常備するスペアパーツの知識
 
 最近、マニアックTS方面に走りすぎていたので、この辺で久しぶりにベーシックな知識です。

 過去にも触れたようにオフロードバイクは四輪車と違って、乗りっぱなしではまずい面が非常に多いのです。特に現在我々の間で主流の250t以下の車両だと車検もありませんから、動く限り乗りっぱなしにして結論、壊れてしまったり極端に調子を悪化させるケースがあります。

 だからといって、例のTS200のようにしょっちゅうエンジンを分解しろという話ではないのでご安心を。

 バイクを長く、調子よく乗り続けるためには日常の整備が欠かせません。このあたりは過去にも少しずつ触れてきましたが、それでは、どのタイミングで何をするのかについて考えてみましょう。私のように日々の足としてバイクを利用しているという前提ではなく、皆さんのように林道ツーリングにバイクを使用する場合の話と考えてください。


 まず、林道ツーリングから帰ったら基本的には洗車です。この辺は”日常整備の第1歩”で触れました。

 洗車が終わったら、以下の2点を必ず押さえるようにしてみてください。これによりあなたのバイクは何もしないバイクと比較して格段に寿命が延びる事は確実です。

1.チェーンオイルの給油⇒作業手順はココ

2.エアクリーナーエレメントの清掃⇒作業手順はココ

 他にもやった方がよい事はたくさんありますが、イッパイやろうとすると面倒になってどれもやらなくなるので、とにかくこの2点。まずはココからはじめましょう。


 チェーンオイルに関しては簡単です。チェーンオイルを買ってきて、チェーンにさせばよいのです。

 エアクリーナーエレメントは、洗浄⇒乾燥⇒オイル塗布⇒装着という流れで作業をする事になるので、少し時間がかかります。ココが今回の話の核心の部分。

 オフロードバイクで林道ツーリングを楽しむならスペアのエアクリーナーエレメントは常備しましょう。

 スペアのエアクリーナーエレメントを常備する事によって、ツーリングから帰ったら洗浄済みのエレメントにオイルを塗布してツーリングに使ったエレメントと交換。その後、時間があるときに外したエレメントを洗浄して保管乾燥というサイクルで常にきれいなエアクリーナーエレメントで走行する事が可能になります。それほど高い部品ではないのでお勧めです。

 最近のオフロードバイクはエアクリーナー側のサイドカバーがクイックリリースになっているものが多いので、エアクリーナーエレメントの交換は工具なしで可能な場合が殆ど(TSはドライバー2本必要ですが・・。)。このあたりから整備を初めて見てはいかがでしょうか?

 実はエアクリーナーの整備はエンジンを長持ちさせる上で非常に重要なものなのです。エアクリーナーが汚れているからと言っていきなり壊れるという事はありませんが、だからこそ逆に要注意なのです。エアクリーナーが汚れたまま走行を続けると、 当然、吸気効率が悪化します。吸気効率の悪化はエンジンに充填される混合気が”濃く”なります。その結果、燃焼室内でカーボンが発生。特に4ストローク車両の場合、このカーボンをバルブとバルブシートの間に噛み込んで密閉性が低下し、圧縮そのものが低下する結果を生むのです。私が分解した何台かの4ストロークエンジンは全てバルブフェイスにカーボンを噛みこんだ傷がついていました。これが全てエアクリーナーの整備不良が原因とはいえませんが、簡単な整備でその原因の一つを避けられるならやるに越したことないでしょう。


 (付録)ビスカス式エアクリーナーについて。

 最近、XR250などに採用されているビスカス式エアクリーナー。ペーパーフィルターにオイルが染み込ませてあって、汚れたら交換する使い捨て式のエアクリーナーです。エンジンに吸入する空気からダストを取り除くという目的においてはスポンジの湿式エアクリーナーを上回る性能を持っています。

 問題はコストですね。使い捨てであるだけにエアクリーナーを交換する際に毎回新品を購入する必要があります。そうなると明らかに調子が悪くなるまでできれば交換したくなくなりますね。

 それよりはスポンジ式のフィルターにして、ツーリングのたびに洗浄した方が良いと思います。あなたのバイクがビスカス式を採用しているのであれば、スポンジ式のアフターマーケットパーツと交換してしまうのが一つの手です。XR250等の場合、TwinAirなどのアフターマーケットパーツで湿式のエアクリーナーエレメントが発売されています。


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