クランクケースの分解F

 いよいよ今週組み立てだと思って楽しみにしていた人たちごめんなさい。部品が間に合わなかったので今回も磨きに終始することになりました。とはいってもちょっと機になる話をいくつか織り込んでおきますので楽しんでください。それではがんばってまいりましょう。
 さて、のっけから登場はシリンダー。これは部品取り車についてきた焼きつきシリンダーで、内部には激しく縦キズが走っています。今回、オーバーサイズのピストンを入手したので、このシリンダーをボーリングに出して再生します。

 しかし、ただ組んだだけでは面白みに欠けます。各部を手で加工して”当たりエンジン”を目指します。

 この写真から考えられる加工は・・・・

 @一番手前のシリンダースリーブの出っ張り。これは吸気ポートについたてのように立ちふさがっています。この部分を切断するという考え方もあるようですが、何のために存在しているのか今ひとつ不明なので、残した上で角を丸めて少しでも吸気しやすくします。

 Aシリンダースリーブの角が各掃気ポートへの気流の妨げになるイメージなので、この部分も丸めてみます。

 これがほぼ加工完了の図かな?特に手前の掃気ポートへ吸気が回り込みやすいようにスリーブ下端を滑らかにしています。掃気ポート内も鋳砂跡を軽く削除していきます。

 ちなみに2サイクルの場合エンジン内での吸気の流速が根本的に遅いため、4サイクルと違って各ポートを鏡面にしても効果はないようです。それより形態が変わるほど研磨すると一次圧縮の低下等の影響があるかもしれないので、テキトーにやめときます。

 これはチャンバー側から覗いた排気ポート。このシリンダーは焼きついてはいますが、現在使用中のシリンダーと比べて掃気ポートも排気ポートもあまり鋳砂跡がなく、”当たり”シリンダーといえます。どうして焼きついたのかは前オーナーのみぞ知る。
 でも、やっぱり一応磨いてみます。4サイクルエンジンの場合、わざと排気ポートは鋳砂のまま残してあるチューニングエンジンを見ますが、私はあえてココは鏡面に近い磨きを加えました。単なるカーボン付着対策です。
 実は右が新品クランクシャフトです。左のクランクはコンロッドを鏡面加工してあります。コンロッドは熱処理の都合上、銅めっきされているのですが、この銅めっきは削り落としても大丈夫。銅めっきをはがした上で鏡面に仕上げます。

 最近の4サイクルエンジンではこういったチューニングは行わず、より強度の高いコンロッドに交換するのがトレンドですが、Aサイクルの組み立てクランクではいまだに強度アップのためこういった加工を施す例があります。私のエンジンはパワーアップを図っていないので、あんまり意味はありません。やってみたかっただけ。でも、銅めっきをはがした分軽量化したかも。

 ちなみにコンロッドの銅めっきは、大端、小端のベアリングと接する部分のみに浸炭処理するため、他の部分を保護する意味でかかっているので、浸炭処理後ははがしても問題ない”はず”です。

 シリンダーヘッド。燃焼室は鋳型の跡でボコボコ。これは磨くでしょう。高性能2サイクルエンジンでこの部分がボコボコの例はありません。ココはメーカーのコストダウン部分と判断します。
 こんな感じで鋳砂を落として磨いてみたけど、完全に鋳砂跡を消すのはちょっと大変なので、適当なところでやめちゃいました。
 そんな感じで金属磨きに終始した連休。日曜日の夜になって部品が到着。早速シリンダーをボーリングに出して、いよいよ組み立て準備に入ります。

 ちなみに、これらの磨きを行ったからといってパワーアップするかどうかはわかりません。また、まねして壊れても当方は一切責任を負いませんのでご了承ください。素人のチューニングごっこと思ってくださいね。


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