colum 捕らぬ狸の勝点算用

前半戦最後の試合、バーレーン戦の勝利でようやく勝点の勘定が出来るよ うになった。 ここで負けてしまえば、勝点の勘定どころではなく、後半 戦の残り3試合は全勝でいかなければならないという、事実上の敗北宣言 をしなければならないところだった。

当初の私の予想では、ここまで勝点7、つまり2勝1分だったので、 胸積もりよりは1点少ないが、まずまず誤差の範囲内というところ。



後半戦は、日本はホームが最終日の対イラン戦1試合のみで、アウェー が2試合続く。 しかし、当面のライバルイランはホーム・ホーム・ア ウェー、バーレーンはホーム・アウェー・ホームと、両国ともホームが 2試合ある。

しかも両国共ホームで最も弱い北朝鮮を迎え撃つので、まず勝利は堅い。  つまり勝点3は確実に計算できる。 残りはイラン・バーレーンの直接 対決(イランがホーム)と対日本戦である。

後半戦の最初の試合ではイランの勝点10、バーレーンは日本戦次第だが、 7−4のいずれか。 日本としては最低でも引分けに持ち込みたい。  若干の希望的観測も入れて引分けと仮定する。 これで日本が7、バー レーンが5ということになる。

第5戦のイラン・バーレーン戦はイランのホームだけに、イランの勝ちか 引分けと見るのが順当だろう。 これでイランが勝てば13となり勝ち抜 き決定となる。 この可能性はかなり高い。 引分けでも11でほぼ確実。

イラン勝利の場合バーレーンは勝点5のままであり、日本は北朝鮮にア ウェーで勝てば10となり、そこでワールドカップ出場が決定する。



なお、イラン戦での北朝鮮選手による主審への暴行と、観衆の暴徒化に 対するFIFAとAFCの裁定は、これを書いている時点では決定して いない。 可能性としては、制裁金、 無観衆での試合、中立国での試合 などがあるようだ。

制裁金はともかくとして、無観衆や中立国での試合なら、日本にとって はかなりの追い風となることは間違いない。 

試合開始直前のことだが、フィールドに相当数の観衆が降り立ち、主審 の指示で立ち退かせる迄相当の時間がかかった。 このためキックオフ は10分も遅れた。 このあたりの試合運行のまずさは、やはり国際試合の 開催に慣れていないためだろうか。

又、シリア人主審への暴行は、 赤札の出た選手だけではなく、 その他の相当数の選手が突き飛ばしたりしている ように見えた。 このあたりの裁定はどうなるのだうろうか。

もう一つ、北朝鮮の公式筋からは、イランやAFCに対する謝罪はなく、 「競技が終わるや観客すべてがシリア人の主審と副審らの誤審に怒り、 強い抗議の意思を表した」と伝えた。

これはどう見ても謝罪ではなくて北朝鮮の 一方的な主張に過ぎず、自国の選手や観衆の行動を正当化している としか思えない。

いずれにせよ、北朝鮮の対外的印象は非常に悪くなることは間違いない。



引き分けの場合は、バーレーン6、日本は7の勝点で、この場合も北朝 鮮戦に勝てば出場決定となる。

バーレーンが勝った場合は、イラン10、バーレーン8、日本7(北朝鮮 戦前の勝点)と大混戦となる。 この場合、最終試合はバーレーンのホーム で北朝鮮戦なので、まず確実に勝つだろう。 これでバーレーンの勝点は 11となり、最終試合でイランと日本の勝った方が出場となる。 このシ チュエーションはあまり見たくない。(^^;

つまり現状からみると、イランの勝抜きはほぼ確実なので当面のライバル はバーレーンとなり、対バーレーン戦では充分叩いておいてくれた方が 日本としてはありがたい。(笑)

勿論このシミュレーションは6月の対バーレーン戦で引分け以上、且つ又 対北朝鮮戦に勝つというのが前提となっているので、バーレーンに負けて しまえば、狸も狐もあったものではない。



バーレーンに負けた場合は、勝点はイラン10、バーレーン7、日本6 となる。 この場合、最終勝点は、バーレーンが10−13、イランは 10−16(この勝点はイラン・バーレーン戦により変化する) となるので、日本としては北朝鮮とイランを連覇した場合に のみ、本大会出場が可能となる。

これはイランとバーレーンが北朝鮮に勝つという想定での予想だが、 いずれにしても、非常に苦しい状態になることは間違いない。



サッカーの勝点システムでは、引分けが重要なポイントになる。

負けた場合が0で引分けが1だから、その差は1。 これは正しいか?

否、間違いである。


勝点システムでは相手側の勝点も計算しなければ ならない。 こちらから見ると1と0の差は1だが、相手側から 見ると勝ちの場合は3、引分けの場合は1で、その差は2である。

つまり勝てる試合を引分けにしてしまうと、相手は勝点2を失い、こち らは勝点1を得るので、 その差は合計3点 となる。 この違いは非常に大きい。 アウェーの試合では尚更である。

この論法は数字のマジックと言えないこともないが、現実に引分けが 最終的な勝点に重大な影響を及ぼすことはしばしばある。

勿論全勝ならば文句なしだが、実力に差がある一次予選ならともかく、 ほとんど横一線の実力の国が出場する最終予選では、全勝ということ はほとんどあり得ない。

事実今回のワールドカップ予選でも、アジアのみならず、ヨーロッパ でも南米でも全勝という国はほとんどない。 ヨーロッパや南米では 複数の予選はなく、一回の予選で出場国が決まるので、実力のある国と ない国ではかなりの差がある筈だが、それでさえ全勝の国は皆無に近い。

あのドーハの悲劇でも、もしイラン戦に引分けていれば、例え最終戦で イラクと引分けに終わってもワールドカップに出場できたのだ。

よく言われることだが、「ホームで全て勝ち、アウェーで全て 引分ければ間違いなく勝ち抜ける」という言葉は、引分けの 重要さをよく示している。



最後に今回のバーレーン戦の印象を少し。

まず個別。

選手
中田 合格 代表では初のボランチとしてよくやった 攻守共に効いていた
中村 あまり良くなかった 特にCKでニアばかり狙ったのはどんなものか
三都主 前半と後半では大違い 前半はほとんど存在しなかったが後半大活躍
福西と中沢 よくやったと思う

FW いつものことながら落第 特に高原は決定的な場面でミス多し  鈴木も存在感なし

楢崎 終了間際以外危険な場面が少なかったので評価のしようもないが、 特に問題はなかったと思う

監督
ジーコ 強運再来神話来訪(笑)

番外(評論家)
セルジオ またまたアホなことを抜かしているが、いつものことなので 気にする必要もなし(^^;

全体

守備面では問題なし。 よくコントロールされていて、 後半終盤の15分 程を除いて、全く不安を感じなかった。 やはり慣熟した3バックシステ ムのせいだろうか。 

これは3バックと4バックのどちらが優れているかというシステムの問題 ではなく、完全に慣熟性の問題と思う。 要は慣れている方が無難という ことである。

攻撃面では大いに不満が残った。 まあ、これは毎度のことで はあるが・・・  FWがいるのかいないのかわからん、という試合が何度も続くのは、やは りまずい。

なぜ日本の選手はゴールマウスが見えた瞬間にシュートしないのか? なぜ あれほどゴール直前でのパス交換をするのか? 

強引にドリブルで突破をはかり、突破出来なくてもファールを貰う。 或 いは長身のDFが多いのなら、ループシュートを狙うか、ミドルシュート を打ってリバウンドを狙う。

他にも色々と手段はあると思うが、日本の選手には総体的に積極 的にシュートを狙うという姿勢が乏しい。 もっと強引さがあっ てもいいのではないか。

この点で6月からの後半戦には、久保と大久保の復帰が見込めるので、ある 程度の改善がみられるのではないかと期待している。

前半はサイド攻撃があまりなかったのも不満だ。 後半は三都主が良い 上がりを見せて何度か左サイドをえぐっていて、好機もここから始まった シーンが多かった。 これをもっと早くから見せて欲しかった。

右サイドに関しては、加地に不満が残る。 守備面ではまずまずだが、 攻撃面では、特に上がりのスピードが遅いしクロスの精度もあまりない。 

6月の後半戦では是非石川(FC東京)を試し て欲しい。 今年の石川は すこぶる好調で、ドリブルのスピード、突破力、クロスの精度、意外性 のあるシュートなど、いずれもかなり良い。 面白い結果が出るのでは ないか。

但し石川の場合は、ディフェンス面ではあまり期待できないので、リード されたシーンなど、どうしても点が欲しい場面で使った方が無難かも知れな い。



川渕キャプテンの将来の夢は、アジアの中では頭一つ抜けだし、 世界のトップレベルに入ることだという。

イランが強いとか韓国が強いとか言っても、それは所詮アジアの中での こと。 アジアのレベルは大陸別で言えば下から何番目という程度のもの だ。 オセアニアよりはやや強いがアフリカよりは下で、北中米とほぼ同 じといった所か。 勿論ヨーロッパ南米からはかなり落ちる。

その中で勝ったり負けたりでは、到底世界の一流国とは言えない。  真の一流国になるには、全ての面でのレベルアップが必要だが、特にFW の奮起が必須となる。

現在の主要メンバーの年齢からいっても、現在の日本代表チーム の絶頂期はドイツ大会で終焉を迎えると思う。 その次のアフ リカ大会では、中田 ら現在の主力は、引退しているか、プレーはしていても絶頂期はとうに過ぎ ているか、のどちらかだ。

5年後の主力メンバーは、オリンピック代表とU20代表が中心になるだ ろうが、「谷間の世代」などという芳しくない看板を貰っている だけに、総体的に小粒である。 

石川今野闘莉王など優れた選手は何人かいるものの、現在の 中田中村小野を超える選手がそう簡単には出てくるとは思えない。 特に 司令塔役に優れた選手がいないのは痛い。 その反面 DFやFWにはそこそこの人材がいるようだ。

5年後の総合力は、現在の代表チームよりかなり落ちる と見ておいた方が よさそうだ。 しかも現在のような強力なMF陣、特に中田中村の司令塔 に頼る試合運びからは、かなり違ったものになりそうである。

そのような状態で、川渕キャプテンが望むような、勿論我々サポーターも 望むような成果が得られるだろうか。 甚だ疑問且つ心配である。




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