「日本女優ベストテン」

                     

                    

7 位  若尾文子    


    <代表作> 「祗園囃子」「朱雀門」「十代の性典」「赤線地帯」「妻は告白する」
            「女は二度生まれる」「氷点」「処刑の部屋」「華岡青洲の妻」

    <寸 評>  デビュー当時、大映の永田社長から「お前は低嶺(ひくね)の花や。誰にでも
             手の届きそうなところが身上や」と言われたそうだ。
             決して届きはしなかったけれど…。
             彼女が演じる女性は、どこか暗い影を漂わせている場合が多く、その屈折感が
             彼女の魅力でもあった。
             私よりもかなりお姉さんだが、子供心に、その艶っぽさが脳裏に残っている。

8 位   浅丘ルリ子 
                                               

     <代表作> 「執炎」「「愛の渇き」「絶唱」「私が捨てた女」「ギターを持った渡り鳥」
             「明日は明日の風が吹く」「赤いハンカチ」「銀座の恋の物語」「男はつらいよ」   

     <寸 評> 石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎、高橋英樹、渡哲也などの相手役として、日活
             アクション映画に数多く出演する。
             それまでは男優の添え物という感じだったが、蔵原惟繕監督の「執炎」で一世一代の
             名演技を見せた。
             その後演技派女優に脱皮し、女の情念と哀歓を見事に表現した。
             「男はつらいよ」では、ドサまわりの歌手・リリー役で、数多いマドンナの中でもっとも
             存在感ある演技を披露している。
 


9 位   中村玉緒  

    

        <代表作> 「大菩薩峠」「悪名」「ぼんち」「景子と雪江」「岸壁の母」
                「新平家物語」「月形半平太」「大阪物語」

        <寸 評> 父・中村鴈治郎、兄・中村扇雀という歌舞伎一家のお嬢さんにしては、演技には
                幅と奥行きがあり、私生活でもやんちゃな旦那・勝新太郎を巧みにリードしてきた。
                彼女の代表作は、何と言っても「大菩薩峠」のお浜の役で、机龍之介の人生を狂わ
                せたと思わせるほどの、妖しい魅力をかもし出している。
                最近では、TVで素顔を数多く見せているが、気どらない関西弁が大いに受けている。


10 位     大竹しのぶ


         <代表作>「青春の門」「ああ野麦峠」「事件」「衝動殺人・息子よ」「死んでもいい」
                「NHK連続テレビ小説・水色の時」

         <寸 評>都立小岩高校2年の時、応募者1500人のオーディションで、「青春の門」の織江役を
                つかんだ。
                彼女の演技の持ち味は、何と言っても「したたかさ」だろう。
                清純でひょうきんそうな表情の裏側には、女のしぶとい情念が垣間見える。
                そんな役をやらせたら、天才的な能力を発揮する。
                好き嫌いの分かれる役者だろう。
                私は前者だが。

                         今回はここまでです。
                         続きは次回をお楽しみに。


                         <映画よありがとう!>

 

          

[映画豆知識]

            「キネマ旬報の日本女優ベストテン」
                1位    原節子
                2位    山田五十鈴
                3位    高峰秀子
                4位    田中絹代
                5位    若尾文子
                6位    京マチ子
                7位    岸恵子
                8位    藤純子
                9位    香川京子
               10位    吉永小百合