「広島ラフカディオ・ハーンの会」200回を迎えて

                             201748

 

小泉八雲こと、ラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn, 1850-1904)生誕150年に当たる20006月に、松江の八雲会はギリシャ・レフカダの生家を訪ね、詩人コーナーのハーン銅像に献花した(45名)。ハーンの孫に当たる稲垣明男様と二人のお姉さま方も参加された。

 帰国後71日に同好の志7名で立ち上げた「広島ラフカディオ・ハーンの会」は、爾来第1土曜日を原則に毎月1回の例会を重ねて来た。この間、会員同士の研修のみならず、外部から著名なハーン研究家にも来て頂き、お話を聞く機会を持った。特に第100回目(2008126)には小泉凡先生の記念講演「ハーンとヨーロッパ新考〜最近の旅から〜」、150回目(2013216)には東京在住の八雲会会員丹沢栄一氏の記念講演「小泉八雲に縁の人々に導かれて」を拝聴出来たのは身に余る光栄であった。

 一方事務局による、2008年の中国新聞「緑地帯」“広島に生きるハーンの心”、『へるん』第48号(2011)の八雲会総会講演「広島に生きるハーンの心―ささやかなtorchbearerを目指して―」、『八雲』第26号(平成26)の小泉八雲顕彰会主催八雲忌講演“ハーンに学ぶ半世紀―「広島ラフカディオ・ハーンの会」の取り組み―”、『日本経済新聞』(2016425)文化欄「小泉八雲知られぬ面影」などで我々の活動を紹介してきた。また、平成261月には『広島ラフカディオ・ハーンの会々誌』第1号(ニュースNo.1~No.15採録)を発行した。

 ハーン研究の先達から多くの教えを戴きながらハーン作品に親しむこと、東大でのハーンの教え子で広島の教育界で活躍した方たちを追懐すること、広島におけるハーンとの縁りを探索すること等、ささやかな活動を重ねている内、早くも16年以上が過ぎた。この間陰に日向に支えて頂いた同志の方々は無論、ご指導に与かった先達のご厚情にはお礼の言葉もない。唯々感謝申し上げる。

 本日48日は200回記念の例会となる。上記稲垣明男様(ハーンの次男・巌氏のご長男)には、ご親切にもわざわざ横浜から来てお話をして下さる事をご快諾頂いた。まことに感謝感激に堪えない。

ハーンに親しむ啓蒙活動と自己研鑽計画の両立はなかなか困難だが、今後共、人間にとって何が大切か、ハーン顕彰の活動を通じて模索し続ける愉しみだけは失くしたくない。さらに願わくは、ハーンに魅力を感じる子供が一人でも多く育って欲しいものと、改めて心底より祈る次第である。

 

広島ラフカディオ・ハーンの会代表 風呂 鞏(ふろ かたし)

 

★「広島ラフカディオ・ハーンの会」200回記念講演(201748

広島市まちづくり市民交流プラザ北棟5階、研修室A14:0016:00

〈広島市中区袋町636、пF0825453911

 

 

演題:「八雲の住んだ海外の跡地を訪ねて」

講師:稲垣明男(小泉八雲次男巌氏のご長男)

 

★《本日の配布資料》:

1、「広島ラフカディオ・ハーンの会」200回を迎えて

 

2、講演概要、および稲垣明男様の略歴

 

3、「ラフカディオ・ハーンの足跡」cf. 文学アルバム『小泉八雲』より

 

4、稲垣明男「心臓疾患の系譜」(同人誌「ぺんぷらざ」投稿記事)

 

5Believe me, if …「春の日の花と輝く」cf. 『怪談』所収の「ひまわり」

 

6、「すみよし」(20174)「小泉八雲の次男・稲垣巖」

 

7、『へるん』48号別刷り(全12頁)

 

8、《本日のスケジュール》:

@奈加靖子さんのアイリッシュハープ演奏、“Believe me, if…”

A開会の挨拶

B稲垣明男様による講演(90分、途中休憩あり)

C質疑応答など

D閉会の辞

 

9、奈加靖子さん(アイリッシュハープ)の紹介:

元宝塚歌劇団花組。退団後、舞台女優/ダンサーとして活躍。1998年アイルランド音楽を本格的に始める。アイルランドへ短期留学。2007年メジャー・デビュー。大使館での演奏、公共のイベントなどに出演する傍ら、コンサートを企画・出演。2015年伊勢神宮にて両国国歌を奉納歌唱。日本ケルト協会会員。