Diary

Ichiro Satoh

もともとは研究用ソフトウェアの開発履歴に関するページだったのですが、開発関連よりも雑談の方が多くなったので、2001年分から別のページを用意することにしました。リンクは勝手にしてください(でもリンクしたい人なんているのでしょうか)。

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2011年3月31日

世の中では自粛が大流行ですね。自粛は自らの判断と責任で行うものであり、他人の自粛を批判することは自粛させていただきますが、同時に当方としては自粛は自粛させていただきたいと思っております。

2011年3月30日

最近のメディアによる行政機関バッシングが度を過ぎているかも。もちろん、戦後の歴史を考えると、メディアが行政機関を批判することで、行政機関は不備や問題を解消・改善してきており、これまでのメディアの貢献はたいへん大きいと思います。しかし、いまの行政機関は批判されても改善するだけの余力はそれほど残っていないように見えます。もちろん政府や地震や原発に対する対応には問題があるわけですが、それをバッシングするだけでは改善するわけでないし、それと同調して批判することに意義があるのでしょうか。

それと行政機関も政府と地方自治体があります。普段は地方自治体を求めておいて、大災害があったときだけ国に復旧の責任を求めるのは道理があうのでしょうか。例えば戸籍も住民台帳などの基本情報は、国ではなく、地方自治体が管理しています。だから結局、地元の自治体に先頭に立たないと復旧はできない。今回は地方自治体が大きな被害を受けており、国が地方自治体の一部代行するにしても、すぐに体制が作れるわけではない。

行政機関はメディアや市民に非難されても反撃しない。ただそれをいいことにして行政機関を一方的に非難しても双方にとって得ることはもう少ない。最近は研究者で役人の肩を持つと御用学者と呼ばれるそうですが、ちょっと気になるので思うところを書いておきました。

2011年3月29日

書類仕事の横で、オフィスのメインマシンをSSD化。自宅作業ノートPCと携帯用ノートPCはSSD化してあるので、これで普段使っているPCはSSD化。さようなら、HDD。という心境です。それはともかく、長期的にみれば、HDDからSSDに移行するのは時間の問題ですし、少なくても大容量データをおく以外に、SSDではなく、HDDを選択する理由はないのではないでしょうか。当方の場合、普段使うアプリケーションやデータはあわせても、100GB以下なので価格的な問題が少なかったということがあります。

どうもSSDは性能狙いのサーバとノートPC向けという先入観があったのですが、デスクトップPCでも有用ですね。なぜかというとデスクトップPCは画面サイズが大きいので、複数アプリケーションを立ち上げながら使うことが多くなります。このとき仮想記憶などの影響で、アプリケーションの切り替え時に、HDDの場合はワンテンポ遅れる感じがあったのですが、SSDはHDDと比べてランダムアクセスが速いので、瞬時にアプリケーションが切り替わります。こうした違いは頭ではわかっても、体感してみてはじめてわかることも多いですね。

2011年3月28日

夜はHadoop関連のイベントでパネリスト。パネリストになっていておいて、この発言は問題ですが、Hadoopにあまり関心がない(MapReduceを含めて)。正確にいうと分散システムの一形態にすぎず、Hadoopだけをみていると全体が見えなくなりますから。それはともかくHadoop関連の議論はおもしろいのですが、もう少し技術そのものと運用ノウハウ的な話題はわけて議論した方がいいのかなぁ、と思うのも正直なところ。

今夜のイベントでも、RDBMSとHadoopを対比した議論があったのですが、そもそもRDBMSはデータベース、Hadoopはデータ処理の枠組み。そもそも目的が違います。もちろんHadoopのデータ管理にRDBMSが向いているかというと、向いていない部分の方が多いとは思いますが、それはそもそも大量データの並列アクセスにRDBMSが向いていないから。RDBMSと比べてHadoopで処理性能があがったというのは、Hadoopで処理をする場合、RDBMSを使わなかったので、RDBMSによる性能上のボトルネックが存在しないというべきでしょう。それとHadoopの場合、分散処理の部分以外にBigtableライクなデータ管理を含んでいますが、純粋にMapReduceの場合はあくまでも分散データ処理であって、Bigtableライクなデータ管理をしていなくてもMapReduceはMapReduce。この辺がごちゃごちゃになりやすいのですがね。

HadoopをにSQLがほしいという意見もあります。気持ちはすごくわかります。ただSQLが使っている人が多いのでSQLライク言語に需要があるにすぎないかも。多少なりとコンピュータサイエンスを勉強した人に説明するまでもないのですが、関係データベース(RDB)は関係代数に基づいて体系化されたものであり、そのRDBに合致した問い合わせ言語のひとつがSQLという位置づけ。ただ、現実にはRDMBSを使うときはSQLで問い合わせを書くためでしょうか、SQL=RDBという図式で捉える人が少なくないんですよね。それとRDBが普及したのは、トランザクション処理に向いていたなどの実装上の理由もありますが、関係代数により、条件に合致したデータは漏れなく見つかるということが理論的に保証されているということがあげられます。これがRDBの根幹なのですが、これを忘れている人が少なくないし、今夜の議論も結局、SQLというRDBの表層のひとつで議論が止まっていた感じ。もちろん、それだけSQLが使われているということなのですが、悩ましいのはSQLの意味論、つまり関係代数を理解している人は少ないところ。

それからHadoopを非同期処理といっていいのかは別にして、非同期は同期と比べると難しい。ただ、本当に難しくなるのは非同期と同期が混じり合う局面。特にに非同期側と同期側が一対一ではなく、多数が混在しているときは本質的に解けない問題に落ち込みます。

そのイベントでHadoopの高速化の話を伺ったのですが、データ処理を川下側から川上側に移行すると分散データベースの場合、通信データ量が減らせる、つまり性能向上をはかれることが多く、今回のお話のようにWorker側にデータおけば通信量は減らせるかもしれません。ただ、分散データベースにおける同種のテクニックの問題も継承することになります。データを川上側にコピーしておかないといけません。仮にデータ本体は動かさずに、該当データのハッシュ表だけを渡すにしても、ハッシュ表をWorker単位で行うとするとハッシュ表の再構築にコストがかかるし、全体でひとつのハッシュ表を共有する場合、そのハッシュ表のボトルネックの要因になることもあります。データによっては有効なのだと思いますが、一般的な方法といいにくいし、研究されている方も当然そのつもりなのでしょう。

2011年3月27日

たまにはマシンのこと。数日前、打ち合わせがキャンセルになった時間にオフィスのメインマシンを手を入れてみることにしたのですが、これがさっぱりわからない。手始めにグラフィックボードからはじめたのですが、いまマシンに刺さっているグラフィックボードがNvidia GeForce GTX 285。そしてまわりまわって当方の手元にあるのがATI HD 5770。実はPCのスペックを気にしなくなって久しく、どっちのボードが速いかもわからない(そもそも昔からグラフィックボードのスペックはわかっていない)。ひとまず両方を試したのですが、当方の作業内容では差がわからず、結局、消費電力がすくなそうなATI HD 5770にいれかえ。だいたい3D屋ではないし、GPU計算もしないので、普通にデスクトップ作業ができれば十分なのです。

ところで入試などで学生さんから相談をうけると、PCの自作歴を話される方が結構多いのですが、趣味と違って、研究ではPCの自作経験って役立つとは限らないし、むしろPC部品のような末梢に関心がいってしまうのか、伸びない方が多いような印象をもっています。何をいいたいのかというと、グラフィックボードのスペックとか、マザーボードのチップセットとか、どうでもいいし、それに興味を持つ余裕があるのならば本質的なところに興味をもってほしいですね。

2011年3月26日

所用で豊洲。一段とビルが増えていますね。個人的には豊洲や幕張、西新宿は人工的な感じがして苦手だったりします。

2011年3月25日

OracleがItanium用製品の新規開発打ち切りを宣言。まぁ、いろいろいいたいことはあっても、エンタープライズ系マシンでOracleデータベースが動かないのは痛いというか、致命的。Itaniumの終焉を意味することになります。この煽りでHP-UXも終焉になるかもしれませんね。過去のいきさつからItaniumの最大の供給先はHP。そのHPのUNIXがHP-UX。HPにとってみるとHP-UXが存続しているのはItanium対応OSという位置づけだから。そのItaniumがエンタープライズ系で売れなければ、HP-UXを存続させる理由もない。まぁ、当方はというとOracleの発表をみるまで、Itaniumの名前を忘れておりました。ましてHP-UXは名前を思い出すのに時間がかかりました。

2011年3月24日

ここ数年、排出量取引の研究もしていますが、なぜ排出量取引に興味を持ったかというと、個人的にはOSやミドルウェアなどのシステムソフトウェアの研究の延長線。例えばOSは(電力不足を含む)計算リソースのシェアリング技術の集合体。さらに計算リソースを効率管理しようとすると、OS上の全アプリケーションに公平に計算リソースを配分することは難しく、どうしても特定のアプリケーションを優遇または冷遇しないといけません。そのときに前者のアプリケーションは利益がありますが、後者は不利益。というわけでシステムソフトウェアの研究として、計算リソースの割り当てが少ない、アプリケーションに対する見返りを与えることで公平性を維持できるかを考えておりました。ただ、OSなどに類似した手法があるわけでなく、現実世界に解を求めた結果、行き着いた先が排出権でした。こうしたこというと驚かれるのですが、コンピュータの世界では現実世界のメタファを導入した技術は多い。例えばインターネットも郵便小包の配送手法を参考にしたといわれます。

2011年3月23日

数年前、経済系の先生に教えてもらった話ですが、キューバではバスや鉄道などの交通機関が頻繁に止まるわけですが、それは故障したとか、人員がさぼっていたというのではなく、計画経済のひとつなのだそうです。その日の電力や燃料供給に不安があるときは交通機関を止めて、工場などの従業員を出勤できなくする。そうする工場は操業しないので、電気を使わない。ある意味で非常に合理的な方法。もちろん、これは極端な例ですが、いまの首都圏の状況では参考になるかもしれません。まぁ、日本人の性格だと電車を止めても、手段を選ばず出社するでしょうが。いずれにしても夏に向かって電力が足りなくなることは明らか。経済活動を可能な限り維持しながら、電力消費を抑えるのは重要な課題。

2011年3月22日

よくもわるくも原発は一般の方には科学技術のシンボル的な存在。その原発事故は科学技術への不信につながりかねない。科学技術に対して「長期的には国民の幸せや富に貢献する」という期待を減らすことはあって、増やすことはなさそう。科学技術に関わる者として風あたりの強さは覚悟しないといけませんね。そして不信を再び期待にかえるには科学技術で具体的に貢献してないわけで、どうすればいいのか考えないといけませんね。さて震災復興もだいじですが、電力問題も気になるところ。なんだかんだいって東京及び周辺都市の経済活力は大きいわけで、その東京及び周辺都市の経済活動が電力不足で制約されると、失業や倒産が増えることになり、震災復興にも悪影響をあたえることになります。かといって発電量はすぐに増やせるわけではないので、経済活動を可能な限り維持しながら、電力消費を少なくするということを考えないといけないことになります。

2011年3月21日

某銀行関係者から振込処理は明日の営業開始に間に合わないという連絡。中はたいへんなことになっているようですね。おつかれさまです。ただ、今回のトラブルは日本の情報システムを考えるうえで、重要な事例だと思っています。もう少し具体的に書くとメインフレーム系をやめるいいチャンスだと思います。というわけで某銀行はいろいろたいへんだとは思いますが、情報はきっちり出して欲しいですね。よろしくお願いいたします。また、今回のトラブルを取材されている某誌記者さんの記事にもとっても期待しています。

2011年3月20日

所用で吉祥寺方面。ところで1995年の今日は地下鉄サリン事件があった日。フランスから帰国した直後に出くわした事件でした。行き先は忘れましたが、日比谷線直通の東横線に乗っていて、自由が丘あたりで運行停止のアナウンス。もう20分ぐらい前の電車にのっていたら、巻き込まれていたと思います。そのころフランスは北アフリカの旧統治国とのあいだでテロと報復合戦を行っている最中で、「テロの危険性があるから、パリにはいくな」、「パリの地下鉄が危ない」と、フランス在住時に所属していた研究所から通知が出ていました。まさか帰国した東京で地下鉄テロがあるとは思いもしませんでした。なお、2000年の日比谷線脱線事故の時は、事故列車のひとつあとの列車に乗っておりました。

2011年3月19日

午後から休日出勤。来週の海外出張を取りやめにしたので、時間ができるはずだったのですが、それを超える勢いで仕事が発生しております。ところで同じフロアーに当方以外は人がおらず、そのうえ電力節約のために薄暗いオフィスのなかでの余震は別の意味で怖いものがあります。

自粛ムードで生活必需品以外の商店や料理店はたいへんなのですね。被災者の方々が苦労されているなか、買い物をしたり、飲み食いをするのは自責の念に駆られます。一方で自粛による経済停滞してしまったら、災害地への支援もままならなくなるのも事実。もちろん無駄金を使うことはないですが、地震の影響を受けなかった我々は、できるだけ普段通りの経済生活を行ない、出来る範囲の募金や支援を行なうべきなのでしょう。そして研究者としては研究を通じて何ができるかを考えることもたいせつ。

2011年3月18日

東大生研で会議。ところでみずほ銀行がATMトラベルが話題になっていますが、日経新聞のこちらの記事によると夜間バッチが終わらなくて、ATMシステムの立ち上げが間に合わなかったのが原因となっていますね。本当のところはどうなのでしょうかね。バッチ処理が朝までに間に合わない事態は当然、想定されていたはずだし、昼間の業務に影響しないようにする手立ては用意していたと思うのですよね。まさか今時、1970年代のようなトラブルが起きると思いたくないし、ましてこれまで騙し騙し、夜間バッチが朝まで終わることを祈りながら業務をしていたとは思いたくもない。ということで記事に書かれていない裏のトラブル理由があるのだと信じたいところ。連休明けまでに未処理のバッチ処理が終わることを祈っています。もし週明けも回復しないという事態になったら、預金の流出までいかないでしょうが、決済銀行としてはと能力を疑われかねないし、日本の金融システムを不安視される要因になりかねないですから。

2011年3月17日

品不足が話題になっているというので、大手スーパーによってみる。噂とは逆に結構、商品は潤沢にあります。必要分の牛乳、卵、パンなどを購入。買いませんでしたが、電池も単二以上の電池は切れていましたが、単三電池は山積み販売中。それにしてスーパー側の商品確保を頑張っているのでしょうが、まずは消費者側が自制しないと解決しません。

ところでNHKの解説員さんが、原発で自宅待機地域の方はエアコンを止めてください、と話していたのですが、エアコンって、室内機と室外機は熱交換をするだけで、室内と室外で空気の交換はしないので、エアコンを止める必要はないはずなのですが、不思議。

2011年3月16日

電力の総量規制が話題になっているようです。確かに電力消費を減らせるとは思いますが、経済活動を停滞させかねない。キャップアンドトレード方式の排出量取引のように、電力消費の許容量に対して実消費量が少ない場合は、その差分を逆に実消費量が許容量よりも増えてしまった企業に販売できる仕掛けを用意しておかないと、経済活動上、電力が必要なところは総量規制で経済活動が停滞し、逆に電力消費を削減しているところは、電気代が削減するぐらいしか経済的なインセンティブがないのです。持続的な消費電力の削減には経済活動と両立した手法が必要です。

2011年3月15日

被災地でもない東京でパニックになっても仕方ないのに、デマが増えています。放射線の噂話にしても、流す人は善意なのかもしれませんが、伝聞レベルだけで流すのは、不安をかき立てるだけ。一部の方々の情報リテラシーの欠如といえば簡単ですが、それ以前の問題を感じますね。

放射線にしても、欧米線にのったときに被爆する量は200マイクロシーベルト前後といわれます。本日、都内で観測された数十マイクロシーベルトって、先週の海外出張で浴びたであろう放射線量と比べたたいした量ではないと思ったり。

2011年3月14日

オフィスに出勤。幸い、東電の輪番停電による鉄道運休の影響をうけずにたどり着けました。ただし事務系を含めて人が少ない。さて輪番停電は皆様の節電のおかげで今日は最小限だったようです。ただ、電力供給不足は長期化するようなので、今日の節電は経済活動を犠牲にしている部分が多い。やはり無理した節電ではなく、持続的な節電が必要。そして研究者として持続的な節電を実現する方法を考えたいと思います。

ところで限られた地域が停電になったわけですが、東電はよりによって茨城の一部地域など震災地域をわざわざ停電対象にすることもないと思うのですが、どういう基準で停電地域を決めているのでしょうかね。東電は震災地域を考慮する余裕すらなくなっているのかもしれません。

暴論を許していただけるのであれば、供給が逼迫している期間だけ、電気代を大幅に値上げした方が輪番停電よりもいいのではないでしょうか。そうすれば電力コストを嫌って不要な電力消費は抑えられるわけで、医療機関などへの必要な電力を止める必要もないはず。そして値上げした収益を被災地や医療機関にまわせばいい。もちろんそんな単純な話ではないとは思いますが。

2011年3月13日

二日間、何もする気になれない。極度の虚脱感と無力感。

ところで東電が輪番停電に踏み切るそうですね。輪番停電という言葉を聞いたのは学部の授業以来だったと思います(電気工科学科出身なので)。いまの送電系を考えると仕方ないとは思いますが、輪番停電という荒技に出る前に火力発電所の被害状況を含めてきっちり公開してほしいところ。

2011年3月12日

テレビでみる被災地の惨状は目を覆いたくなるようなものばかり。こんなときに私事で恐縮ですが、神戸の震災の時はフランスに住んでおり、テレビの映像は本当に衝撃。多くの尊い人命に対し、ご冥福をお祈り致します。

2011年3月11日

東北地方太平洋沖地震による被害を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。ひとりでも多くの方がご無事でいられるよう心よりお祈りいたします。

2011年3月10日

さすがにぐったり。でも平常通りにお仕事です。

2011年3月9日

無事に成田空港に到着。ところで出張中のニュースに日立がハードディスク部門をWestern Digitalに売却というものがありました。多くのコンピュータメーカがハードディスク部門を抱えていたことを思い出すと、いろいろ考えさせらますね。また個人的にもIBMの藤沢事業所には知人が多く、彼らはIBMの人から日立の人になり、今度はWestern Digitalの人になるのでしょう(またまた売却される可能性はあるわけですが)。そういえば、その知人の結婚パーティではまわりの参加者がハードディスク屋ばかりでびびったり。

それにしてもIBMの赤字部門を、大喜びで買い取ったところから間違っているわけですが、この時期を逸すると売り先もなくなったのでしょう。これ以外にも国内情報企業の子会社の売却話がいくつか上がっており、今年は業界再編の年になりそうですね。

2011年3月8日

さてさて帰国です。やれやれ。Faro空港からLisbon、LisbonからMunchen行き、そしてMunchenで成田行き。今回の出張はプログラミングをせずに、読書ばかりしていたような気がしますが、まぁこういう出張があってもいいでしょう。

ところで国際会議が開催されたVilamouraという場所ですが、停電が頻発。特に朝は毎日停電が起きています。数分で回復するのですが、回復したり、また停電したり。怖くてエレベータはとれません。やはり毎朝、雷と雨なのですが、停電と何か関連があるのでしょうかね。ところで、停電が割る度に考えていたのは、費用をかけて電力インフラを整備したら、その費用を上回る経済的利益が得られるのか。スマートグリッドの是非も同じですが、純粋に技術だけをみれば、スマートグリッドによる高度な電力インフラは望まれますが、それが費用対効果があるとは限らない。実際、この地域は停電が多発しても人気リゾート地となっているわけですから。

2011年3月7日

ユビキタスコンピューティングでは有名な研究者(CMU)の方のキーノートスピーチ。彼はユビキタスコンピューティングの研究者でも、国際会議のUBICOMPを中心に活躍されている方で、UBICOMPの主要研究者と比較しても相当いい仕事をしている方ですし、講演も内容的にも悪くはない。でも、かわいそうなぐらい聴衆が少ない。昨日の当方の発表は並列セッションでしたが、それと比べても半分程度。ユビキタスコンピューティングでもUBICOMP的な研究はすでに関心を持たれていないということを実感させてくれたという点では価値があるキーノートスピーチ。

2011年3月6日

国際会議で論文発表。今回は過去の実証実験の中で試してみたけど、うまくいかなかったことが中心。理学的にみるとポジティブな結果が重視されますが、工学的にみるとネガティブな結果も公開しておくことは重要なので、失敗した試みとなぜ失敗したのかを話す。かなり好評だったようで、発表時の質問も多く、さらにその質問も内容をわかった上での質問ばかりでした。昔の研究だからそのコメントを反映するのは難しいのですが、今後には役に立つこともあるでしょう。

ユーザなどが身につけたセンサーのデータを解析して、ユーザのコンテキスト(状況)を把握するという研究がいくつかあったのですが、その研究はセンサー依存だし、データ解析手法が稚拙。センサー依存はある程度仕方ないのですが、特定のセンサーにしか有効ではない方法というのが学術研究として成り立つかは疑問。データ解析も統計系の研究と比べると10年どころか、30年ぐらい遅れている感じ。研究している本人は論文が通ればそれでよいのでしょうが、センサーが生産中止になったら、価値のない研究成果になるし、統計系の研究者が乗り出したら一瞬で吹き飛ばされることは必至。こちらが心配することではないですが、発表を聞いていても痛々しい。

2011年3月5日

Faro市内を探検したあとはタクシーで国際会議の会場のVilamouraに移動。ホテルが会場になっているのですが、そのホテルはリゾート地にあって、まわりはゴルフ場。というかゴルフ場にホテルが付いているという感じ。ただ、ゴルフをすることもないし、周りに何もないところ。さて国際会議ですが、組み込み系+ユビキタス系という会議なのですが、一回目ということで会場に到着するまでは雰囲気がわからなかったのですが、欧州からの関係者が多く、採択率はフル論文は14%と結構低い。論文倍率と国際会議のクオリティは関連性は必ずしもあるとはいえないわけですが、当方の論文も採択時の修正コメントがいろいろあり、クオリティをあげようとしているようです。ただ、今日見る限りは、研究室で作ってみました的な論文ばかり。夜はプレゼン資料作り。昨日、成田発フランクフルト行きの機内でプレゼン資料を作っていたのですが、実は今回は携帯するPCを変えたのですが、過去のプレゼン資料を入れ忘れていたので、すべて新規を作ることになり、手間取りました。もちろん、論文内容は違うわけですが、それでもゼロから作るのは結構たいへん。

2011年3月4日

国際会議(PECCS'2011)に参加・発表するためにポルトガルの南端(Algarve県)にあるにFaroで一泊。会場はVilamouraという場所ですが、真夜中にFaro空港に到着ですし、会議は明日の昼過ぎからなので、ひとまずFaroで一泊。今回はANA便で欧州に出て、TAPでLisbon、それから同じくTAPでFaroという行程。飛行機が発着遅れなどはあったものの、結局、予定通りに到着。ANAはプレミアムエコノミーにあげてくれることもなく、チケット通りにエコノミー席。そういえばANAは儲かっているのか、今年度は一回しかプレミアムエコノミーにあげてくれませんでした。研究予算で出張する以上は、ビジネスどころか、アップグレード対象のチケットも買えるわけではありませんから。当然といえば当然なのですが、さすがにエコノミー席で12時間は辛いです。

2011年3月3日

朝からいろいろ騒動があったものの、午前中は打ち合わせ、午後は特許事務所。打ち合わせは2月の実験の反省会だったわけですが、反省すべき点は多いのですが、根本的には実証実験ということで人員が多かったのですが、アンケートなどの実証実験特有の部分、メーカ側に任せられる部分、そして(まだ不慣れな)顧客の説明などは実運用で省けるにしても、オペレーションをスーパーマーケット側に任せたときに、少人数、それもスーパーマーケットの既存設備やオペレーションの中で実現できるようにパッケージングするが重要な課題になりますね。

今回の実証実験は学術研究予算の実験であり、実用レベルまであげることは必須ではないわけですが、多くの事業化を想定した実証実験でも、実証実験と実用化には大きなギャップがあることがほとんど。研究期間中にそのギャップは埋めておきたい。もちろん、そのギャップを埋めるのは運用ノウハウ的な部分が多く、研究者としては論文にしにくいわけですが、逃げてはいけないところだと思っています。今回は多くの皆様や企業に手伝いいただいて、実環境で実ユーザで実証実験をさせてもらったのですが、実証実験だからといって甘えは許されないし、そしてその実証実験を実用化できるレベルに仕上げるのも重要な仕事ですから。

2011年3月2日

Hadoopが流行っているからでしょうか、Hadoopは研究していないのですか?とよくきかれます。お遊びでMapReduceシステムを作ってみたりしており、もちろん興味はありますが、HadoopやMapReduceは分散システムの研究者としてはちょっと複雑なのです。さてHadoopは、Googleが開発した分散システム向けのデータ処理手法(MapReduce)のクローンなわけですが、流行している理由はMapReduce/Hadoopが分散処理の難しい部分をうまく隠蔽しているところ。これまで分散処理には分散システムへの専門知識が必須で、一部の研究者や技術者だけの世界でしたが、MapReduce/Hadoopにより分散処理の専門知識がなくても、分散システムを駆使した大規模データ処理ができることになります。

そうなると分散処理でもその開発主体は、分散システムの専門家ではなく、処理側、つまりアプリケーション側の開発者に移ることになります。特にHadoop/MapReduceの対象となる大規模データ処理の場合は、個々の業務処理と密接の関連がありますから、業務処理の知識は必須です。このとき分散システムに詳しい人が業務処理を学ぶよりは、業務処理に詳しい人が、MapReduce/Hadoopにより分散処理を始めた方が効率的になのです。というわけでMapReduce/Hadoopにより分散システムの研究者や技術者は活躍の場が狭まることになります。もちろん分散システムといってもいろいろだし、MapReduce/Hadoopはその特殊形の一つにすぎません。その意味では分散システムの研究者や技術者は活躍する余地はあるわけですが、ただそれ以外の分散処理もなんとかMapReduce/Hadoopに集約する方向にいく可能性はあります。結局、分散システムの研究者としては、分散システムの一般化はうれしいわけですが、同時に寂しさもあるわけです。

次の技術トレンドは、MapReduce/Hadoopによる大規模データ処理で、分散システム的に難しい部分を隠蔽して、業務処理に詳しい人が、分散システムの知識がなくても、分散システム上の業務データ処理が開発できるようにすることでしょう。研究者としてはそのトレンドにのってみたいところですが、かつてメインフレームの成熟期に、システム側を隠蔽することで、業務処理に詳しい方々が開発する方法として4GLが登場しましたが、それに近い状況が起きることになりますが、その4GLそのものの開発は業務知識が重要で、そうなると分散システムの研究者が出る幕なんてないんです。実際、MapReduce/Hadoopは分散システム向けのバッチ処理ですから、メインフレームで4GLを使った業務処理をされていた方々と、Hadoopで分散システム上でバッチ処理する方々は世代は違うのでしょうが、処理内容的には類似性がありそうで、業務系の方々が主体になりそう。しばらくはMapReduce/Hadoop向け4GL的なものはいろいろ登場しそうですね。ただ、4GL的なものは気をつけないと4GLの轍を踏むことにもなります。

2011年3月1日

先日、本屋に行って驚いたのが、Facebook関連の書籍が多いこと。日本にFacebookのユーザって多いのでしょうかね。でもまわりにはほとんどいない。少なくてもTwitterの方が多いと思いますが、そのTwitter関連の書籍と比べても圧倒的に多い。ユーザ無き熱狂とはまではいいませんが、Second Life騒動の頃を思い出してしまいます。特に某国内大手広告代理店とFacebookの業務提携が発表されましたが、その某国内大手広告代理店とSecond LifeのLinden Labとも業務提携をしていたことを思い出すと、Facebookもダメなのかなぁ、と思えてきてしまう。もちろん某国内大手広告代理店の方々もそんなことは百も承知で、Facebookが流行っていると思って興味を持つ大手クライアントからお金が取れればいいわけでしょうね。そしてまた大手クライアントの方もいまならFacebookと絡めたマーケティングをするとメディア受けがいいことをあてにしているわけです。その一方で踊らされているだけの人も多いでしょう。いずれにしててもFacebookそのものというよりも、Facebookで盛り上がっている様子をみると、Second Life騒動を思い出してしまうのですよね。あのときも騒いでいる人の何割ぐらいの人がSecond Lifeを実際に使っていたのでしょうかね。

2011年2月28日

雨の日。でも花粉が減るならば雨でもかまいません。それにしても、これだけ多くの人に症状がでているのですから、花粉「症」ではなく花粉「病」と呼ぶべき。ときっぱり言ってみる。

2011年2月27日

自宅のすぐ近くで日産リーフを目撃。それもタクシー。ちょっと乗ってみたいかも。もう2年ぐらい前になりますが、リーフ絡みで日産の方がおいでになったことがあります。電気自動車=社会インフラと説明されたことと、電気自動車ではバッテリーがエンジンに相当し、モータは電力エネルギーを回転運動にかえる変換器にすぎないこと、そして石油供給の減少を想定したビジネスプランが印象に残っています。実際、米国のグリーンニューディールにしても、米国への有力石油供給元であったベネズエラが親米から反米に変わったことにより、米国は10%程度の石油供給が減ることが予想されます。ベネズエラからの石油供給分を石油以外に置き換えることがグリーンニューディールの本質なわけで、それは民主党でも共和党でも同じ。米国の場合、自動車を含む運輸部門の石油消費は30%程度なので、それを3割削減するだけでも10%の石油供給減少に対応することができる計算となります。むしろオバマ政権が雇用拡大と絡めたところが、グリーンニューディール政策を混乱させた原因かもしれません。

やはり自宅のすぐ近くに電気自動車用のパワースタンドがあるのですが、電気自動車用の急速充電器は50kW超の消費電力。安定しているといわれる国内系統電力でも、無計画に電力食いの急速充電器を配置するとあると電力が変動するように思いますが、どうなのでしょうかね。どうもバラ色の世界だけではないように思います。急速充電器による充電を平滑化させる技術が必要になるように思います。

2011年2月26日

実際的には先月の23日以来の休日。録画しておいたNHKの「ネットが“革命”を起こした〜中東・若者たちの攻防〜」を拝見。周囲は極評される方が多かったのですが、個人的には見る価値はあると思いましたが、番組ストーリーに無理を感じました。例えばイスラム系の国々というのはモスクを中心とした強力なコミュニティがあるわけで、それに言及しないのは不自然さが残ります。だいたい番組で貧富の差が拡大していて、貧側に不満にあるといいながら、ソーシャルネットワークを使えるのは富のある人たち。テレビ番組だから新規性が重要だし、その新規性がなければ視聴者が関心を持たないので、ソーシャルネットワークのような真新しい言葉を前面に出すことは否定しませんが、ソーシャルネットワークは一部であるはずで、そのソーシャルネットワークだけが原動力にように描いたのには疑問を感じました。

ところで昨日までの実証実験でもソーシャルネットワークを組み合わせるというのは興味があるところなのですが、今回の実験結果は(ソーシャルネットワークそのものを使ったわけではないのですが)ネットワークに対しては懐疑的な結果となりました。実験では店頭で登録した排出権をその場で、顧客自身の削減または地域や学校などの排出削減の支援する方法と、ネットワークを通じて後日、顧客自身の削減または地域や学校などの排出削減の支援の二つを提供。

その傾向がまったくちがうのです。店頭では支援先の選択に地域性が強く出ているのですが、ネットワークでは逆に地域性がないものが支援先に選ばれています。ある程度、予想した結果なのですが、これほど顕著に出るとは思いませんでした。スーパーマーケットという地域に根ざした場ではネットワークを介した方法が向かないという結論を導くしかない。ソーシャルネットワークの好きの方はソーシャルネットワークでも地域性をいれられると反論されるのでしょうが、スーパーマーケットはもともと地域性のある場が対象ですから、無理してソーシャルネットワークに頼る必要もないというのも事実なのです。

2011年2月25日

店舗側の実証実験はすべて終了、残すはWeb版のみ。無事に終わってやれやれです。このページでは個人名は出さないことにしていますが、セブン&アイホールディングス、凸版印刷、日本ユニシス、三菱UFJリース他の皆様方には本当にお世話になりました。また受付業務をしていただいた8人の方にもたいへんお世話になりました。また、慣れない売り子や品出しを温かい目で見守っていただいたイトーヨーカドーの北砂店の方々にも感謝です。最後に実験に協力していただいたお客様、そして江東区役所、砂町小学校、NPO法人共存の森ネットワーク、NPO法人GoodDayにもお世話になりました。

2011年2月24日

朝からオフィスで仕事、夜に実験会場(アリオ北砂)に移動。

排出権を表すシールの登録業務を行っているのですが、実験に参加されたIT業界の方からは、排出権の登録をカウンターへの持参を求めるのではなく、携帯電話などの登録でもよいはず、と質問される方が多かったのですが、流通業界の方からはむしろ感心されることが多かったです。むしろ心配なのは、こうした疑問を持ってしまうところが国内IT業界の限界を垣間見せていること。仮に携帯電話などによるネットワークによる登録方式にしたら実証実験はできなかったはずなんですがね。

携帯電話を含むネットワークによる仮想世界は便利な部分は多いのですが、経済活動の中心は昔も今も現実世界。現実世界にリーチするしかないのです。もうひとつ重要なのは持続可能性。例えば商品にQRコードを貼って、それを携帯電話で読み込んでプレゼントに応募できるなどのキャンペーンがあります。ただ、それらをみると、メーカや流通企業が話題性を狙った、一過性のキャンペーンであって、定常的に利用されるとは思えません。われわれは話題性重視の広告代理店ではないので持続可能な手法を考えなくてはいけません。もちろん今回の実験の手法も人員コスト的には改良の余地はあるわけですが、環境系の枠組みは持続可能性は必須だし、一過性のキャンペーンにしか利用できない方法は絶対に避けるべきなのです。

2011年2月23日

今日からは登録業務のみ。昼頃に現地入りをさせていただきました。

さて今回の実験の意図を聞かれることが多いので、ここで簡単に書いておきますが、公式的な見解でいうと、メーカも流通も環境貢献を行っています。例えば大手流通では植林活動をしているところもあるし、海外の排出権を購入して、自社のCO2排出をオフセットしているところもあります。ただ、これは企業と森林、または企業と排出削減プロジェクトの2者の関係です。今回の実験はこれを広げることを狙っています。そこで商品に企業の環境貢献を排出権という形で付けることにより、商品を介して顧客に企業の環境貢献を渡す。そして顧客がさらにその環境貢献を地域や学校、NPOを選んで渡すことを狙っています。

もちろん排出枠をはじめとする今後の排出量規制を睨んでいる部分はあるのですが、今回の実験は顧客が排出権を使い道を選べることと、環境貢献と地域貢献を一体化することを狙っています。今回の実験ではスーパーで行いましたが、スーパーは地域性が高いし、地域とともにしか生きていけません。いまの流通やメーカの環境貢献の枠組みは広域になりすぎていて、地域貢献ができる仕掛けがないんですよね。その意味では流通業界には興味を持たれたのではないでしょうか。

それと今回は排出権を寄付するという形をとっています。正しくは排出権は財産とはいえないので寄付というのは正確ではなく、カーボンオフセットする権利を他社に譲渡していると見るべきなのですがね。いずれにしても今回の実験のキーポイントのひとつは排出権の寄付先を顧客が選べるようにしたこと。というのは選ぶということで顧客自身が何に環境貢献すべきかということを考えさせることを狙っています。今回の実験では、排出権を顧客自身のCO2排出の削減につかう以外に、地域として江東区、学校として地元の小学校(江東区立砂町小学校)、それと比較的広域のNPO 法人2つの削減も支援できるようにしています。実際、どこを支援するかを迷う顧客が多かったです。実はこの迷うというのが今回の実験のポイントのひとつ。

今回の実験では顧客は排出権シール付きの商品を買って、それを剥がしてカウンターで登録するだけで、いかにも環境貢献しているというアクションがなかったわけですが、実験を設計した当方としては「支援先を選ぶ」というのが、最大のアクションだったので、そこに迷う顧客がほとんどだったというのは狙い通りの結果といえます。なお、環境貢献のアクションは、レジ袋を渡さないなどの、何らかの不便を与えれば実感できるので、参加された顧客の満足度をあげるという点では、わかりやすいアクションを導入すべきですが、それは後付で十分で、本質ではないはず。

2011年2月22日

メインの実証実験の最終日。イトーヨーカドーでの対象商品の販売は今日までですが、25日までは事務局カウンターを店舗に維持。このため売り子や品出しは今日までとなりますが、25日まではアリオ北砂にはお世話になります。ここまで2週間は数日、夕方に帰った日がありましたが、ほぼ現場にいたことになりますが、朝の全日いたことになります。

販売数は詳細にはかけませんが、対象品の通常販売数の3倍となっているそうで、少なくても販促キャンペーンとしては成功しています。もちろん実証実験の目的は販促ではないわけですが、ただ販促キャンペーンとしてみても3倍というのは大きいはずで、流通業界にはそれなりのインパクトを残せたのではないでしょうか。また、排出権を示すシールの回収率、つまり商品の販売数に対して、事務局に返ってきたシールの数は35%を超えています。これは一般の商品に何らかのシールやタグを付けて、それを回収して粗品と返るキャンペーンを比べても、圧倒的に高い数字のはず。

2週間の販売を通じて、いろいろ反省点も多いのですが、初日にバーコードスキャナーが一時的に読めなくなった以外はトラブルもなく、無事に実験が進んだのは、イトーヨーカドーの皆様方や実験に関わっていただいたセブン&アイホールディングス、凸版印刷、日本ユニシス、三菱UFJリース他の皆様方のおかげです。また、実験に参加していただいたお客様のおかげですね。実験は25日まで続くので、まだまだ気が抜けませんが。

2011年2月21日

イトーヨーカドー北砂店で実証実験中。今回の実験では売り子から品出しもすることになりました。実験を見に来られた知人は、当方が売り子をしているのみて驚かれたようですが、多少なりとも実証実験の経験がある方はわかるように、現場に立たないんだったら、実証実験をする価値はありません。例えば売り子として相当数の商品を売らしていただいたのですが、顧客側のフィードバックを得るには、現場で顧客の反応を見たり、顧客と話すことが一番いい。品出しも当初はイトーヨーカドー側に任せることになっていたのですが、実験中にお願いをして品出しも任せてもらうことになりました。その理由はシールを貼る手間を少なくするためなのですが、せっかく店舗で実証実験をしているのに商品の仕入と販売の動きをみないのはもったいないです。

特にコンピュータサイエンスの研究者としては現場に立つのは重要で、コンピュータサイエンスそのものが、コンピュータに関わる原理解明から、コンピュータを利用した課題解決に軸足が動きつつあります。そうなるとコンピュータサイエンスの研究者としての価値は、解決しなければいけない課題に関する知識。ただ、その知識は業界本を読めばえられるものではなく、現場をみるしかない。当方自身も正直言って、ここ5年間ぐらいは課題側の背景知識を得ることに多くの時間と手間を使ってきたようなものでした。まぁ、ある年齢以上のコンピュータサイエンスの研究者は原理解明で逃げ切れるかもしれませんが、当方の世代以下で逃げ切れず、課題解決にいくしかないんですよね。そのためには課題側の知識が必須なはず。

2011年2月20日

今日もイトーヨーカドー北砂店で実証実験中。土日は9時開店だから8時過ぎには店舗入り。だいぶリピーターが増えてきたようで、説明しなくても実験に参加していただける方が増えてきました。

さて今回の実証実験は、排出権付き商品やその排出権の移転先の選択以外にも玄人受けする細かい仕掛けをいくつか用意。その一つは排出権の出所情報。小口化した排出権を表すシールを商品に貼付することで、排出権付き商品を実現するとともに、本来、目に見えない排出権を実体化しているわけですが、シールのQRコードは排出権の量を示すだけでなく、排出権の出所情報、例えばプロジェクト名や地域、管理番号なども見えるようにしてみたのですが、これはプロジェクト自体が失効するなどの価値が不定なこともありますが、それ以外に例えば北海道の特産品に北海道で作った排出権をつけるなどして排出権の需要をあげることがあります。

また同じ商品でも常温品と冷蔵品では排出権の量を変えています。環境負荷が少ない分だけ前者は多く設定してあります。今回の対象商品もいえますが、常温品で保存できる製品も冷蔵ケースで販売されることは多く、排出権が常温で買うことのインセンティブになれば、冷蔵ケースを減らせるし、それに伴うCO2排出を減らすこともできます。今回の実験対象商品のひとつに甘酒があったのですが、その甘酒も常温で販売できるものですが、通常は冷蔵ケースで売られています。でも甘酒を冷やして飲む人がほとんどいないでしょうから、無駄なんですよね。

2011年2月19日

昼過ぎからNHKの取材。6時過ぎのNHKニュースで実証事件の様子が1分30秒ほどのニュースになって放映。当方はその最後の方に登場。ただ、取材よりも内部的な事情で翻弄された取材でした。昨夜になってから勤務先の事務方からテレビに出る場合、放映前に番組名や放映時間を事前に通知せよ、という指示。また、その理由が勤務先上層部に放映時間を知らせるためだそうです。わからないものはわからないわけで放映時間は不明と伝えたのですが、事務方の御納得いただけなかったようで、上層部には当方が具体的な放映時間を伝えたことにされてしまう。不明ならば不明でいいことだと思いますが、組織では内部的な事情で数字が作られます。そもそもテレビのニュース放映時間は担当の記者さんではなく、取材後に担当デスクなどが放映番組や時間を決めることが多いし、それは担当の事務方ならば常識として知っているはず。なのに放映時間の事前通知を求められると、放映時間が定まらないテレビ取材は受けれないことになります。今回はニュースの最後の方で映ってしまったわけですが、次回は断ることになりますね。

2011年2月18日

今日も実証実験。実証実験。8のつく日はハッピーデーだそうで、9時開店。ということで8時過ぎに店舗に入いることに。

一昨日の続きになりますが、分散システムの研究って、限られた計算リソース(資源)をどう使うか、なんですよね。例えば分散システムではコンピュータ同士はネットワークを介して情報を交換します。ただ、ネットワークは一度に流せる情報量には上限がありますし、ストレージにしてもメモリにしても容量に制限があります。つまり、計算リソースは資源不足状態になっています。そうなると分散システムは現実世界の資源と同様に、計算リソースにも持続可能性が求められます。

計算リソースを有効に使わないといけないし、処理量が増えたときに計算リソースを増やせる仕組みもいります。いわゆるスケールアウトなのですが、本当に難しいのは処理量が減ったときに計算リソースを減らすこと(個人的にはスケールアウトの技術よりも、スケールインを実現する技術の方が関心があります)。それといくらスケールアウト性があっても処理量を平滑化する方がはるかに重要。ひとつの方法は分散システムで実行される処理を制御する方法ですが、マルチユーザのシステムではどのような処理を実行するのか、またその処理をいつするのかはユーザ次第。そうなると方法は処理に課金して、その課金を通じて処理を制御する方法があります。当方自身が排出権に興味を持った理由は、ユーザが計算リソースを節約することのインセンティブとして応用できると思ったから。

もちろん、今回の実証実験は排出権そのものの研究なのですが、コンピュータサイエンスの研究者という立場からしても、速いコンピュータを作るよりも、(情報システムを使って)社会基盤をつくることに興味をもっているから。もちろん前者を狙っている研究者が多数だし、それを否定するつもりは毛頭ないのですが、個人的には後者の方が重要だと思っております。

2011年2月17日

読売新聞に実験を記事にしていただく。とってもわかりやすい記事にしていただけて、本当に感謝です。というか実験している側ではここまで噛み砕いて説明できていなかったかも。実は取材自体は数日前だったのですが、担当された記者さんの取材が的確で、取材に立ち会った関係者は感心していたのですが、記事もよかったです。

2011年2月16日

今日も実証実験中。コンピュータサイエンスの研究者である当方がなぜ排出権の研究しているのかを尋ねられますが、本人的にはコンピュータサイエンスの研究の延長線上で排出権に行き着いただけのこと。クラウドコンピューティングがいい例ですが、部分最適化されたシステムから全体最適化されたシステムに向かっているのが、情報システムの大きなトレンド。部分最適化されたシステムと全体最適化されたシステムを比べたら、個々のユーザから見れば前者の方が使い勝手や性能では有利になります。ただ、コストを考えると後者の方が有利。ひとつの研究方向性は全体最適化されたシステムでも、部分最適化されたシステムの使い勝手や性能を提供することです。ただ、それには限界があり、どうしても使い勝手や性能の諦めないといけない部分がでてきます。ただ、諦めたこと以上のメリットが、コストを含めてあれば全体最適化でもいいことになります。

つまり全体最適化によるデメリットを引き替えを提示しない限りは、部分最適化されたシステムから全体最適化されたシステムには移行はおきません。その引き替えのヒントを現実世界にさがしている過程で辿り着いたのが排出権。ただ、凝り性なので排出権を勉強するならばとことん勉強したのと、既存の排出権の取り扱いはコンピュータサイエンスの研究者から見ると改良の余地はいっぱいだったということです。それとコンピュータサイエンスだからといって研究対象をコンピュータという狭い世界にとどまる必要もないですから。

それとコンピュータサイエンスの研究者として、速いコンピュータを作ることも重要だとは思いますが、個人的には社会基盤を作りたいと思っています。だから個人的には違和感もまったくないです。

2011年2月15日

今日もイトーヨーカドー北砂店で実証実験中。バレンタインデーコーナーは一部の商品は残っており、そのままホワイトデーコーナーに変貌。ただし、ポスターや風船などピンク系だった販促ツール類が水色のものに変更。あとはホワイトチョコが増えました。実験の方もツールをお客さんの反応をみて、一部のツール類を内容・デザインから作り直し。だいぶ説明しやすくなったはず。店舗でも博物館でも一般の方相手の実験では宣伝や説明用ポスターやパネルによる部分が多く、現場でツールを作れる体制にしておくのが実証実験の秘訣だったりします。だからといって当方がデザインすることもないのですが(今回は結構、プロに任せたわけですが)、実験後の大幅に変更することになったし、研究代表者がデザインすると確認作業などが省けるので即応できます。

2011年2月14日

イトーヨーカドー北砂店で実証実験中。連休明けの月曜日ということもあって客数は多いとはいえず、特に夜は閑散気味。今日はバレンタインデーですが、店舗の方も今日の状況をわかっていたのか、昨日のうちにバレンタインデー用コーナーを大幅縮小。ただ、バレンタインデー用のチョコレートコーナーが柿の種セールになったのは皮肉。当方は取材・来客対応とオフィスにもどって印刷。

2011年2月13日

実験の事務局カウンターの真裏で「おはガール」のイベント。営業時間前に現地で準備しているので、私服&ノーメークのリハーサルを見ることに。アイドルグループのようなので、きっとファンにはまたとない機会なのでしょうが、そもそも「おはガール」すら知らない当方には価値ゼロ。それから(アイドルの)「追っかけ」と呼ばれる人たちを目前でみました。秋葉原方面にいそうな方々が本当に走って追っかけていました。

2011年2月12日

実証実験の4日目。バレンタインシーズンだからでしょうか、店舗は客入りがいい。お店の方に伺うと、年末並の客入りだったそうで、相当多かった模様。こちらはというと地道に実験。

2011年2月11日

実証実験中。土日祝日は9時開店ということで、9時〜22時までの13時間体制。さて売り場変更の余震が続いています。店舗側の計らいで昨夜、動線の多い場所に移動させていただく。ありがたいことなのですが、さすがにポスターなどの販売ツールが足りなくなり、デザイン&作成をしないといけません。なお、事務局側への回収率から推定すると、実験3日目にして当初目標数を達成しています。少なくても販促キャンペーンとしては成功となりそう、ただ、実験は22日まで続きます。

2011年2月10日

今回の実験ではイトーヨーカドー北砂店の売り場に実験対象の商品の売り場二カ所と、アリオ北砂のインフォメーションの横に事務局カウンターを設置させてもらったのですが、二日目にして売り場変更&増加という事態。まず対象商品をならべていた冷蔵ケースが常温ケースに変更、さらに対象商品の売り場が3カ所増加して、計5カ所。スーパーは売り場の変更はあることは認識していましたが、日々変更があるのは想定外。ということで実験立て直しをしないといけません。

2011年2月9日

イトーヨーカドー北砂店(アリオ北砂)で実証実験。テーマは排出量取引。22日までやっています。詳しくはこちらをご覧くださいませ。

2011年2月8日

午前中は江東区立砂町小学校で授業。5年生の2クラスそれぞれに授業。勤務先も非常勤先も大学院授業で、学部生も教えていない当方には小学生向けの授業はチャレンジングだったのですが、生徒さんが当該テーマに興味を持ってくれれば幸い。そのあと勤務先の会議、それから実証実験の設営。それにしても今回の授業は準備がたいへんでした。小学校側とは調整が進んでいましたが、勤務先の事務から、漢字にふりがなをふれ、などなど、小学校側との調整を無視した御要求が多く(というかそもそも小学校側との調整に一切関与していないし)、その要求と小学校側との調整内容の両方に整合を持たせて資料を作る手間が一番たいへんでした。

2011年2月7日

実験準備中。明日、リリースする報道発表資料の作成。夜になって全面書き換えということになり、焦りましたが何とか書き上げて、あとは勤務先の広報担当者にお任せ。それにしてもスリリングな日々です。胃が痛くなるような緊張感を楽しめる性格でないと、この世界では生きていけない。

2011年2月6日

絶賛、休日出勤。次週及び次々週は休日出勤確定。先月30日から今月25日まで休日なしとなる計算。○働○準法的に問題になりそう。人事担当者に怒られるわけですが、時間に対する仕事量が多いのだからどうしようもない。

2011年2月5日

午前中は名古屋方面、午後はオフィス。土曜日なのですがね。行き帰り共にN700系新幹線だったのに、ACアダプターを持参しなかったため、充電できず。

2011年2月4日

実証実験の準備中。帰りの電車でイトーヨーカドーの折り込みチラシのデザイン。時間の都合もあり、当方が原案を作ってあとはプロにお任せ。一部地域では9日の朝刊におり込まれるはず。考えてみるとチラシデザインは15年以上していませんでした(昔は何をしていたのやら)。もっとも当時もチラシデザインは安いので、あまりやっていませんでした。

2011年2月3日

実験準備で日々奔走中。それにしても今度の実験はイトーヨーカドーの実店舗、実顧客、実商品を対象にするので、その事前準備は膨大。多くの皆さんにお手伝いいただいた進んでいますが、生半可ではないですね。

2011年2月2日

「COBOLクラウド」というのサービスがあるそうです。まぁクラウドと呼ぶべきは別にして、世の中にはCOBOLなどで書かれたレガシーシステムは残っているわけで、そのCOBOLプログラムを実行するサービスは需要は多くないにしても、少なからずあるのでしょうね。

COBOLで思い出すのは、1995年ぐらいだったと思いますが、オブジェクト指向COBOLの製品がいくつか出ており、そのうちの一つの会社の方に、COBOLにオブジェクト指向が必要なのか、と伺ったことがあります。その方は、COBOLにオブジェクト指向は不要だと言い切られ、さらにオブジェクト指向などの最新技術のキーワードを入れておくと、開発者のプライドも満足できるし、その開発者を雇っている会社も最新手法を使っていると安心するから、名前だけのオブジェクト指向でも需要がある、とおっしゃていたのを思い出します。今回の「COBOLクラウド」もクラウドという言葉を入れておけば、開発者のプライドは満たされ、会社も最新技術に追いついていると思うのでしょう。

2011年2月1日

大学院の入試&選考会議。それから仕事で区役所。それにしても入試って難しいですね。だいたい受験生がどんな人かよくわかんないから。少なくても当方には書類選考や30分程度の面接では、博士課程は不向きな人はなんとなくわかっても、博士を取れるかということまでは確信はもてない。

2011年1月31日

打合せのために小学校。先方の先生方から当方のプレゼンに、ダメ出しを食らう。そのうえ指摘が鋭く、再起不能なほどに玉砕。ただ、小学生のロジックや知識でプレゼンが理解できるか否かはすごく重要で、元NHKの池上彰氏にほんの少しだけ近づけた感じ。

2011年1月30日

休日出勤。Javaの行く末を憂う議論が盛んなようなのでちょっとだけ参戦。Javaは下り坂にきているのは間違いと思いますが、その遠因は、なんでもJavaで書こうとしたことだと思います。なんでも書ける言語は特定対象から見ると書きにくい言語になりますから。ただ、いまさら記述対象の絞り込むわけにもいかないでしょうけどね。

とはいっても既存のJavaの開発者数や既存プログラムの量を考えると、そう簡単にJavaを止めるわけにもいかない。またJavaの後継言語が話題になりますが、ひとつの言語が後継になることはないと思います。Javaも当初はAppletや簡単Applicationでしたが、その後、サーバ、そしてWebサービスと広がっていきました。Javaの言語仕様が膨れあがったのも、単一言語で多様な分野のものを書こうとしたから。開発分野ごとに最適化した言語を用意した方がいい。その意味で、開発対象を明確にせずにJavaの後継を議論している風潮はいただけませんね。何を開発するのかで最適言語は変わってきますから。

Javaの今後ですが、ンピュータサイエンスの研究者としては問題発言なのですが、プログラミング言語の善し悪しは技術とか関係ないと思うのです。結局、プログラマーにとって稼げるプログラミング言語がいい言語。Javaのプログラミング仕事が稼げるならばJavaの需要はあることになります。その意味ではSunに変わって盟主となったOracleがすべきことは、Java を使う開発者が稼げるようにしてあげること。

2011年1月29日

新年会。個人的には今年初めての新年会。基本的に宴席は苦手なので。ところで謎だったLenoveがNECの合弁会社を作った理由を伺い、すごく納得。それならばLenove側がNEC山形を引き取る理由になります。ただ、この周辺では同様の動きは続きそう。問題は動けなかったところなのですがね。

2011年1月28日

打合せで急遽、某銀行。来月のはずが、日程調整したら今夜しかあわなかったわけですが、夜に銀行業界でもっともまじめという銀行にジーンズ姿で行くことに。担当者様は合併した自由な気風の銀行の出身者でしたが、それでもラフな姿で驚かれたかも。今年度の実証実験は来月なのですが、そろそろ来年度の準備作業をする時期なのです。

2011年1月27日

チュニジアの反政府運動と政権転覆をSNSを含むネットの力という論調をよくみるのですが、記事としてはおもしろいのですが、チュニジアの方を何人か関しているレベルの知識でいうと、チュニジアはイスラム圏のお国。人間関係はSNSよりもモスクで物理的に合う方が影響力をもっているような気がしてなりません。ネットに関わられている方が「ネットの力」を信じたいのはわからないでもないけど、世の中はネットだけでない。最近の話題のFacebookがいい例だと思いますが、実名重視のネットだと、ネットといっても現実世界を反映しています。ただ、日本の場合、SNSでも匿名の利用者が多いとされます。匿名だと現実世界とネットの世界の接点は本人だけになるので、ネットの世界と現実世界を分かれてみえてしまって、ネット以外の力が見えなくなる部分はあるのかも。

2011年1月26日

某社の方の紹介で、マーケティング関係の方と打合せ。ある依頼絡みですが、なかなか興味深い話がきけました。ところで某社は創業100年を超す企業なのですが、その某社の方々が紹介していただく方々もレベルが高い。創業100年を超す企業はノウハウもあるし、付き合いもしっかりしているということなのでしょう。

さて昨日、勤務先の会議室で某国内論文誌の編集委員会があったようですが、参加された編集委員と廊下でおしゃべり。まぁ内容は書けませんが、たしかに学生論文特集号は意図がよくわからないかも。建前上は査読基準が同じならば、普通に論文誌に投稿すればいいはず。むしろ投稿者が学生さんであることを考慮して、査読コメントを留意するとか、博士論文の提出時期を明記していただければ、査読期間を考慮します、というのならばわかりますが。いずれにしても、こうした特集は逆にレギュラー投稿や他の特集は学生さんの投稿には不向きという印象を持たれる恐れもあるので、ポジション取りと文言は難しい。当の編集委員さんはいえないでしょうから、それとなく代弁。まぁ、個人的にはそれ以前に情報系学会が和文論文誌を続ける理由がまったくわからない。

2011年1月25日

打合せの日。次期AndoridがNFC対応となることから、このNFCを使うことで海外でも携帯電話が電子決済端末化しそう。こうかくと日本の携帯電話が、お財布化していることは進歩的にみえますが、現実は簡単ではない。NFCによる決済が世界標準になると、日本は電子決済でもガラパゴス化して、取り残される可能性が高くなってきました。日本の携帯電話、つまりドコモ、au、ソフトバンクともに内部は、SuicaやEdyなどと同じFelicaを使っています。Felicaは、非接触ICカードではなく、NFCとして世界標準化されています。勘違いしている人がすごく多いのですが、SuicaやPasmoは形状こそ、カード型ですが、内部技術的には非接触ICカードではありません。あくまでもNFC用無線機です。念のため。

ならばFelicaもAndorid携帯にのりそうですが、Felicaは暗号回路を前提にしています(Felica機能を安全性を確保しながら、ソフトウェア的に再現できるのは難しいのでは)。またFelicaの場合は読み取り機にも暗号回路を載せています。そうなると日本の携帯電話端末を海外に持って行っても、決済はできないことになります。ひとつの方法は携帯電話用のSIM側にFelicaの暗号回路を載せる方法ですが、これも実現にはハードルが高いはず。

2011年1月24日

四ッ谷の某社で打合せ、その打合せ先のビルと細い道路をはさんだところにある、某省研究機関の東京時事務所で、その研究機関の外部評価。移動距離10メートルという状況。さらにそのあと200メートルほど離れたところにある別の某省の研究助成機関で打合せ。というわけで行動半径が狭い。

2011年1月23日

さすがにぐったり。自宅で作業。ずっと作業。オフィスに行くのと大差ない。

2011年1月22日

休日出勤。ところで昨日の日経朝刊トップはNECとLenoveがPC事業の合弁会社を作って、NECの山形の工場を引き継ぐという記事。この記事をみてまず驚いたのが、NECの山形工場は顕在で、まだPCを作っていたこと。そしてもうひとつ頭に浮かんだのが、昔、NECが海外における、のれん代ほしさに倒産寸前のPackard Bellを買収して大赤字を作ったうえに、最終的に二束三文で売却した騒動。

Lenove にしてみるとNECというのれん代が欲しかったにしても、NECがPCブランドとしては過去の遺物になっているし、今後のNECの行く末によってはネガティブブランドにもなりかねない。いくらLenoveは生産・品質管理など問題があるといわれているにしても、NEC山形の工場を引き取る義理はない。純粋に生産コストでは中国で作った方が圧倒的に安い。Lenoveの日本拠点は今回の合弁で増強されることになりますが、この合弁会社はLenoveにとって不良採算部門になって、Packard Bell-NECと同じ運命にならいないといいのですがね。

2011年1月21日

Amazon fresh(チルド食品の通販)によりEPCglobal流のICタグは終わりましたね。まえに「コンピュータサイエンスは終わった」と書いて、物議をかもしたわけですが(これが諸先輩方から怒られたわけではなく、むしろもっといえと嗾けられたところが複雑)。今回もICタグのISO委員としては問題発言なのですがね。

まず背景説明。米国では昔は食料品を含めて徒歩圏の小規模店が主体。しかし、自動車の普及により、遠方まで買い物に行けるようになり、徒歩圏の小規模店ではなく、大型スーパーに行くようになり、結果として小規模店は淘汰されます。ただ、自動車で大規模スーパーに来店して、まとめ買いをするとレジの長蛇の列。その長蛇の列を解消するために導入さえたのが、商品添付されているバーコード。そしてのそのバーコードはPOSを普及させて、商品管理そのものを大きくかえることになります。

今回のAmazon freshの怖さは、その大型スーパーを淘汰しかねない。つまり、通販で届くようになると、買い物に行くという行為そのものがなくなってしまう(むしろ徒歩圏の店舗は復活するかも)。もちろん他にも通販はあったわけですが、Amazonは通販や倉庫管理のノウハウをもっており、そのAmazonがチルト食品に乗り出すということは、他の通販業者はコスト的に勝てない可能性が高いのです。

さてEPCglobalのICタグは大型スーパーの代名詞Walmartという有力スポンサーの事情もあって、スーパーなどの納品管理の省力化が狙い。つまりスーパーの倉庫の出入り口などに設置したリーダで、商品に貼られたICタグを通じて、納品有無をしらべるというものです。しかし、Amazonの商品管理は、倉庫内の在庫でなく、倉庫内の棚に商品が何個入っているか、つまりEPCglobalの想定している商品管理とはまったく違うのです。ですから、つまりAmazon fresh 的なビジネスが伸びると、EPCglobal 流のICタグの利用方法は商品管理は普及する前に時代遅れになるのです。

2011年1月20日

JALは鶴丸を復活させるとか。でも過去の栄光にすがる以外にないのでしょうかね。ただ、考えてみると、飛行機はリースの場合も多く、航空会社って商標とシンボル以外に財産がないのかも。かつてパンナムが倒産後に、パンナムの商標とマークだけを買い取った航空会社がありましたが、JALも鶴丸を高く売るつもりならば復活はビジネス的には正しいですね。それにしても何も残ってないんですね。

2011年1月19日

日経BPに研究を記事にしていただく。それも日経エコロジー(2月号)。日経BPさんだと日経コンピュータなど情報系雑誌が多いのですが、それ以外ははじめてかも。情報系の研究者も情報だけやっていればいいという時代でもないんですよね。

2011年1月18日

文科省&厚生省の大学などの就職内定状況の調査結果(12月1日)が公開され、大卒の就職内定率68.8%、過去最低だそうです。でもこの調査は少数の大学をサンプリングした結果なのですが、調査対象を見ればわかるように、国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校。つまりサンプリング対象が国立大が偏重なので、実態を反映したデータではない。誤解のないように書いておきますが、この調査に問題があるというのではなく、過去の調査データとの比較でしか意味のない数字。だから過去との比較をするためには同じようなサンプリングで調査を続けるしかない。この調査は前年度比や過去最低は正しい数字の使い方ですが、68.8%という数字そのものには意味はないということは頭に入れておく必要がありますね。さて実態はどの程度なのでしょうか。私立大の方が就職率が悪いと想定されるので、68.8%よりは実態は悪いと想像されますが。

2011年1月17日

打合せの日。ところで大手SIの開発者さんから優秀な開発者(SEではなく、プログラマーさん)がWeb系に移りたがるという話を伺ったのですが、個人的にはSI事業者の問題というよりも、Web系の方が、開発とそのユーザフィードバックのタイムラグが短いので、おもしろいと感じるからでは思うのですが。Web系サービスは、例えば開発者さんが新しい機能を思いついて、それをプログラミングすれば、あとはそのプログラムをサーバで動かせば、PVそのほかで実ユーザからその機能のフィードバックを受けられます。そのフィードバックをもとに改良するというサイクルになりますが、業務系の場合は設計、開発、テスト、そして実働するまで1年以上時間がかかってしまいます。せっかちな方や、ほめられないとがんばれない方はWeb系の方がたのしいでしょう。研究職の場合はどうかというと、論文誌の場合は投稿から発行まで一年ぐらいかかることはざらですし、そもそも自分の信じた道で着実に成果を出すことがもとめられるので、他人からフィードバックがないと先に進めないタイプの人は向かないかもね。

2011年1月16日

とあるアーキテクチャを題材にJavaEEの議論。お恥ずかしながら共著でしたが、EJBの解説を書いたことはありましたが、結局、JavaEEには馴染めませんでした。Servletの出始めのころにちょっと書いてみた程度。

自らのセンスや直観を信じるというのか、ある程度、自分で勉強してみて、複雑すぎる、煩雑すぎるというものは避けるということにしています。思考停止に取られそうですが、技術の移り変わりの激しい情報系の世界では、そうした嗅覚が大切。特に研究職の場合は、世の中的には実績どころか、名前すら知られていない、際物の技術を扱うので、特定の新しい技術にコミットメントするのかは自分のセンスや直観で判断するしかないんですよね。もちろん選べる立場でない人も多いわけですが、その技術の何が問題なのかをわかった上で、その技術を使うのとそうでないのとは違うはず。

いまどきのエンタープライズ系ではフレームワークを使った開発が主体。結局、フレームワークは生産性向上が目的であって、フレームワークが本質的に機能を増やしてくれることはないし、JavaEE用のフレームワークはJavaEE用の複雑さや煩雑さを弱めることが目的になっており、それはそれで重要なのですが、研究者から見ると複雑さや煩雑さの原因をなんとかした方がいいということになります。フレームワークは便利なのですが、フレームワークの下を知らないで、フレームワークを使うのは怖いと思います。

2011年1月15日

休日出勤。世の中はセンター試験ですが、オフィスの近くの靖国通りでは、リアル雪だるまを先頭に、明治大学と東京大学の楽隊とチアリーダー部がパレード。明治大学は地元ですが、なんで東大の楽隊とチアリーダー部なのかは謎ですがね。

2011年1月14日

霞が関方面で打合せの後、またまた区役所。今回も仕事です。

2011年1月13日

来月の実験のため某大手スーパーに開店前に伺う。デパートは入ったことがありますが、スーパーマーケットのバックヤードははじめて。新鮮な体験です。先方のご尽力により、実験の場を提供いただくことになったのです。

2011年1月12日

最近議論になったのはPaaS系のクラウドインフラにおけるマルチスレッド対応。ひとつのサービスインスタンスに対して、スレッドを一個だけに限定しているインフラが多いのですが、処理によってはマルチスレッドを使いたい場合はあるわけです。もちろん昔のSolarisのスレッドようにグリーンスレッド(ユーザ空間内でスケジューラを実装してマルチスレッドで実行できるようにする)のライブラリを用意する方法が理屈上は可能なはずですが、その場合、オーバーヘッドが大きいのと、実行サーバ全体としてプロセス単位で管理をするために、グリーンスレッドの場合、スレッド単位のリソース(プロセッサ)の割り当てが難しい。それはそれで難しい問題を抱えることになります。もうひとつの議論はノンプリエンティブスケジューリングにするのか、プリエンティブスケジューリングにするのか。ひとつのサービスは課金先もひとつでしょうから、プリエンティブスケジューリングにしても実害はないといえますが、Windows 3以前やMacOS9以前のアプリケーション開発者ならばプリエンティブスケジューリングが常識だったし、その開発ノウハウがありますが、それ以外の開発者は荷が重い。なんでこんな議論をしているのかという、Google App Engine上にマルチスレッドを使ったシミュレーションを作りたいという話が合ったのですが、なかなか難しい。逆にいえばシミュレーション専用PaaSというのは需要があるかもしれませんね。

2011年1月11日

朝から地元の区役所。それも仕事上の訪問。まさか打合せで区役所に伺うとは思いもしませんでした。それから四ッ谷で打合せ。

2011年1月10日

所用で表参道と原宿。裏通りの路地を含めて昔からよく知っているエリア。とはいえ久しぶりなので浦島太郎状態。

2011年1月9日

所用で銀座と有楽町。あいかわらずこのエリアは朝が遅い。11時開店のお店が多いですね。それにしても銀座に店があるというステータスだけで、営業しているとしか思えない店が結構ありますね。日本では銀座がステータスシンボルという時代でもないような気がしますが、アジア地域全体から見ればまだ銀座はまだまだステータスシンボルなのかもね。

2011年1月8日

いろいろぐったり。ところで先日、やや期限切れ未使用フィルムが大量発掘されたのですが、それも半分以上が白黒フィルム(富士のネオパンとコダックのTMAX)。ほんとどうしたもんでしょうか。ひたすら撮るべきか、現像代&プリント代を考えると断念すべきか。特に白黒って数が出ないのか、カラーよりも高くなることがあるんですよね。

2011年1月7日

打ち合わせの日。皆様お疲れ様です。夕方、コンビニでいって思ったのですが、ここ数年、受験合格に絡めた商品が多いですね。数年前にきっと勝(ネスカフェ・キットカット)が受けたからなのか、ウカール(明治・カール)、ハイレルモン(明治・ハイレモン)、トッポで合格(ロッテ・トッポ)、ウカルピス(カルピス)、叶えるコーン(東ハト・キャラメルコーン)。勝てオレ(AGFブレンディ・カフェオレ)、ウカルック(不二家・ルックチョコレート)、カテコ(東ハト・ポテコ)のとん勝つ味(とんかつ味)、英数国わかる(エースコック・わかめラーメン)、あんかけ風で願掛け焼そば(東洋水産)、麺づくりで点づくり・とろみしょうゆ(東洋水産)。もうなんでもありですね。各メーカともに商品企画の人が真剣に考えたダジャレなのでしょうね。なんか涙ぐましい。

2011年1月6日

Grouponのおせち料理騒動が話題になっていますが、米国などと違って、日本は商店側がクーポンになれてないんですよね。米国の場合、クリスマス商戦で年間の売り上げての半分ぐらいを稼ぐ商店は少ない。そうなるとそれ以外の時期の集客手段としてクーポンなどの割引きが必要なのです。日本はニッパチという言葉があるように、2月と8月は売り上げが落ちますが、年間の売り上げ変動は米国ほどは大きくないので、強いてクーポンで集客する理由がないので、商店はクーポンに慣れてない。そもそもクーポンは客が少ない時期に客を集める手段なのに、おせち料理のように短期間しか販売しない商品にクーポンを使うという段階で、クーポンへの不慣れさを露呈しています。

米国の場合、クーポンが普及して商習慣になっています。個人的にはGrouponのようなネットを使ったクーポンは、クーポンという商習慣に馴染みのない日本では難しいでしょう。少なくとも時間をかけた普及が必要。海外で話題になったからと行って、それを受け入れる習慣や文化がなければ一時の話題性になって終わるだけ。むしろ日本の場合、ヨドバシカメラなどのポイント制度が普及しているので、ブレークするとしたら、クーポンではなく、ネットを使った新しいポイント制度ではないでしょうか。

2011年1月5日

噂されていたとはいえ、CESでMicrosoftは次期WindowsでARM対応を発表したわけですが、どうもピンとこないんですよね。ARMが使われている組込コンピュータや携帯コンピュータは利用目的が決まっていることが多く、それに最適化にして作るわけですが、x86版Windowsの対象であるPCはいろいろなアプリケーションに使われる汎用マシン。x86版Windowsと同じWindowsをARMで動かす必然性もない。ARM版というか、WindowsがSoC対応になってPC本体が存在が消失してしまうぐらい小型化すると、いままでとは違うアプリケーションが出てくると思いますが、これも中途半間だと意味はない。

また、そもそもWindowsは過去のアプリケーションへの互換性を維持するために巨大化・複雑化しているので、過去のアプリケーションがないARM版Windowsはx86版Windowsと同じである必要性はない。強いて希望的な観測を言うと、これを機会にx86版Windowsを含めてリセットする、つまり過去のしがらみを断ち切って、まったく新しいOSとして再設計することでしょうか。言葉が悪いのですが、いまのWindowsは建て増しに建て増しを繰り返した温泉旅館みたいなもので、部屋から部屋に移動するのも一苦労だし、防犯上の盲点だらけになっている状態。そろそろ全面的な立て直しをしないと無理でしょう。

とはいえ今回のARM版Windowsの発表はPCには大きな意味を持つと思います。もうPC=x86互換という図式が崩れるかもしれません。ただ、WindowsはマウスやGUIに最適化されすぎており、PC以外、例えばタブレットには販路を求めるのは無理でしょうから、PCという世界からは抜け出せないでしょうね。なお、MicrosoftにとってWindowsの顧客というのは、Windowsを使うユーザよりも、むしろWindowsを採用するハードウェアメーカ。だからメーカがARM版Windowsを、例えばPC型の携帯電話でほしがれば出荷すると思いますが、問題はPCが値崩れするとx86版Windowsを買ってくれるPCメーカの反発をかうのでさじ加減が難しそう。その意味ではARM版もx86版も(メーカ向けの)ライセンス価格は同程度になるかもしれませんね。

正直いって、今回のARM版Windowsの発表をみて一番印象に残ったのは、Windowsのビジネスモデルが限界にきているということでした。あとはMicrosoftがWindowsと心中する道を選ぶのか、大きな犠牲を払ってもWindowsを捨てて、新たなビジネスモデルを育てるのかですね。

2011年1月4日

今年のCESはAndroid一色になると噂されていますが、Androidはライセンスの問題をどうするのでしょうかね。AndroidはベースがLinuxである以上は、GNUライセンスから逃れることはできないはず。Androidを使う端末メーカはソース公開をどうするのでしょうかね。最近、メーカは自社のソフトウェアにオープンソース系のソフトウェアが含まれていないかを必死に調べていますが、Androidとなると思考停止になる感じ。ライセンスの問題が起きてもGoogle様がなんとかしてくれると思っているのでしょうかね。

2011年1月3日

新年に当たっての抱負ではないのですが、最近考えていることを少々。最近の流行は大規模データと、解析技術やストレージを含む周辺技術だと思います。実際、Googleは強大化した機械学習マシンといっても過言ではないでしょう。今後の流行る研究テーマも大規模データ絡みになると思いますが、一方で研究者として疑問もあります。というのは大規模データを使った解析は大きな効果があっても、その大規模データを持っていない立場では勝負にならない。もちろんWebなど膨大なデータがありますから、それを集めればいいとおっしゃる方もおられますが、すでに膨大なデータを集めている企業(Googleなど)に勝てるかというと話は別。こうした議論は昔からあったのですが、少なくてもデータ量という点では企業とアカデミアでは差が開いてしまっています。

というわけで悩ましいのは、アカデミアの研究者として大規模データ向け研究に向かうべきなのか。それとも逆張りに出た方がいいのか。例えば大規模データを使った機械学習が流行っているのであれば、逆にルールベースや推論ベースの研究をしてみるとかね。別に天の邪鬼ということではなく、ターゲットは大規模データにしても、ルールベースや推論ベースは大規模データに無効なわけではないし、データ量勝負の解析でも、ルールや推論を組み合わせた方がいい場合もあるはずですから。

それにしても何を研究すべきは悩まないといけない時代になりました。もちろん予算を取るという点では、とりあえず流行に乗るのがいいのだと思います。ただ、オリジナルな研究をして、先端に立つためには流行に乗ることだけが戦略ではないし、むしろ流行の先回りをしないといけませんね。情報系の場合は「アカデミア=先端」という図式は崩れており、企業主導で技術開発が進んでいるのが実情。ただ日本にいるとその国内企業も海外企業の後追いをするだけのところが多いので実感がわかないわけですがね。

2011年1月2日

正月なので個人的に欲しいカメラのヨタ話。

F値の小さい明るいレンズのおもしろさは焦点以外の部分のボケ。このボケはレンズによって違いがあり、フワッと解けるようにぼけるレンズもあれば、輪郭を残しながらぼけるレンズもあります。撮影時に焦点を合わせた写真とはずした写真をとって比較すれば、絵の中で焦点を合わせる部分と、ぼけさせるべき部分はわかるはずですから、あとは画像処理でボケをつくる。同様の機能は富士フイルムなどのコンパクトデジタルカメラでありますが、どうせならば往年の有名レンズのボケを再現して欲しいところ。例えばNoctiluxや球面Summiliux-35mm、初代Summicron-35mm、Planar、Noct Nikkorあたりでしょうか。 できれば木村伊平衛氏によるところの「でっこま、ひっこま」も再現できるとおもしろい。ちなみにこの中で(Planar以外の)レンズを一本以上、思い浮かぶ方は相当なマニアだと思います。

多眼にして超広角がとれるコンパクトデジタルカメラはつくれないでしょうかね。つまりカメラユニットを左上、右上、左下、右上にやや斜めに向けたカメラユニットを付けて撮影画像を画像処理して繋いで、広角映像を作る。カメラユニットを複数個付けるとコストはあがりますが、超広角レンズも高いわけで、35mm換算で15mmをきるようなコンパクトデジタルカメラが出たら欲しいかも。現実的には正面向きに加えて、5眼あたりでしょうかね。名称もデジタルホロゴンウルトラワイドあたりでお願いしたい。ちなみにホロゴン(Hologon)がわかる人は相当なマニアだと思います。

2011年1月1日

ここ10年ぐらい元旦はウィーンフィルのニューイヤーコンサートの印象をかいていますが、今年もウィーンフィルのニューイヤーコンサートをテレビで鑑賞。今年の指揮はFranz Welser-Most。オーストリア人指揮者ということで、オーストリア色が出るかと思ったのですが、スラブ系やラテン系の曲を取り混ぜた選曲。さて肝心の出来ですが、過去のニューイヤーコンサートの中でもトップクラスの出来だったのではないでしょうか。ちょっとシャープすぎる感じもありますが、ワルツらしい優雅さを兼ね備えていて、ウィーンフィルの持ち味を出し切ったといえるように思います。個人的にはFranz Welser-Mostは2007年にチューリッヒ歌劇場でオペラ「フィガロの結婚」で聴いている指揮者。そのときの印象も、まったくアラがなく、完璧というべき指揮でしたが(ちなみに2006-2007シーズンは10本以上見ていると思いますが、Mostのフィガロの結婚がベストでした)、今回もアラがなかったですね。あと印象的だったのは、今年は楽団員も楽しそうに演奏していました。やっぱりニューイヤーコンサートですから、楽しんだ演奏がいいですね。いろいろ書きましたが、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートは今年は一段と水準が上がったように思います。

来年は2006年に引き続きMariss Jansons。2006年のときJansonsは携帯電話を使った演出があったり、楽団員との掛け合いがあったりで、楽しさ重視でしたが、来年はどうなりますか。それにしても一度、ニューイヤーコンサートを生で見てみたいものです。というか何回かチケット争奪戦に参戦したのですが、ことごとく玉砕でした。ところで番組の解説でしったのですが、パリオペラ座のエトワールのルグリはウィーン国立バレエ団の監督になるのですね、パリオペラ座の芸術監督になるのかと思っていました。

 

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Ichiro Satoh

Ph.D, Professor
National Institute of Informatics

2-1-2 Hitotsubashi, Chiyoda-ku, Tokyo 101-8430 Japan
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