SUSHIとはんばーがー
男女共学
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 中国の礼記に「男女七歳にして席を同じうせず」とあるが、ちょっと考えてみる価値がある、などと書くと、「何を時代遅れの寝言を言うか」と、ジェンダーフリー(男女性差別解消)の闘士から罵られそうだ。だが、そのジェンダーフリーの本家本元の米国で、実は教育界にそんな動きが出ているのだ。
 ブッシュ政権は先日、学校教育で男女共学を奨励する現行の法律を見直す計画を発表した。今後、公立の男女別校や別クラスの設置を促すという。
米国は、一九七二年に連邦改正教育法を施行し、国から補助金を受ける教育機関での性差別を禁止した。それに伴い、公立の男子校・女子校はほとんどが廃止された。
 だが、三十年経った今、「男女共学は、教育にとってベストか?」との声が保守派の人たちの間で高まってきたのだ。理由は、学校が学習の場ではなく男女交際の場と化して、「こんな所に子供を通わせたくない」との不満が出てきたからだ。
 私の娘が通っていたバージニア州の中学校でも、休み時間や放課後になると、男女生徒があちこちで抱き合ったりキスしたりしていたそうだ。ウブな娘は、目のやり場に困るとこぼしていた。
 「別学の方が、異性に気が散ることもなく、勉強に集中できる。」
 こうした声を反映して、女子生徒が比較的苦手とする数学や科学に重点を置く女子校など、全米ですでに十校の「抜け道」的な男女別校が設立されている。しかも、興味深いことに、女子校の生徒は共学校の女子より、何事にも積極的という。
 教育省参事官のブライアン・ジョーンズ氏は、「親たちにもう一つの選択肢(男女別学)を与えるべきだ」と、教育法見直しの狙いを語る。
 日本では近年、「男女共同参画社会」の理念と少子化の影響で、全国的に共学化の波が押し寄せている。別学の名門公立高校が数多くあった北関東・東北では、次々共学校が誕生している。私学でも同様で、今年度からは早稲田実業学校中・高等部が共学になり、バンカラ早稲田も変わったものだと、世間を驚かせた。
 ジェンダーフリーの流れは止まらないが、一方で行き過ぎを指摘する声もある。この辺でちょっと立ち止まり、米国の方向転換に注目してはどうだろうか。(5月25日)
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