(昭和37年9月15日 法律第160号)(昭37101施行)
第1章 総 則
(この法律の趣旨)
第1条 この法律は行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し国民に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くことによつて簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るとともに行政の適正な運宮を確保することを目的とする
2
行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為に関する不服申し立てについては、他の法律に特別の定めがある場合を除くほかこの法律の定めるところによる
(定義)
第2条 この法律にいう処分には各本条に特別の定めがある場合を除くほか、公権力の行使に当たる事実上の行為で、人の収容、物の留置その他内容が継続的性質を有するもの(以下「事実行為」という。)が含まれるものとする。
2
この法律において不作為とは行政庁が法令に基づく申請に対し相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらずこれをしないことをいう
(不服申立ての種類)
第3条 この法律による不服申立ては行政庁の処分又は不作為こついて行うものにあつては審査請求又は異議申立てとし審査請求の裁決を経た後さらに行なうものにあつては再審査請
求とする
2 審査請求は処分をした行政庁(以下処分庁という)又は不作為に係る行政庁(以下不作為庁という)以外の行政庁に対してするものとし異義申立ては処分庁又は不作為庁に対してするものとする。
(処分についての不服申立てに関する一般概括主義)
第4条 行政庁の処分(この法律に基づく処分を除く。)に不服がある者は次条及び第6条の定めるところにより審査請求又は異議申立てをすることができるただし次の各号に掲げる処分及び他の法律に審査請求又は異議申立てをすることができない旨の定めがある処分についてはこの限りでない。
1
国会の両院若しくは一院又は議会の議決によって行なわれる処分
2 裁判所若しくは裁判官の裁判により又は裁判の執行として行なわれる処分
3 国会の両院若しくは一院若しくは議会の議決を経て又はこれらの同意若しくは承認を得たうえで行なわれるべきものとされている処分
4 検査官会議で決すべきものとされている処分
5 当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分で法令の規定により当該処分に関する訴えにおいてその法律関係の当事者の一方を被告とすべきものと定められているもの
6 刑事事件に関する法令に基づき検察官検察事務官又は司法警察職員が行なう処分
7 国税又は地方税の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む)に基づき国税庁長官国税局長税務署長収税官吏税関長税関職員又は徴税吏員
(他の法令の規定に基づきこれらの職員の職務を行なう者を含む)が行なう処分
8 学校講習所訓練所又は研修所において教育講習訓練又は研修の目的を達成するために学生生徒児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者講習生訓練生又は研修生に対して行なわれる処分
9 刑務所少年刑務所拘置所少年院少年鑑別所又は婦人補導院において収容の目的を達成するために披収容者に対して行なわれる処分
10 外国人の出入国又は帰化に関する処分
11
もつぱら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
2
前項ただし書の規定は同項ただし書の規定により審査請求又は異議申立てをすることができない処分につき別に法令で当該処分の性質に応じた不服申立ての制度を設けることを妨げない。
(処分についての審査請求)
第5条 行政庁の処分についての審査請求は次の場合にすることができる。
1
処分庁に上級行政庁があるときただし処分庁が主任の大臣又は外局若しくはこれに置かれる庁の長であるときを除く
2 前号に該当しない場合であって法律(条例に基づく処分については条例を含む)に審査請求をすることができる旨の定めがあるとき
2
前項の審査請求は同項第1号の場合にあっては法律(条例に基づく処分については条例を含む)に特別の定めがある場合を除くほか処分庁の直近上級行政庁に同項第2号の場合にあっては当該法律又は条例に定める行政庁に対してするものとする
(処分についての異議申立て)
第6条 行政庁の処分についての異議申立ては次の場合にすることができるただし第1号又は第2号の場合において当該処分について審査請求をすることができるときは法律に特別の定めがある場合を除くほかすることができない。
1 処分庁に上級行政庁がないとき。
2 処分庁が主任の大臣または外局若しくはこれに置かれる庁の長であるとき。
3 前2号に該当しない場合であって、法律に異議申立てをすることができる旨の定めがあるとき
(不作為についての不服申立て)
第7条 行政庁の不作為については当該不作為に係る処分その他の行為を申請した者は異議申立て又は当該不作為庁の直近上級行政庁に対する審査請求のいずれかをすることができる。ただし不作為庁が主任の大臣又は外局若しくはこれに置かれる庁の長であるときは異議申立てのみをすることができる
(再審査請求)
第8条 次の場合には処分についての審査請求の裁決に不服がある者は再審査請求をすることができる
1 法律(条例に基づく処分については条例を含む。) に再審査請求をすることができる旨の定めがあるとき。
2 審査請求をすることができる処分につきその処分をする権限を有する行政庁(以下原権限庁という)がその権限を他に委任した場合において委任を受けた行政庁がその委任に基づいてした処分に係る審査請求につき原権限庁が審査庁として裁決をしたとき
2
再審査請求は前項第1号の場合にあっては当該法律又は条例に定める行政庁に同項第2号の場合にあっては当該原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る審査請求についての審査庁に対してするものとする
3
再審査請求をすることができる処分につきその原権限庁がその権限を他に委任した場合において委任を受けた行政庁がその委任に基づいてした処分に係る再審査請求につき原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る審査請求についての審査庁が再審査庁としてした裁決に不服がある者はさらに再審査請求をすることができるこの場合においては当該原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る再審査請求についての再審査庁に対してその請求をするものとする
第2章 手 続
第1節 通 則
(不服申立ての方式)
第9条 この法律に基づく不服申立ては他の法律(条例に基づく処分については条例を含む。)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き書面を提出してしなければならない。
2
不服申立書は異議申立ての場合を除き正副2通を提出しなければならない
(法人でない社団又は財団の不服申立て)
第10条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものはその名で不服申立てをすることができる
(総代)
第11条 多数人が共同して不服申立てをしようとするときは。3人をこえない総代を互選するとができる
2
共同不服申立人が総代を互選しない場合において必要があると認めるときは審査庁(異議申立てにあっては処分庁又は不作為庁再審査請求にあっては再審査庁)は総代の互選を命ずることができる。
3
総代は各自他の共同不服申立人のために不服申立ての取下げを除き当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。
4
総代が選任されたときは共同不服申立人は総代を通じてのみ前項の行為をすることができる
5
共同不服申立人に対する行政庁の通知その他の行為は二人以上の総代が選任されている場合においても一人の総代に対してすれば足りる
6
共同不服申立人は必要があると認めるときは総代を解任することができる
(代理人による不服申立て)
第12条 不服申立ては代理人によってすることができる。
2
代理人は各自不服申立人のために当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。ただし不服申立ての取下げは特別の委任を受けた場合に限りすることができる
(代表者の資格の証明等)
第13条 代表者若しくは管理人総代又は代理人の資格は書面で証明しなければならない。前条第2項ただし書に規定する特別の委任についても同様とする
2
代表者若しくは管理人総代又は代理人がその資格を失ったときは不服申立人は書面でその旨を審査庁(異義申立てにあっては処分庁又は不作為庁再審査請求にあっては再審査庁)
に届け出なければならない
第2節 処分についての審査請求
(審査請求期間)
第14条 審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内(当該処分について異議申立てをしたときは当該異議申立てについての決定があったことを知った日の翌日から起算して30日以内)にしなければならないただし天災その他事査請求をしなかったことについてやむをえない理由があるときはこの限りでない
2
前項ただし書の場合における審査請求はその理由がやんだ日の翌日から起算して1週間以内にしなければならない。
3 審査請求は処分(当該処分について異議申立てをしたときは当該異議申立てについての決定)があった日の翌日から起算して1年を経過したときはすることができないただし正当な理由があるときはこの限りでない
4
審査請求書を郵便で提出した場合における審査請求期間の計算については郵送に要した日数は算入しない
(審査求の記載事項)
第15条 審査請求書には次の各号に掲げる事項を記載しなければならない
1
審査請求人の氏名及び年齢又は名称並びに住所
2 審査請求に係る処分
3
審査請求に係る処分があつたことを知った年月日
4 審査請求の趣旨及び理由
5 処分庁の教示の有無及びその内容
6 審査請求の年月日
2
審査請求人が法人その他の社団若しくは財団であるとき総代を互選したとき又は代理人によって審査請求をするときは審査請求書には前項各号に掲げる事項のほかその代表者若しくは管理人総代又は代理人の氏名及び住所を記載しなければならない
3
審査請求書には前2項に規定する事項のほか第20条第2号の規定により異議申立てについての決定を経ないで審査請求をする場合には異議申立てをした年月日を同条第3号の規定により異議申立てについての決定を経ないで審査請求をする場合にはその決定を径ないことについての正当な理由を記載しなければならない。
4 審査請求書には審査請求人(審査請求人が法人その他の社団又は財団であるときは代表者又は管理人総代を互選したときは総代代理人によって審査請求をするときは代理人)が押印しなければならない。
(口頭による審査請求)
第16条 口頭で審査請求をする場合には前条第1項から第3項までに規定する事項を陳述しなければならない。この場合においては陳述を受けた行政庁はその陳述の内容を録取しこれを陳述人に読み聞かせて誤りのないことを確認し陳述人に押印させなければならない。
(処分庁経由こよる審査請求)
第17条 審査請求は、処分庁を経由してすることもできる。この場合には処分庁に審査請求書を提出し又は処分庁に対し第15条第1項から第3項までに規定する事項を陳述するものとする
2
前項の場合には処分庁は直ちに審査請求書の正本又は審査請求録取書(前条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下同じ。)を審査庁に送付しなければならない。
3
第1項の場合における審査請求期間の計算については処分庁に審査請求書を提出し又は処分庁に対し当該事項を陳述した時に審査請求があったものとみなす
(誤った教示をした場合の救済)
第18条 審査請求をすることができる処分(異議申立てをすることもできる処分を除く)につき処分庁が誤つて審査庁でない行政庁を審査庁として教示した場合においてその教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは当落行政庁はすみやかに審査請求書の正本及び副本を処分庁又は審査庁に送付しかつその旨を審査請求人に通知しなければならない
2
前項の規定により処分庁に審査請求書の正本及び副本が送付されたときは処分庁はすみやかにその正本を審査庁に送付しかつその旨を審査請求人に通知しなければならない
3
第1項の処分につき処分庁が誤つて異議申立てをすることができる旨を教示した場合において当該処分庁に異議申立てがされたときは処分庁はすみやかに異議申立書又は異議申立録取書(第48条において準用する第16条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下同じ)を審査庁に送付しかつその旨を異議申立人に通知しなければならない。
4
前3項の規定により審査請求書の正本又は異議申立書若しくは異議申立録取書が審査庁に送付されたときははじめから審査庁に審査請求がされたものとみなす
第19条 処分庁が誤って法定の期間よりも長い期間を審査請求期間として教示した場合においてその教示された期間内に審査請求がされたときは当該審査請求は法定の審査請求期間内にされたものとみなす
(異議申立ての前置)
第20条 審査請求は当該処分につき異議申立てをすることができるときは異議申立てについての決定を経た後でなければすることができないただし次の各号の一に該当するときはこの限りでない
1
処分庁が当該処分につき異議申立てをすることができる旨を教示しなかったとき
2
処分につき異議申立てをした日の翌日から起算して3箇月を経過しても処分庁が当該異議申立てにつき決定をしないとき
3
その他異議申立てについての決定を経ないことにつき正当な理由があるとき。
(補正)
第21条 審査請求が不適法であつて補正することができるものであるときは審査庁は相当の期間を定めてその補正を命じなければならない
(弁明書の提出)
第22条 審査庁は審査請求を受理したときは審査請求書の副本又は審査請求録取書の写しを処分庁に送付し相当の期間を定めて弁明書の提出を求めることができる。
2
弁明書は正副2通を提出しなければならない。
処分庁から弁明書の提出があつたときは審査庁はその副本を審査請求人に送付しなければならない3
ただし審査請求の全部を容認すべきときはこの限りでない
(反論書の提出)
第23条 審査請求人は弁明書の副本の送付を受けたときはこれに対する反論書を提出することができるこの場合において審査庁が反論書を提出すべき相当の期間を定めたときはその期間内にこれを提出しなければならない。
(参加人)
第24条 利害関係人は審査庁の許可を得て参加人として当該審査請求に参加することができる
2
審査庁は必要があると認めるときは利害関係人に対し参加人として当該審査請求に参加
することを求めることができる。
(審理の方式)
第25条 審査請求の審理は書面による。 ただし審査請求人又は参加人の申立てがあったときは審査庁は申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない
2
前項ただし書の場合には審査請求人又は参加人は審査庁の許可を得て補佐人とともに出
頭することができる。
(証拠書類等の提出)
第26条 審査請求人又は参加人は証拠書類又は証拠物を提出することができる。ただし審査庁が証拠書類又は証拠物を提出すべき相当の期間を定めたときはその期間内にこれを提出しなければならない
(参考人の陳述及び鑑定の要求)
第27条 審査庁は審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で適当と認める者に参考人としてその知っている事実を陳述させ又は鑑定を求めることができる。
(物件の提出要求)
第28条 審査庁は審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で書類その他の物件の所持人に対しその物件の提出を求めかつその提出された物件を留め置くことができる
(検証)
第29条 審査庁は審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で必要な場所につき検証をすることができる
審査庁は審査請求人又は参加人の申立てにより前項の検証をしようとするときはあらかじめその日
2 時及び場所を申立人に通知しこれに立ち会う機会を与えなければならない
(審査請求人又は参加人の審尋)
第30条 審査庁は審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で審査請求人又は参加人を審尋することができる
(職員による審理手続)
第31条 審査庁は必要があると認めるときはその庁の職員に第25条第1項ただし書の規定による審査請求人若しくは参加人の意見の陳述を聞かせ第27条の規定による参考人の陳述を聞かせ第29条第1項の規定による検証をさせ又は前条の規定による審査請求人若しくは参加人の審尋をさせることができる。
(他の法令に基づく調査権との関係)
第32条 前5条の規定は審査庁である行政庁が他の法令に基づいて有する調査権の行使を妨げない
(処分庁からの物件の提出及び閲覧)
第33条 処分庁は当該処分の理由となつた事実を証する書類その他の物件を審査庁に提出することができる
2
審査請求人又は参加人は審査庁に対し処分庁から提出された書類その他の物件の閲覧を求めることができるこの場合において審査庁は第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければその閲覧を拒むことができない
3
審査庁は前項の規定による閲覧について日時及び場所を指定することができる。
(執行停止)
第34条 審査請求は処分の効力処分の執行又は手続の続行を妨げない
2
処分庁の上級行政庁である審査庁は必要があると認めるときは審査請求人の申立てにより又は職権で処分の効力処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(することができる
以下執行停止という)を
3
処分庁の上級行政庁以外の審査庁は必要があると認めるときは審査請求人の申立てにより処分庁の意見を聴取したうえ。執行停止をすることができるただし処分の効力処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止以外の措置をすることはできない
4
前2項の規定による審査請求人の申立てがあった場合において処分処分の執行又は手続の続行により生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があると認めるときは審査庁は執行停止をしなければならないただし公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき処分の執行若しくは手続の続行ができなくなるおそれがあるとき又は本案について理由がないとみえるときはこの限りでない
5
前3項の場合において処分の効力の停止は処分の効力の停止以外の措置によって目的を達することができるときはすることができない。
6
執行停止の申立てがあったときは審査庁はすみやかに執行停止をするかどうかを決定しなければならない
(執行停止の取消し)
第35条 執行停止をした後において執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぽし又は処分の執行若しくは手続の続行を不可能とすることが明らかとなったときその他事情が変更したときは審査庁はその執行停止を取り消すことができる
(手続の併合又は分離)
第36条 審査庁は必要があると認めるときは数個の審査請求を併合し又は併合された数個の審査請求を分離することができる。
(手続の承継)
第37条 審査請求人が死亡したときは相続人その他法令により審査請求の目的である処分に係る権利を承継した者は審査請求人の地位を継承する
2
査請求人について合併があったときは合併後存続する法人その他の社団若しくは財団又は
合併により設立された法人その他の社団若しくは財団は審査請求人の地位を承継する
前2項の場合には審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は法人その他の社団若しくは3
財団は書面でその旨を審査庁に届け出なければならないこの場合には届出書には死亡による権利の承継又は合併の事実を証する書面を添附しなければならない
4
第1項又は第2項の場合において前項の規定による届出がされるまでの間において死亡者
又は合併前の法人その他の社団若しくは財団にあててされた通知その他の行為が審査請求人の
地位を承継した相続人その他の者又は合併後の法人その他の社団若しくは財団に到達したとき
はこれらの者に対する通知その他の行為としての効力を有する。
5
第1項の場合において審査請求人の地位を承継した相続人その他の者が2人以上あるとき
はその1人に対する通知その他の行為は全員に対してされたものとみなす
審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は審査庁の許可を得て審査請求人の地位を6
承継することができる
(審査庁が裁決をする権限を有しなくなった場合の措置)
第38条 審査庁が審査請求を受理した後法令の改廃により当該審査請求につき裁決をする権限を有しなくなったときは当該行政庁は審査請求書又は審査請求録取書及び関係書類その他の物件を新たに当該審査請求につき裁決をする権限を有することになった行政庁に引き継がなければならないこの場合においてはその引継ぎを受けた行政庁はすみやかにその旨を審査請求人及び参加人に通知しなければならない。
(審査請求の取下げ)
第39条 審査請求人は裁決があるまではいつでも審査請求を取り下げることができる。
2
審査請求の取下げは書面でしなければならない。
(裁決)
第40条 審査請求が法定の期間経過後にされたものであるときその他不適法であるときは審査庁は裁決で当該審査請求を却下する
2
審査請求が理由がないときは審査庁は裁決で当該蕃査請求を棄却する。
3 処分(事実行為を除く。)についての審査請求が理由があるときは審査庁は裁決で当該処分の全部又は一部を取り消す。
4
事実行為についての審査請求が理由があるときは審査庁は処分庁に対し当該事実行為の全部又は一部を撤廃すべきことを命ずるとともに裁決でその旨を宣言する。
5
前2項の場合において審査庁が処分庁の上級行政庁であるときは審査庁は裁決で当該処
分を変更し又は処分庁に対し当該事実行為を変更すべきことを命ずるとともに裁決でその旨
を宣言することもできるただし審査請求人の不利益に当該処分を変更し又は当該事実行
為を変更すべきことを命ずることはできない
6
処分が違法又は不当ではあるがこれを取り消し又は撤廃することにより公の利益に著しい障
害を生ずる場合において審査請求人の受ける損害の程度その損害の賠償又は防止の程度及
び方法その他一切の事情を考慮したうえ処分を取り消し又は撤廃することが公共の福祉に適
合しないと認めるときは審査庁は裁決で当該審査請求を棄却することができるこの場合、査庁は裁決で当該処分が違法又は不当であることを宣言しなけれはならない。
(裁決の方式)
第41条 裁決は書面で行ないかつ理由を附し審査庁がこれに記名押印をしなければならない
2
審査庁は再審査請求をすることができる裁決をする場合には裁決書に再審査請求をするこ
とができる旨並びに再審査庁及び再審査請求期間を記載してこれを教示しなければならない。
(裁決の効力発生)
第42条 裁決は審査請求人(当該審査請求が処分の相手方以外の者のしたものである場合における第40条第3項から第5項までの規定による裁決にあっては審査請求人及び処分の相手方)に送達することによってその効力を生ずる
2
裁決の送達は送達を受けるべき者に裁決書の謄本を送付することによって行なう。ただし送達を受けるべき者の所在が知れないときその他裁決書の謄本を送付することができないときは公示の方法によってすることができる
3
公示の方法による送達は審査庁が裁決書の謄本を保管しいつでもその送達を受けるべき者に交付する旨を当該審査庁の掲示場に掲示しかつその旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも1回掲載してするものとするこの場合においてはその掲示を始めた日の翌日から起算して2週間を経過した時に裁決書の謄本の送付があったものとみなす
4
審査庁は裁決書の謄本を参加人及び処分庁に送付しなければならない
(裁決の拘束力)
第43条 裁決は関係行政庁を拘束する
2
申請に基づいてした処分が手続の違法若しくは不当を理由として裁決で取り消され又は申請を却下し若しくは棄却した処分が裁決で取り消されたときは処分庁は裁決の趣旨に従い改めて申請に対する処分をしなければならない。
3
法令の規定により公示された処分が裁決で取り消され又は変更されたときは処分庁は当該処分が取り消され又は変更された旨を公示しなければならない。
4
法令の規定により処分の相手方以外の利害関係人に通知された処分が裁決で取り消され又は
変更されたときは処分庁はその通知を受けた者(審査請求人及び参加人を除く)に当該
処分が取り消され又は変更された旨を通知しなけれぱならない。
(証拠書類等の返還)
第44条 審査庁は裁決をしたときはすみやかに第26条の規定により提出された証拠書類又は証拠物及び第28条の規定による提出要求に応じて提出された書類その他の物件をその提出人に返還しなければならない。
第3節 処分についての異議申立て
(異議申立期間)
第45条 異議申立ては処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければならない
(誤った教示をした場合の救済)
第46条 異議申立てをすることができる処分につき処分庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合(審査請求をすることもできる処分につき処分庁が誤つて審査庁でない行政庁を審査庁として教示した場合を含む)においてその教示された行政庁に書面で審査請求がなされたときは当該行政庁はすみやかに審査請求書を当該処分庁に送付しかつその旨を審査請求に通知しなければならない。
2
前項の規定により審査請求書が処分庁に送付されたときははじめから処分庁に異議申立てがされたものとみなす。
(決定)
第47条 異議申立てが法定の期間経過後にされたものであるときその他不適法であるときは処分庁は決定で当該異議申立てを却下する
2
異議申立てが理由がないときは処分庁は決定で当該異議申立てを棄却する
3 処分(事実行為を除く)についての異議申立てが理由があるときは処分庁は決定で当該処分の全部若しくは一部を取り消し又はこれを変更する。ただし異議申立人の不利益に当該処分を変更することができずまた当該処分が法令に基づく審議会その他の合議制の行政機関の答申に基づいてされたものであるときはさらに当該行政機関に諮問しその答申に基づかなければ当該処分の全部若しくは一部を取り消し又はこれを変更することができな
い。
4
事実行為についての異議申立てが理由があるときは処分庁は当該事実行為の全部若しくは一部を撤廃し又はこれを変更するとともに決定でその旨を宣言する。ただし異議申立人の不利益に事実行為を変更することができない。
5
処分庁は審査請求をすることもできる処分に係る異議申立てについて決定をする場合には異議申立人が当該処分につきすでに審査請求をしている場合を除き決定書に当該処分につき審査請求をすることができる旨並びに審査庁及び審査請求期間を記載してこれを教示しな
ければならない
(審査請求に関する規定の準用)
第48条 前節(第14条第1項本文第15条第3項第17条第18条第20条第22条第23条第33条第34条第3項第40条第1項から第5項まで第41条第2項及び第43条を除くの規定は処分についての)異議申立てに準用する。
第4節 不作為についての不服申立て
(不服申立書の記載事項)
第49条 不作為についての異議申立書又は審査請求書には次の各号に掲げる事項を記載しなければならない
1
異議申立人又は審査請求人の氏名及び年齢又は名称並びに住所
2
当該不作為に係る処分その他の行為についての申請の内容及び年月日
3 異議申立て又は審査請求の年月日
(不作為庁の決定その他の措置)
第50条 不作為についての異議申立てが不適法であるときは不作為庁は決定で当該異議申立てを却下する
2
前項の場合を除くほか不作為庁は不作為についての異議申立てがあった日の翌日から起算して20日以内に申請に対するなんらかの行為をするか又は書面で不作為の理由を示さなければならない。
(審査庁の裁決)
第51条 不作為についての審査請求が不適法であるときは審査庁は裁決で当該審査請求を却下する
2
不作為についての審査請求が理由がないときは審査庁は裁決で当該審査請求を棄却する
3
不作為についての審査請求が理由があるときは審査庁は当該不作為庁に対しすみやかに申請に対するなんらかの行為をすべきことを命ずるとともに裁決でその旨を宣言する
(処分についての審査請求に関する規定の準用)
第52条 第15条第2項及び第4項第21条第37条から第39条まで第41条第1項並びに第42条第1項から第3項までの規定は不作為についての異議申立てに準用する
2 第2節(第14条第15条第1項及び第3項第16条から第20条まで第24条第34条第35条第40条第41条第2項並びに第43条を除く。)の規定は不作為についての審査請求に準用する。
第5節 再審査請求
(再審査請求期間)
第53条 再審査請求は審査請求についての裁決があったことを知った日の翌日から起算して30日以内にしなければならない
(裁決書の送付要求)
第54条 再審査庁は再審査請求を受理したときは審査庁に対し審査請求についての裁決書の送付を求めることができる。
(裁決)
第55条 審査請求を却下し又は棄却した裁決が遵法又は不当である場合においても当該裁決に係る処分が違法又は不当でないときは再審査庁は当該再審査請求を棄却する
(審査請求に関する規定の準用)
第56条 第2節(第14条第1項本文第15条第3項第18条から第20条まで第22条及び第23条を除く)の規定は再審査請求に準用する
第3章 補 則
(審査庁等の教示)
第57条 行政庁は審査請求若しくは異議申立て又は他の法令に基づく不服申立て (以下この条において単に不服申立てという。)をすることができる処分を書面でする場合には処分の相手方に対し当該処分につき不服申立てをすることができる旨並びに不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間を教示しなければならない
2
行政庁は利害関係人から当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか並びに当該処分が不服申立てをすることができるものである場合における不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間につき教示を求められたときは当該事項を教示 しなければならない。
3
前項の場合において教示を求めた者が書面による教示を求めたときは当該教示は書面でしなければならない。
4
前3項の規定は地方公共団体その他の公共団体に対する処分で当該公共団体がその固有の資格において処分の相手方となるものについては適用しない。
(教示をしなかった場合の不服申立て)
第58条 行政庁が前条の規定による教示をしなかったときは当該処分について不服がある者は当該処分庁に不服申立書を提出することができる。
2 前項の不服申立書については第15条(第3項を除く)の規定を準用する。
3
第1項規定により不服申立書の提出があった場合において当該処分が審査請求をすることができる処分であるとき(異議申立てをすることもできる処分であるときを除く。)は処分庁はすみやかに当該不服申立書の正本を審査庁に送付しなければならない。当該処分が他の法令に基づき処分庁以外の行政庁に不服申立てをすることができる処分であるときも同様とする。
4
前項の規定により不服申立書の正本が送付されたときははじめから当該審査庁又は行政庁に審査請求又は当該法令に基づく不服申立てがされたものとみなす
5
第3項の場合を除くほか第1項の規定により不服申立書が提出されたときははじめから当該処分庁に異議申立て又は当該法令に基づく不服申立てがされたものとみなす
付 則 (抄)
1
この法律は昭和37年10月1日から施行する。
2 訴願法(明治23年法律第105号)は廃止する
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