キャブセッティングの仕上げ


 前回からだいぶ時間がたってしまいましたがキャブセッティングの追加記事です。特に他車種のキャブを流用したりしてそれなりにセッティングを行い、結論”こんなものかなぁ”という仕上がりになってしまった人には役に立つ情報かと思います。

 セッティングのページに”実際の数字を当てにしないでください”としつこく書いているように、私の現状のセッティングはこの数字とは全然違います。これが仕上げの部分です。実は新たに必要となったジェットなどがあってまだ仕上がっていませんが・・・。

 ちょっとおさらいですが、一連のキャブセッティングの流れは、特に他車種のキャブを流用した場合、ベースのデータがありませんからかなり濃い目のジェットから開始する事になります。新品の汎用キャブの場合、キャブレターそのものの標準セッティングになっていますね。

 この状態でエンジンをかけて乗ってみたらそれなりにトルクもパワーも出ていて、更に詰めればすごい事になるだろうと期待してセッティングを進めていくのですが、セッティングが進むにしたがってエンジンの回転に谷があったりしたのが消えていくと同時にだんだんトルク感がなくなっていく事があると思います。これが結構ワナにかかりやすい部分で、私もしばらくワナにかかっていました。トルク感がなくなっている事に自分自身気がつかないことも多いのですが、”キャブを変えたけどあんまり変わらないなぁ”という場合は一応疑ってみるのがよいかと思います。

 この原因は、濃い目のセッティングからスロー系を絞り、ニードルで絞り、メインジェットで絞るという一連のセッティング作業をメインを絞ったところで終わらせる事に起因します。

 キャブレターの構造を考えればわかると思うのですが、ジェットニードルとニードルジェットの隙間から吸い出されるガスの量、つまり、今まで頑張って合わせ込んできたスロットル開度1/2以下に関わる部分がメインジェットを交換した事によって影響を受けてしまうのです。

 実際の作業としては、定石にしたがってスローからニードル、メインジェットと合わせ込んだら、一旦スローに戻って今度は1ステップ濃い方に振ってみる必要があるわけです。あるいはニードルを濃い方に振ってみるとか。

 メインジェットは全体に影響を及ぼすので、メインジェットを絞った場合はそれ以外のところを濃くする可能性があることを頭に入れておく必要があるのです。

 ”なぁ〜んだ。それじゃメインジェットから先に決めた方が良いじゃない”と思う人もいるでしょう。

 ところが、スローやニードルが濃すぎる状態でメインジェットを絞っていくとニードル域で調整すべき部分をメインジェットで絞ってしまう可能性があるので同じなのですね。

 PJやPWKの場合、もうひとつおちいりやすいワナは具体的には

  •  例えばスロージェットを48番で決め、
  •  ジェットニードルをR2072の真ん中

 この状態でスロットル1/2以上の回転が重いのでメインジェットを絞っていくとします。135番で全開ではそれなりに回るようになったけれど、1/2〜7/8で少し重い感じがするとします。そこでジェットニードルをR1472にします。

 これで1/2〜7/8が改善されたとした場合、メインジェットを絞りすぎている可能性があるので一旦メインジェットを上げて様子をみる必要があります。(これが私のはまっていたワナ)


 ちょっと判りにくくなったのでまとめると、

  1. まず、定石どおりスロー、ニードル、メインとジェットを合わせ込んで行く。
  2. だいたい満足したら、今度はスロー、ニードル、メインの順で今度は濃い方に振ってフィーリングを見る。

 おそらく2の段階でスローやニードルは濃い方に振った方がトルク感が増すのを体感できるのではないでしょうか。この2の作業を忘れずに行うことが大切です。

  

 

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