平成13年度寮祭(11月3日)

 

文化の日に、第13回寮祭が開催された。実行委員長は海野恭子さん(高2)、副委員長は野並宇光君(高2)、書記は太田純平君(高2)、実行委員は笠井綾乃さん(高1)と廣瀬晃大君(高1)。約1か月前から実行委員は話し合いを持ち、前日は全員で夜遅くまで準備をした。 開会式は、笠井さんが司会を務め、瀬尾校長代行、市野寮長のお話のあと、実行委員長の海野さんの開会の挨拶によって、寮祭が開催された。

今回のゲームの内容は、ジェスチャーゲーム、宝さがしゲーム、クイズ、ブレインゲームの4種目の予定だったが、時間の都合上、ブレインゲームは中止となった。 チームは、ゲームの種目によっては4チームに分かれたが、大きくAチーム・Bチームの二手に分かれ、得点を競い合った。今年は例年に比べ小規模な寮祭になったが、みんなで手作りの寮祭を楽しんだ。

● ジェスチャーゲーム
各チームから入れ替わり1人ずつが前に出て、実行委員から渡される「お題」をジェスチャーで表し、チームの人がそ「お題」を言い当てるというゲーム。A・B2チームが制限時間内の正答数を競った(正答ごとに100点)。 お題は全て「○○している△△」という形式で、たとえは「髪を洗うボクサー」「ゴルフをするカメ」「震えている観音さま」「甲子園でサヨナラ負けした高校球児」など、中にはどう表現すれば良いのか迷ってしまうようなものもあった。中には、先生がたには初耳の主語にあたる人物○○もいたようで、出題した生徒との世代ギャップがこのゲームの勝負に微妙な影響を与えていた。しかし、そこは各人の迫真の演技のおかげか、意外にも正答率は高い。結局、勘の鋭い人がそろった(?)Bチームの勝利となった。

● 宝さがしゲーム
A・B両チームが同時に校内に隠された宝を探すゲーム。宝はオレンジ色の鉢巻で、全部で20本。それぞれに数字が書いてあり、鉢巻の点数の合計点を競う。何番の鉢巻が何点かは、実行委員だけが知っている。制限時間は1時間半。見つけた宝は、寮ラウンジに控えている実行委員に渡す。実行委員は、戻ってきた宝の数を数え、15分おきに校内放送で、現在見つかっている宝の数を知らせる。作戦として、制限時間ギリギリまで宝を持っていても良いことになっていた。 宝は、午前中に実行委員の男子3名が予め隠しておいたのだが、その隠し場所がまた巧妙だった。寮のラウンジの壁には華やかな飾りつけがされていたが、その一部としてさり気なく鉢巻が貼り付けてあったり、おもしろい所では、なんと、芝生に生えたキノコにまきつけてあったりするのだ。 終了時間が迫る頃、放送でヒントを流すと、あっという間に見つけて全員が寮ラウンジに戻ってきた。南澤君はひとりで5本(全体の4分の1)も見つけ、「さすが5年目の長老、学校を隅々まで知っている」とほかの生徒たちも感心しきりであった。見つけた宝の数はA・B両チームに大差はなかったが、Bチームのほうが得点の高い宝を多く見つけていたため、またもBチームに軍配が上がった。
ジェスチャーゲーム中の小澤さん
進行役で実行委員の太田君
 
● クイズ
各チームをさらに2班に分け、A1、A2、B1、B2の4チームで競う。問題は、生徒の用意した難易度+ジャンル別(スポーツ、音楽、イントロ、歴史、娯楽、一般)の30題に、先生がたが考えた特別問題も用意された。 このクイズ特徴は、解答権を獲得するために、まず与えられた課題をこなさなければならないところにあった。100点問題は、20秒を自分の感覚で数えるのを実行委員が計り、一番正確な値に近かった人から解答権が得られる。200点問題は、スプーンにピンポン玉を乗せ、落とさないように約3m先のラインまで運び、そこに置いてある鉢巻を早くとった人から解答できる。300点問題は、離れたところに置いてあるゴミ箱にテニスボールを投げ(はずれたら、自分でボールを拾ってもといた場所まで戻ってやり直す)、入った人から解答できる。400点問題は、片足跳びでラインまで行って、そこに置いてある鉢巻を早くとった人から解答できる。500点問題は、ゴム風船を膨らませ、割ってからラインの向うの鉢巻を早くとった人から解答できる。問題に正解したチームが、次の問題のレベルとジャンルを指定できるシステムだ。ただし、この前座のゲームが少々懲りすぎていて、クイズに必要なスピード感が少々殺がれた感なきにしもあらずであった。どうも、生徒は解答権を得ることに熱中していて、問題を考えるまでに知力・体力を消耗していたようだ。

さて、実際のクイズが始まると、吉田君は鉢巻に向かって突進し、梅津君はテニスボールを追いかけて江目先生に体当たり。石田君は、「イントロ・クイズ」(音楽の導入部分を聞いて曲名をあてる)で自分の好きな曲が流れ、答えたいのにボールが全く命中せず、他のチームに答えられてしまって、なんと翌日まで悔しがっていた。問題は「"Curragh"はゲール語でどういう意味か」というアイルランド関連のものから、「太田君と野並君、立ち幅跳びでどちらが遠くまで跳べるか」という賭けのようなものまで出され、知識と運を競うゲームになった。

結果は、B1チームが7問正解で1900点とり、続いてA2チームが5問正解で1800点、B2チームは6問正解したが、配点の低い問題が中心だったので1600点、A1チームは4問正解で1300点という結果だった。

寮の壁には飾り付け
寮祭クイズで解答中の市野寮長
 
● オークション
このオークションでの売上金は、教会等の慈善事業に寄付されることになっている。競売にかけられる品物は、「まだ使えるが不要になったもの」を生徒たちで出し合った。衣類が中心だったが、ぬいぐるみや文房具など、さまざまな品物があり、生徒も先生も次々に自分の希望額を出し、競り落とした。目玉商品として、日本に帰国した3年生が置いていったCDラジカセやギターなど、普通に買えば高額なものもあって、それらに予め目をつけていた生徒もいた。競り売り人は太田君と笠井さん。初めに設定した額は安いのだが、うまく吊り上げたため、どの品もいい値で買われていった。この結果、IR£180ほどの寄付金が集まった。

● 閉会式
オークションが一段落したところで、ダイニングに移動し、閉会式が行われた。まず実行委員長の海野さんが得点を発表。Aチームの総合得点は7200点。Bチームの総合得点は9100点。よって、Bチームの優勝が決まり、実行委員の廣瀬君から賞品が渡された。そして、副委員長の野並君が「これからもみんなで協力しあって楽しい寮生活を送りましょう」と閉会の言葉を述べた。

● 夕食会
「秋も深まったので、体が温まるものにしよう」ということで、今年は味噌味の石狩鍋になった。ただし、実行委員が購入すべき味噌の分量を間違えたため、一部の班では醤油味となった。全班共通の具として、アイルランドのサーモン、大根、人参、白菜、豆腐、うどんが配られ、「闇なべ」風に各班で好きなものを加えることになっていた。それぞれ班によって個性的な鍋ができた。肉を入れた班、魚貝類で統一した班等々。すすんで味噌を辞退、醤油を選んだ班には「醤油味ならどんな具でもOK」という読みがあったようだ。デザートも凝っていて、クレープやアイスクリームなどを用意した班も多く、楽しい夕食会になった。
夕食は石狩鍋