Diary

Ichiro Satoh

もともとAgentSpaceというモバイルエージェントシステムの開発履歴に関するページがあったのですが、開発関連話よりも雑談の方が多くなったので、2001年分から別のページを用意することにしました。

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2007年6月30日

iPhoneはやっぱり話題になっていますね。早速分解記事まで登場。ところでWebメディアによると San FranciscoのApple StoreにはなぜかSteve Wozniakまで並んでいたとか。WozniakといえばAppleの創業者2人のうちの一人。一台ぐらい分けてあげればいいのに。それとも並ぶのが楽しいのか。ちなみに米国Appleに勤めている方曰く、社員向けの優先販売などはないそうです(その後、社員には配られることになったそうですが)。さて当方ですが、やっぱりものすごく欲しいかも。

2007年6月29日

Eclipse ver.3.3が正式公開されたので早速ダウンロード。リリース候補版を使っていたので新味はないのですが、使い勝手が変わった部分があるので、なられるまではちょっと戸惑いそう。ところでソースコードの管理はCVSを使っていたのですが、最近は差分管理などはせずにソースツリー毎コピーして済ませることが多くなりました。複数人で開発をするわけでもないですし、ハードディスクは安いので、ソースツリー毎コピーをしても実害ないですから。

2007年6月28日

勤務先に旧BellCoreの副社長がおいでになり、プレゼントをすることに。これ以外にも会議続きの一日でした。ところで社会保険庁の宙に浮いた年金問題について、このページの6月6日6月9日に社会保険庁と某企業(NTTデータ)との契約内容が問題になると書いたのですが、「契約書がないまま、年間800億円超の保険料や公費が業務委託先のNTTデータに支払われていた」という国会答弁があったそうです。年間800億円を超えるのですから、いくら不明瞭な「データ通信サービス契約」でも何らかの契約書があり、入力作業の役割分担が問題になると書いたのですが、当方があまかったです。それとも契約書があるのに出せないのか。これまで社会保険庁の情報システムの問題に関してはいろいろ当方も見聞きしていますが、今回の宙に浮いた年金問題は社会保険庁と某企業の関係に行き着くかもしれません。ただ、そのときは国内IT産業全体を巻き込む大騒動に発展する可能性もありますね。

2007年6月27日

米国ではiPhoneの発売がせまっていますが、すでに並んでいる人がいるとか。iPhoneが売れるか売れないかはユーザインターフェースの出来次第なのでしょうね。でもタッチパネルのようなユーザに直感に近いユーザインターフェースは直感から少しでもはずれるとユーザはかえって違和感を覚えることになるので、味付けというか、チューニングが重要になりそうですね。ところでiPhoneのマルチタッチはどうやって実現しているのでしょうかね。マルチタッチ対応のタッチパネルを開発したのか、それとも通常のシングルタッチパネルをソフトウェアで擬似的にマルチタッチにしているのか、がよくわからなかったりします。知り合いのタッチパネルのエンジニアさんたちは後者ではないかといっていますが。いずれにしても発売になれば分解・解析が進むでしょう。発売早々、何台のiPhoneが分解されるのやら。

2007年6月26日

Amazonと丸善が提携だそうですね。Amazonのインターネット販売を丸善が借りる形になり、在庫や発送もAmazon側に委託するそうです。そうなると丸善っていったい何なのでしょうね。プリンストン債騒動で負債を抱えてから踏んだり蹴ったりなのはご存じの通りですが、今は老舗書店というブランドだけの存在かもしれませんね。確かに昔の丸善は独特の雰囲気がありましたよね。当方は幼稚園児だった頃から親に連れられて丸善日本橋本店によくいっていました。ちなみに当時売り場担当だった方が、その後、理工学書のマネジャーになられており、当方が大学院生時代にお世話になるとは思ってもおりませんでしたが。そのマネジャーさんから聞いたのですが、ハヤシライスのハヤシとは丸善の創業者(医者)の苗字なのだそうです。なので丸善では元祖ハヤシライスという缶詰を売っているそうです。それと日本橋丸善にはスーツ売り場があったのですが、慶應義塾直営の仕立屋を引き継いだものだそうです(創業者は福沢諭吉の門下生)。さてその丸善ですが、あまり知られていませんが、大学図書館への営業が強かったこともあり、大学などの新設や学部改変の認可申請手続等のコンサルティングなどをしていたりします。その営業資料を見せてもらうことがありましたが、確かに株式会社が大学をはじめられる時代ですから、大学設置手続きや資料の代行は需要が大きいのかもしれません。

2007年6月25日

午前中は慶大授業。それから先週に引き続き新横浜で打ち合わせ。でもそれからオフィスに戻る。

2007年6月24日

最近、立て続けにプログラミング言語は何がいいのかときかれることがあるのですが、そんな問いがあるということはプログラミング言語は混沌としているのですかね。プログラミング言語の好き嫌いは、クロージャと型推論があるとかないとかになるし、最後はイデオロギー闘争的な議論になりがちで関わりたくないし、まるで興味がない。強いていえばいいプログラミング言語とは「プログラマーの給料が高くなるプログラミング言語」でしょうか(もちろん、経営者の視点で見れば逆になります)。どんなにきれいなプログラミング言語でも、そのプログラマーとして稼げなければやっぱりダメ言語でしょう。例えばHaskellやML、Schemeは言語としてはきれいだとは思いますが、(もちろん学術研究は別にすると)こうした言語だけで稼いでいる人を当方は知らなかったりします。その意味では(特に米国では)Javaが給料が高いプログラミング言語なので、Javaがいいプログラミング言語となるでしょうか。ただ、需要と供給の関係があり、プログラマーの給料が高い言語は、その言語を覚える人が増えるので、いずれは給料水準はさがることになります。Javaの場合は大学で教えることが多いので、いまはJavaプログラマーは供給過剰になって給料も下がっているかもしれません。注目はRubyやPythonなどのスクリプティング言語系ですが、(当方も急ぎのときはよく使いますが)スクリプティング言語系は生産性が高く、短時間でプログラムが書けるというメリットがありますが、プログラマーの給料に反映しているとは思えないのですよね。

2007年6月23日

夕方、一瞬だけオフィス。昨晩、名古屋の帰りにオフィスによったときに書類などをおいてきてしまったので、書類を回収。また想定外のトラブルが発生。絶句。次善策を考えるしかないのですが、それにしてもいろいろ起きますね。

2007年6月22日

早朝から名古屋。新幹線の予約がぎりぎりだったこともあり、座席は人気のないB席、つまり3席列の真ん中。このB席ですが、人気がないので他の席よりも2cmほどひろくしてあるそうですが、確かにちょっと広いです。さすがにメジャーで測るようなことはしていませんが。

2007年6月21日

いろいろお仕事。いそがしいですね。それにしてもいろいろ騒動がおきます。次善策をとるしかないのですがね。ところでご存じのようにAmazonは過去の購買履歴などをみて、広告メールを送ってくるのですが、なぜか当方のところにはLEGOセールの広告がきます。AmazonでLEGOを買ったことはないのですがね。不思議です。確かにLEGOを欲しいと思ったことはありますけどね。

2007年6月20日

古いコンピュータでiTunesを起動したらiTunes Storeのプリペイドカードが400円分残っていることを発見。ただ、こうしてPCに忘れされるお金というのは当方以外にもあるはずで、プリペイドマネーの恐ろしさを実感しますね。

2007年6月20日

なんか忙しいですね。移動で一日が終わった感じ。

2007年6月19日

所用で名古屋と四日市。ところで総務省はユビキタス特区なるものをはじめるそうです。電波関連の実験用特区という位置づけだそうですが、発表になった資料にユビキタス特区のイメージというのがあるのですが、ユビキタスオフィス、ユビキタスショッピング、ユビキタス道案内、ユビキタス地域医療・介護だそうです。なんにでもユビキタスという気ワードを付ければいいというものでもないし、イメージ図をみるとあいかわらずその想像力がないですね。ちなみに欧米の研究者とはなしていると、Ubiquitous Computing、Pervasive Computing、Ambient Computingをきちんと違う意味で使っていますし、そのなかでもUbiquitous Computingって過去の技術と扱う人が多い。でも国内だとユビキタスコンピューティングの研究をしている研究者でも、この3つの意味の違いがわかっている人は少ないし、きちんと使い分けをしている人はさらにごく僅かですからね。その過去の技術であるユビキタスコンピューティング関連の国際会議のプログラム委員長をしている当方がいう立場ではないですが。いまどきユビキタスというのは2周遅れ。ちなみにユビキタス特区のイメージ図にでてくる話は、欧米の研究者だとユビキタスコンピューティングで、あとの2つの技術ではない答えるはずです。その理由がわからない人はこの分野はやめられた方がいいかも。その意味ではこのイメージ図は踏み絵としてはいいかもしれません。

2007年6月18日

慶大大学院の授業。雑談でおわってしまったような気がしますが。それから新横浜で打ち合わせ。素直に菊名までいって横浜線に乗り換えればいいのに、大倉山でおりて歩いてしまったのですが、ちょっと失敗だったかも。昼過ぎということもあって日差しも強い。実は、大昔、通っていた高校の最寄り駅が大倉山だったので、土地勘はあったりします。大倉山や菊名はともかく、新横浜は町並みが一変しています。昔は草ぼうぼうの空き地ばかりでした。いまは駅ビルの工事中。高島屋系SCがはいるそうですが、昔、新横浜に高島屋系の家具店があったことを覚えている人はもう少ないですよね。

2007年6月17日

某オペラの当日券の争奪戦に参加するもあえてなく敗退。

2007年6月16日

昼過ぎからオフィス。某ユビキタスコンピューティング関連の国際会議の投稿論文に担当PCの割り当て作業。今回はある程度割り当ててもらってあったので助かりました。投稿90本強でも投稿1本につき3人のPCを割り当てると300件近くになるので、一人では絶対無理です。結局、100件ほどを再割り当て。割り当てをするために投稿論文の半分以上はざっと読んだのですが、だいたい採録と不採録の予想がついてしまいますね。

2007年6月15日

新横浜で人身事故があったそうですが、JR東海では「列車と人の衝撃があったため、運転を見合わせています」とアナウンスするようです(新幹線だけでしょうか)。たしかに衝撃は衝撃ですが、そこまでして人身事故といいたくないのでしょうか。

2007年6月14日

Bachの全集がでたというニュースがありました。Bachが作曲した曲は1100曲もあるそうです。すごい数。たしかにBachの場合、即興というか、アドリブで弾いた曲も含まれるわけですが。一時、Bachに凝った時代があり、有名曲はひとあたりCDを買ったあげく、CD16枚組のオルガン集を買うか、買うまいか真剣に悩んだりしていました(お値段的に買えなかった)。このニュースがあって、Amzaon で改めてBachのCDを調べてみたのですが、なんと売れ筋トップがGoldbelg変奏曲。しかも演奏はGlenn Gould。ご多分にもれず、当方もこのCDはもっているのですが、これはクラシックピアノのCDとしては、もっともあくが強いCDの一つだと思うのですが。好きは人は好きなのでしょうが、JazzピアノのKeith Jarrettと同様に、演奏中に唸るピアニストは苦手だったりします。Glenn GouldとKeith Jarrettはファンが多く勧められるのですが、個人的には頼むから黙って演奏して欲しいと叫びたくなります。

2007年6月13日

会議ばかりの日。徹夜仕事明けには辛いです。そのうちひとつは会議といっても議論をするわけではなく連絡会。発信者から多数の受信者に情報を配信する場。組織維持のためには情報共有は必要なわけですが。警視庁でWinnyによる大規模な捜査資料の流出があったそうですが、しばらくは警視庁もWinnyの徹底取り締まりモードになりそうですね。警視庁管轄内、つまり都内でWinnyを使われている方はやめどきだと思います。ISPの方に伺うとWinnyのトラフィックは一時の半分程度に落ち込んでいるそうですがね。それとNOVAの騒動が広がっていますが、NOVAといえば新卒採用数ではつねに上位、1位だった年もあるはず。あれだけの人数を毎年雇うということは、それだけ事業が拡大しているのか、それとも辞める人が多いのか。一般論として、顧客とのトラブルが多い企業は、社員の労働条件に問題があるところが多いので、内部密告がいっぱい出てくるかもしれませんね。

2007年6月12日

Appleの開発者向けの会議WWDCが開催。次期Mac OS Xの概要が発表されたわけですが、技術的には想定範囲でしたね。ただ、使い勝手がどのぐらい向上しているかなので、これは使ってみないとわからないです。Preview版を手に入れたら試してみることにしましょう。個人的には気になったのは携帯電話iPhoneのソフトウェア開発が、Webベース、つまりHTMLやJavaScriptを駆使したものを推奨していること。これはフルWebブラウザのSafariをベースにしているからなのですが、これでMacintoshとiPhoneで同じアプリケーションが動くことになります。いままではPC向けのアプリケーションの簡易版を携帯電話に委嘱するということはあったのですが、これからはiPhoneの場合は携帯電話向けのアプリケーションをそのままPCにもってきて実行するという新しい流れができるかもしれません。その意味ではMicrosoft Windows Mobileがいまひとつなのは、Windows MobileではPC用アプリケーションもどきを携帯電話で動かすというアプローチだからかもしれません。むしろ携帯電話向けに新規に開発されたアプリケーションをPCでも動かすというアプローチにした方がエコシステムが広がるとおもうのですがね。また、企業を中心にThin Clientが使われはじめていますが、これからThinClientというのは、PCの機能を削った端末ではなく、携帯電話の大画面&キーボード付きという位置づけになるように思います。いずれにしても携帯電話からPCまたはThin Clientにソフトウェアの移植が大きな流れになるでしょうね。

2007年6月11日

NICTのシンポジウムで招待講演。ただ午前中は慶大の大学院授業があったので、シンポジウムは2時過ぎからの参加。次世代ネットワークに関するシンポジウムのようですが、いまひとつ話題につけず、講演の後にパネル形式に質疑ありましたから、どうも午前中の講演に登場したキーワードについて質問があったのですが、何が何だかわからない。

2007年6月10日

自宅でたまっていた書類仕事。量が多くておわらない。

2007年6月9日

仕事が終わらず、午後から休日出勤。自業自得ですがね。ところで6月6日に社会保険庁の情報システムのことを書いたら、某企業ってどこなどといろいろ質問が来たのですが、社会保険庁の情報システムの問題は業界では常識だと思うのですがね。6日に書いたことをまとめておくと、社会保険庁の場合、某企業と「データ通信サービス契約」を結んで、システム開発はもちろんのこと、運用も保守もすべて某企業に任せて、月々のサービス料を払うというもの。一般論ですが「データ通信サービス契約」の場合は、システム開発や機器購入は某企業の持ち出しで行われます。だから利用者側はシステム開発を発注しているわけではないのでも、仕様などで注文つけられる範囲にも限度があるといわれています。月々払うサービス料は電話の利用料と同じなので、その料金になった積算根拠がみえにくいことです。このためデータ通信サービス契約の場合は通信サービス提供側のいい値で決まりやすいという指摘があります。これは電話の料金設定が妥当なのか否かは、利用者からはわからないというのと同じです。もちろん、社会保険庁の場合、これに該当するかは知りませんがね。ただ、社会保険庁の場合はその通信サービス料が突出して多いこと、そしてその通信サービス料が年々増えているところがきになります(前年度は年間1000億円近いといわれています)。それと気になるのは、社会保険庁が保険管理業務のどの範囲の仕事を某企業側に任せていたかということです。この分担具合によって騒動の犯人捜しにも影響を与えるかもしれませんね。それと今回の騒動で、宙に浮いた年金の処理用プログラムの開発・運用費も某企業にまかせていますから、通信サービス料がどの程度増えているかも関心事になるでしょうね。一般からの問い合わせなどでシステム負荷があがっているはずなので、システム増強に伴って通信サービス料がさらに増えている可能性もあります。

2007年6月8日

今日も勤務先のオープンハウスと別の研究所のオープンハウスのはしご。勤務先の一日ポスターの前に立っていたのでくたくた。もう一つのオープンハウスは観に行くだけですが、ついた頃にはほとんど終わっていました。ただ学生さんに先に行っておいてもらったので、内容は学生さんに聞くことにしまします。でもざっと見た印象では2年前のオープンハウスでも見たようなデモが多かったような気がするのはやっぱり気のせいでしょうかね。それと勤務先の研究所と違って、テレビタレントを研究員として抱えている研究所は集客力ありますね。それがいいのか悪いのか別ですが。

2007年6月7日

今日は勤務先のオープンハウス。半日、ポスターの前にたって説明。もっとも急遽、ポスターをもう一枚は貼ることになったので、ポスターが始まる直前に大急ぎで作成・印刷。何が起きるかわかりません。当方のポスターというか、説明内容が地味なので、当方のところに来られる方は似たような専門の方だけなので楽といえば楽なのですが。というわけでポスターもいわゆるサイエンスコミュニケーションの逆をいっています。来られた方、数人から当方はいかにもやりたくなさそうにポスターの前に立っているといわれたのですが、その通りなので気づいてもいわないでください。さて明日は丸1日ポスター展示。どうしましょう。それにしても多くの研究所のオープンハウスはどうして日程がかさなるのでしょうかね。ずらせばいいのにね。

2007年6月6日

宙に浮いた年金が問題になっていますが、今後、この年金問題が続く限りは、いずれは年金の情報システムの問題に行き着いてしまうかもしれません。国内の情報システムのなかでも、年金の情報システムはいろいろな意味でもっとも微妙な問題といわれていますが、IT業界をひっくり返すような騒動にならないといいのですがね。さて社会保険庁の場合、傘下にある「社会保険業務センター」が情報システムを所轄することになっており、情報システムそのものは同センター本部(高井戸)に加えて、某企業のビルを間借りしている三鷹センターにわかれて設置されています。ただし、その某企業がシステム開発をしているのですが、社会保険庁はその企業とシステム開発契約をしているわけではなく、「データ通信サービス契約」とよばれる方式をとっています。IT業界の方ならばデータ通信サービス契約についてはよくご存じだと思いますが、この某企業が政府系や公共団体との契約によく使う方式。某企業は設計から開発、そして機器購入・運用まですべて面倒をみて、すべての費用は毎月の「通信サービス料」として政府系組織などからは某企業に払い込まれる仕組みです。つまり某企業は開発段階では持ち出しですが、運用している間は毎月お金が入ってきます。簡単に言うと国内の携帯電話のビジネスモデルと同じ、つまり0円で端末を売っておいて、毎月の通信サービス料でがっぽり儲けるというのと同じです。ただ、携帯電話の場合は通信サービス料が改訂されて下がることはあっても上がることは希なのですが、データ通信サービス契約ではデータ量やサービス要求が増えるとともに通信サービス料が上がることが多く、さらに携帯電話と違って他社に鞍替えしないところが大きな違いになります。データ通信サービス契約では通信サービス料には運用・保守に相当する費用も含まれていますし、年金の情報システム(社会保険オンラインシステム)だけでなく、「記録管理システム」や「基礎年金番号管理システム」についても某企業とのデータ通信サービス契約を結んでいます(つまり丸投げ)。このため、年金データの入力作業は社会保険庁だけでなく、某企業にも責任があると考える人もでてくるでしょう。そうなると社会保険庁は某企業との契約内容に関する詳細情報の公開をせまられるかもしれません。もちろん今回の年金問題を調査するのは、その某企業の持ち株会社を所轄する某省になるそうですから、この調査で情報システムの問題にまで波及するかはわかりませんが、国会やメディアで取り上げられるのは時間の問題でしょう。そうなったときに何が出てくるかは怖くて想像できません。ちなみに社会保険庁の情報システムは、政府系の情報システムでは郵便貯金の勘定系システムに続いて2番目に高いシステムになっており(どちらも某企業とのデータ通信サービス契約のはず)、社会保険庁の場合、某企業とのデータ通信サービス契約は年間800億円程度かかっています(去年はもっと多いはず)。7000万人分程度の情報を扱うので巨大システムになるのはわかりますが、この費用がが高いか安いかも当方には怖くて判断できません。なお、この某企業は1兆円の売り上げがあるそうですが、その1割近くが社会保険庁関連。また、これだけ高額にもかかわらず、契約形態も随意契約です。さすがに去年から入札になったそうですが、落札者の顔ぶれは大差ないです。ちなみに宙に浮いた年金を捕捉するための情報システムの改変も、社会保険業務センターは情報システムを運用・保守を含めて某企業に丸投げしているので、同センターは何もできないはずで、その某企業に頼むことになります。そして新たに発生した費用は月々の通信サービス料に加算されて、社会保険庁がその企業に支払うことになります(つまり年金基金がその分目減りします)。他にもその某企業の担当者から伺った話など見聞きしていることはたくさんあるのですが、ここでこれ以上書くと各方面からお然りをいただくので、ここまでにします。

2007年6月5日

ノートPCをいれるバックはよく見かけますが、デスクトップPC、それもMac Pro (約20kg)を持ち運ぶカバン(Mac Containar)があるのですね。ちょっとびっくり。それもプロ向けのメイクボックスや女性向けバックや小物で有名な会社の製品。まぁ需要があるので作っているのでしょうが、オフィス内でMac Proを動かすだけで苦労する当方には理解できないです。むかし初代MacintoshやMacintosh SEをいれるリュックあったそうですが、重量と大きさはMac Proは大きいはずで、怖いもの見たさで、このバックでMac Proを運んでいる人を見てみたいです。

2007年6月4日

アップルジャパンはやってくれますね。すでに噂になっていますが、内閣官房の「知的財産推進計画」のパブリックコメントにアップルジャパンのコメントが出ていますが(4番目)、これは必読です。一部を引用すると「文化庁著作権課に依る一方的な行政運営には理解不能である。徒に著作権者団体の意見のみを汲取り消費者、機器メーカーの立場は無視し続けている。」、「作為的に「私的録音録画問題に関する検討の進め方(案)」から削除するなど鼻から「結論ありき」の審議会運営をする著作権事務局には真摯な姿勢は微塵も感じられず、もはや公平公正な著作権行政を運営する適切な省庁とは言い難く、速やかに著作権行政を他の省庁に移管することを強く望む。 」、大手の企業が行政施策どころか、当該行政部局そのものを否定するコメントを出すことは珍しく、ソフトバンクの携帯電話参入騒動と並んで、霞ヶ関のパブコメの歴史に残るコメントとなりそうです。当方も仕事上、パブコメに関わることはありますが、課長レベルの担当者を名指しで非難しているコメントははじめてみました(あのソフトバンクでもここまでもやらなかった)。アップルジャパンが向こう見ずなだけかと思いましたが、一部法廷用語が入っているので、弁護士が目を通している可能性が高く、本気でやり合うつもりでしょう。今後は文化庁とアップルジャパンとの全面戦争になりかねません。最後は行政が押し切る形になるのかもしれませんが、著作権法そのものがレガシー化している状況では、文化庁や著作権法も無傷に済まないでしょう。それにしても国内メーカや国内業界団体では、いいたくてもいえなかったことですから、密かにアップルジャパンの健闘を祈っているところは多いのではないでしょうか。実は当方も某有力メーカ系業界団体から、知的財産推進計画」向けパブコメに書くことがないか聞かれたのですが(専門ではないのでお断りしましたが)、アップルジャパンのコメントの前では、その業界団体のコメントなどは吹っ飛びましたね。

2007年6月3日

広告メールはスパム登録して、読まずに捨ててしまうのですが、今日は英文法チェッカーの広告がはいっていました。それで思い出したのですが、英文法チェッカーは進化してないですよね。15年前の英文法チェッカーでも大差ないです。当時はCorrect Grammer(LaTeXの親和性が考慮してあった)やGrammatik (いまだにver.1.5、他にないので今でも使います)を使っていたのですが、現在売られている英文法チェッカーは大差ないというか、バージョン番号からしてほとんど同じ。英文法チェッカーそのものの技術的な限界があるのでしょうかね。また主要な英文法チェッカーはMS-Wordなどのワープロに組み込まれて販売されることが多く、単品で販売することは減っていますし、このワープロに組み込まれている英文法チェッカーも問題があります。気づいている人が意外に少ないのですが、MS-Wordはバージョンによって、製品に組み込んでいるサードパティの英文法チェッカーが違うため、新しいバージョンだからといって校正精度がよくなっているわけではない(むしろ後退している)。個人的にはMS-Wordの場合、10年ぐらい前のバージョンの方が英文法チェッカーの方がよかったと思っています。逆に2000や2003の英文チェッカーはよくないですね。

2007年6月2日

いろいろあって忙しいのですが、すでに一度しているので、今日と明日の段取りが読めてしまっています。そんな段取りはわかりたくないのですがね。

2007年6月1日

iTunesストアで有名米国大学などの授業の音声またはビデオの無料配信をはじめたという報道発表がありました。コンピュータサイエンスの授業もあり、ちょっとだけ観てみたのですが、教え方や内容には安心したり。でも、こうした授業ビデオがひろまると大学授業というもののやり方も変わってくるでしょうね。すくなくても一方的に授業する限りは、(わかりやすい講義をしている) ビデオコンテンツを観た方がいいということになるわけで、教える側からすると厳しい時代になりそうです。また、授業コンテンツも、授業の録音や録画でなく、編集したコンテンツにかわっていくかもしれません。さて今回は米国の大学だけですが、日本の大学で同様に授業コンテンツの公開に踏み切るところはどこでしょうかね。

2007年5月31日

Google Gearsが発表されましたが、ローカルキャッシュというのは古くて新しい技術な訳ですが、天下のGoogleということもあってWebブラウザ向けのローカルキャッシュではこれが事実上の標準になる可能性は高いですね。ローカルキャッシュをはじめとしてオフラインへの対応ですが、現実問題として4,5年間のうちに、移動中を含めて常時オンライン接続を仮定できるかという無理があるわけで、オフライン対応は現実解として妥当でしょうね。また携帯電話と無線LAN、そして有線LANなどのバンド幅の異なるネットワークが混在しているわけで、そのバンド幅の相違を吸収する技術としてローカルキャッシュは有効かもしれません。

2007年5月30日

いろいろあって一週間ほど更新がとまります。

2007年5月29日

昨日、某大学ははしか休講でも代講日は設けないと書いたら、早速、某大学の事務の方からクレームがきました(チェックが早いですね)。今日になって方針が変わって「全体としては補講期間をあらたに設定することは想定されていません。個々に補講を希望される先生は、夏休み期間を当てていただくことを想定しております。(ただし、学部授業の補講も想定されることでもあり、日程と教室確保の困難な状況である)」に方針が変わったそうです。というわけで昨日の段階では代講日なしでしたし、やっぱり代講日は設けないというのは間違っていませんよね。それにしても学生さんはどう思っているのでしょうね。

2007年5月28日

慶大の大学院授業は、はしかで大学自体が閉鎖されているので休講。ちなみに休講なった分の授業はしなくていいとのこと。まぁこちらはいいけど、授業料を払っている生徒さんはそれでいいのかなぁという感じですが。ちなみに試験期間中などに補講期間をいれる大学と、慶大や早大のように補講はしない大学に対応が分かれているようですね。また、休講期間も1週間から2週間といろいろですね。

2007年5月27日

ANAの国内線予約・発券システムが止まったようですね。まぁシステムは止まるものなのですが、出くわした方はお気の毒です。立場上、コンピュータに頼りすぎるのがいけない、といってはいけないのだと思いますが、実は本気で思っていたりします。ちなみにableの一世代前のCRSシステムの名前で、ANAの現行システムはINFINIのはずですが、国内線は名前だけableを使っているようですね。なのでシステム自体はINFINIと同じはず。ANAの場合は特定の会社のシステムで構成するというよりも、必要に応じて複数の会社の製品を使うので、今回のトラブルがどの会社のものかよくわからないのですよね。ただ、ANAのCRSに関しては、スターアライアンス系はAmadeus社のCRSに統合されるそうですが(実際、UAやLufthansaはAmadeusに移行するそうですが)、ANAの場合は現時点ではSABRE社のCRSがベースになっているはず。SABREはもともとアメリカン航空のCRS開発会社、ということもあってJALもSABREだったりします。CRSは航空会社の予約や発券のやりやすさに関わるので、以前は他社との差別化の重要部分で、大手航空会社の多くはシステム開発・運用子会社を多くもち、システムに関しては自前部分が多かったのですが、その競争の過程でシステムに関して差違がなくなってしまい、いまは共同運用に向かっているようですね。もちろん航空会社はシステム部門はなしではやっていけないのですが、相当な費用もかかるわけで、今後はシステム部門の共同運用やアウトソーシングが広まりそう。もちろん、これは航空会社にとどまらない。例えば銀行でもメインの勘定系システムは使い勝手は銀行によって大きく違いますが、システム要求そのものは大同小異。そうなればライバル銀行同士で勘定系システムの共同運用はあり得るし、当然、アウトソーシングもある。いずれにしても企業のシステム部門は規模も縮小されるでしょうし、求められる仕事が変わりそう。

2007年5月26日

昨日と同じ話題になってしまいますが、医療電子機器の警報音は絶妙ですね。機能ごとに変えてあるので、看護師の人は音を聞くだけで機器を特定できます。深刻ではない警報音は患者を起こさないように音色を選んでいます。もちろん警報音を鳴ること自体問題なのですが。

2007年5月25日

病院にいます。こちらは見守るしかできないのですが。お見舞いに行って不謹慎なのですが、職業柄、医療電子機器のユーザーインターフェースのよさに目がいってしまいます。特にドイツ製はよく考えてあります。いずれにしてもどの機器もさすがによくできていますよね。わかりやすいし、調整のダイヤルなどは誤動作させないように離して配置しています。

2007年5月24日

いろいろあって数日、このページの更新はお休みです。

2007年5月23日

徹夜続きでさすがに限界という感じです。最新号の日経エレクトロニクスに、フラッシュメモリの価格予測がでているのですが、2007年3月はだいたい1000円/1GBなのですが、2010年には100円/1GBが想定されるようですね。下落率が速い。100円/1GBといえば現在の2.5インチハードディスクの値段と同じ水準。2010年の段階で保存すべきデータ量がどれだけ伸びているかですが、いまのノートPCと同程度の情報量を扱う限りはフラッシュメモリでも十分ということになります。オフィス業務向けのPC用途、つまりPCも写真や音楽・動画データをいれなければ、普通の使い方ならば数十GBで足りるでしょうから、オフィス業務向けPC ハードディスクではなくフラッシュメモリが標準になるかもしれませんね。当然PC以外にもフラッシュメモリは使われるでしょうし、その容量は増えることになります。それとSDカードやCFカードなどのリムバーブルなフラッシュメモリカードは重要が減るかもしれません。こうしたメモリカードはデジタルカメラが主な用途ですが、フラッシュメモリが安くなればカメラに2GBや4GBのフラッシュメモリを標準で搭載されるでしょうから。当方はフラッシュメモリは年率50%と読んでいたのですが、もっと速いのかもしれません。

2007年5月22日

このところメモリ価格が下がっていますね。店頭販売などのスポットマーケットですら1GBで4000円割れ、メーカ向けのストックマーケットだと3000円台前半、先物だと2000円台前半もありえますよね。32bitマシンの多くは最大メモリは4GBなので、PCに限ると2,3年たってほとんどのマシンが4GB近くのメモリを搭載するような状況になると、64bitマシンが大勢ならない限りはメモリ需要が大きく増える可能性はなく、ますます暴落かもしれませんね。さて当面の課題はメモリは潤沢にあるわけですから、そのメモリをどう使うか、さらにその先は逆に4GBという狭いメモリ制限をどうきりぬけるかです。いずれにしても当面はメモリはジャブジャブあるとしていいわけで、一つのアプリケーションが100MB以上のメモリをつかってもどうってことはない。以前、アメリカの有名ベンチャーキャピタルの代表の方と話したときに、IT系のベンチャー企業に投資をするときの判断基準は、数年先のコンピュータのハードウェアを最大限活かしきるソフトウェアやサービスをもっているベンチャー企業をえらぶのだそうです。例えばコンピュータのプロセッサ性能は使い切っているけど、搭載メモリを使い切っていない場合は、同様のソフトウェアとサービスをやっている他のベンチャー企業がでてきたときに、その企業がプロセッサ性能だけでなく、メモリも使い切って性能をあげてくると、ハードウェアを使い切っていない企業は負けるのだそうです。その方はいわく、Googleのすごさというのは自社のインフラをつねに最大限に使うようにサービスを展開していることだそうです。ディスクがあまっているときはストレージ系のサービスを展開するし、プロセッサ性能が余っているときインデクシングなどのプロセッサを性能を必要する技術を増強しているそうです。ちなみにその方曰く、メモリやプロセッサ、ネットワーク帯域が足りないから、それを補完するという発想ではダメダメで、そのときどきでコンピュータのハードウェアをすべて使い切ることが重要だそうです。メモリ価格がさがればメモリは豊富になるわけですから、それを使い切ることを考えましょう。

2007年5月21日

慶大理工の大学院で授業。そういえば早大ははしかで閉鎖だそうですね。当方がしっているだけでも、まだ閉鎖になっていない大学でもはしかにかかった学生さんは増えているそうですから、このさき同様の閉鎖は起きるかも。さて話はかわって、Microsoftはインターネット広告大手のAquantiveを60億ドル(7200億円)で買収するという報道がありました。Microsoftにとっては、Googleに対抗するためと、広告収入モデルの進めるためには大手ネット広告代理店が必要なのでしょうね。現在の民法放送のTVCMとTV番組の関係のように、これからソフトウェアにしても、サービスにしても、広告を見せるためのオマケになるのでしょうかね。もちろんオマケでもいいですがね。ただ、いくらロングテールとはいっても、広告というのはそれを見る人が一番多いところに集中します。テレビの視聴率や新聞の発行部数と同じで、一番利用者の多いソフトウェアやサービスには広告が集まるし、広告料も高くなりますが、それ以外は広告は集まらないし、広告料も安くなってしまいます。新しいソフトウェアやサービスでも機能やユーザビリティが優れていればユーザが増えるという考え方もありますが、それ以前に新しいソフトウェアやサービスは広告が集まらないので、開発費がないということになりかねない。いずれにしても民放や雑誌、新聞社のように、広告をあつめるために番組や記事をつくるように、ソフトウェアも広告を集めるために開発・サービスを提供をするようになること意味ます。極端な場合、広告が集まればソフトウェアの出来はどうでもいいということになります。

2007年5月20日

Windows Vistaには音声入力機能がついているので、試してみたことのある人はどれぐらいるのでしょうかね。最近になって試してみたのですが、当方とは相性が悪いみたい。それに最近はキーボードになれている人が増えたので、音声入力は疲れるだけかも。そのWindows Vistaには音声入力機能でプログラミング(Perl)をする様子を撮影したビデオがYouTobeで公開されているのを知り合いから教えてもらいました。このビデオは必見です。Windows Vistaの音声入力機能のすばらしさ(?)とマルチモーダルによる未来のプログラミング(?)がこのビデオから垣間見ることができます。ただ、下手なコメディよりも笑えます。それからこちらのビデオもWindows VistaのMacOS Xへの進歩性(?)をしるのには興味深いビデオです。

2007年5月19日

今日は休日出勤ではありません。こんなことをわざわざ書かないといけないところからして間違っています。ところで今月開催されたJava OneでSunはスクリプティング言語ベースのGUI記述であるJavaFX Scriptを発表したのですが、現状ではFlashのActionScriptがあるものの、携帯端末向けのリッチGUI記述言語はお寒い状況なので、JavaFX Scriptが入り込む余地はあるかもしれませんね。ただ、言語仕様をみると確かにおもしろい、例えば非同期実行や言語レベルの割り込みのような処理がかけるのですが、これを使いこなすにはシステムレベルプログラミングの経験が必要で、JavaFX Scriptのターゲット、つまりGUIプログラマーはかえって混乱するかもしれません。個人的にはGUI記述言語はスクリプト記述性や可読性よりも、GUI編集に使うオーサリングツールとの相性、つまりGUIデザインからスクリプトを自動生成できることの方が重要だと思うのですがね。ところで内輪向けの話で恐縮なのですが、月曜日に某美大に伺ったときに撮影した写真をWebに掲載しておきます。噂のダンボールの実体が明らかに!

2007年5月18日

会議が多い日です。なんか計6時間ぐらい会議だったような気がします。それでも大学よりも少ないのでしょうかね。会議中の参加者の人件費を考えたりしてしまうのですが、それって正常なのか異常なのか。人件費といえばソフトウェア業界はどうなるのでしょうね。受注ソフトウェアの開発の場合、元請けこそ国内企業でも実際、オフシェアで中国、インドなどの海外に外注することも多く、給与は当然フラット化するので、下がることはあっても上がることはない。ここで気の毒なのは地方のソフトウェア開発会社。以前、某省の人にデータを見せてもらったことがありますが、プログラマーさんの給料は東京と地方ではかなり差があります。そもそも典型的な国内ソフトウェア開発は、東京にある大手ソフトウェア会社は受けた仕事を、地方につくった子会社にまわす(親会社と比べて給与が低いことが多い)、その子会社が地元の下請け中小ソフトウェア開発会社(大手と比べてかなり給料が低い)にまわす(または下請け企業から社員を大手に派遣させる)ことが多い。当然、中国やインドへのオフシェアで最初に仕事を切られるのは、開発費が安いという理由だけで使われている地方の下請け中小ソフトウェア開発会社。切られないまでもオフシェアの価格を比較されることになるので、単価は相当下がるはず。そうなるとやはりオフシェアで対抗するしかないので、どっちに転んでも中小ソフトウェア開発会社のプログラマーさんやフリーのプログラマーさんはたいへんだと思います。ただ、これは機械や電機系の製造業では20年以上前に通ってきた道。ただ、ソフトウェアの場合は消費地の近い場所で生産するという製造業の基本戦略が有効ではないのがつらいところ。よくなぜ日本のソフトウェア産業は弱いのかという理由が議論されますが、根本の部分は下請け体質にあるように思います。つまり仕様書通りにソフトウェアを開発することに慣れてしまい、顧客に新たな提案ができるようなソフトウェア会社は少ない。もちろん自動車や電機製品はひとつの会社で完成品を作ることは難しいので、仕様に基づく部品(ソフトウェア)を作ることは難しいのですが、ソフトウェアの場合は組み合わせが容易ですし、標準化されたソフトウェア部品やパッケージソフトウェアの調達コストは小さいので、大手でなくても完成品はつくれる余地はあります。いずれにしても仕様書通りにプログラムするという下請的な受注ソフトウェアの枠組みから抜け出さない限りはオフシェア圧力から抜け出せないです。

2007年5月17日

かなりいろいろあって、精神的にも肉体的にも疲れた一日でした。夜は勤務先のパンフレット用に図版をあわてて作成。よく論文の図版やパンフレットなどの図版はなんで描いているかと聞かれるのですが、AdobeのIllustrator。Web用の図版などクオリティが要求されないときはOmniGraffle Professional。さてIllustratorといえば、ニュースサイトによると長年のライバルであったFreeHandはとうとう打ち切るそうですね。まぁ、FreeHand はAldusが開発・発売をしていましたが、AdobeがAldusを買収されたときも、AdobeはIllustratorとぶつかるFreeHandはMacromediaに売ったために、Illustratorに対抗する数少ないソフトウェアとなっていました。でもそのMacromediaがAdobeに買収されてしまい、とうとう打ち切り。これほど企業買収で運命が翻弄されたソフトウェアも珍しいかも。最近は当方もすっかりIllustrator派になりましたがね。FreeHandがAldusから出ていた頃はFreeHand派でした(そのころはFreeHandの方が高機能でしたし)。いまでもFreeHandは、一応、インストールだけはしておくのですが、正直言ってほとんど使っていません。ところでAdobeのMacromediaやAldusの買収はどうなのでしょうかね。どうもAdobeというのは会社は自社の対抗製品をやっている企業を買収する傾向があるようなないような。ただ、Illustrator CS3の機能をみていると、ユーザインターフェースは改良があるようですが、機能的な改良はすくないみたい。やはりライバル同士が競い合う状況でないと技術は進化しないのかもしれません。

2007年5月16日

今日は都内で打ち合わせ、午後からビックサイトにいって見本市をみて、パーティは遠慮して退散。見本市はRFID関連というか、ソフトウェア開発関連というか、組み込み系というかなんでもありの見本市でしたが、特に話題の新製品があるというわけでもないので、ざっとみて業界トレンドだけ観察。ところで富士通から580gのPCが出たそうですが、VAIO-Uにも当てはまりますが、こうした小型PCそのものに市場があるかは疑問ですが、UMPC技術が進んでPCの大きさが小型化すると、家電製品や産業機器などにPCそのものが埋め込まれるという状況はでてくるのしょうね。例えばDVDレコーダのコンピュータ部分はPCそのものが入っているということ。もちろん価格的な問題はありますが、ソフトウェアの開発を考えると実質価格が逆転する場合もあるかもしれません。それといまは組み込み用コンピュータという製品カテゴリがあるわけですが、低消費電力や超小型化などの要求がない限り、入出力デバイスの有無を別にすると組み込みコンピュータとPCは、アーキテクチャ的にも機能的にもあまり違わなくなるのではないでしょうか。これをいうと組み込み系では8ビットや16ビットのマイコンがまだまだ使われていると反論されるのですが、8ビットプロセッサと組み込み用32ビットプロセッサはチップ価格で考えると両者の差は100円以下でしょうから(まぁこの100円の差が大きいのですがね)、8ビットや16ビットプロセッサの需要の多くは既存ソフトウェアを使いたいというのが大きい。その意味では8ビットは生き残るでしょうが、微妙なのは16ビット。32ビットプロセッサに吸収されて、淘汰させるかもしれません。

2007年5月15日

海外出張明けは残務処理でいろいろたいへん、忙しいですね。一昨日機内で書いた論文を仕上げて投稿。こちらは結局、徹夜仕事。でも書き上げないといけない論文や書類がまだ残っており、明日も徹夜になりそう。

2007年5月14日

帰国早々ですが、慶大大学院の授業。それから多摩美。ところで、出張明けはなにかしらポカをするのですが、今回はMacBookとプロジェクタをつなぐディスプレーアダプターを忘れるという失態。もちろん授業内容程度は何も見ずに書けるので当方は困らないのですが、板書は速いらしく、学生さんからは写せないと怒られるので、その速度調整の方が難しい。ところで慶大の事務の方から、「今年から大学野球の早慶戦で、大学院は休講にならなくなりました。」と、画期的なことのようにいわれる(学部はあいかわらず休講だそうです)。当方はちょうどその時期を休講にしないといけないので、いえる立場ではありませんが、これまで野球応援で大学を休みしてきたこと事態がある意味すごいというか、なんというかです。ところで、このページをお読みのごく一部の方しか関心がないとは思いますが、多摩美で新校舎に最近、引っ越しした某学科を拝見してきました。段ボールなどすごいことになっているという話をきいていましたが、大丈夫です。前の校舎時代とかわらないと思います。やはりできたばかりの図書館も見せてもらったのですが、こちらは(いろんな意味で)すごい図書館でした。一般の大学図書館と比べて2,3倍以上はかかっているのではないでしょうか。ただ職業上、強度シミュレーションに膨大な計算時間がかかりそうな凝った建家構造と立地条件の方に目が奪われてしまいました。

2007年5月13日

成田空港に到着。機内ではPCをひろげたものの、さすがに疲れて1/3ぐらいウトウトモード。やはり朝から晩まで続く委員会はきつかったです。とはいえ成田空港からの道中を含めてなんとか論文は一本は仕上げる。シートテレビで「エデンの東」をやっていたので、食事中にだらだらと見る。見るのは20年ぶりぐらい。James Deanは役にぴったしというか、演技しているという感じがないですね。ただ、彼の「理由なき反抗」もそうですが、いまはうけないのでしょうね。

2007年5月12日

会議の最後の日。朝5時におけて査読論文4本を片付ける。今日は全体会議で、昨日の3つのワーキングループでした結果を各グループが報告したのですが、他のワーキングループはいったい何をやっていたのかという内容でちょっとびっくり。こちらはまじめに白熱の議論をしていたのに。今回の会議は研究の方向性とニーズをラフスケッチを作るというのもの。欧州系の予算の場合は研究助成期間よりもテーマ設定やスキーム作りに時間をかけることがありますし、今回は30人以上の宿泊費と食事代だけでも結構かかっていますよね。そして会議が終わるとともに空港に移動。まずはAir FranceでNiceからParis CDGに移動。Air Franceの機内では飲み物と一緒になぜか和風のあられが配られる。Paris CDGでは3月からターミナル1とターミナル2のあいだに、成田空港の第2ターミナルのメインとサテライトを結ぶようなシャトルのサービスが3月から始まったのですが、乗るのははじめ。ターミナル2側のシャトル乗り場が、SNCF CDG駅の近くにあるので乗り場までいくのが大変。以前のようなバスの方がよかったかも。というわけでかなり微妙。Paris CDGからはANAの成田便。プレミアムエコノミーへのアップグレードを頼んだのですが、あいにく通路側がなく窓側になったのですが、通路側の乗客をビジネスにあげて、隣の通路側もあけてもらいました(当方をビジネスにあげてくれればいいのに)。隣席はブロック状態。いずれにしても電源確保です。

2007年5月11日

今日も会議。ハードな議論が続いてます。なんとか議論がまとまってきていて、予算獲得向け基礎資料にはなりそうな感じ。いずれにしても欧州風のブレインストーミングを実体験するのは貴重な体験です。今朝はちょっと早起きをしたので、Microsoftのリッチアプリケーションの開発・実行環境である「Silverlight」のα版をインストール。さすがにスクリプトを書く余裕はなく、Microsoftのサンプルスクリプトを実行しただけですが、Silverlightの実行環境ではExtensible Application Markup Language (XAML)やWindows Presentation Foundation (WPF)が使えるので、Microsoft流のいい方をすると、たしかにWebブラウザでは決して得られないユーザ体験を得られますね。SilverlightはAdobeのリッチアプリケーションの開発・実行環境であるApolloと比較されます。機能的にはどちらも開発途中で実力がまだ見えてないのですが、両者を短時間使った印象では、もちろん対応言語などの違いはありますが、Apolloはリッチアプリケーションをひとつコンテンツとして扱おうとしているのに対して、Silverlightはアプリケーションとして扱おうとしているのが最大の違いのではないでしょうか。ところで出張にもってきたコンピュータはMacintoshなのでMacOS X版をインストールしたのですが、ApolloはWindows版でもWebブラウザのSafariそのものがはいっているのに対して、MacOS X標準のSafariのプラグインとして動きます。ちなみにSilverlightの開発者のインタービュービデオ(サンプルスクリプトを実行すると見られる)によると、Macintoshユーザだそうで、はずかしそうにインタービュアーにいろいろいいわけをしていました。ただ、彼がMacintoshユーザでも構わないというのはリッチアプリケーションの時代はクライアントOSはリッチアプリケーションのランタイムさえ共通化されていれば、クライアントOSはどうでもいい。もっと正確に言うとランタイムや仮想機械を効率的に動かせるOSがいいクライアントOSになるのでしょうね。

2007年5月10日

今日もEU系ファウンド(ERCIM)の会議です。ユビキタスコンピューティング系以外に、ソフトウェア工学とインテリジェントシステムの30名ほどの著名研究者が招待されているのですが、今日は分野に分かれてのプレゼント&議論。かなり濃い議論で、日本での研究集会の100倍ぐらい濃い密度で刺激的なのですが、かなり疲れます。ただ、研究トレンドというのは、国際会議できまるのではなく、こうしたクローズドな会議で決まるということが改めて思い知らされます。欧州予算とはいえ、3年先の研究トレンドがかいま見られるというのは得難い機会。また、このEU系ファウンドの仕組みなどの説明があったのですが、欧州側の研究助成の仕組みがいろいろ見えてきました。当方は研究マネージメントは直接関わらないとはいえいろいろ参考になります。会議の夕飯でモナコ。というと聞こえはいいのですが、会議会場からバスに乗せられてレストラン近くおろされて、食べて、またバスに乗せられたので、モナコの街は100メートルも歩いていない。ただ、おろされたところはF1のサーキットになる道路。今月中旬にF1があるので街では観客席やタイヤバリアの取り付け工事中です。思えば前にモナコに行ったときはF1が終わって数日後で、逆に撤去工事中でした。

2007年5月9日

午前中は時間があったので、Eze村を徘徊。典型的な鷲の巣村なのですが、なかなか趣があっていいところです。去年の暮れにLuburon地方の鷲の巣村であるGordesにいっているのですが、こちらもなかなかいい感じ(Gordesの方が生活感があっていいのですが)、やはりCote D'azurだけあって日差しがまぶしい。Ezeの会議はEU関連なのですが、ユビキタスコンピューティング系の各国の有名研究者を集めたそうですが、たしかにそうそうたる顔ぶれ。ご招待いただき感謝です。EU側が用意していただいたホテルはベランダ付きで絶景が広がっています。話はParisにもどるのですが、何人かの方から地下鉄のMontparnasse駅の高速な動く歩道についてきかれたので、写真をあげておきます。写真1写真2写真3。ここで写真2と写真3の1番のローラの乗り降り口ではゆっくり回っているのですが、回転速度は3番のベルトに近づくほど早くなっていて、ベルトと同じ速度になるという仕掛け。解説図はMontparnasse駅構内にあったもの。普通の歩く歩道が3km/hに対してこの高速な歩く歩道は9km/hだそうです。いずれにしてもローラからベルトに替わるところで転びやすいので、ハイヒールを履いている方やバランス感覚に自信のない方は隣にある通常の歩く歩道をお使いになった方がいいです。

2007年5月8日

さて今回のフランス出張の本当の目的であるEU関連のミーティングでのプレゼントと討論のためにニース近郊の小さな村Ezeに移動。EUの場合は大型予算をはじめる前にゆっくり動向調査をすることが多く、このミーティングもその調査のひとつ。EU系予算(ESPRIT)に関しては学生時代に、あるプロジェクトのメンバーでしたし、そのときに転がり込んでいた欧州の研究所がEU系科学予算の事務局をしていたので、研究とマネージメントの両方をみることができたの幸いでした。いずれにしても日本の科学技術予算は減少傾向にあるのは間違いないですし、科学技術会議ように我田引水で各分野が予算を奪い合っている状況では、物理や化学などをくらべて地位がひくくみられがちな情報系は総額の減少率以上に取り分が減ることは間違いない。ただ、それに文句をいっていてもしかなく、問題はそれにどう対応していくか。ひとつは生物や物理などの他の分野にうつるか(これはなかなかむずかしい)、研究内容自体を必要予算の少ないものにかえるか(後ろ向きです)、さもなくは海外予算を取りに行くことになります。EU系予算でもなくてもいい、例えば米国のNSF やDARPAでもいいので、海外予算をとれるか、海外研究グループを通じて間接的に予算をとれる準備をしておかないと、ジリ貧になることは間違いありません。もちろん研究は予算ではないのですが、やっぱり予算がないと研究ができないのも事実ですから。国内の情報系の研究者でも50代後半や60代の方々はタイミング的にいって研究予算の縮小から逃げ切れるかもしれませんが、40代以下の研究者の場合はいまのうちにどれだけ種をまけるかが分かれ道だと思います。でも危機意識をもっている研究者は本当に少ないですよね。

2007年5月7日

午前中は講演。それから移動。さてさてNew York Post紙がMicrosoftのYahoo買収にむけて交渉中というニュースがありましたが、数回の同様の噂はでたことがあったので、驚きはなく、むしろ今度こそ実現するかに注目があつまりそうです。Yahooは日本ではそこそこシェアがあるようですが、世界では検索ビジネスをGoogleの後塵を拝していますし、メールなどの他のサービスもぱっとしない。はっきりいって先がないわけで、売れる価値があるうちに売った方がいい。金額さえ満足すればMicorosoftに限らず身売りするでしょう。それにしていもMicrosoftはGoogleと比較するとすっかり「負け組」のレッテルを貼られていますし、実際、Live!事業はうまくいっているとは限らない。サービスの広告収入ビジネスモデルと、従来のWindowsやOfficeなどのパッケージソフトウェア販売のビジネスモデルでは相いれるはずはないです。Yahooを買収をするにしてもしなくても、Live!事業などのサービス事業とパッケージソフトウエア事業を分社化するしかないでしょうね。いまのYahooに価値があるとは思えませんが、MicrosoftにしてもみるとYahooの買収は自社の再編の契機にはできるのでしょうね。

2007年5月6日

フランスは大統領選の最終投票日。2日のテレビ討論会の出来不出来から、フランス人にも予測不能になったそうで、あけてみないとわからないみたい。大統領選のときはなぜかフランスにいることが多いのですが、前々回、つまり現大統領のシラクが選出された選挙のときは彼の前職がパリ市長ということもあって、フランスで長年続く対立関係、つまりパリ対地方(パリ以外)という構図が鮮明だったのですが、今回は地方都市間で格差が広がっていることもあり、パリ対地方の対立関係は鮮明ではない感じ。ただ、今回の大統領選の主な争点である失業対策はパリ対地方に近いものがありますね。日本の場合は家賃以外は都会と地方で物価で大きな違いはないのですが、フランスの場合は地方の物価水準は低く、失業保障や生活保護でも生活できてしまう(逆にパリの場合は共働きでもしないと家賃すら払えない)、このため地方の失業率は高く、場所によっては半分近いところもあるなど、これが経済の足かせになっています。今回の争点は働くことへのインセンティブの与え方の違い。というわけで今回は若年層とそれ以外で支持者がわかれているみたい。フランスに住んでいたときに部屋のオーナーのおばあさんによると、フランスではいまだにドゴールの人気はあり、ある年齢以上は大統領は今も昔もドゴールだけで、他は代わりにすぎないのだそうです。だから、ドゴールの後継者と思われた候補者が勝つのだそうです。夜には結果判明。クラクションを鳴らしている車がいっぱい。コンコルド広場からシャンゼリゼ通りは盛り上がったようですね。前大統領が選ばれたときと比べると静かなものです。

2007年5月5日

午前中は9月に開催するワークショップのことで、イタリア人の研究者とフランス人の研究者と打ち合わせ。本当は国際会議の会場近くで打ち合わせする予定だったのですが、全員、なぜか近くのホテルにいることが判明。待ち合わせの場所も誰が言い出したわけでもなく、本屋で決定。その打ち合わせが終わったら2時過ぎ。来年はフィレンツェになったのですが、そのイタリア人研究者はナポリ大学なので、ナポリでもよかったのに。それから少しだけ市内をうろうろ。六本木の国立新美術館で開催されている「異邦人たちのパリ(ポンピドーセンター展)」にいってみたかったのですが(国立新美術館の運営方針ってどうなの?という話は別にして)、出張などでいけそうもないので(明後日で終わりだし)、その代わりということで大本のポンピドーセンター(現代美術博物館)にいってみました。国立新美術館にいけないからしかたなく、ポンピドーにいったのです。あくまでも代わりです。ポンピドーは去年の12月以来で時間があいたこともあって、常設展も企画展もかわっていて楽しめました。それからやはり国立新美術館で先月から始まった「大回顧展モネ 印象派の巨匠、その遺産」にもいけない可能性があるので、その代わりにということで、この企画展の有名モネ作品の出所であるオルセー美術館にもいってみる。念のためにいっておきますが、国立新美術館にいけないのでしかたなく、代わりにオルセー美術館にいったのです。誤解のないように。それにしても今回の出張では時間がないですね。なんか追われている感じ。

2007年5月4日

国際会議の3日目。講演スライドはなんとか間に合ったものの、話すことは何も考えずに講演。なのでリアルタイムの英作文・講演状態ですが、無事に終了。ぶっつけ本番で何とかできるのはいいのですが、やはり周到に準備をして望むのが筋なので、ちょっと反省ですね。それにしても妙に人が集まってしまっていて、ちょっとびっくり。さてさて会議の内容の方は、アルゴリズムや設計の失敗事例をきちんと失敗として話している発表が何件かあり、結構新鮮。失敗事例を正直に話してくれると、他の人は同じ轍を踏まないので役に立つのです。招待講演ではフランスの大型Gridプロジェクトの方が話をされていましたが、他の大型プロジェクトの差異はよくわかりませんでした。ただ、演算性能やプロセッサ数だけを誇る他のプロジェクトよりは地道にやっているという感じですが。夜はオペラ座(Basittle)で、ヤナーチェクのオペラ「L'Affaire Makropoulos」を観劇。すばらしいの一言です。演奏も非常にいいし、歌手もよく、特にEmilla Marty役のソプラノ歌手Angela Denokeは渾身の歌唱と演技でした。さて演出ですが、やはりというべきか、パリ・オペラ座らしく過激でした。間奏曲には映像を流し、字幕も舞台セットに投影、そして昨日のシンデレラに続いてまたキングコングの登場です。さらにおおがかかりで、巨大かつリアルでした。チャペックの原作では1920年代のプラハということになっているそうですが、1950年代のアメリカをイメージした演出で、Emilla役はマリリンモンローの雰囲気。モンローの映画「7年目の浮気」と同様にスカートが風で舞い上がるシーンから登場。Angela Denokeはやはり今を代表するソプラノ歌手だけあってすごいですね。必死に歌っているという感じがまったくない、詩情さがあるというのか、陰影をここまで付けられるの歌手ははじめて聞きました。そして迫真の演技、役になりきって歌っているので、オペラにつきものの不自然さがなく、すごくリアルなのです。おどろいたのは何カ所か服を脱いでトップレスになって歌ったこと。ヌード女性を登場させたオペラは見たことはありましたが、主役のソプラノ歌手が脱いだのははじめてみました。ちなみに、この方はウィーンでは役のためにスキンヘッドにしたそうですが、このオペラでも役になりきっているというか、ある種の異常さすら感じました。Angela Denokeの迫力にまけました。それにしても過激な演技、演出、舞台ともにパリオペラ座だからできるのであって、他の国だったらブーイングの嵐になるでしょうね。

2007年5月3日

国際会議の2日目です。まだぐったりです。さて会場は16階なので、廊下からはパリが一望できてなかなかいいところです。最初のキーノートスピーチは欧州のグリッドプロジェクト(CoreGrid)に関して。ひたすらミドルウェアに関して説明をしているのですが、自前でやりたいのはわかるけど、導入実績が多いGlobusでもいいのにと思っていまいしたが。ところでモンパルナス駅の地下鉄通路では、スピード可変型の歩く歩道を初体験。この通路はなんども通っているのですが、いつも故障中で動いていたのは初めて。どうやって歩く歩道のスピードを変えるのかというと、乗るところと降りるところの10メートルぐらいは、ベルトや板などが動いているのではなく、小さな輪が一定方向にびっしりと並べられていて、人はその輪に乗っかることで進みます。そして輪の回転速度は乗り始めの場所はゆっくりで、進むごとに速度が上がっていき、ある程度速度があがると、今度は高速ベルトコンベアになります。そして降りるときはその逆で、ベルトコンベアが終わって、輪の列に乗ったところでは輪の回転速度は速いのですが、出口にちかづくとほぼ停止状態になります。たしかにアイデアとしてはおもしろいのですが、問題は輪とベルトコンベアのつなぎ目でここで転倒する人が続出したことと、さらに故障が多いそうで早々に運用停止になっていたそうです。パリ・オペラ座(Gariner)でバレエ「シンデレラ」。なんどかみている演目でしたし、型にはまった演出が多いのであまり期待はしていませんでしたが、さすがはパリ・オペラ座です。出だしこそ普通でしたが、やってくれました。普通には絶対にやりたくないというか、普通にはできないというべきか。キングコングは出てくるし、ダンゴはあるし、チャイナドレスで踊る怪しげな方々まで登場。テイストは中世ではなく、ネオン輝く1930年代の退廃文化。シンデレラはお城の舞踏会にいかずに、映画スタジオにいってヒロインに抜擢されるというストーリー。というわけで王子様ではなく映画スター。カボチャの馬車ではなく自動車。シンデレラ役はEmilie Cozetteというバレリーナ。なかなかいいとは思いますが、やや大柄ですし、役を選ぶというのか、好みが分かれるかもしれません。去年の暮れにジゼルで森の妖精の親玉役をしたときに一度観ているはず(その公演日はManuel Legris、Aurelie Dupont、Emilie Cozetteという配役だったので、今考えるとすごい配役でした)。王子様役(映画スター役)のMathieu Ganio。(バレエ好きの方へ)そうです、マチューです。いいでしょ。当方の記憶が正しければ、やはりパリ・オペラ座で一昨年の暮れに白鳥の湖の王子様役で一度観ているはず。さてシンデレラですが、舞台や演出では斬新さを狙っていますが、踊りは技術と芸術性のどちらも水準が極めて高い。ちなみに衣装デザインは森英恵でした。

2007年5月2日

国際会議の会場はモンパルナス駅の上にある国立の研究所。教育系の研究・実験をしている組織だそうです。当然、モンパルナス駅まではいけるのですが、住所が通りの名前でなく、広場の名前になっているのですが、駅の周りには広場らしきものはなし。なんとか駅の屋上の広場の名前であることはわかったのですが、問題はその場所の行き方。駅の中やまわりを歩いて、細いエスカレータを発見、無事に広場に着いたのでした。さて国際会議はキーノートスピカーが同様の理由で遅刻、そのあとは欧州の会議らしい雰囲気で進んでいます。ただ、論文採択倍率が5倍程度ですから、すごい論文発表を期待してはいけないのでしょう。パリ・オペラ座(Garnier)で、ヘンデルの「L'Allegro, il Penseroso ed il Moderato」を鑑賞。もともと特殊な演目なのですが、演出がパリ・オペラ座らしく過激で、オペラなのか、バレエなのか、映像作品なのか、分類不能。ダンサーの踊りを撮影して、大型スクリーンにリアルタイムに合成。映像だけでもおもしろい。バレエはオペラ座のバレエ団のようですが、踊りはモダン調ですが、クラシックバレエの技を散りばめていてなかなかの水準。衣装はビキニまたは海パン。オペラも歌劇。ソプラノ歌手はガムテープでぐるぐる巻きにされながら歌うし、テノールの歌手はフラフープをしながら歌う。ただ、音楽性は高いですし、演奏はパリ・オペラ座のオーケストラではなく、古楽専門のオケのようですが、なかなかいい演奏でした。それにしてもヘンデルのオペラは過激なものが多いですね。一昨年にオペラ「Saul」をバイエルン歌劇場で観ていますが、こちらも過激な演出でした。一度でいいので普通に観てみたいです。

2007年5月1日

先週までの海外出張の疲れでかなりしんどい。でもまたまた海外出張です。ANAのパリ便。プレミアムエコノミーにアップグレードを頼んでみたものの、機体が古くてプレミアムエコノミーがない。ということはファーストクラスを含めてシート電源がない機体のはずで、そうなるとプレミアムエコノミーにアップグレードする理由もない。というわけで方針変更。大胆にも隣の席をブロックしてくれるように頼んだところ、すんなりOK。でも乗ってみるとエコノミークラスは半分ぐらい空きだったので、一席ぐらいブロックするのは構わなかったようです。スッチーさんがリクエスト道理に隣の席をブロックしたと報告に来たのですが、自慢げに報告されてもね。それからプレミアムエコノミーをリクエスト情報があがってたいのか、時刻表をもってきて最新機体を使う便と古い機体を使う便の区別方法を丁寧に解説していただいたのですが、日程があるので機体の善し悪しで便を選べる立場でもないです。それはともかくGWでもちょっと時期がずれると空きますね。去年の5月5日はJALでパリにいっているのですが、そのときは一列に客一人いるかいないかという状況でした(まぁJALだからね)。さてさて機内ではバッテリをセーブしながらお仕事、お仕事です。今回の出張は3回も講演があるのに、講演スライドをまったく作っていないという事態で、ひたすらスライド作り。ところで2週間前にウィーンから帰ってきたばかり、ソウルは3日前に帰ってきたばかり、だんだんどこにいるのかという感覚がなくなってきていますし、最近どこに行ったのかも思い出せなくなっていますし。

2007年4月30日

やや復活して今日は休日出勤ができました。国際会議のカメラレディ論文の仕上げ。本当は出張中に終えておくつもりでしたが、ページ数があふれてしまい手間取っておりました。でもなんとか強引に押し込みました。それから別の国際会議に論文を投稿。もうなにがなんだかわからないです。明日からしばらくフランスに出張します。

2007年4月29日

海外出張疲れでぐったりで、結局、オフィスにはいけず。そもそも休日なので出勤しないのが普通なのでしょうがね。そうそうAdobeのLightroomの製品版をやっとインストール。β版はずっと使っていたので新味はないのですが、このソフトウェアは使い勝手は本当にいいですね。デジタルカメラの写真加工・管理は細かい修正をPhotoshopを使うことはあっても、これ一本でいい感じ。さすがに画像ソフトウェアの雄であるAdobeの面目躍如ですね。よく考えて作ってありますし、大手の商用ソフトウェアでこれほどβ版の公開期間が長かったのは珍しいのではないでしょうか。その分、ユーザからのフィードバックを得て、改良ができたということでしょうね。

2007年4月28日

国際会議の最終日。書類を仕上げてから11時過ぎに会場到着。ホテルから会場にはシャトルバスがあるのですが、そのバスが故障したそうで、バスに乗っていたらたいへんなことになったらしい。昼食は昨日までとメニューが同じです。結局、食べずに会場の外にあるパン屋(日本でいうとVie de France みたいな店)にいって食べることに。さてさて発表はぶっつけ本番でしたが、なんとかこなしたのですが、そのあとがまずかったです。同じセッションでは他に発表が2件あったのですが、一人目は誰も質問をしないので、質問をしてあげたのですが、ピンポイントに質問しすぎてつぶしてしまう(研究前提から現実性がないという事実をならべてしまったので、かわいそうなことをしました)。さすがに反省してもう一人には易しい質問をしてみたのですが、これまたまずかったみたい。またまた反省です。ちなみに2人目は会場を出た当方を追いかけてきて、研究分野を変えるべきか真顔で相談されたのですが、「ダメダメなので変えた方がいい」ともいえず、困ってしまいました。それから金浦空港に移動して、ANAの羽田便で帰国。復路はアップグレードはなし。羽田の滑走に何か問題があったのか、大島上空を旋回。羽田に着いたのは夜10時近く、やっぱりくたびれます。

2007年4月27日

国際会議の2日目。ホテルから会場まではバスがあるのですが、早起きをしたのに部屋で仕事をしていて乗り遅れ。しぶしぶ地下鉄を乗り継いで会場に向かったのですが、ホテルから地下鉄の駅、また地下鉄の駅から会場の大学まで距離があるのですが、ソウルは結構暑く、道路の照り返しがまぶしいです。さて国際会議はあいかわらずつまらないです。もうどうしようもないほど、今日の招待講演は知り合いだったのですが、別の会議の相談。それから国際会議のバンケットは、韓国の研究コミュニティのお偉いさんがたくさん出てきて挨拶。お昼と同じ学食、カフェテリア形式でお昼とほぼ同じメニュー(ちょっと品目が増えただけ)。お味の方は韓国風のジャンクフードというところでしょうか。いろんな国際会議にでましたが、このバンケットはワー○ト1位か2位です。というわけでバンケットは10分で撤退。ところでソウル市内を歩いていると目に付くのがPC房とよぶ、ネットカフェがいたるところにあります。それも雑居ビルの2階以上にあり、ビルによっては2階から4階までそれぞれ違うPC房がはいっていると思われるところもあります。それだけ需要があるのか、過当競争状態なのかのどちらかでしょうね。ちなみに使用料は時間あたり2000ウォン前後でしょうか(250円ぐらい)。ただ、日本のネットカフェーと違って机とイスが並んでいるだけで、パーミッションはなく、個室感覚はないようです。韓国ではオンラインゲームが盛んなのはPC房でPCを利用することが多いというのが背景にあるのでしょうね。データはPCにおけないのでオンラインゲームやチャット系コンテンツに人気が集まりますし、PC房では時間課金されているので、短時間に熱中してできるコンテンツが受けるし、韓国のゲームやチャットサービスには没入型のコンテンツが多いのは前述のパーミッションがないということと関係がありそう。つまり、コンテンツ側でPC房店内にいる他の利用者を意識させないような工夫をしているのでしょう。逆に言えばPCの利用形態の違う国や文化圏だと韓国のコンテンツは受けるとは限れない。日本の場合は自宅PCの利用が多いので、そもそもオンラインゲームでなくてもいいし、時間で課金されることもないので、ユーザがゲームやチャットに熱中させる必要性もなく、いわゆる「ゆるい」ゲームやSNSにも需要がありそう。いずれにしても韓国の人気ゲームやチャットサービスが鳴り物入りで日本に参入したのですが、その多くが低迷しているのはPC房による利用を前提にしているというのが理由の一つになっているのではないでしょうか。

2007年4月26日

国際会議の1日目。発表がつまらないです。それと地元の韓国の発表者でキャンセルする人が何人かいてスケジュールは混乱状態。韓国や中国開催の国際会議でよく聞く話なのですが、論文が通ればよく、口頭発表は必ずしも必要ないと考えている研究者が少ないないそうです。いろいろ考え方があるということでしょう。午後からはKAISTの研究者と打ち合わせ。その方は米国大学出身なのですが、韓国内の研究コミュニティについていろいろ解説していただきました。ところで韓国ではワンセグのような携帯向けデジタルTV放送が人気と聞いていたのですが、ソウルの地下鉄の車内などでもみなさん一生懸命テレビを観ています。座席の両隣の人がテレビをみていることもありました。これほど人気とは思いませんでした。また、地下鉄車内でも途切れたりせずに観られます。それと携帯電話でテレビを観ていると思っていたのですが、専用携帯型テレビ端末を使っている人の方が圧倒的に多い。国内でもauを中心にワンセグ対応携帯電話がいろいろでてきましたが、携帯電話より専用端末の方がうけるかもしれませんね。それと携帯ゲーム機なのに録画コンテンツの再生プレーヤーとしての利用が多いといわれるSCEのPSPはワンセグチューナーを内蔵すれば需要がでてくるかもしれませんね。

2007年4月25日

海外出張です。それも韓国・ソウル。当方は欧州しか行かないと思っている人がおられますが、欧州以外もいくことはあるのです。といっても韓国に行くのは初めてですがね。それにしても、ハングル文字がわからず苦労しています。交通案内やバスの行き先はハングル文字で書かれていて、わけがわかりません。それと唐辛子の辛さは苦手なので、韓国料理も苦手。このため食べるものにこまりそう。今回は成田ではなく、羽田からいったのですが、羽田は近くて便利。ANA便でしたが、エコノミー満席ということでビジネス席にしてくれました。でも搭乗は2時間なのでビジネス席気分はすぐに終わり。それにビジネス席は食事がまともなので(ANAのスーパーシートの食事を少し豪華にした弁当風)、全部食べようとする、そうすると時間がなくなってしまい、仕事をしている時間がほとんどなくなる。やはりビジネス席では仕事ができませんね。そうそう羽田のラウンジでは仕事に熱中しまい、飛行機に乗り込んだのはギリギリでした。乗り遅れなくてよかったという感じです。

2007年4月24日

朝から委員会。それも委員長。さぼれません。内職もできません。当たり前ですね。ところで明日から短期間の海外出張。週末には戻ってまいります。ただ、帰ってきてもすぐに別の海外出張。

2007年4月23日

慶大の大学院の授業は開校記念日とかで休講になってしまいました。これ以外に創業者の誕生日も休講になるはずで、学内的な記念日の休講が多い大学ですね。それ以外にも大学野球でも休講になりますし。以前はきっちり授業をする私立、ちょっといい加減な国立大という構図だったと思います。いまだにそう思っている私大関係者は少なくないのですが、最近は国立大学もかわっているので、むしろ国立大の方が授業管理は厳密かもしれませんね。ちなみにこの大学の方は国立大は授業管理が甘いと信じて疑っていませんでした。なにしろ附属小学校から就職まで他の組織の経験が一切ないことを自慢する方がいっぱいおられるところなので。

2007年4月22日

午後から国立科学博物館、ただし上野ではなく大久保。実は上野の方は展示だけで、研究部門は大久保と筑波にあり、大久保が実質的な本部です。というわけで館長室も大久保のはず。大学の研究棟みたいなところで研究室がならんでいるのですが、唯一の違いは標本室の割合が大きいことでしょうか。それからオフィスに戻ってきて仕事。ところで、ウィーンで撮った写真をWebにおきました。まずはウィーンの4月編です。このあと9月編も近々おきます。4月編の写真では黄色の手押しワゴンがでてきますが、ウィーンでは郵便配達の人は、郵便を詰めたワゴンと一緒に地下鉄に乗って配達にいくようです。

2007年4月21日

午前中はオフィス、午後は千葉方面。ということで休日なしはこれで何日目でしょうかね。例年、4月は一瞬仕事が減るのですがね。さて話すとすごく長いいきさつがあるのですが、某カメラメーカから最新デジタルカメラのデモ機をお借りすることになりました(諸般の事情によりメーカ名と機種は伏せますが)。というわけでそのメーカのショールームに伺って、デモ機の受け取り。当初は1週間程度の貸し出しだと思ったのですが、2,3ヶ月貸すので使い込んでほしいとのこと。このメーカのカメラボディを実質的に使うのはこれがはじめて。ちなみにこの個体、この機種では日本に一番最初に届いた2台の内の一台だそうです。同じタイプの他社カメラを使っていますが、質感や操作性が違います。まぁお値段も違いますがね。このメーカはレンズはもっていますが、カメラボディを使うのははじめて。さてさてお借りしたカメラですが、まだ夜景しかとっていないのですが、ローパスフィルターがないこともあって、すごい解像度。ただ、このカメラはかなり暴れ馬ですね。ホワイトバランスはまったく当てにならない。お借りした直後、ショールームの隣のお店のショーウィンドを写したのですが、そのカメラの特有の問題である赤外線による色かぶりが出ていました。ショーウィンドウにあったのは黒のドレスだったはずなのですが、マゼンダ色がかかって茶色のドレスになっていました。CCDやCMOSのローパスフィルターは解像度をさげますが、やはり必要悪なのですね。

2007年4月20日

大阪出張。いつものようにのぞみ1号で8時半には新大阪到着。それから千里中央。でも行き先は阪大ではなく国立民族学博物館、それから兵庫県の博物館で打ち合わせ。それからオフィスに戻って一仕事。オフィスにもどったのは10時過ぎになってしまいまいした。

2007年4月19日

ひさしぶりにこのページの趣旨に戻って、モバイルエージェントシステムAgentSpaceのメンテナンス情報です。AgentSpace ver.3ですが、JDK 6上で実行した場合、(特にGUIを含む)エージェントの移動に失敗します。ただし、先週の出張中に問題を修正したので、週明けぐらいには修正版を公開します。不具合をご指摘いただいた皆様方、どうもありがとうございました。それにしてもJavaはバージョンが違っても互換性があることになっていますが、バージョンアップされるたびに何かしらの互換性問題がおきますね。

2007年4月18日

インテルは減収でも増益というニュースがでていました。つまり、リストラにより収益率があがったということなのでしょう。毎年、4月は東京でIDFがあったのですが、今年は北京で開催されて、東京ではなし。まぁ市場性や開発者の人数を考えると当然なのですが、結構おもしろいイベントだったので残念。それにしてもIAコアをいれた携帯電話やテレビが出てくるのでしょうかね。消費電力を考えると携帯電話は厳しそうですが、電源供給の機器に関してはIA系プロセッサを搭載することはありえそう。もちろん問題はコストですが、IA系のソフトウェア開発の容易さを考えるとハードウェアの多少のコスト高は相殺されるかもしれません。製品単価を異常なほど気にするわりに開発期間の長期化や高コスト化には寛容な日本のメーカと、開発スピードを重視する海外メーカではIAベースSoCへの考え方も違ってきそうですね。

2007年4月17日

仕事がいっぱい。順次に片付けていかないといけないのですがね。それにしても仕事の量よりも仕事の種類が多いことの方が問題。いっそのこと書類仕事だけならばいいのですが、講演があったり、打ち合わせがあったり、論文査読があったり、頭の切り替えの方がたいへん。もちろん同じ種類の仕事はなるべくひとまとめにして、仕事種類の切り替えコストは小さくしているのですがね。コンピュータのタスクスケジューリングと同じで、なるべくバッチ処理をした方が効率的。それでも集中しないと効率が上がらない仕事、例えばプログラミングや論文執筆などは海外出張をして、強制的に割り込みを少なくしないと捗りません。

2007年4月16日

慶大大学院で授業「計算モデル特論」。今年度から後期から前期に変更、ただし曜日時限はかわらず。これが今年度最初の授業となりました。最初は調子が出ませんね。それから早大。いつものことですが、海外出張後は残務処理で忙しい。さてこの授業ですが、ここ数年、履修者の半分以上は情報系学科以外の出身者になっています。こちらの大学の情報系の学生さんには理論系の授業は人気がなく、他の分野の学生さんの方が熱心。実は過去のレポートの出来も専門外の学生さんの方が高い。他の大学のことは関知しないのですが、不思議なところですね。情報系の専攻にいるのならば、別にこの授業でなくてもいいのですが、最低でも何か一つぐらいは理論の勉強して、(理論そのものはどうでもいいのですが)理論的な考え方だけは身につけておいた方がいいのに。例えば計算モデルの場合、個々の計算モデルは知らなくてもいいと思いますが、再帰的定義や帰納証明などの背景にある基本的な考え方を知らないと、ソフトウェアの設計や実装でも困るはず。でも学生さんにきくと、自分の専門に近い科目だけを履修したいそうです(当方はというとその逆でしたが)。たしかにこれは効率的な勉強方法かもしれませんが、博士課程出身者を含めて大学時代の専門分野内でだけで生きていける幸せな人(個人的は逆に不幸だと思うけど)は少数なのにね。大学によっては、効率的に単位を取らせて修士や博士を短時間に取らせることに力をいれるところが出てきています。でも工学系の場合は経験も必要なので短期間で卒業させても結局、役に立たない人材を養成するだけで問題なのですが、学生さんが専門分野以外の授業しかとらないのであればかまわないのかもしれませんね。

2007年4月15日

ANAの機内は灼熱地獄です。フランクフルト空港からANAの成田便。プレミアムエコノミーにアップグレードしてくれたものの、飛行機は遅れた上に、ANA便エアコンが壊れたとかで(たぶん最後尾の発電用エンジンの不調?)、機内はうだるような暑さ。その猛暑中、途中から停電状態で機内は真っ暗。シートベルトサインの灯りだけ。メインエンジンが動くようになるまでの1時間ほどは機内では猛暑と暗闇状態。もう最悪です。のちほどスッチーさん曰く、出発遅れと暗闇になってもお客さんからクレームがほとんどありませんでしたといっていましたが、みなさん暑さでふらふらになっていただけだと思います。それにしても今回はビジネスクラスとエコノミークラスのあきらかにサービスに違いを痛感しました。ビジネスクラスではスッチーさんたちが新聞とかをもって手で仰いでいるのですが、エコノミークラスは水とウェットティッシュが配られただけ。これがビジネスクラスのサービスなのですね。うらやましい。猛暑の中、窓からANA便よりも後に飛び立つはずだったJAL便が駐機場を離れて滑走路に向かうのがみれました。このときは遅れたことよりも機内温度を何とかして欲しかったです。ANAに関しては整備士が資格を持っていない飛行機の整備をしていたり、グループ会社がストライキをしたりと、JALからANAへの流れは一巡しているのかもしれません。もっともJALは有利子負債が返せるのかという根本的な問題があるわけですが。

2007年4月14日

オーストリア航空のチケットはとれずにANA便。このため逆に夕方のフライトでフランクフルトにいき、そこから成田便。なので時間があるので美術史博物館。ウィーンに幾たびにこの美術館にはよっているのですが、今回もよりました。ここはBruggelの絵が世界で一番多いところ。ウィーンに来て、ここをいかずしてどこにいくのかという感じですよね。それにしてもオーストリアはネットワーク接続できるところが限られていますね。それでいまはフランクフルト空港。ANA便は満員らしい。もちろんそれにもめげず仕事をするわけですが。

2007年4月13日

国際会議の4日目。でも今日はWorkshopの日。Workshopなのでレベルを期待してはいけないのですが、レベルがひくい。日本人の発表も何件かありましたが、台本をもって発表するのはやめてほしいですね。さて夜はウィーン国立歌劇場(Wiener Staatsoper)でRossiniのオペラ「Der Barbier von Sevilla」(セルビアの理髪師)。10日と11日とは違って、聞きところのアリアがいっぱいの派手系オペラ。さすがにどの歌手もいいのですが、フィガロ役(Adrian Erod)がうますぎる。一幕目の前半のフィガロ役のアリア「Largo al factotum」からしてすごい。また、伯爵役(Antonino Siragusa)やBartolo(Michael Kuchar)もいいのですが、フィガロに食われています。ヒロインRusina役(Silvia Tro Santafe)はアリア「La Calunnia E` Un Venticello」の絶叫部分はいいのですが(どちらかというとMaria Callas風の絶叫)、他はいまひとつ。ほとんど歌うカ所のない女中役(Berta)の方が実はうまいのでは。音楽教師Basilioのアリア「Una Voce Poco Fa」が有名ですが、これは役になりきっていてなかなかよかったです。演奏はすごくいいのですが、10日と11日のあとだと印象がややうすい。舞台装置はセルビアの理髪師としては定番の構成。つまり2階建で上ったり降りたり。ちなみに「セルビアの理髪師」は去年の12月に新国立劇場でもみているのですが、これがどうしようもない出来だったのですが(格安当日券でみていることを差し引いても)、これで新国立劇場で残ってしまった「セルビアの理髪師」へのネガティブなイメージが払拭できました。

2007年4月12日

国際会議の3日目。さらにつまらない。このため内職が捗ります。最後のセッションはキャンセルもあったこともあり、途中から会場近くのカフェで論文査読をしていました。いちおうこれも仕事なので。さてウィーンですが、晴天、気温も20度を超えて、暑いぐらいですね。国際会議の会場でのウィーン工科大学は市内でも、いわゆるリング(もともと城壁があったところをはしるトラムの環状線)からちょっと外側のある地域にビルが点在しています。また、ビルは新旧それぞれ趣があって楽しいです。夕方はウィーン工科大学の知り合い(オーストリア人)とカフェで待ち合わせ。博士課程の学生なのですが、2年間は企業で働いています。欧州の工学系の大学ではよくみられれる制度なのですが、博士課程の学生さんは、博士課程を1,2年したらいったん休学して、企業に2,3年働いて、また大学に戻って続きをします。これはある種のインターン制度なのですが、企業の方もそれを前提にして学生さんを雇っていて、時間外に研究のために設備を使うことを許している企業も多いそうです。学術と実務の両方がわかる人材を養成するのにはいい制度かもしれません。日本の場合は大学以前に企業が協力してくれないでしょうがね。

2007年4月11日

ワグナーのオペラは忍耐です。国際会議はつまらない。レベル以前に内容が発散しています。キーノートスピーチは昨日に続いてセキュリティ。これもいまひとつ。さて夜はウィーン国立歌劇場(Wiener Staatsoper)でワグナーのオペラ「Parsifal」。昨日に引き続いて渋い作品です。ドイツ語圏を代表する歌劇場、そしてワグナー作品ですから、出来は悪いはずはなく、これぞワグナーオペラという出来でした。今回はちょっと高めの席で前の方だったのですが、楽団の顔を見るとウィーンフィルの主力メンバーを投入しているようでした。ワグナーオペラは重厚なので演奏がよくきこえるのですが、それを差し引いてもすごい演奏です。さて肝心の歌ですが、主要歌手、Thomas Moser (Parsilfal役)、Deborah Polaski(Kundry役)、Peter Rose (Gunrnemanz役)、Falk Struckmann(Amfortas役)はともに非常によく、いいオペラを聴くことができました。バイロイト音楽祭あたり行けば別でしょうが、これだけの水準のワグナーオペラーを観れるというのはそうない機会ですね。演出ですが、舞台エレベータをつかったり、ビデオカメラで撮影してプロジェクターに投影したりと、斬新な試みはしていました。それにしてもワグナーものは長い。第一幕が120分、第二幕が70分、第三幕が80分。体力勝負です。来月は小澤指揮でワグナーもの(さまよえるオランダ人)があるそうですが、出来はどちらがいいのでしょうね。

2007年4月10日

ウィーン工科大学で開かれている国際会議で発表。普段は多少は話すことは考えておくのですが、講演が現地に着いた次の日だったこともあって何も考えずに演台にたってしまいした。もちろん、それでもまとめましたが。会議はテーマが発散していてかみ合ってない感じ。第一回目のなので仕方ない部分はありますがね。夜はウィーン国立歌劇場(Wiener Staatsoper)でVerdiのオペラ「Simon Boccanegra」を鑑賞。Verdiのオペラ作品の中でも渋い作品。有名なアリアがあるわけでもない。作品としても主人公(ジェノバの提督)のSimon Boccanegraの半生を描くような作品。「Simon Boccanegra」をみるのは3回目。4,5年前にロンドンのロイヤルオペラハウス、去年の5月にパリオペラ座でもみています。まず舞台はロイヤルオペラは本格的な中世風の舞台、(普通にはできない)パリオペラ座は現代風選挙をベースにした舞台で斬新でした。さて今回ですが、教科書通りに中世風ですが、シンプル。さて出来ですが、にウィーン国立歌劇場だけあって、歌手の水準も高いです。Simon役のThomas Hampson、Fiesco役のFerruccio Furlanettoは非常にいい。それとPaolo役は日本人の歌手でした(Eijiro Kai)。そしてなによりも演奏がいいですね。この作品は歌と演奏が重なる部分が多く、バランスが難しいのですが、うまくまとめていました。ここ2年間ほどで聞いたオペラのオーケストラ演奏としては一番よかったです。楽団の多くはウィーンフィルですからね。でもこのオペラで一番目立っていたのは指揮者のNicola Luisottiでした。ウィーン国立歌劇場は指揮者台が高いので目立つこともあるのですが、このお方は旋律にあわせて体をねじらせたりと、指揮というよりも踊っているというのに近い状態。それとこの人は唸るのですよ。演出ですが、演技指導は非常にいいのですが、全体演出は地味すぎでいまひとつでした。渋い作品だけにもう少し盛り上げがあってもよいと思いますがね。

2007年4月9日

早々にチケット確保に動いたにもかかわらず、ウィーン直行便にチケット入手に失敗。ANAのフランクフルト便まわりでウィーンです。また、ANAのフランクフルト便も超満員。ANAでプレミアムエコノミーにアップグレードもならず、もう散々です。それにもめげずコンピュータを広げて仕事。それにしてもフランクフルト空港は???ですよね。ウィーンでは空港バスの到着場所の近くにしたので便利です。

2007年4月8日

さすがに二日続けての休日出勤は避けたいので自宅で仕事。締め切り順にやっているのですが終わりません。明日から一週間ほど海外出張。

2007年4月7日

アイピーモバイルが携帯電話事業への参入を取りやめ、そして周波数帯返上。まぁいろいろ噂のある事業でしたから、予想された事態とはいえ、いったいなんだったのでしょうね。そもそもやる気があったのだろうかにも疑問がでてきそうですね。それにしても許認可による周波数割り当ての限界を示していますね。これであいた周波数の取り合いが始まるわけですが、オークション方式で割り当てるのならばともかく、そうでなければいったん塩漬けにするのも手かもしれません。既存事業者は必ず周波数が足りないというのですが、本当に足りないのか否かは見極める必要がありますね。

2007年4月6日

ブログの言語比率では日本語が一番多いというニュースがありました(データはこちらの方が詳しい)。第2位の英語ブログを押さえて、世界中で日本語ブログが37%で堂々の1位だそうです。更新数で調べたデータのようなのでどこまで信じていいデータかはわかりませんが、日本語が上位になるのはわからなくもないです。でも重要なのは量ではなく、質なのですがね。それにしても日本人はどうしてブログ好きなのでしょうかね。だいたいブログをかくというのは、(A)注目されたい、つまり自己顕示力が強い、(B)さびしいから友達・仲間が欲しい、(C)世の中に不満がある、(D)まわりがやっているから自分もはじめた、あたりが主な動機でしょう。欧米は実名ブログが多いのですが、日本は匿名が多いので一人でいくつものブログが多いので、動機(A)は少ないかも。また、動機(B)の方々もmixiなどのSNSに流れていそう(mixiユーザはレス数、どれだけ短時間でレスがついたという自慢ですから)。この言語比率で謎なのはネット先進国の韓国がランキングにはいっていないことと、人口が多いはずの中国がはいっていないことでしょうか。ちなみにこのページはブログの定義(はっきりしないけど)でいうとブログではないです。

2007年4月5日

イー・モバイルのサービスが始まったようですね。速度と料金は魅力ですよね。2年前まで家での接続もPHS(それも32kbps)で済ませていたこともあり、1Mbpsもでれば十分。問題はエリアが使えるかが気になって躊躇しています。ユーザが作った圏内マップがありますが、やはり23区、それもビジネスエリア以外はだめですね。というわけで躊躇中。それとMacintoshに対応する気はなさそうです。PDAタイプのものをUSBを介してモデムとして使えないかきいたのですが、無碍もなく「Macintoshはつながりません」といわれてしまいました。

2007年4月4日

Googleは日本でも大学向けのメールサービスに乗り出すようです。日本大学と契約したという発表がありましたが、全学部の約10万人が対象。さすがに日大は多いですね。ただ、同様にGoogleにメール管理を依頼する大学は増えそう。Googleを信じられるかは別にすると、大学としては自前でメール用のインフラを持たずに、格安で外部サービスを使えるというのは魅力がありますよ。4,5年前に関西の私立大学では生協が大学の学生向けのメールサービスを格安で代行するというサービスがありました。正しくは生協と契約しているISPなのですが、ISPとしては卒業後にもメールアドレスの有料継続サービスを提供することで採算が合うそうです。いずれにしても大学の計算センターの業務は変わるのでしょうね。メールなどの情報サービスは外部委託になるのでしょう。

2007年4月3日

新年度になって勤務先でかわったことの一つは「助教授」→「准教授」、「助手」→「助教」というポジションができたことでしょうか。でも「教授」は「教授」でそのまんまです。この変更は今年度より改正学校教育法が施行されたためなので、当方の勤務先ではなく国公私立大学や大学共同利用機関でも一斉にかわったはず。霞ヶ関の委員会で今回の名称変更に関わった複数のお偉い先生がこのページを知っているので書きにくいのですが、新名称のネーミングは他に何とかならなかったのでしょうかね(その関われた方からは「助手」→「助教授」ではなく「助教」になってしまった経緯などを聞かされておりますが)。変更する意図は助教授、助手を教授から独立させて、教育・研究でその能力を発揮していただくためなのですが、現場はというとただの名称変更としか考えていない。実際、旧態依然した小講座をいまだにとっている国立大学は少なくないし、職階による研究費配分比率が何十年も前のままで助教(助手)への分配は教授の1/10以下のところもまだまだ多い。名称変更よりもそうした制度面や資金面を変えないと、期待した効果はむずかしいかもしれません。

2007年4月2日

ここ数日は噂ばかりが先行していましたが、EMIが新DRM戦略を発表。AppleのiTunes Storeの場合、DRM付きが99セント、DRMなしで音質2倍で1.29ドル。そしてアルバム価格は据え置き。なかなか絶妙な価格付けではないでしょうか。もっとも音楽配信はAppleが事実上のプライスリーダなので、良くも悪くも他のオンライン音楽配信サービスもレコード会社も従うしかないのですがね。さてDRM付きは30%ほど高いわけですが、逆に言えばDRM撤廃による不正コピーによる売り上げ減が30%以下と読んでいるのでしょうね。つまり30%高くすれば不正コピーが増えても十分儲かるという算段。この30%という数字は今後のコンテンツ市場の価格付けに大きな影響をあたえそう。一方、Appleの方も賭ですよね。iPodはiTures Storeの音楽配信のDRMにより、ユーザの囲い込みをしていましたが、DRMがなければユーザは音楽配信でかった楽曲を他社の携帯プレーヤーで聞くことができるので、下手をするとiPodの人気にかげりがでます。ただ、欧州を中心にDRMによる囲い込みを独占禁止法違反とする動きがありますから、あえてDRMによる囲い込みに抜け道をつくることで、こうした批判や独禁法の問題をさけたいというのも背景にあるのでしょうね。

2007年4月1日

数日前ですが某所でAppleのLisa(それも動いている!)を拝見。そのうえ最近、購入されたとか。もちろん4月1日ネタではありません。Lisaといえば20年以上前ですよね。Lisaはひょんなことから高校生のときにさわらせてもらったことがあります。ただ、当時はコンピュータにまったくというほど興味がないうえに、そのあとにMacintoshにもさわることになり、Lisaの印象というのは実はあまりのこっていませんでした。それにしても今のPCやMacintoshは画面が派手になったことをのぞくと、20年分進化しているかというと疑問ですね。ちなみに動作するLisaは15万円程度で手にはいるそうです。ところでAppleのNewtonとSonyのMagicLink端末を貸していただける人はいないのでしょうか。懐古趣味ではなく、(研究的に)思うところがあって調べたいことがあるのです。もちろん動作するのものをお願いしたい。

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Ichiro Satoh

Ph.D, Professor
National Institute of Informatics

2-1-2 Hitotsubashi, Chiyoda-ku, Tokyo 101-8430 Japan
Tel: +81-3-4212-2546
Fax: +81-3-3556-1916