ピルの気になるニュース

 このページでは、ピルに関する気になる内外のニュースをお知らせしていきたいと思います。みなさまからの情報も歓迎いたします。(2002.11.18更新)

 

 

 

★オーソ777‐28錠タイプ、一部のロットについて回収(2002年9月12日より) 厚生労働省医薬品回収概要より

 オーソ777の28錠タイプ。今年2月に輸入した製品について、輸入承認書と異なる着色剤を使用した製品がみつかり、それに該当するロット分について回収が行われています。この着色剤については食品添加物公定書に載ってることや「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」による色素であるということなどから、「有効性や安全性に影響することはないと考えます」とされています。

★「ピル推奨」と一部から批判。中3用冊子に資料追加(厚労省所管財団)(朝日、2002.8.10夕刊)

 厚生労働省所管の財団法人「母子衛生研究会」(東京都)が作成した中学生向けの小冊子「思春期のためのラブ&ボディBOOK」が、ピル(経口避妊薬)を奨励している」などと一部から批判されたため、同研究会は、追加資料を配布する一方、活用する予定がない自治体からは引き取ると連絡していたことがわかった。
 この小冊子は全国の中学3年生を対象に、思春期の心や体、性について正しい知識を持ってもらうことが目的。イラストやテスト形式などを用いて解説している。今年4月から5月にかけて、希望のあった市町村の教育委員会など1169ヵ所に127万部が無料で配布された。
 避妊の項目で、ピルについて「失敗率1%」「女の子が自分で避妊できるのが最大のメリット」と説明していることに、山谷えり子代議士(民主)が5月の衆院文部科学委員会で「「ピル110番」の長所しか書かれていない」と批判。一部の自治体でも問題視する声が上がった。
  母子衛生研究会は「一部に誤解を招きかねない表現もあった」として、ピルには副作用の可能性があることや、性感染症の予防には効果がないことなどを説明した追加資料を作成、すでに57万部を配布した。
 同研究会によると、これまでに山形、福島、愛媛から計2860部が送り返された。「さらに欲しい」という自治体もあったが、今後は同じ内容の小冊子は作らないとしている。

NEW(2002.8.12)
★ホルモン補充療法「がん発生率高める」 米国立研が臨床試験中止(毎日、2002.7.11)

米国立衛生研究所(NIH)は9日、心臓病などの予防を目的に、閉経後の健康な女性に2種類のホルモンを投与するホルモン補充療法の大規模な臨床試験を中止すると発表した。ホルモン投与を受けた女性の乳がんなどの発生率が高まることが分かり、害が効果を上回ると判断した。全米で約600万人がこの療法を受けており、中止は波紋を広げそうだ。
 NIHの心臓・肺・血液研究所を中心とした全米約40医療機関が93年から取り組んでいた。エストロゲン(卵胞ホルモン)と擬似黄体ホルモンの2種類のホルモンを、50−79歳の閉経後の健康な女性に投与し、その効果を偽薬(注:外見は同じでもホルモンの入っていない薬)を投与した女性と比較する。
 これまでの分析で、ホルモン補充療法を受けた女性は、偽薬投与者に比べて、乳がんが26%、血管系心臓疾患が29%、卒中が41%、肺の血栓が2.13倍も増えた。

事務局よりの注:ホルモン補充療法は更年期障害の緩和に効くとして欧米で使用されており、日本でもピルと同じように「更年期の女性の生活の質(QOL)を高めるもの」と女性誌などで婦人科の医師が盛んに勧めているのをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
 このホルモン補充療法に使われているエストロゲンはプレマリンというもので、妊娠した馬の尿から抽出されています。人工的に合成したものではないので、「天然エストロゲン」といわれたりしますが、人間にとってはやはり不自然なものに変わりはありません。また記事中の擬似黄体ホルモンはプロゲストーゲンと呼ばれています。プロゲストーゲンは何種類かがピルにも使われていますが、この試験で使われているものは“メドロキシプロゲステロンアセテート”という物質で、ピルに使われているものとは少し成分は異なっています。ですから、一概にピルと同列に述べることはできませんが、ピルも乳がんや血栓(脳卒中や肺梗塞など)のリスクを高めることでは同じです。

 ホルモンを体外から投与して自分の自然なホルモンバランスを乱すことが、健康にさまざまな悪影響を与え、特に重い副作用を及ぼすという点で、ピルもホルモン補充療法も、もっと慎重に考えるべきことだと思います。
  

★「ピルは避妊効果抜群」、性教育教材に“推奨”の記述(読売新聞大阪版、2002年6月28日) 
―製薬社など費用負担―、 母親グループ「副作用の説明ない」 熊本県は回収

 厚生労働省所管の公益法人「母子衛生研究会」(東京)が発行した中学生向けの性教育教材に「ピルは避妊効果抜群」など、ピルの使用を促しているともとれる記述があるとして、熊本県が各学校への配布を中止したことが27日わかった。教材は、全国の自治体の大半に計約130万部配られたが、東京都や石川県が市区町村に慎重な対応を求めるなど、取り扱いを巡って論議を呼んでいる。 

 教材は「思春期のためのラブ&ボディBOOK」と題する約40ページの小冊子。同省が2000年に策定した母子保健計画「健やか21」の一環として作成され、3月から無償で配られた。費用約2000万円のうち150万円はピルを製造している製薬会社8社でつくる団体が負担した
 男女の体のつくりや10代の性行為と避妊の問題点などについて、イラストやゲーム形式で説明。ピルについては「(避妊の)失敗率1%」「世界中で広く使われている薬」などと記述している。
 母親グループなどから「ピルの副作用について説明せずに、メリットばかり強調している」「性表現が中学生には行き過ぎ」といった批判が上がった。先月29日の衆院文部科学委員会でも取り上げられ、遠山文部科学相は「個人的には中学生にここまでという気がしないでもない」と答弁した。
 
厚生労働省と母子衛生研究会は、ピルについて「副作用の記述がないのは公平でない」と認め、訂正の方法を検討中。
 約2万2600部が届いた熊本県では、「ピルを飲めば簡単に避妊できると受け取られかねない」と判断。6月17日に配布を中止し、すでに配られていた学校からは回収した。東京都は「性行為を必要以上に許容する印象。教材としては不適当」との立場。すでに配布した福岡市は「回収も含めて対応を検討する」としている。

★この冊子を作成した「母子衛生研究会」に対し、私たち「エコロジーと女性」ネットワークでも6月14日に申し入れを行い、「ピル110番」に寄せられている副作用の実態や厚生労働省で公表している副作用例等、実情を説明するとともに、コンドームと比較されている避妊効果の数値(ピル1%、コンドーム12%と記述)もおかしいことを指摘しました。もちろん、冊子作成にあたってピルを製造している製薬会社の支援を受けていることの問題点も指摘しました。
   ホルモンの安定していない思春期の少女たちがピルを飲むことは、将来の乳がんのリスクが高くなることや、自分本来のホルモン分泌機能がきちんと働かなくなるといった懸念があります。自分本来の機能がはたらかないことは、将来予想もつかない事態を引き起こしかねません。妊娠しにくくなるといったこともあるかもしれませんし、また間接的に病気を引き起こすこともあるかもしれません。環境ホルモンの例をとるまでもなく、ホルモンのはたらきが及ぼす影響は計り知れないものがあるのです。厚生労働省ならびに母子衛生研究会、そしてこの冊子の作成指導にあたった専門家の方々にも、真摯な対応を強く望みます。
 

★ヨーロッパ医薬品評価庁は血栓症に関して第3世代ピルのリスクが高いことを確認。イギリスでは訴訟の記事が出されています。(2001.10.9更新)
 
第3世代ピルについては、「ピルについて」をご覧下さい。

ロイター(2001年10月1日、ロンドン)

避妊薬ピルメーカー、イギリスで訴訟に直面(関連ニュースは海外情報10にも出ています)

 第3世代ピルを製造している3つの製薬会社−シェーリング社、オルガノン社、ワイス社−は、死亡したり障害を負ったイギリスの女性達から数百万ポンドの補償を求める訴訟が起こされていることを、月曜日に女性達の弁護士が語った。
 Houghton & Co.弁護士事務所は声明の中で、これは来年の1月にロンドン高等裁判所での審理に進む123人の原告の集団訴訟であると述べている。

 “これは第3世代ピルが肺塞栓症、深部静脈血栓症、異常な塞栓症のリスクが高いというケースである。他の傷害としては深部静脈の血栓による死亡、麻痺、身体障害がある”と同事務所では語っている。
 “あらゆる証拠が、第3世代経口避妊薬(ピル)がそれ以前のピルに比べてリスクが高いこと、そして製薬会社はこのことについて調査を行い人々を守るための手段をとるべきであったことをまさに立証していると確信している”。
 同事務所は、ヨーロッパ医薬品評価庁(EMEA)が第3世代ピルのリスクが高いことを確認したという金曜日の発表に続いて、その声明を発表した。

 第2世代と第3世代の避妊ピルはエチニルエストラジオールと呼ばれるエストロゲンとプロゲスチンと呼ばれる(プロゲストーゲンとも呼ばれる)他のホルモン剤とを組み合わせた形式になっている。これら2つのタイプのピルの違いは、それらに含まれるプロゲスチンの違いである。より新しい(第3世代の)ピルはデソゲストレルまたはゲストーデンを含み、古いものはレボノルゲストレルまたはノルゲストレルを含んでいる。

 同弁護士事務所のChris Tagg氏はロイターに対し、“私たちは今読んだばかりのこと(EMEAの報告書)について幸いだと思っている。なぜならリスクが高いことを確認しているからである。これは論争の余地がないことを意味している。”
 彼は原告たちの中には、死亡した5人の十代の少女の家族や、身体が麻痺して現在は車椅子の生活をしている若い女性たちも含まれていると述べた。他の女性たちは、痛みの強い深部静脈血栓症、肺塞栓症、脳卒中になった。

 要求されている補償額は公けにされてはいないが、Tagg氏は明らかに数百万ポンドになると述べた。

★エコノミークラス症候群追加報道(朝日新聞2001年3月26日より一部抜粋)
予防法と危険因子
成田赤十字病院の森尾さんによると、エコノミークラス症候群の主な予防法は次の通り。
◎アルコールを避け、水分を十分とる。
◎足の運動を心がける
◎足がむくむ人は弾性ストッキングをはく
◎深呼吸する
◎きつい服はゆるめる
◎禁煙

「血栓が出きる要因には@血液がかたまりやすくなるA血流が悪くなるB血管壁の障害の3つがあります」と森尾さん。これらの危険因子の関連を示してもらった(カッコ内の数字は要因)。
経口避妊薬などのホルモン療法(@)
▼がん(@)
▼たばこ(@)
▼最近の足の大きなけが(@,A)
▼糖尿病や高脂血症など(@,A)
▼肥満、低身長(A,B)
▼静脈血栓症の患者(A,B)
▼静脈りゅうなどの病気(B)

★エコノミークラス症候群に関しての追加報道(朝日新聞2001年1月26日より抜粋)
エコノミー症候群について、「むやみに恐れる必要なし」とする追加の報道がありました。ピルに関連する部分を抜粋します。

 (前略) このように旅行と血栓の関係をきちんと検証した研究は実は少なく、結論は出ていない。

 欧米の白人には、血液凝固因子に異常がある人が数%から20%いて、旅行に限らず、入院などじっとしているだけで血栓症を起こしやすい。欧米の病院では血栓予防のため手術後の患者に早く歩くよう指導している。肥満や高脂血症、糖尿病、ピルの服用などの危険要因を持つ人も、日本人より多い。白人にとっては、長時間の飛行機旅行が血栓の引き金になるとは考えられるが、日本人では血液凝固因子の異常は報告例がない。鹿児島大学医学部の丸山征郎教授は「日本人の場合、危険要因がなければ、むやみに恐れる必要はありません」と話す。

 飛行中には、十分水を飲む▼酒を控える▼時々席を立つ▼糖尿病や高脂血症、ピル服用者は、旅行前に主治医に相談する−を心がけるよう同教授は勧めている。

「エコノミー席症候群」成田で過去25人死亡(朝日新聞2001年1月5日より抜粋)
(これはピルそのものについての記事ではありませんが、おおいに関係することですので、掲載しました。この記事では、日本では中高年の方に多く生じているようですが(死亡25例の平均年齢は64歳)、海外のピル服用者でも同様の事例があります−後述。)

 飛行機の狭い座席に長時間座っていた乗客が直後に倒れる「エコノミークラス症候群」。成田空港で1992年から計25人が死亡したとの調査もある。乾燥した機内での水分欠乏と運動不足が、長旅に出ることが多くなった中高年の体を痛めつけるらしい。・・・・・医師は「十分な水分をとり、適度に足を動かすことで予防できる」と訴えている。(中略)
最近のエコノミークラス症候群の事例(成田赤十字病院の調べ)
2000年9月:ニューヨークから成田空港に到着した愛知県の53歳の女性は空港に降りた直後に具合が悪くなり、心肺機能が止まり死亡。
10月:首都圏在住の57歳の女性はオランダから帰国した成田空港で、座席から立ち上がった瞬間に息苦しくなり飛行機の出口近くで意識がなくなった。約3週間入院し、回復。
12月:ニューヨークから成田空港に着いた大阪府の62歳の女性は、機内を出て「呼吸が苦しくなった。背中が痛い」と言った後、意識をなくした。心肺機能が止まったため、空港近くの成田赤十字病院に運ばれたが死亡。
「エコノミークラス症候群」
足の静脈に地の塊ができ、その血栓が肺につまって呼吸困難や心肺停止を招く「肺塞栓(そくせん)症」。飛行中の航空機内は湿度が20%程度まで低くなり、水分が失われやすい。0.8気圧程度までしかならず、1500メートル級の山にいるのと同じ状態。これらの条件から血液の流れが悪くなり、血栓ができやすい。尿がでやすくなるアルコールやコーヒーを飲んでさらに水分が失われる。足にできた血栓が、着陸後に動き出した途端に血流に乗って肺に入り、肺の血管をふさいでしまう。
むくみに要注意
「エコノミークラス症候群」の原因には体内の水分が影響している、と専門家はいう。機内が乾燥しているため水分が奪われやすく、じっと座ったままだと足の静脈に血栓ができることがある。・・・(中略)・・・
「突然死」を研究している慈恵医大の一杉正仁医師は「飛行機だけの問題ではない。長時間の運転やデスクワークでも同じ姿勢でいると血液の粘り気が高まり、発症の危険はある。足のむくみが危険のサインで、むくみを感じたらとにかく足を動かしてほしい」と訴えている。

 以上は新聞記事からの抜粋ですが、イギリスのピル服用者死亡例の中には、長いフライトの後脱水症状がおき、肺塞栓症で死亡した27歳の例があります。また、スウェーデンではアメリカ旅行からの帰りに脳に血栓が起きたという26歳の例もあります。 いずれにしても、血栓が起きやすい条件が重なるということは危険性もそれだけ高まりますので、ピル服用中の方で海外旅行などで長時間飛行機に乗る場合や、同様に長時間同じ姿勢でいるような仕事の方は、いっそう気をつけてください。

低用量ピル誤印刷で回収<帝国臓器>(朝日新聞2000年9月15日)
 帝国臓器製薬(本社・東京港区)は14日、昨年9月から発売しているホルモン量の少ない経口避妊薬(低用量ピル)「アンジュ28」で、飲み始めの位置を示した印刷にミスが見つかったため自主回収を始めると発表した。間違った表記に沿って服用すると、避妊効果が下がったり、不正出血を起こしたりする恐れがあるという。
 回収対象は昨年7月から福島県内の工場で製造された28万5千シート。

ピル解禁に思うこと。自分の身体は自分で守って。(北海道・37歳。通販生活1999年10月No.195 おしゃべりォーラムより)
 夏の特大号の「おんなのからだをめぐる2つの論争」でピル解禁の記事を見てペンを取りました。
 私は10年ほど前、月経困難症の治療で1年半の間ピルを飲んだのですが、困難症は良くなったけれど、つい最近になって、ぞっとすることがあったのです。
 原因のわからない頭痛が続いたため、先日脳外科で受診をしたときのことです。うちの家系は血管がもろいようで、祖母は動脈硬化、母は脳梗塞と脳内出血で今も障害が残っています。そんなこともあるので心配になって診察を受けに行きました。
 CTスキャンを撮った後、先生にまず「脳に3箇所、脳梗塞の跡がある」と言われ、「ホルモン系のお薬を飲んでいませんでしたか」と聞かれました。そういえばピルを飲んでいた頃、頭痛がして、手がしびれて国立病院に行った事があったなー。でもその時は「ただの疲れでしょう」で終わったんだった。じゃぁあの時が脳梗塞だったのね。うわぁーたいしたことがなくて本当に良かった、と心から思いました。
 ピルは厚生省の認可がおりたからといって大丈夫と思わずに、自分の身体は自分で守ることが大事だと思います。これからピルを飲もうと思っている人は、お医者さんによく危険性を確認してからにした方がいいと思います。  (この投書はちょっと前のものですが、当HPにもピルを飲んでしびれを感じたというお便りをいくつかいただいているので、参考までに掲載しました)(2000.9.17)

 低用量ピルの服用で起こる頭痛も増加(週間朝日2000年8月4日号 メディカル・クリップ)
 避妊の手段として低用量ピルが処方されるようになって半年以上が立ち、ピル服用のためと見られる頭痛患者が増えている。杏林大学医学部の作田学教授は、問診で、ピルを飲んでいるかどうか必ず確かめることにしているという。
 OLの和美さん(仮名・25歳)は、今年3月から突然、吐き気を伴う頭痛に悩まされるようになった。発症する数週間前から低用量ピルを飲んでいた。
 「血液検査をしたところ、血小板凝集能がとても高くなっていました。血液を凝固させる働きをする血小板が、血液中で塊をつくった状態です」(作田教授)
 ピルは以前から血栓を作る危険が指摘されてきた。血液中の血小板の塊によって頭蓋内の血管が拡張し、血管性の頭痛を引き起こすと考えられている。和美さんはすぐにピルの服用を中止した。すると、2週間後には頭痛は完全になくなったという。
 「もちろん、このような頭痛を起こす人は、ピル服用者のごく一部です。低用量ピルを飲み始めて、これまで経験したことのないような頭痛が始まった場合は、すぐに医師に相談してください」
 ピルが原因の頭痛とわかったら、頭痛が治まっても、その後、ピルを避妊手段として使うことは諦めなければならない。ずるずると使いつづけると、脳血栓を起こすこともあり、危険だという。
 また、ピル処方の際、チェックは受けるが、喫煙習慣のある人や35歳以上の人は要注意だそうだ。

 低用量ピル 利用進まず(2000年7月20日付け毎日新聞より)
 毎日新聞が行なっている全国家族計画世論調査(第25回)では、昨年9月の発売開始以来7ヵ月たっても、使用者は既婚女性で1.9%、未婚女性で0.7%と極めて少ないという結果が出ています。調査は16歳以上50歳未満の女性4000人を対象とし、回収率は66%。

 使いたくないと答えた人の理由(複数回答)は「副作用が心配」が圧倒的に多く、未婚女性で84.1%、既婚女性で78.2%でした。避妊法ではコンドームの使用者(パートナー)が未婚女性93.4%、既婚女性75.3%でした。
 「低用量ピルを使いたくない」と答えた人(未婚女性で52.2%、既婚女性で72.9%)
 「ぜひ使いたい」と答えた人(未婚3.1%、既婚1.4%)
 「将来は使いたいが今の状況では使いたくない」人(未婚5.9%、既婚3.2%)

 「使いたくない理由」は、副作用の心配のほかに
  ・「毎日飲まなければならないのは面倒」(未婚27.6%、既婚22.8%)
  ・「女性だけに負担がかかる」(未婚23.3%、既婚21.2%)
  ・「性感染症やエイズを呼ぼうできない」(未婚20.2%、既婚10.4%)
  ・「すでに使っている避妊法で十分」(未婚9.6%、既婚24%)
 「すでに使っている」「ぜひ使いたい」と答えた人の理由は、
  ・「避妊効果が高い」(未婚48.5%、既婚48.1%)
  ・「女性自身の意思で使うことが出来る」(未婚39.4%、既婚31.5%)
 「将来は使いたいが今の状況では使いたくない」人の理由は、
  ・「もらう前に医師の検査・診察を受けるのが面倒」(未婚42.3%、既婚32.1%)
  ・「健康保険が使えないので費用がかかりすぎる」(未婚23.1%、既婚45.3%)
 低用量ピルを今後普及させる必要があるかどうかについては
  ・「わからない」(未婚56.2%、既婚54.1%)が最も多く、
  ・「必要ない」(未婚25.3%、既婚29.1%)
  ・「もっと普及させてほしい」は全体で14.9%。
 「もっと普及させてほしい」と答えた人の理由は
  ・「人工妊娠中絶が減らせる」(未婚32.3%、既婚28.4%)が最も多く
  ・「女性が人生設計できる」(未婚30.1%、既婚26.3%)だったとのことです。


 医学専門紙「メディカル・トリビューン」の調査では、ピルを処方するために日本産科婦人科学会などが定めた「低用量ピルの使用に関するガイドライン」通りに検査を行なっているのは、18%しかいなかったということです(処方していると答えた247人のうち)。(2000年5月22日付朝日新聞より)

 これが現実なのです。検査の軽視は、医師ではなく自分のからだにはね返るということを考えて、医師の対応にも充分注意しましょう


5月10日、厚生省はセント・ジョーンズ・ワート(和名:セイヨウオトギリソウ)というハーブを含む健康食品が、ピルや坑HIV薬などの効き目を弱めるおそれがあるとして、これらの医薬品の添付文書に「セント・ジョーンズ・ワート含有食品と併用しない」ということを明記するよう製薬会社に改訂を指示しました。
 同時にセント・ジョーンズ・ワートを含む食品の取り扱い業者には、成分表示を明記することや、医薬品との併用を避ける注意書きを製品に明示するように指導しました。
 セント・ジョーンズ・ワートは、「ストレスが解消する」「気分がすっきりする」として、健康食品ブームに乗って最近日本でも人気が高まっているとのことです。