第1回イクスカーション

 

平成12年5月5日(金)、本年度の第1回イクスカーションが実施された。例年通り、場所はグレンダロック。毎回検討はするものの、5月のグレンダロックの美しさはまた格別で、結局今年もこのアイルランド一美しいと言われる谷を見に行った。この他に、毛織物で有名なアヴォカと、パワーズコートの滝も見学。

参加者は新入生と昨年5月以降の転入生、それに昨年不参加だった滝沢さんなど総勢15名。前日の夜から皆で弁当の準備をして、09:00に学校を出発。途中Blessingtonの湖畔で一息いれた後、10:45にアヴォカに到着した。アヴォカでは18世紀さながらの工法を見学、世界史でおなじみのジョン・ケイ発明の「とびひ」を見ることができた。

ついでパワースコートの滝で弁当。運悪く、この弁当の間だけ太陽が隠れ、肌寒くなってしまった。しかし、生徒は自分たちで作った握り飯や一口カツの弁当を食べた後輪になってバレーボール、すっかり体も温まっていたようだ。

最後にグレンダロックの修道院跡を見学。この由緒ある修道院跡の歴史について学んだあと、上の湖まで湖畔を歩いた。グレンダロック一帯はハリエニシダが真っ盛り。周囲はいたるところ黄に染まり、若芽でほのかに紅色となった山々とともに織り成す微妙な色合いは、大いに目を楽しませてくれた。

アイルランドの豊かな自然と古い歴史、それに日本食の弁当と、生徒にとって楽しい一日だったに違いない。弁当作りと遠足を通して、生徒同士もいっそうとけあうことができた一日だった。

   
アヴォカ

ウイックローにある、アイルランド最古の毛織物工場です。

今なお18世紀の製法で織物を生産していますが、同時に最新技術での生産も行っています。コンピューターに図柄を入力すると自動的に織り上げてくれるシステムが自慢とのこと。

右はその最新設備を熱心に見る、高2の滝沢さんと三浦さん。

パワーズコート

パワーズコートは、ウイクローにある旧貴族の大邸宅+大庭園です。今回は、庭を見ないで、少々離れたところにある滝だけの見学になりました。この滝は、アイルランドで最大と言われます。

この日はほぼ一日晴天に恵まれましたが、どういう訳か滝の前での昼食の間の1時間だけ曇りとなり、やや肌寒い弁当となりました。昼食の後は輪になってバレーボールという、「日本式」の遠足でした。

右の写真は、滝の前での記念撮影。新入生の海野さん、権さんは弁当作りでも大活躍でした。

 

グレンダロック

6世紀に聖ケヴィンによって拓かれ栄えた、アイルランドを代表する修道院跡です。「グレンダロック」とは、ケルト語で「二つの湖のある谷」を意味しますが、その名の通り、大小二つの湖があり、風光明媚な心休まる谷間にあります。

春になり木々が芽吹き、山全体がほのかに赤くなっていました。

男子生徒は湖で石切り(湖面に石を投げ、石がジャンプする回数を競う)に興じていましたが、中でも際立った名人は、高1の吉田君でした。

 

グレンダロックの湖畔

湖畔でのスナップ写真です。男子の写真が少ないのは、彼らが石切りに興じていたこともありますが、カメラを向けると逃げ回るからというのが真相です。

背後にある、日本の山吹にやや似た黄色い花はハリエニシダです。4月末から5月にかけて2〜3週間アイルランド中を黄色に染めます。ほのかな甘い香りのする花です。