colum 谷間から落ちた世代

残念ながらサッカー男子はパラグアイに負けてしまった。 堅実で鳴ら した那須がこんな大きなミスを2度もするとは・・・ 小野を前半から ボランチで使わなかったり、森崎のサイドを再三突破されても、それに 対する策を講じなかった(できなかった?)り、これまであたりにあたっ ていた山本采配にも翳りが見えた。

最大の誤算はやはり高原が使えなかったということだろう。 この試合でも 3点取ったとはいえ、その内2点は小野のPKによるもので、流れの中で 取ったのは、大久保の1点だけだった。 後半は攻めてはいても、シュー トは外れに外れ、やはり決定力不足は強く感じられた。  もし、ここに高原か久保がいればなあ・・・と思ったのは、 私だけではないだろう。

前回の「フォーメーションと神の領域」で、今大会の予想を1分2敗 としたのは、実はこのパラグアイに引分けを計算していたからだ。  イタリアとガーナはパラグアイより一段上の実力と思われるので、 3戦3敗となる可能性が非常に高い。 残念ながらこれで予選リーグ敗退は ほぼ決定的だろう。

前回の「フォーメーションと神の領域」では、
今回の日本チームの実力は、16チーム中下から何番目 というランクでしかない。 16チーム中なんとか勝てそうな相手はイラク位で、 オーストラリア、チュニジア、コスタリカあたりが、ようやく同格といったところ。  後は全て相手の方が力が上としか思えない。 こんな状態で何故「メダルが有力」 とか「36年ぶりの悲願達成か」などと言えるのか。

と書いたが、そのイラクはなんとポルトガルに4−2で勝ってしまった。 となると、今大会での日本チームは最弱のクラスという評価になる。  なでしこが奇跡を起こし、イラクに神風が吹いたのに、何故日本男子チームは イージーなミスを何度も繰り返したのか。 やはり彼らは「谷間の世代」を 脱し得なかったのか。

オリンピック予選終了後の日本チームは、何回かのフレンドリー・マッチで 他のオリンピック出場チームに一度も勝っていない。  全て引分けか負けである。 この辺で私はいやな予感がしていた。  そんなことはあり得ないとは思いながら、「もしかしたら彼らはオリンピック 本大会に出場決定という所で、燃え尽きてしまったのではないか?」という疑問 が頭を去らなかったのだ。 

前回の中田世代のチームは、予選など全勝して当然と見られており、 又実際その通りの戦いぶりで、予選で敗退など考える者は誰もいなかった。

「谷間の世代」と言われ、オリンピック予選通過は無理と見られていた彼 らが、その当面のそして最大の目標をクリアした後、モチベーションの 急激な消失を覚えたとしても、決して不思議ではない。 事実、最終予選 通過後のフレンドリー・マッチは、最終予選の試合とは明らかに内容が 異なった。 早く言えば「気合いが入っていない」という印象を強く受け のだ。 勿論、負ければ後がないという真剣勝負と、単なるフレンドリー・ マッチとでは、当然ながら気合いの入れ方が異なる。 それを割り引いても、 やはりその印象は残るのである。

「やはり谷間の世代だった」と言われないようにする ためにも、次の二試合を死ぬ気で頑張って欲しい。 


今回のオリンピックの日本チームでは、初めて女子選手の数が男子選手を 上回った。 「女性上位」というやつである。 どうやらサッカーも女性 上位の時代になったのかも知れない。

女子サッカーはナイジェリアに勝てば、グループリーグでの1位進出が決まる。  1位なら相手はG組3位なので、オーストラリアの可能性が高い。 2位で 進出だとF組1位のドイツと当たる可能性大。 これはやはりオーストラリ アの方が大分楽だ。 オーストラリアに勝てば4強となり、メダルはほぼ 手中のものとなる。

前に「女子の方がメダルの可能性は高い」と書いたが、それはあくまでも 男子に比べての話しで、実際にはまず無理であろうと思っていた。 しか しスウェーデンに勝ったことにより、ぐっと現実味をおびてきた。 嬉しい 誤算ではある。

女子は男子に比べて参加国が少なく、試合数も少ないので、一つ大事な 試合に勝てば、メダルの可能性はかなり高くなってくるのである。

現在女子サッカーは世界的に見て普及度はそれほど高くはないようだ。 南米やヨーロッパのサッカー強豪国でも、女子サッカーはあまり盛ん ではないと聞く。 これらの国々が女子サッカーに本腰を入れるように なれば、あっという間に強くなるだろう。 なんといっても男子はあれ だけ強いのだから・・・ よって、メダルを取るなら今の内(笑) ということになる。 

今大会で日本女子チームが好成績を収めれば、イタリアのスケベオーナー からお声がかかるかも知れない。

スウェーデンの女子選手(日本が対戦したあのFW2名!)を補強しよ うとし、「もっとイレッペえユニフォームを着れい」とか言って顰蹙をかっ た、あのおっさんはどこのオーナーだっけ? 確か中田がイタリアで最初 に所属したペルージャではなかったか?(間違っていたら、ペルージャの サポーター様ごめんなさい)

そりゃあ私だって、ミニスカの美人サッカー選手は見たい。(川上直子チャ ンとか(^^;) とはいえ、いきなり男子と一緒にセリエAでプレーというのは、 いくらなんでも無茶というもの。

女子サッカーを見て一番感じたのは、スピードがない、従って迫力 がない、というものだった。 特に瞬間的なスピード、いわゆる 「キレ」が男子と比べると決定的に劣る。 パスとかトラップとかの技術は、 男子に比べてそれほど劣るとは見えなかったが、この「キレ」の違いは大事 な場面では決定的にものを言う。

今回のなでしこジャパンも、U14、つまり中学生のチームと練習試合 をしたら、7−0で負けたという。 実際に見たわけではないので 確言は出来ないが、この点差の原因は、恐らくはこの「キレ」の違いによ るものではないかと思われる。

今後女子チームの強化方針として、このスピード、特に瞬間的スピードを 重点的に鍛えれば、相当の効果が期待できるのではないかと思う。

ともあれ、今夜のナイジェリア戦に勝てば、1位でトーナメント進出が 決まる。 なでしこでもブルーローズでもいいから、大輪の花を咲かせて 欲しいものだ。



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