となりのクルマが気になりますか?

01/May/2011 更新

26/Feb/2006 作成

K. Shida


はじめに

 クルマはすぐれて記号論的である.1950〜’60年代のアメリカ車の黄金期には,毎年新型車が登場するので12年で乗り換えるのが常識となり,3年も買い換えないでいると「あいつはどうかしたのか」と思われたらしい.日本でも1980年代までは会社の上司よりもいい車には乗らないのが常識で,肩書きを表す記号の役割を果たした.今日ではクルマにあまり関心がない人が増え,伝統的なセダンやクーペより軽自動車やミニバンに乗る人が増えている.が,こだわりが薄く無造作にクルマを選ぶとしても,だからといって記号性が失われるわけではない.むしろ生活環境やその人にとって何が当たり前かの感覚が無意識のうちに現れやすくなっている.

 隣同士の家で,クルマ選びに相関関係があると認められる場合がある.そのような相関が生まれやすいのは,建売住宅の団地,同時期に建てられた同じくらいの広さの家が並んでいる場所だ.同価格帯の家ということは収入も比較的揃っており,ガレージも並んでいるためお互いを意識しやすいと思われる.逆に家の大きさが極端に違う(〜収入も格差がある)場合には,張り合いは起こりにくい.以下に収集中の事例を示す.


実例の部

 

·         2011128日撮影

これも白い壁の新築建売住宅.引っ越してきてみれば…左がランドローバーディスカバリーIII,右がレンジローバーです.

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·         2007414日撮影

またもミニ開発,またもフォルクスワーゲンです.左はゴルフV,右はゴルフIVのワゴン.これは偶然だろうか.
(1)引っ越してきたらたまたまどちらもゴルフだった.(2)左の人はもともと国産車だったが,右の人が左の人を感化して買わせた.さてどちらがもっともらしいでしょうか.

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·         20061107日撮影

これは,似たもの同士というか,要求仕様が同じなので,どうやってハズそうかと苦心した例.右のオレンジ色がホンダ・フィット,左の赤いのがルノー・ルーテシア(本国名コルサ)です.サイズはルーテシアのほうが少し大きいのですが,兄弟車といってもいいくらいよく似ています.買ったのはルノーが先かフィットが先か,気になりますね.

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·         2006321日撮影

これはまれな3体相互作用の例である.左はボルボの定番850エステート,中が同じスウェーデンながらハズシのサーブ.右側にはボルボを意識しまくり実質は俺だと言いたげなスバル・レガシーワゴン.サーブをはさんで,ルーフラックつきのワゴンがきれいな対称形になっているのは,背景の家の配置と無関係ではないだろう.

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·         2006213日撮影

これは仲良し型.お揃いのフォルクスワーゲンの銀.左はニュービートル,右はゴルフIVと車種は変えてあるが,中身は同じである.ガレージの間の塀が共用されていることや,建物のイメージが似ていることからわかると思うが,いわゆるミニ開発で同時に売り出された建売住宅である.このように同時開発の家だとお互いに意識しあうことが多いようだ.

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·         2006122日撮影

これは同クラスのライバル車をぶつけるガチンゴ型である.左はメルセデスベンツCクラス.右はAUDI A4とドイツ・プレミアムブランドが並んだ.色調もにている.

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·         2006119

これは「つるみ型」.某大学のキャンパス内である.車で通勤してきて,何故か同じブランドの車が並んでしまう.前からBMW3シリーズ白,5シリーズ白,3シリーズ銀.

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