「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース NO.212002622発行)

 

暑くなりました。研究会・学会が相次ぎ忙しい時期を迎えております。大学では編入試験等も行われ、今回楽しみにしていた貝嶋先生の「ハーンとワイルド」は残念ながらまた延期です。前回は司馬遼太郎氏の書かれたアイルランドのことと週刊朝日掲載の熊本第五高等学校の記事を少し勉強できました。本日はその記事にも載っていましたが、加賀の千代女の有名な句「トンボつり今日はどこまでいったやら」について、そのハーン訳を味わって見ましょう。また、田村のり子氏のことについても以前中国新聞に出た記事から彼女の横顔を覗いて見ることに致します。

 平井呈一「八雲と日本」、安津素彦「小泉八雲の神道論」、岡田哲蔵「小泉八雲の思想」に次ぐ、『神国日本』についての考察第4弾は、銭本健二「ラフカディオ・ハーンの『日本―解釈の試み―』」を読みます。ハーン最後の論文に取り組む銭本氏の気迫は、氏自身がまるで死を覚悟していたかのように、ハーンの妖気を感じさせるものがあります。

余談ながら、西宮に富永そひや様が住んでおられます。ただ今102歳です。彼女のお父上はあの『英作文辞典』や『 』で有名な入江祝衛氏です。

「ふくやま文学館」では412日に始まった特別展「福原麟太郎のヨーロッパ体験」が69日、2ヶ月に亘った展示の幕を閉じます。62日、事務局は普通列車で片道90分の旅を楽しみながらへ行ってきました。1929年(昭和434歳で文部省の在外研究員としてロンドンに足を踏み入れた福原麟太郎氏の二つの世界大戦間の英国留学にスポットライトを当てるものである。氏の夥しいたびの記念品、彼自身の撮った数々の写真とネガフィルム、殆ど毎日のように家郷に送った絵葉書(父甚之助と妻雛恵宛てのもの、今回の展示は84通)そして「THOMAS GRAY」の原稿や「墓畔の哀歌」草稿のコピーなど初公開の資料が見られた。若き日の福原麟太郎をたっぷり偲ぶことが出来た。

5月出席者】村田、鉄森、狩野、横山、照沼、岡田、風呂(7名)

 

1.《最近・各地の情報から》

・焼津小泉八雲顕彰会総会(518日、市文化センター)講演:染村絢子氏による「八雲が聞き書きした『焼津町(まち)の歌』について」

・日本英学史学会広島支部例会(61日、広島大学教育学部)

・富山八雲会ニュースレター(創刊号)。高成玲子氏より、ラフカディオ・ハーン生誕150周年記念『富山へルン・フェスティバル記念誌』が送られてきました。(一部1,000円)

・松江の八雲会の総会は77日の予定。

・山陰中央新報に「島根、熊本、富山大がDB構築」(「小泉八雲」情報3万件)の記事が出る。

 

2、《本の紹介、21》:懐徳堂記念会編『異邦人の見た近代日本』(和泉書店、1999

ピエール・ロチ、ラフカディオ・ハーン、アーネスト・フェノロサ、ブルーノ・タウト、魯迅、周作人の事績を中心に、今から百年前の日本が異邦人の目にどのように映ったのかを5人の研究者が提示する講演集。先日逝去された銭本健二氏が熱を込めて語る「『神国日本』論」を含む。

 

3、《次回予告》

713日(土)2時〜4時を予定しています。

 

4、《新刊書など》:(事務局が最近入手したものを含む)

・シング作・山本修二訳『海へ騎りゆく人々』(岩波文庫、昭和14

・鈴木一博著『マザー・グースの誕生』(教養文庫、1986

・名村義雄文(英・日)『出雲大社と出雲神話』(報光社、2001

・速川和雄著『日本におけるラフカディオ・ハーン資料年表』

★『比較文学』16182124巻より抜刷

・吉田幸一編『狂歌百物語』上下(古典文庫、平成11)非売品