中用量ピル添付文書の内容

 現在承認されている中用量ピルは、次のとおりです。

  商品名

製薬会社名

エストロゲン(μg)

プロゲストーゲン(μg)

 エデュレン

サール、大日本

EE             50

EDA              1000

 ドオルトン
  ブラノバール

日本シェーリング
日本ワイス

EE             50

NRG               500

 ソフィアA
 ノアルテンD1
 ビホープA

帝国臓器
塩野義製薬
富士製薬

ME            50

NET              1000

 ロ・リンデオール

日本オルガノン

ME             48

LYN              1600

エストロゲン EE:エチニルエストラジオール、ME:メストラノール、
プロゲストーゲン EDA:重酢酸エチノジオール、 NRG:ノルゲストレル、
           NET:ノルエチステロン、LYN:リネストレノール

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 上記の表のとおり、成分が少しずつ異なっていますが、使用上の注意などは共通しています。低用量ピルの場合には服用者に説明書を渡すようになっていますが、一般には中用量ピル処方の際にこうした文書を渡されることはほとんどないようです。ただこれらの内容の主なものは、『医者からもらった薬がわかる本』などの薬に関する本には掲載されているものです。以下は中用量ピルのひとつソフィア−Aの添付文書の内容です。

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1997年5月改訂

指定医薬品、要指示医薬品
注意−医師の処方箋、指示により使用すること

黄体・卵胞ホルモン混合製剤(内服用)
    ソフィア−A
ノルエチステロン・メストラノール錠

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
1.エストロゲン依存性腫瘍(例えば乳癌、性器癌)及びその疑いのある患者
  [腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある]
2.血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者
  [血液凝固能の亢進により、これらの症状が増悪することがある]
3.重篤な肝障害のある患者
  [代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある]
4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
5.脂質代謝異常のある患者
  [脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため、症状が増悪することがある]

【組成・性状】   (省略)

【効能・効果】
月経周期異常(稀発、頻発、不順)、無月経、月経量異常、月経困難症、月経前緊張症、更年期障害、機能性不妊症、機能性子宮出血、月経周期変更

【用法・用量】
月経周期異常、無月経、月経量異常、月経困難症、月経前緊張症、更年期障害、機能性不妊症
 通常1日1錠を経口投与する。
月経周期変更、機能性子宮出血
 通常1日2〜4錠を1〜2回に経口投与する。ただし、症状、年齢により適宜増減する。
(事務局より:「添付文書」には確かにこう記載してありますが、このように複数錠飲むというのは、より危険だと思います。注意してください。)

【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)肝障害のある患者(「禁忌」の項参照)
(2)子宮筋腫のある患者
   [子宮筋腫の発育を促進するおそれがある]
(3)心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者
   [ナトリウムや体液の貯留により、これらの症状が増悪するおそれがある]
(4)てんかん患者
   [体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある]
(5)糖尿病患者
   [耐糖能が低下することがあるので、十分コントロールを行ないながら投与すること]
(6)40歳以上の患者
   [一般に血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなる年代であるため、これを助長するおそれがある]
(7)思春期前の患者(「小児等への投与」の項参照)
(8)ポルフィリン症の患者
   [症状が増悪するおそれがある]
(9)授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

2.重要な基本的注意
(1)本剤の投与により、血栓症があらわれることがあるので、次のような症状があらわれた場合には投与を中止すること。また、患者に対しては、異常が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。−−下肢の疼痛・浮腫、激しい頭痛、胸痛、急性視力障害、突然の息切れ等−-
(2)外国では、喫煙が類薬(経口避妊薬)による心血管系の重篤な副作用(血栓症等)の危険性を増大させ、また、この危険性は年齢及び喫煙量(1日15本以上)により増大し、35歳以上の女性で特に顕著であるとの報告がある。したがって、本剤を投与する場合には禁煙させることが望ましい。
(3)本剤の投与に際しては、問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断等により妊娠していないことを十分確認すること。
(4)長期間投与を行なう場合は、約6ヶ月ごとに婦人科的検査を行うこと。

3.相互作用
[併用注意](併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
バルビツール酸誘導体
  フェノバルビタール等
ヒダントイン系製剤
  フェニトイン等
リファンピン
グリセオフルビン
本剤の作用が減弱することがある。 これらの薬剤が肝の薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進する。
血糖降下剤
  インスリン製剤
  スルフォニル尿素系製剤
  ビグアナイド系製剤等 
血糖降下剤の作用が減弱することがある。血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意する。 卵胞ホルモン剤の血糖上昇作用による。
トログリタゾン 本剤の作用が減弱することがある。 ノルエチステロンのAUCが減少する。

4.副作用
  本剤は使用成績調査等の副作用発言頻度が明確となる調査を実施していないため発現頻度については文献、自発報告等を参考に集計した(再審査対象外)。
(1)重大な副作用
  血栓症(四肢、肺、心筋、脳、網膜等)(頻度不明)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用

  5%以上又は頻度不明 1〜5%未満 1%未満
過敏症(注1) 発疹等    
肝 臓(注2) 黄疸、肝機能の異常等    
(注3) 網膜血流障害による視力障害等    
子 宮 不正出血(破綻出血、点状出血)、経血量の変化、帯下の増加等    
乳 房 乳房緊満感等 乳房痛等  
電解質代謝(注2)   ナトリウムや体液の貯留による体重の増加等 ナトリウムや体液の貯留による浮腫等
循環器 血圧上昇等   心悸亢進等
消化器 悪心、下痢、便秘、口内炎等 食欲不振等 嘔吐、腹痛等
精神神経系 眠気、神経過敏等 頭痛、めまい、倦怠感等  
皮 膚 ざそう(にきび等)、色素沈着、湿疹等    
その他 熱感、腰痛、肩こり   代償性鼻出血

(注1)発現した場合には投与を中止すること
(注2)観察を十分に行ない、発現した場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(注3)発現した場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊娠期間中は投与しないこと
  [妊娠初期・中期に投与した場合には、まれに新生女児の外性器の男性化が起こることがある。]
(2)授乳中の婦人には慎重に投与すること
  [母乳の量的質的低下が起こることがある。また、母乳中へ移行することが報告されている。]

6.小児等への投与
  思春期前の患者には観察を十分に行ない慎重に投与すること
  [骨端の早期閉鎖を来すおそれがある。]

7.適用上の注意
 薬剤交付時

  PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

8.その他の注意
(1)黄体・卵胞ホルモン剤の使用と先天異常児出産との因果関係はいまだ確立されたものではないが、心臓・四肢等の先天異常児を出産した母親では、対照群に比して妊娠初期に黄体又は黄体・卵胞ホルモン剤を使用していた率に有意差があるとする疫学調査の結果が報告されている。
(2)外国での疫学調査の結果、類薬(経口避妊薬)の服用により乳癌及び子宮頚癌になる可能性が高くなるの報告がある。
(3)黄体・卵胞ホルモン剤の長期服用により肝腫瘍が発生したとの報告がある。また、腫瘍の破裂により腹腔内出血を起こす可能性がある。
(4)卵胞ホルモン剤を妊娠動物に投与した場合、児の成長後膣上皮及び子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている。また、新生児に投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変性を認めたとの報告がある。

薬効・薬理
1.脳下垂体ゴナドトロピン(FSH、LH)の分泌を抑制する。
2.尿中エストロゲン及びプレグナンジオール排泄量は一般に減少する。
3.基礎体温は高温相を呈する。
4.子宮内膜像は分泌期類似あるいは増殖期晩期類似の所見を呈する。
5.頚管粘液量は減少し、シダ状結晶形成現象も消失するとともに牽糸性も低下する。
6.Smear indexは一般に低値になる。

有効成分に関する理化学的知見】  (省略)

包装】  (省略)

主要文献】  (省略)

文献請求先
帝国臓器製薬株式会社  医薬学術部
〒107‐8522 東京都港区赤坂二丁目5番1号