Monologue in Spain 2001


第二部 アンダルシア

ブルゴス、サンタンデール編


Catedoral, Burgos

05/21

ブルゴスに着いた。 スペイン北部を横断して西のサンチアゴ・デ・コンポステーラ(聖ヤコブの棺があるという)を目指す巡礼の道の主要な通過点としてこの街は発展してきたらしい。 それらしく、僕たちと同じバスに同乗した幾人かは木の杖を持った巡礼者風であったし、実際街中でも背中の大きなザックに帆立貝を付けて聖地サンチアゴを目指すらしい人ともすれ違った。 ちなみにこのホタテ貝というのが巡礼者のシンボルになっているとか。

この街は美しい。 カテドラルはスペインを代表するゴシック建築だと言うからもちろんではあるけれど、それにもましてカテドラル前のメインとなる通りの整然とした心地よい印象は何物にも代えられないと思う。 もちろん個人的な印象だから何の根拠もない。

カテドラル前のメインとなる通りは両側にこぶのある並木を持ち、整然としてはいるが公園のような気楽さも兼ね揃えている。 数十メートルおきにカフェテラスやらレストランやらがあるから人はのんびり散策を楽しみながらお茶を楽しめばいい。

その通りに沿ってアルランソン川が、水量は多くはないけれど澄んだそして勢いのある流れを見せ、サンタ・マリア門前の橋のやや下流で年老いた釣り師がルアーを投げる。 その透明な流れは水の冷たさを直ちにイメージさせるから、老釣り師は鱒をねらっているのかもしれない。 僕がのぞきこむその前で、繰り返し流れを横切るスプーンのアクションに魚は応えなかった。

***

カテドラルの北側に広がる、緑に囲まれた城跡(カスティージョ公園)を見学した。 ふぅふぅと息を切らせながらだらだらと続く階段を上って城跡のある丘の上に建つと、振り返った先に遠くブルゴスの先の緑の丘まで見渡せる。 城跡の石積みには金網の囲いがあって直接触れることはできなかったけれど、その北側の城壁に沿って今度は街へ下っていったから、こちらの石積みは堪能できた。 やはり目の前の、そこにある“モノ”には直接手をかざして感触を試してみたくなるものだ。

城壁に沿って階段をくだり、街のバルでコーラを飲んだ。 

美しい街だなぁとしみじみするも、情けないかな、坂道にひざが笑っていた。


Santander

05/23

昨日。

ブルゴスからバスに乗り、さらに北へ3時間。 カンタブリカ山脈の曲りくねった山道を登り、下り、たどり着いたのはマドリーのほぼ真北に当るビーチリゾートのサンタンデール。 この旅はサラマンカからセビージャを目指したのが始まりで、アンダルシアをまわり南の海を見てからマドリー経由で北へ。 ついにビスケー湾のカンタブリア海と出会ったからちょっと変則的だけどスペイン縦断達成! ちなみにスペインの地域区分で言うと、ブルゴスはサラマンカと同じくカスティージャ・イ・レオン、サンタンデールはカンタブリアということになる。

早速、湾内の遊覧船にでも乗って北スペインの海を楽しもうと港に繋がれた船に乗ったはいいけれど、さっき出発した遊覧船とはどうも雰囲気が違う。 他の乗客はみな楽しそうではないし、船頭さんも妙に生活感にあふれている。 それもそのはず、この船は実は遊覧船ではなくて湾の反対側の街へ繋がる海上タクシーだったんですねぇ。 みな日常的にこの船を利用している人だから景色を楽しむ風でもなく、それはいつもの交通手段。 船頭さんにしても渡しの仕事なのだから遊覧船の旅行者相手とは異なる仕事ぶりなのは言わずもがな。。 結局、向こう岸へ行ってまた帰ってくると言うなんだかとても生活感のある船に揺られたのでした。 写真バチバチ撮る僕らの方こそ異常に写ってたんだろうなぁ。

***

海沿いの通りを歩いて半島の先を目指す。 港では朝から釣り竿を並べる人の幾人かとオハヨウを交わす。 途中で朝ご飯でもと思い小奇麗なカフェに入った。 いつもみたいにチョコラテ・コン・チュロスを頼んだけれど、ちょっと様子が違う。 白っぽい色でなんだかグニャリ。 カラッとあがった感じではないからベタリとした感触でいまいちだった。 しかししかし“高級リゾート”とガイドされるだけあって、このカフェの雰囲気はなかなかオシャレ。 インテリアには合っていないけれど、多分、ドイツの家具メーカー“トーネット”のものだと思われるデザイナーズのゆったりとした椅子が置かれているし、客層もお金持ちらしい優雅な服装がチラホラ。 このチラホラは海沿いの通り一般も同様。

静かな砂浜があって上の通りから脇の階段を降りる。 北の地域だからかな、ちょっとTシャツだけでは肌寒くて長袖を一枚羽織るから、人影まばらでまだリゾートの雰囲気はない。 それでも早速水着を試している人がいるなぁ。 砂の上にタオルを敷いてゴロンと横になりペーパーバックをぺらぺらとめくる、そんな過ごし方をしている人がいて、見ているこちらも気持ち良い。

半島の先の公園もやっぱり人影まばらでちょっと寒空だったけれど、高台から眺める海や、その向こうの建物のある景色はやっぱり美しくてカメラのシャッターを切った。

大西洋にぐるりと囲まれたイベリア半島の、カンタブリアの海に来ています。


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Have a good activities and peace!