意外と簡単?!

クラッチの交換


 最近我がTSもさまざまな苦難を乗り越えてどうやら普通のバイクになりつつあって、問題のエンジンも、腰下を部品取り車から移植、キャブレターのインナーパーツの間違いも発覚で、今はスロットル1/4から上はちゃんと吹けるようになったのでした。

 ところが、部品取り車のクラッチに問題があるらしく、クラッチがちゃんと切れない、つながらないので、思い切って、ココは全て新品にすることに。

 ☆ちなみにクラッチの構造がわからない人はちょっとわかりにくいかもね。ごめんね。

 

下ごしらえ@

 さて、新品の部品が到着したらすぐ交換したくなるかもしれませんが、そのまま組んでは芸がない。下ごしらえをしましょう。

 TS200はもともとクラッチのキレがあんまりよくないので、新品部品のバリ取りを徹底して行って少しでもキレのよいクラッチを目指します。

 右写真はフリクションプレート。これがクラッチバスケットの中を往復してクラッチを断続します。つまり、少しでも動きをよくするためにクラッチバスケットにはまっている部分の角をほんのわずかにヤスリで落とします。右写真は加工後。わかりにくいと思いますが、光っている部分がバリ取り済み。

 こういうのは細かい作業ですが、TSの場合で7枚ものフリクションプレートがあるのですから、7枚分のこの地道な作業は確実に操作感に違いが出ます。

 あんまりやりすぎるとバスケットとの接触面積が減るので、ヤスリが抵抗なくすべる程度。できるだけ削らない方が良いですよ。

下ごしらえA

 フリクションプレートのバリ取りをしたら、クラッチプレートもと思ったけど、こっちは見てのとおり、薄い板。これを面取りするとクラッチハブとの接触面積が明らかに減少するので中止。ただ、この写真でわかるとおり、明らかに表と裏があります。サービスマニュアル等では表、裏の指定はありませんが、キレを良くしたい場合は、構造から考えて、写真下の丸みがある側を外にしたほうがいいに決まっていますね。(わかります〜?)わからない人はそのうち教えたげる。

分解

 いよいよ寒風の中、車両の分解にかかります。ホントウはチャンバーとブレーキペダルを外すすんですが、チャンバーのガスケットを用意するのを忘れたのでそのまま。ブレーキペダルは面倒なのでマスターシリンダーを外してペダルをフレームにワイヤリング。

 オイルと冷却水を抜いて、クラッチワイヤーを外したらいよいよクラッチカバーを外すことができます。オイルをこぼすかも知れないのでマンションの駐車場をガレージにしている私は段ボール箱を下にひくのも忘れません。

 右の写真はカバーのボルトを全て緩めたところ。

 ガスケットの固着は多いものの、無事カバーも外れて、写真中央のボルト5本を外せばクラッチプレートとフリクションプレートを取り外すことができます。

 ココまで順調に進んでいた作業ですが・・・・

 

やはり問題発生。

 あらゆる作業で重要な項目ですが、外した部品のコンディションを必ず確認します。どこか他のところに問題がある場合、ここでそれを予測させるサインに気づくことが多いです。

 この部品取り車が抱えていた問題が発覚。

 写真右、クラッチフリクションディスクの外周が妙に光ってますよね。明らかに激しく磨耗しています。

 こんなところが磨耗するなんてオカシーナーと外したプレート類を眺めていてビックリ。クラッチプレートとフリクションプレートの組み方順番が逆になっている。本来、コルクでできたフリクションプレートが当たるはずのフリクションディスクに金属製のクラッチプレートが当たっていたわけ。そのため、フリクションディスクとクラッチプレートが焼きついてクラッチが切れなかったという顛末らしい。

 
 動揺を抑えきれない私は、現在外しておいてあるオリジナルの腰下からフリクションディスクのみ移植することを考えたが、作業時間的に間に合うかぎりぎりである。オリジナルの腰下はオイルが入ったままだし・・・・。

 とりあえず動揺をごまかすためカバーのあわせ面のガスケットを掃除する。

 私の場合、ガスケットの除去にオイルストーンは一切使用しません。全てスクレッパーのみで作業します。オイルストーンは合わせ面が荒れている場合や、ボルトの接合部が盛り上がってしまっている場合の修正にしようするのみ。

 今回はスクレッパーのみで全て作業しました。

 切れ味のよいスクレッパーで慎重に作業すればオイルストーンは必要ないはずですよ。(スクレッパーは私はKTCを愛用しています。)逆に、オイルストーンをかけなければならないほど合わせ面を荒らしてしまうのは、作業者があせって作業したか、スクレッパーにバリが出ているかなので、スクレッパーを研ぎなおした方が良いかも。

 
 結局、ガスケットを除去しながら考えた結果、そのままくみ上げて、どうしても不具合がある場合、別の機会にオリジナル腰下からフリクションディスクを移植することに・・。

 動揺していたので組み立て手順の写真はありません。

 フリクションプレート、クラッチプレートを組み込む際、それぞれに充分ミッションオイルを塗布して組んでください。初期潤滑が悪いと、いきなりクラッチが焼きつきます。

 右の写真はなんでしょうか。

 これは液体ガスケット。

 私は紙ガスケットに液体ガスケットを薄く塗って使用しています。こうすることによって次回分解時に紙ガスケットがちぎれて部品に張り付くことをある程度防ぐことができます。

 ただし、厚塗りするとクリアランスが本来の組み付け時より広がってしまうのでごく薄く。そのためには、チューブから指に直接とるのではなく、右写真のように、ダンボール箱なんかにいったん搾り出したガスケットを指に少量とってから各部品に薄く乗せていきます。

 
 

 まあ、そんなわけで少し不安がある出来上がりでしたが、試運転の結果、問題なくクラッチも切れるようになって一安心。


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