて再び本体内に差し込みます. 女性にも簡単にできました. これで容量は2倍,回転数も4200rpmから5400rpmへと上がって性能アップです. 底面にはもう一つ小さめの蓋がありますが,これを開けてみるとLSIが一つ 載ったサブボードがあらわれるのですが、何かは分かりません. BIOS ROMかもしれませんね.

CDリカバリを掛けると今度は順調にすすみ,再インストールよりずっと 短い時間で済みました.ついでにBIOSも上げておきましょう.

表3.GR5F/BPの主な強化ポイント
強化前強化後
メモリ256MB384MB
HDD40GB 4200RPM80GB 5400RPM
BIOS不明R0238C0


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