グリスの話@


 グリースについてもう少し詳しくという話があったので、書いてみましょう。但し、この辺はバイク屋によっても見解が分かれるところで、かつ、私の知識が正しいという完全なる自信がないので、間違いに気づいた人は連絡ください。

 前に”日常整備の予備知識@”では、ねじ山と座面をグリスアップして組み上げることをお勧めしました。グリスは”万能グリス”で充分なんて書いていましたが、実際には私の場合、下記の4種類のグリスを使用しています。

  • 万能グリス
  • モリブデングリス
  • ラバーグリス(シリコングリス)
  • 耐熱グリス

 万能グリスは、ホームセンターなんかで売っている、飴色をしたグリスです。その名の通り”万能”で、とりあえずこれだけで結構何でもこなせます。

 モリブデングリスは工具やさん、自動車用品屋さんなんかで手に入る、二硫化モリブデンを配合したグリスで黒い色をしています。

 シリコングリスは、工具やさんなんかでもあんまり売っているのを見かけません。私は97年オーストラリアンサファリのときにケアンズのカー用品店で買ったカストロールのグリスを使っていますが、日本で入手が容易なのはWAKOSのチューブ入りシリコングリス。WAKOSの製品を置いているところで買えます。

 耐熱グリスは最近クラブ内で流行ってますね。流行はMOTOREX生協のCOPPER COMPOUNDですが、有名なのはネバーシーズです。

 これをいろいろそれぞれの特徴を考えて使い分けるわけです。どういう話かというと・・・。


@万能グリス

特徴

  • 安い
  • 防水性が高い
  • フリクションが大きい
  • 耐熱性が低い
  • ゴム、樹脂への悪影響あり

Aモリブデングリス

特徴

  • ちょっと高い
  • 防水性なし
  • 耐熱性なし
  • 耐圧性が高い
  • ゴム、樹脂への悪影響あり

Bシリコングリス

特徴

  • だいぶ高い
  • 防水性が高い
  • 耐熱性が高い
  • ゴム、樹脂への悪影響がない

C耐熱グリス

※ネバーシーズ、カッパーコンパウンド、WAKOSスレッドコンパウンドなどをとりあえず耐熱グリスとここでは呼びます。

特徴

  • そこそこ高い
  • 耐熱性が高い
  • 耐焼き付き性が高い

上記のような特徴を前提にそれぞれの使い方を考えてみましょう。

 一番判りやすいのは耐熱グリス。これはねじ山の焼き付きを防止する目的でつくられているものなので、ねじ山に塗ってください。特にマフラーのフランジや、シリンダーのボルトなど、運転時高熱になる部分に使用すると効果的です。配合されている銅の粒子がねじ山の間で”コロ”の役割を果たして、ねじ山の固着を防止します。

 ただ、これらのグリスは高いので、サイドカバーとか、高熱にもならず、それほど高いトルクで締まっていない部分には”万能グリス”を使用するわけです。

 オフロードバイクに10数年前から流行し始めたのは、サスペンションのリンク部分に”モリブデングリス”を使用するという方法論。耐圧性が高いので、ギャップやジャンプで高い負荷のかかるサスペンションリンクにモリブデングリスを使用するわけです。

 ただし、モリブデングリスは万能グリスと比較して耐水性が低いため、メンテナンスの周期は短くなります。あんまりメンテナンスしないのであれば、この部分には万能グリスを使ったほうがよいです。

 本来、モリブデングリスは4サイクルエンジンの組み立て時にカムシャフトの接触面などに塗って、最初の始動時のカジリを防いだりする目的で使用されていたもので、露出する部分にはあんまり使えません。

 シリコングリスは耐熱性の高さ、ゴムへの悪影響がないことから、ブレーキキャリパーのピストン潤滑などに使用します。配線カプラーの防水にも使えます。

 ただ、値段が高いので、ブレーキ関連のメンテナンスをしない人はいらないと思います。

 万能グリスは、上記のように条件が要求されない部分全体に使用できます。

 たとえば、レバー類の根元、ホイールのアクスルシャフト、ケーブ部類のタイコ部分など。

 大体そんな感じですが、書いているうちに訳判らなくなってきたので、そのうち一覧表にして再発表しましょう


 

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