世界経済の流れ


 今、もっとも注目されているのはアメリカのダウ(株価)の見通しだと思います。今のアメリカの高い株価は人類史上初めての現象であり、これだけの長期間(1981年〜現在まで)にわたるバブル現象は類をみないことです。

 それではアメリカの株価は大暴落するのでしょうか? もし大暴落すれば世界経済に与える影響はかなり大きいと考えられます。ではこのまま上昇しつづけるのでしょうか?それはもっと危険なことなので、7500〜9000ドル程度の調整があるとみるべきです。

 アメリカの株価を上げた要因は、401kもさることながら、世界中からの資金の流入です。特に日本は最大の立役者です。その主な理由は日米の金利差です。この低金利ではどうしてもアメリカに資金が流れてしまいます。金利の安い円を借りて金利の高いドルで運用する、資本主義の自然な流れです。そしてその豊富な資金(社債等の発行により)を自社株消却に使い、株価をさらに上げる。バブルの原理であるエクイティファイナンスのくり返しです。この資金の流入が止まるとアメリカの株価は下がります。だから前財務長官のルービンは日本の金利を上げないようにしつこく警告し、ドル高政策を行っていたのです。そのルービンもこれ以上の株価維持に自信をなくし辞任したのです。うまく逃げたものです。

 今後は少しずつアメリカのダウ平均株価は下降し、かなりの円高の流れ(1ドル100円割れの水準)になるでしょう。ただ、中国の人民元切り下げなど不安要素はあり、極めて不安定な資本主義社会が続きます。そして、当然アメリカにいっていた日本の資金がもどり、日本の株式市場は上昇していきます。そしてそのキャピタルゲインで消費は回復し、アメリカと同じ道をたどってゆきます。結局、現在の資本主義の限界を感じるまでこのくり返しです。

 そして経済変動の主要因である通貨制度は、自由変動相場制から管理変動相場制へ時代は変わっていきます。日本のホンダとソニーあるいは松下が提携もしくは合併すればいよいよ最終局面。世界経済の新体制のはじまりです。資本主義は究極的には合併などにより競争をなくした独占へと進んでいきますが、どうしても消費者(弱者)が損をしてしまいます。そのときに人間のエゴを排除するシステムが確立すれば世界は大きく変わります。

                                            1999/8

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