クリスマス・パーティー

 

街にはたくさんのイルミネーションが点り、各家庭の窓辺に色とりどりに飾られたクリスマスツリーがおかれる12月、敬虔なカトリックの国アイルランドは、国をあげてクリスマス気分一色となる。しかも、今年は、西暦1000年代最後のクリスマスであり、また特別である。

12月20日(水)、今年も本校において恒例のクリスマス・パーティーが開かれた。会場となったダイニングホールは、アイリッシュ・スタッフの手で、クリスマスらしくにぎやかな装飾が施され、生徒たちもクリスマスツリーや窓にいろとりどりの飾りをつけた。 クリスマス・パーティーの招待客は、日頃お世話になっている校医のマックゴールドリック先生やヒーリー先生、歯科医のホール先生、サッカー部を指導してくださるエイモン・コーチ、フラワーリースの指導をしていただいたフランシス・ドイルさんのほか、ホームステイでお世話になった近隣のご家族、そして毎日授業をしてくださっているアイリッシュの先生方もお招きした。生徒たちはお世話になっている先生方やホスト・ファミリーのそばに座り、楽しそうに談笑していた。

   
パーティーは生徒会長の木内君(高2)のあいさつで始まった。笑顔でスピーチをし、会場の雰囲気をなごませてくれた。校長代行の瀬尾兼秀先生のあいさつの後、地元ニューブリッジカレッジの校長先生であるPatrick O'Mahony先生からクリスマスにちなんで「サンタクロースの起源」についてのお話をしていただいた。 続いて、ディナータイムとなった。テーブルの上に並ぶ生徒たち手製のキャンドルが、クリスマスムードを盛りあげた。

今日のご馳走は、アイリッシ・スタッフが何日も前から腕によりをかけて作った伝統的なクリスマスのメニュー。スモークトサーモンとアイリッシュ・ブラウンブレッドの前菜に、自家製の野菜スープ、七面鳥とハムのメインディッシュに野菜とポテトが添えられた。 食事の後は生徒たちによるショータイムであった。まずは滝澤さん(高2)によるコントラバスの演奏。"Walking In The Air"を音楽のカーヒル先生とともに演奏し、腕前を披露した。その次に本校生徒全員で"Just Another Star"と"Silent Night"をしっとりと歌った。 その余韻を残しながら、デザートと紅茶を給仕され、再びしばしの談笑となった。デザートのケーキはアップルパイ、チョコレートケーキ、プディングの中から自分の好きなものを選ぶことができ、子ども達ばかりか生徒や来賓の皆さんまで大満足であった。

パーティーも最後となり、再び本校生徒全員が登場しての合唱で幕を閉じることとなった。音楽のカーヒル先生の指導のもと、昼休みや開き時間を利用して練習した"Santa Claus is Coming Town"、"White Christmas"、"Rockin' around the Christmas Tree"をメドレー形式で合唱した。先ほどの曲とは一転して、テンポのよい曲で会場中が楽しい雰囲気に包まれた。この雰囲気の中、生徒たちは普段よりも一層大きな声をだし、来賓の方々も席を立ち、一緒に合唱してくださり、会場が一体となって盛況のうちに閉会となった。

一足早くアイルランドでのクリスマスを迎えた生徒たち。今年一年分の総決算として十分楽しんだのではないだろうか。