「ラフカディオ・ハーンの会」ニュース NO.1620021・12発行)

 

 明けましてお目出とうございます。昨年は色々とお世話になりました。世間並みのご挨拶ですが、今年もラフカディオ・ハーンの会何卒宜しくお願い致します。昨年2001年の後半、特に9月のニューヨークでの多発テロ事件以後は、アメリカの一方的なアフガニスタンへの報復爆撃といった悲惨なニュースばかりで気が重く、また、わが日本でもリストラ、失業率の増大など、残念ながら暗いニュース続きで世紀末の異常現象を引きずっている感じから脱することが出来ませんでした。しかし、年末には新宮のご誕生もあり、その御名に因んで2002年が「愛」に満ちた明るい年になることを願わずにはいられません。

 ハーン関係では、八雲会が昨年夏に「ワークショップ・イン・アメリカ」を開催し、一昨年のギリシャ訪問に次いで大きな成果を収めました。やがて機関誌 『へるん』No.39に参加者からの報告が掲載されると思いますが、事務局もカリブ海のマルティ二―クを訪問できたことが大きな成果として記憶に残っています。また10月には第54回日本英文学会中国四国支部大会が徳島大学で開催され、モラエス縁りの地を訪問できたことは大きな収穫でありました。その一週間前には山口県の萩国際大学で第38回日本英学史学会・全国大会があり、富山の高成玲子氏による「ラフカディオ・ハーンと日本美術」についての発表を拝聴できました。

 さて、昨年12月の例会では事務局からハーンの重要なアシスタントであった三成重敬についての調査結果の中間報告、そして鉄森令子氏による小泉セツについての研究発表がありました。鉄森氏は前回からインターネット「へるん掲示板」に我々の活動報告を書き始めて下さいました。

 今年は金本正孝先生からご発表を頂くものと期待いたしておりますが、永く宿題となっている同人誌の発行も急がねばと覚悟しています。その他、小泉家の方にも広島に来て頂いて、会の運営に弾みを付けて頂くべく計画をしております。江田島にも皆さんとご一緒に訪問できたら、とも考えています。色々とご提案なり、お知恵を貸してください。

 本日は前回の予告通り「岡倉天心」について勉強します。

1.《最近・各地の情報から》

116松江市内の生協病院にて胃の全摘出手術をされた八雲会会長銭本健二先生は126日退院された。その後は順調な回復の模様。

112日テレビ大阪『芸術に恋して!』の中で「小泉八雲・日本を愛したエーゲ海の旅人」が放映された。(10時から1054分)

古来の日本に伝わる霊的、怪奇な民話を世に伝えた小泉八雲にスポットを当てる。彼の生い立ちや日本人の妻とのエピソード、西洋生まれの彼が日本人の心を伝えたのは何故かに迫る。

 

2、《本の紹介、16》:鶴岡真弓『ジョイスとケルト世界』(平凡社、1997

1993年に岩波書店から刊行された『聖パトリック祭の夜』を改題したものである。第一章「漂白の亡霊―ハーンの旅」において、「ハーンが生まれながらに追放(エグザイル)の宿命を負っていたことに、ハーンのアイリッシュネスを看るなど、極めて鋭い観点と説得的な内容をもつ。ジョイスやワイルドについての記述もあるが、ハーンとアイルランドとの関係を調べる上で必読書であろう。

 

3、《次回予告》

2月9日(土)2時〜4時を予定しています。

2週目になりますので、お間違いなきようお願いします

 

4、《新刊書》:(事務局が最近入手したものを含む)

・松本清張『岡倉天心・その内なる敵』(新潮社、昭和59

・風呂本惇子『アメリカ文学とニューオーリンズ』(鷹書房弓プレス、2001

・日本児童文学協会編『島根の童話』(リブリオ出版、2001

・『月刊FRONT』K(リバーフロント整備センター、2001

「特集小泉八雲 へるん先生のあしあと」を掲載している。

・篠田一士編『谷崎潤一郎随筆集』(岩波文庫、1985)

Lafcadio Hearn: Exotics and Retrospectives (ICG Muse, Inc., 2001)

・スペンサー著/市橋善之助訳『教育論』(高山書院、昭和22