カフェ・グリーンシュタイドル

今後の動向


…という名の近況報告。


このページでは、サークル「双頭の鷲はハプスブルク家の紋章」の最新情報を、Kosima の近況報告も交えてお伝えしてゆきたいと思います。



Die Entstehung der "Kosimas Werke"

メイキング・オブ・
Kosima作品


近況 朗読会を終えて

私が今年の春先から掛かりきりになっていた自作朗読会プロジェクトが終了して、早くも2ヶ月が過ぎ去りました。本当に早いものです。

大阪と横浜という二つの土地で公演を行うことによって、沢山の方々と出会えたということが、まずは何よりの収穫でした。ただ文章を書き、それをただ発表しているだけでは到底経験できないさまざまなことを、出会った方々の助けを借りて体験できたと思っています。
プロジェクトに参加して下さったみなさま、公演にお越し下さったみなさまに、この場を借りてあらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。

ところで、この朗読会のための活動がもたらしてくれた意外な『副作用』がありました。それは、私が「再び創作が出来るのではないか?」という気持ちになれたことです。

このHPを立ち上げてから、もうすぐ5年が過ぎようとしています。しかしこの5年間というのは、私にとっては創作不毛の時期、様々な意味で身動きのとれなかった5年間でした。
今回のプロジェクトの為に文字通り「動いた」ことが、私の「書こう!」という気持ちに掛かる重いブレーキを、少しだけ緩めてくれたような気がします。「私が書くことに何の意味が?」という根深い疑念が消えたわけではありませんが、今は少しずつ、創作へのリハビリを開始しています。 11/18 '01



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最近のKosima

(あるいは、これから書かれるであろう作品の「ネタ」とも云う)


音楽音楽 ベルリン・ドイツ・オペラ来日公演

来日公演のたびに、斬新な演出によって日本のオペラファンの間に旋風を巻き起こしてきたベルリン・ドイツ・オペラ。彼らがこの1月末からまた日本にやって来ています。

ここの名物といえば、やはりゲッツ・フリードリヒの演出によるワーグナー・オペラ。(今回の公演の演出は、どうやら評価が分かれているようですけれど…)

また、今回の公演は、そのワーグナー・オペラの主役を歌わせたら右に出る者はいないと言われる(?)名テノール、ルネ・コロの日本引退公演でもあるため、彼のファンでもある私がチケット取りに奔走したことは言うまでもありません。幸いなことにチケットは入手出来ましたが、さて、当日はどんなことになるでしょうか。

今回はここに、5年前、1993年に行われた前回のベルリン・ドイツ・オペラ来日公演観劇後の座談会の模様を掲載したいと思います。参加者はこのページの下の方にもご登場のAKIRAさん、そして私の良き助言者であるK.ミツコシさん、私の3人です。

なにぶん5年前、3人ともまだ未熟な独文学科生でしたので、今から見れば無知蒙昧をさらけ出しているような発言も多々見受けられます(今でもそうか…)。でも、一見堅苦しげな「オペラ鑑賞」も、見方を変えればこんなにお気楽な楽しみなんだ、という雰囲気を味わっていただければ幸いです。 2/6'98

1993年ベルリン・ドイツ・オペラ来日公演観劇座談会
その1 『ローエングリン』へ   
その2 『トリスタンとイゾルデ』へ


近況近況 ウィーンに行きたい!

よくツアー旅行でウィーンを訪れる予定のある方から、「自由時間に行くお勧めの場所は?」と尋ねられることがあります。先日も、知人がウィーンへ行くという友人からそんな質問を受けたので、この機会に私の経験をもとにしたウィーンでの「お勧め」を、文書としてまとめてみようと思い立ちました。

ウィーンのこととなると、やはり書きはじめたら止まりません。気が付いたら随分長くなってしまいました。ところが、ようやく書き上げたその時に、知人が予約していたツアーが参加者不足のため催行できないことになったとの知らせが入ったのです。

…うう、とほほ。いつものことながら間抜けすぎる私。

それなら、この「お勧め」をネットで公開してみようと思いつきました。

基本的だけれど始めはびっくりする(かもしれない)地下鉄の乗り方から、ウィーン名物・カフェでの注文の仕方=『カフェ道』(^-^)まで、いろいろ書いてみました。

ツアーでウィーンを訪れる予定のある方、あるいは、ウィーンを2度目以降に訪れる方、少しだけ「ツアーのお仕着せ」とは違ったウィーンを見る事が出来るかもしれない私の「おすすめ」をお読みになりませんか?

「ウィーンでの自由時間のアドバイス」のページへ

…しかし、まず私が久しぶりにウィーンに行きたい… 10/5 '97


本 本 画家クビーンによる小説 『対極』

地元の古本屋で先日見つけました。この古本屋、この前はあの1919年のミュンヘン革命の立役者、エルンスト・トラーの『獄中からの手紙・燕の書』があったりして、私にとってはまさに宝の山のようなお店です。(だから店名は秘密です(^-^)

画家アルフレート・クビーン(1877-1959)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてドイツとオーストリアの国境地域で活躍した画家です。彼のモノクロの銅版画作品は幻覚や悪夢をそのテーマとしており、見るものを一種独特な精神状態の中に包み込みます。

1908年に発表されたこの小説『対極』は、そんな彼による唯一の小説です。広大な中央アジアのただ中に、オーストリア人パーテラによって密かに建設された「夢の国」ペルレ。画家である主人公はその国に招かれ、住むことになるのですが…。

人工の「夢の国」とは畢竟、画家クビーンの描く「悪夢の国」にほかなりません。

万年筆、絵筆と、表現に用いる道具は異なっても、書き手の見つめるものは常に変わることがないのでしょうか? この作品はクビーンという一人の画家が見続けたものを「もうひとつの面」(この作品のドイツ語原題「Die andere Seite」の直訳)から見せてくれます。

『対極 -デーモンの幻想-』アルフレート・クービン著(一般的には「クビーン」と表記されますが、この本ではこう表記されています) 法政大学出版局 1971年刊 5/31 '97


近況近況 独文和訳のミステリー(?)

実は私は半年の間だけ、ちょっとした独文和訳のアルバイトをしています。訳、といっても、日本の大学生のためのドイツ語教科書の解答編を作るお手伝いのような物なのですが、そのため色々なドイツ語教科書に出会うことが出来ます。良い教材だと思える物も、そして、あまり良くないものも…

ところで、今訳している教科書(書名は秘密)は、一見簡単そうに見えてすごく難しいのです。何故か。「日本語に出来ない」のですよ、これが。というのも完全に日本人の先生だけで作った初歩用の教科書らしく、和独辞書から抜き書きしてきたかのようなドイツ語表現、そして日本人が独作文をするときにしてしまう典型的なミス、目的語(たとえばes)なしの文章の数々。ドイツ語としては非常に不自然なので、そのまま訳すわけにはゆかず、「多分この日本語をドイツ語にしたんだろうな」と推測しながら日本語に訳してゆくという…。何だか、二重の手間がかかってしまっているような気がします。この教科書を使う学生さんも大変なのでは。

やはり、独作文をするときは、一人でもいいからネイティブの方に添削してもらわなくてはいけないんだなあ、と実感する今日この頃です。 4/20 '97


本 本 『兵士シュヴェイクの冒険』

ヤロスラフ・ハシェク(1883-1923)によるチェコ風刺文学の傑作、『兵士シュヴェイクの冒険』は、第一次大戦中のオーストリア=ハンガリー帝国を痛烈に皮肉った長編です。

物語は第一次世界大戦が始まった頃、プラハで犬を商っていたシュヴェイクが、ひょんなことから国家警察の密偵に捉えられるところから始まります。やがて彼はある連隊の中尉の従卒として、大戦に参加することになってしまうのですが、その軍人達の行状は、膝の力が抜けてしまうようなお間抜けぶり。そして、それをさらに倍増させてくれるシュヴェイクの八方破れの「活躍」ぶりときたら! これでは誰もオーストリア軍が勝てると思うわけがありません。

この作品には、二重帝国時代のオーストリアの支配下で、ハンガリーほどの権利を得ることが出来なかったチェコの人々のしたたかな生き様が描かれています。第一次世界大戦はオーストリア=ハンガリー二重帝国の終焉そのものでしたが、末期のありさまにこそ、帝国の本質を垣間みることが出来るのかも知れません。

余談になりますが、私はシュヴェイクの上官、これぞ「オーストリア軍将校」といえる女たらしのルカーシ中尉が特にお気に入り。シュヴェイクがどんな大ドジをしてきても、もはや何も言うことが出来ずに頭を抱えているだけ…というところがツボ(^-^)。

『兵士シュヴェイクの冒険』全4巻 ハシェク著 岩波文庫 赤773-1〜4 (価格・一冊平均700円ほど) 3/30 '97


近況近況 祝 論文提出!

先日(正確な日時は諸般の事情から口が裂けても言えない)ようやく修士論文を提出することが出来ました。あれだけ(下欄参照…ってこの口調は論文書きの名残ですね…)苦しんだのが嘘のようで、最後は予定していた枚数を大幅に上回る結果になってしまいました。が、やっぱり書いている最中は本当に『修羅場』という言葉がふさわしい毎日でした。書き始めてから書き終わるまでが同じ一日でもあったかのように感じたほどです。

ちなみに論文のタイトルは

『若き日の皇太子ルドルフ -ルドルフ・フォン・ハプスブルクとオーストリア=ハンガリー二重帝国の1870年代-』

といいます。(考えてみたら、30才で亡くなったお方に対して「若き日」はないですよね。一生涯若いって。ああ、馬鹿…)
皇太子ルドルフ。そうです、映画や演劇で知られるあの『うたかたの恋』の主人公の「実際」についての論文です。見ようによっては限りなくミーハーな感じもするでしょうが、私は大真面目でやってしまいました。…私も彼と同じく自ら墓穴を掘ってしまったような気がしています。ううう。

…本来私がゲルマニスティック(文学を含むドイツ学のことをこう呼びます)を始めたのは作家、トーマス・マンの作品を理解したい!! という事だったのですが、いつの間にやらこんなところに流れ着いている自分を見つけました。この大幅な方向転換に至るまでには、いろいろな葛藤がありました。でも今は、たとえ邪道であっても自分の出した結論に従おうという気持ちでいます。 1/30 '97


本 本 『90分でわかるニーチェ』

あのニーチェをたった90分で理解する、だと?! と憤慨なさる方、お気持ちは分かります。でもまあそう怒らずに…。

派手でキッチュな装丁と、なにやら軟派なタイトルのせいで、私もはじめはこの本を『ソフィーの世界』流行後に雨後の筍のごとく現れた自称「哲学入門書」の一つかと思い、「またか…」という食傷気味の気分で手に取ったのですが、立ち読みするうちに気持ちがすこしづつ動き、気付いた時にはレジに並んでいました。(こうしてまた金欠の月末がやってくるのです…とほほ)

『時の円環(上)』をお読みになった方はご存知でしょうが、『円環』ではニーチェの思想を知ることが主人公の心を大きく動かします。私にとってもニーチェはとても重要な意味を持つ思想家です。(…なんて偉そうに。要するに好きだということなんですが。)

難解に書かれた本を読むことは、それを理解できるということで読み手の自尊心の満足をもたらしてくれるかもしれません。しかし、難解な思想を歪めることなく(これがとても難しいのです。たいていの「やさしい・すぐわかる」を自称する本は、元のものから何かを削り落として、その表面だけを張り付けなおした剥製を提示しているに過ぎないからです)平易に伝えてくれる、本当の意味で優れた本を読むことは、読む人に「自分の頭と自分の言葉で」考えることを促してくれます。

もしかしたらこの本もそんな本の一冊かもしれません。

『90分でわかるニーチェ』ポール・ストラザーン著 青山出版社 ISBN4-900845-28-0 \950 1/30 '97


近況 近況 論文が書けない!

 院生の義務とは何か! それは研究をすること。
 研究していることを証明できるのは何か! それは論文を発表すること。
 なのに、書けない。書けないいいいい。(往生際が悪い!)

ドイツ文学研究科にいながら、オーストリア史に手を出し、それも今ちょうど(折悪しく?)流行になってしまっている19世紀末のハプスブルク家なんかをやるものだから、何となく後ろめたい気がしているということもあるのですが。

どなたか、文学とハプスブルク史を組み合わせて研究していらっしゃる方、いらっしゃいましたらメールで名乗りを上げて下さい!
つらいのはお互い様です。

とにかく、これが終わらなければ下巻は書き始められません!
提出は来年1月。(自分でも恐いけれど、半ばヤケで云います)請うご期待! 11/1 '96


近況 近況 ベルリンからのE-Mail

Kosima の友人、AKIRA さんがベルリンのフンボルト大学へ留学して早3か月。送って戴いているエアメールからは、忙しいながらも充実した毎日を送っていることが感じられ、羨ましく読んでおりました。

しかし先日、いきなり謎の人物からのE-Mail。開いてみればAKIRAさんからではありませんか。大学のコンピュータから送っているらしく、(日本語が扱えないため)全てローマ字なので、始め英語のメールかと思いました。

ドイツ文学とともに、チェコ文学のエキスパートでもあるAKIRAさんからの「ベルリン通信」、もしかしたらもうすぐこのページに登場なるか?!  10/20 '96


映画 映画 『カフカの恋』

 『連隊長レドル』もそうだったけれど、NHK-BSって時々、映画で小気味よいヒットを飛ばしてくれます。とは言え、今回はちょっと笑いの入った「ヒット」でしたが。なんと、スペイン語で喋るカフカ!

ミレナ・イェセンスカ夫人とカフカの、ちょっと昼下がりメロドラマ系の「純愛」(ここらへんでも、ちょっと吹き出しそう)を描いたこの映画、実はアルゼンチン映画なのです。

現代のプラハで「カフカの恋」という映画を作ろうとするものの、撮影所を右往左往するばかりで一向実現に近づけないアルゼンチン人の映画監督(つまり、彼が『城』のKというわけなのでしょう)の物語と、過去のプラハでミレナとの恋に悩むカフカの物語が同時進行するという、ちょっと凝った(?)作りになっておりましたが、なにやら、「もしこんな人だったら、カフカはもっと幸せに生きられたって」とか「もしこんなお父さんだったら、『父への手紙』書かなくて済んだって」とか、画面に向かって不気味な独り言つっこみを入れている私がおりました。とほほ… 9/20 '96


本  本 "The Panther's Feast"

 本屋に注文してから早くも3ヶ月。(船便だったのか。)ようやく手に入りました。題して『パンサーの饗宴』(直訳すると、何か妙)。

何の本かといいますと、この前の映画『連隊長レドル』のモデルになったアルフレッド・レドルの小説仕立ての伝記なんです、これが。意外なことに、著者はアメリカ人のRobert Asprey という方。(私はまだこの人がどんな人なのか分かっていないのですが)でも、冒頭の辞にいきなりオスカー・ワイルドの文句を持ってくるあたり、さしあたり「まあ、出来るな」と言ったところでしょうか。ともあれ、これから読むのが楽しみです。

 このぶんだと、下巻にレドルご本人が登場することはもはや確実です。どんな感じで出場していただくかということも、実はもう計画してるんですけど。(下巻にはワイルドの「例の」エピソードも出しますからね)  5/28 '96


美術 美術展 トーネットとウィーン・デザイン1859-1930

 4月半ばに新宿の『リビングデザインセンターOZONE』で開催された展覧会。『トーネットの椅子』と聞いて私が黙っているわけがない。実際に座ることの出来るトーネットの椅子、そして再現された当時の居間などを歩き回って堪能したのはもちろんですが、鬼のように(古い表現)資料あさりもしてきました。今年は『オーストリア1000年祭』であちこちで展覧会やイベントが開催されます。いつまで私の財力は続くのか?
(もうかなりアブナイと思う) 4/20 '96


映画 映画 『連隊長レドル』

 最近夜中に NHK-BS で放送したドイツ=オーストリア=ハンガリー合作映画。

20世紀初頭、第一次大戦直前のオーストリア・ハンガリー二重帝国軍で実際に起こった有名なスパイ事件、「アルフレッド・レドル事件」をモデルに、ちょっとヨーゼフ・ロートの傑作小説「ラデツキー行進曲」をブレンドしたような(いろんな意味で)一粒で二度美味しい映画でした。

キャストがあの名作映画『メフィスト』『ハヌッセン』とほとんど同じだったりするのです。だから出てくる誰も彼も、どこかで見たことあるような。
でもクラウス・マリア・ブランダウアーって蟹江敬三に似てませんか?(特に笑顔が!) 4/10 '96



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