おすすめの本
『DES薬害 −被害と救済の検証ー』 水谷民雄 著 本の泉社
2004年6月刊 本体1890円(本体1800円)
内容について同書からの引用を含めて紹介します。DESについては、「環境ホルモンとしての医薬品」のページもご参照ください。
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ジエチルスチルベストロール(DES)は1938年に開発された合成女性ホルモン(エストロゲン)剤です。DESは、流産、早産など妊娠中のトラブルの治療や予防にとって有効であるという誤った思い込みのもとに、1930年代末から70年代はじめまで30年以上にわたって、米国をはじめ世界30ヶ国以上の妊婦に投与されました。この間DESに曝露された妊婦とその胎児の数は、米国では最大1千万人、それ以外の各国で数百万人にものぼると推定されています。
1971年になり、胎内でDES曝露を受けた女児にその思春期以降、通常ではきわめてまれな膣がんが発生することが見出されます。さらに、これを契機として開始されたDES胎内暴露児(男・女)およびその母親の徹底的な追跡調査をとおして、これらの被暴露者が、がん、奇形、生殖障害など多様な健康影響を被っている事実が明らかとなり、被害者の救済が重い課題となっています。
DESによる薬害は、米欧諸国では、サリドマイド薬害と並ぶ、薬害の歴史のうえでも特別な地位を占めるものと見なされています。しかし日本では、DES薬害についてのまとまった情報はこれまでも非常に乏しかったのが現実です。この本は、DES薬害の全体像を紹介する、日本で書かれたはじめての本です。
DESの妊婦への投与は米国で71年に禁止され、日本でも同年、禁止されました。日本では1940年代から50年代にかけて販売が開始されています。日本での使用実態は著者らの間接的な調査によれば、一部で採用されていたことは確実だが、その普及率は決して高いものではなかっただろう、と結論付けられています。旧厚生省は当時もその後もきちんとした調査を行なっていないので、実際のところはハッキリしていません。
日本で使用されていたDES製剤では、エスチモン、エスロン、オバミン、ハッピー、ビリーモンなどがありますが、DESの類縁のエストロゲンを含めると非常にたくさんの製剤がありました。(ぜひ本を参照ください)
アメリカを中心としたDES被害者の健康影響としては現在のところ、次のように研究が進んでいます。ここでいう女児・男児とは、妊娠中に母親にDESが投与され、その後生まれた方たちのことで、現在では32歳くらいから60代前半と考えられます(日本でも同様の年齢層になります)。今ではその人達の子ども(当時の母親から見ると孫)の世代の健康影響も重要な問題となっており、現在も研究が進められています。
DES曝露の健康影響(1995年時点のまとめ)
確定的 |
蓋然性が高い |
可能性がある |
推測的 |
| 膣・頚部明細胞腺がん(女児) 膣上皮の変化(女児) 生殖器官異常(女児) 早産(女児) 乳がん(母親) |
子宮外妊娠(女児) 不妊(女児) 生殖器官異常(男児)
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頚部形成異常・上皮内がん(女児) 自己免疫疾患(女児) 不妊(男児) 精巣がん(男児)
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乳がん(女児) 精神・性的影響(女児・男児) 前立腺過形成・がん(男児) 第三世代影響(孫)
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『医者が患者をだますとき』(女性編) ロバート・メンデルソン著、弓場隆訳、草思社
2001年4月刊 本体1500円
以下、紹介文、著者等について、同書から引用します。
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多すぎる薬に必要でもない手術、長すぎる入院。医者の論理が優先されるような病院では、必要以上の医療行為によってむしろ患者の健康を損ねるという事態が起こっています。現場の医師である著者は、こうした医療量被害にあっているのは男性よりも女性のほうが多いのだと言います。そして多くの女性は「なんだか変だな」と思っても、なかなか医者に「ノー」と言えずにいるのだそうです。
そこでこの本では、医療全般から婦人科まで、女性が病院で体験しがちな問題を中心に、医者の勝手な理屈に振り回されることなく病気を癒し、自分の健康を守るための知識を紹介します。
全米ベストセラーとなった『医者が患者をだますとき』(草思社、1999年、本体1800円)の「女性編」です。
こちらの本もお勧めです。
ロバート・メンデルソン:アメリカで「民衆のための医者」として親しまれた医師。イリノイ大学医学部準教授(小児科、予防医学、地域保健学)、イリノイ州医師免許委員会委員長、ヘッドスタート計画(アメリカ政府教育事業)医療部会会長、ラ・レーチェ・リーグ(国際母乳連名)医学顧問、マイケル・リース病院院長。すでに故人となっているが、『医者が患者をだますとき』は全米ベストセラーとなった。本書はその続編である。
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この本の原題名は“Malepractice”といいます。本書の中でも題名について紹介されていますが、これは
「メイル・プラクティス(男性的業務)」と「マルプラクティス(不正医療)」をかけ合わせて「男性的な不正医療」という意味合いを前面に出しています。
この“Malepractice”にはピルの危険性について語っている個所もあります。ひょんなことから以前この原文を知りました。『ピルの危険な話』を書く際に、ピルについて語っている部分を引用しました。
婦人科の医療について、女性達が感じていることを代弁してくれていると思います。ご一読をおすすめします。