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<掲載 -0054>
 
広島社会保険労務士会労務管理研究会が行政書士を講師に招いてのセミナーを開催
(講師 根角香織)
<労災保険と自賠保険等の調整に関する実務と理論及び周辺業務の基礎知識>
 
労 働 保 険 ・ 社 会 保 険 ・ 介 護 保 険 等 の 業 務 案 内 は こ ち ら で す。
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はじめに = 労働保険と自賠責保険等の調整及び周辺基礎知識
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引 用 ・ 参 考 文 献 & 資 料
第三者行為による傷病届書式集

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<第一回セミナーテ キ ス ト & レ ジ ュ メ
 
 下記テキスト&レジュメは平成12年5月24日、広島社会保険労務士会労務管理研究会(会員数約60名=出席者40名)主催のセミナーで私が講義した際のものです。
<第二回セミナーについて>
 平成13年1月18日(木)午後6時30分より中区婦人会館にて『広島社会保険労務士会労務管理研究会(会員約60名)(参加者=40名)』主催の研修会『第三者行為による傷病届、被害届等について』というテーマで外部講師として招かれ講演致しました。このセミナーで使用したレジュメ及び資料の入手については、私の方へお問い合わせ下さい。
<第一回セミナーレジュメ&資料より>
通 勤 災 害 等 第 三 者 行 為 災 害 届 の 実 務 と 理 論
労 災 保 険 と 自 賠 保 険 等 の 調 整 に 関 す る 実 務 と 理 論 & 周 辺 知 識

1. はじめに       

交通事故と労働災害(近年の労働災害による死傷者数の動向及び賠償額)について    

1997年(平成9年)の統計資料(1998年版)より

●死傷者 労災では649,404人 交通事故では958,925

(※ 参照資料−1−1 近年の労働災害による死傷者数の動向及び賠償額)

●労災事故での賠償額 16,588万円〜7,000万円

(1)事業主(使用者)の責任と労災保険の位置付けについて    

@ 業務災害と使用者の責任の根拠    

法体系上は社会法中の労働法としての労災保険制度創設の背景となる労災保険法立法の根拠(法)について    

【 日本国憲法では 】   法令集←関係法令・判例はこちらでご覧下さい!

日本国憲法(昭2253施行)第27条、〔勤労の権利・義務、勤労条件の基準、児童酷使の禁止〕 
“すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。”
“賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。“とされている。

●また国公第93条(公務傷病に対する補償)では”職員が公務に基き死亡し、又は負傷し、若しくは疾病にかかり、若しくはこれに起因して死亡した場合における、本人及びその直接扶養する者がこれによつて受ける損害に対し、これを補償する制度が樹立し実施せられなければならない。”ととされている。(2)前項の規定による補償制度は、法律によつてこれを定める。地公第24条も同趣旨の規定あり、

【 労働基準法では 】  

労働基準法(昭和22年法律第49号)(最終改正法施行、平成12年4月1日)第1条(労働条件の原則)では“労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。”とされており、労働基準法に基づく一定の補償責任を負っている使用者は、故意、過失または安全配慮義務違反の有無にかかわらず、業務災害である限り補償をおこなわなければならないとされている。(労働基準法第8章「災害補償」第75条以下。)    

【 民法(不法行為法)では 】    

一般法では、発生した一般の業務災害や通勤災害(第三者行為災害以外の場合)について、使用者側に故意または過失がある場合や、故意や過失がなくてもその設備に瑕疵(欠陥)がある場合には、使用者は、被災者である労働者やその遺族に対して民法(明治29年4月27日・法律第89号)(明治31年6月21日・法律第9号)(施行、明31716)上の損害賠償責任(不法行為責任)を負担しなくてはならないとされている。
      
【 判例(法)では 】
     

また、使用者は、労働契約によって「労働者の生命と健康を危険から保護するよう配慮するべき義務」を負っている。こうした義務は、労働契約書や就業規則には書かれていない場合でも判例で認められた義務であり、「安全配慮義務」とよばれている。この安全配慮義務を守らなかった場合、使用者は債務不履行による損害賠償責任(債務不履行)を負うとされている。    

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(※ 参照資料−1 別冊ジュリスト134 19959月第六版「労働判例百選122頁」)    

A 使用者の従業員に対する損害賠償責任について    

使用者の従業員に対する損害賠償責任については民法第709条によるところです。    

(2)参考までに=事業主(使用者)の従業員以外の他人に対する責任     

@ 従業員の被災とは無関係に従業員の他人に対する不法行為について事業者(使用者)が負う使用者責任について    

注:従業員がその業務に関して他人に損害を及ぼしたる場合の使用者責任(民法715条)と従業員自身の責任は従業員の故意・過失による被害を被った他人に対しては使用者と従業員の間では「連帯責任」の関係になります。    

参照:適用条文    

民法第432条〔履行の請求〕数人カ連帯債務ヲ負担スルトキハ債権者ハ其債務者ノ一人ニ対シ又ハ同時若クハ順次ニ総債務者ニ対シテ全部又ハ一部ノ履行ヲ請求スルコトヲ得)  
511条〔多数当事者の債務〕 数人カ其一人又ハ全員ノ為メニ商行為タル行為ニ因リテ債務ヲ負担シタルトキハ其債務ハ各自連帯シテ之ヲ負担ス

なお、その他の「不真正連帯責任」の態様としては、元請と下請けの関係における下請けの故意・過失による他人へ及ぼしたる不法行為について、元請業者の指揮監督権が及んでいる場合、元請はその下請の不法行為による他人に対する損害賠償につき下請けと連帯してその責を負うというのが昭和50911日の最高裁判例であるが、その後、下級審はこれを受け元請の下請に対する指揮監督の及ぶという認定に当っては、その要素となる元請・下請間の関係における様々な指揮監督の形態に着目するもその形態は事案ごとに様々であることから今後においてはこれらの判例に現れた元請の下請に対する指揮監督形態の要素となる事項について、2以上の要素が複合して認められれば元請は下請と連帯してその責に任ずべきである(交通事故の場合においては元請の運行供用責任として)というのが学説(実務家=弁護士=神田洋司)としての結論である。なお、これに対し2以上の要素が複合しなくとも、その要素によっては1要素でも元請の不真正連帯責任を肯定すべきであるという反論も少なくない。ちなみに小生(筆者)もこの反論に同調する一人である。    

(※ 参照資料−2 別冊ジュリスト94 19879月「新交通事故判例百選10」)    

A 事業主(使用者)の従業員(被用者)に対する求償と信義則

使用者の被用者に対する求償請求権については、民法第715条〔使用者の責任〕第3項により“前二項ノ規定ハ使用者又ハ監督者ヨリ被用者ニ対スル求償権ノ行使ヲ妨ケス”と規定されていることから、立法者などはこれを全面的に認めていたが(参照:梅・民法要義債権編897頁)、昭和5178日最高裁判決を機に制限的に解釈されるようになった。    

(※ 参照資料−3 別冊ジュリスト94 19879月「新交通事故判例百選152頁」)

これに関する学説についての態様、分類は次のようになる。    

T 【 例外的制限とする説 】    

(イ) 権利濫用法理で制限する説   

(ロ) 過失相殺をして制限する説     

(ハ) 共同不法行為における負担部分に応じた制限をする説    

U 【 代位責任という法律構成によらずに求償を制限しようとする説 】    

(イ) 使用者と被用者の不真正連帯債務と捉えて使用者の負担部分(その決定には過失の割合だけでなく結果発生に対する加功度ないし原因力を加味したり、相互の契約義務違反を比較較量すること)の求償を否定する説  

(ロ) ○使用者責任のうちに部分的に結果責任を取り込み、本来使用者が固有に負担すべき部分があるとしたうえで、その画定基準を公平の見地から定めたり、○交通事故の場合における運行供用者と運転手に関して、前者に固有の負担部分を認め、○かつ自賠責保険の存在を考慮しつつ、共同不法行為者間の内部分担のルールに従って三つに類別する    

(ハ)求償権を使用者と被用者又は運行供用者と運転者の内部的な法律関係(債務不履行又は不法行為)に基づく損害賠償請求権としたうえ、その範囲を被用者の有責性の程度を一般的基準とし、圧力状態及び使用者の過失相殺事由を修正要素として決定したり、過失相殺や信義則、権利濫用当を用いて損害の公平な分担をはかるという説    

V 【 企業そのものを不法行為の主体としたうえで民法709条の責任をおわせようとする説 】

この説は被用者が企業の支配から逸脱して企業に損害を与え企業に対する不法行為が成立する場合に、その賠償請求として求償を認める他、企業自体を不法行為の主体として民法709条の適用を認めるというものである。    

(3) 労災保険の仕組みと労働基準法との関係について(その仕組みと主な改正の沿革)      

@ 労働者災害補償保険法の仕組み    

労働者災害補償保険法は、原則としてすべての事業主に対して国が管轄する労働者災害補償保険への加入を義務づけており、一般に政府労災保険と呼ばれており、業務災害についての補償はこの政府労災によって行われ、政府労災保険により補償が行われた場合は、事業主は労働基準法上定められた補償を行わなくても良い。
また、労災保険では、労働基準法で補償の対象となっていない通勤災害についても、業務災害と同様の給付が行われる。この政府による公的保険制度である労働者災害補償保険は、労働基準法に基づき事業主に課せられた災害補償責任を政府が事業主から保険料を徴することにより、これを肩代りする制度であり、その保険金は政府から直接労働者(またはその遺族)に支払われるというものである。
      

●任意労災の場合は通常は事業主に支払う契約が多い。

(法人契約・社内規定=災害補償規定について)

A 労災保険と労働基準法の関係(位置付けについて)    

具体的には労働基準法第8章(災害補償) 第75条(療養補償)以下では、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、そのため療養や休業を必要とし、障害を残し、あるいは死亡したとき使用者は、当該労働者又はその遺族に対して、療養補償、休業補償、障害補償、遺族補償又は葬祭料を支払わなければならないと規定されており、    

労災保険は、このような労働基準法で使用者に義務づけられている各種の災害補償の実施を保険システムにより担保しようとする制度として置かれているということであり、    

労災保険での具体的給付としては業務災害や通勤災害を被った労働者やその遺族の必要に応じて、必要な限り、療養を要する人には療養補償給付又は療養給付、療養のため休業し賃金を受けられない人には休業補償給付又は休業給付、長期療養者には療養補償給付又は療養給付のほか傷病補償年金又は傷病年金を、身体障害の残った人には障害補償給付又は障害給付を、また死亡した場合にはその遺族に対して遺族補償給付又は遺族給付などの給付がなされ、さらに、職場復帰・社会復帰に必要な労働能力を回復させるためのリハビリなどのケアなども行われるというのが現行制度の仕組みである。    

(※ 参照資料−31 政府労災保険の概要(給付例)& 政府労災保険の給付内容)    

(※ 参照資料−4 「労災保険のしくみ」)   

B 労働者災害補償保険法の主な改正の沿革   法令集←関係法令・判例はこちらでご覧下さい!

労働者災害補償保険法(昭和22年4月7日・法律第50号)(施行、昭2291)は立法当初においては給付内容も額も労働基準法のそれと全く同じでしたが、昭和35年の法改正による一部年金化に続いて昭和40年の法改正による大幅な年金化や昭和48年の法改正により通勤災害も労災保険でカバーするようになった。    

注:年金化により事業主相手の損害賠償請求訴訟が増加し、これらを背景として法定外補償(制度)の必要性が高まり、現在では大企業を中心に民間損保発売の任意労災保険への加入が定着しつつある。    

C 労災保険制度が他の保険制度(社会保険・厚生年金等)と異なる点
   
労災保険は「責任に応じて保険料を徴収し、必要に応じて給付を行う」という、すなわち補償責任の主体となる事業主が保険料のすべてを負担する点で他の保険と異なる。

健康保険が仕事外で傷病を被ったものについて一定の医療等を保障し、厚生年金保険が老齢等で働けなくなった人のために一定の所得を保障しようとするのと異なり、労災保険では、その事業における業務災害危険度の度合いの高低により保険料が決められるなど、責任に応じ公平に保険料が徴収される仕組みとなっている。    

(注:通勤災害の場合は労働者個人の注意等によるだけでは避けることのできない不可避的に生ずる社会的危険であること、また労務と密接に関連する行為であるから、すべての事業主の公平な費用負担により被災者の損失をてん補しようというものであるため、通勤災害に係る保険料率はすべての事業について一律とされているところである。)

 2. 労災保険の対象となる第三者行為災害について
 
(1)一般災害との区別及び他の法律との関係
   

@ 「一般的な業務災害又は通勤災害」との区別    

第三者行為災害とは政府、事業主及び被災労働者以外の者の行為による業務災害又は通勤災害を言う。
一般的には労働者が業務中又は通勤中に交通事故等により災害を被った場合には、「第三者行為災害」というが、労災保険ではこの第三者行為災害というものを他の「一般的な業務災害又は通勤災害」と区別して特別な扱いをしている。

●特別な扱いというのが、調整のことであり、第三者行為災害届のことである。

A 第三者行為災害と他の法律との関係について  

労災保険の適用事業場の労働者が他人の運転する自動車にはねられて、あるいは衝突されて業務災害又は通勤災害を被った場合においては、当該労働者及びその遺族は、その災害によって生じた損害について、次に掲げるように各法律の規定に基づく各種の損害てん補を目的とする請求権を同時に取得することになります。    

B 法律上の各請求権の種類     

T 使用者に対する災害補償請求権・・・(法定)

●これは所謂最低補償としての色彩が強く、被災者本人及び遺族の生活保障の趣旨といえる。理想としてはこの請求権を通勤災害にも拡大適用すべきである。(通勤も業務と解釈する方がより労働者の救済となる。)
(※ 参照 労働基準法第8章各条第
75条(療養補償)以下)

注:通勤災害については、この権利は生じません。なお、この請求権については労働基準法第84条の規定(下記に抜粋)により労災保険法に基づく保険給付が受けられるべき場合には、使用者は免責されます。    

【労働基準法=抜粋=第84条の規定】    

84条(他の法律との関係)この法律に規定する災害補償の事由について、

84条では”労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)又は命令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行われるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。  ”とされており、同条第2項では” 使用者は、この法律による補償を行った場合においては、同一の事由については、その価額の限度において民法による損害賠償の責を免れる。 ”とされている。 

●この趣旨は基準法上の責任を免れるというそれ以上のもの(民事責任)ではない。
注:労働基準法第
78条では“(休業補償及び障害補償の例外)労働者が重大な過失により業務上負傷し、又は疾病にかかり、且つ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合においては、休業補償又は障害補償を行わなくてもよい。”とされている。この表現は原文どおり    

U 政府に対する保険給付請求権・・・(「給付基礎日額」又は「最低保障額」等による計算  

●給付基礎日額は所謂労働基準法第12条にいう平均賃金に相当する額とされている。  
(※ 参照資料−4−1 保険給付の種類と内容)  

●日給制や出来高払いの場合、日給制と月給制の併用の場合、日雇労働の場合の算式がある。
(※ 参照資料−42 他の社会保険との調整 第1表、第2表他)  

(※ 参照資料−43 第三者行為災害届及び各保険給付請求手続きの様式と記載要領)  

(※ 参照 労災保険法第12条の8(保険給付の種類)、第21条(通災の場合の種類)    

V 加害者及びその使用者に対する損害賠償請求権・・・(民事責任として相当因果関係の範囲)

(※ 参照 民法第709(不法行為の要件と効果)、第715(使用者の責任)、第416(損害賠償の範囲・相当因果関係)、自賠法第3(自動車損害賠償責任)

(※ 参照資料−5 別冊ジュリスト134 19959月第六版 「労働判例百選128頁」使用者は被用者に対して労働基準法による災害補償責任を負うと同時に民事責任を負う場合があり、さらに、その場合における将来の労災年金及び障害厚生年金についてはその給付額を損害賠償額から控除すべきでないとした判例 )

W 加害者側付保の自賠責保険会社又は自賠責共済保険農協もしくは全労災共済組合に対する自賠責保険または自賠責共済の損害賠償請求権・・・(人身傷害のみ対象)  

(※ 参照 自賠法第16条)●←保険会社に対する損害賠償額の請求  

16条関係の判例によると、弁護士費用も損害の範囲に含まれるとされている。

(※ 参照資料−5−1&52 保険金=加害者請求(内払いを含む)、損害賠償額=被害者請求(内払いを含む)、仮渡金、自動車保険・自賠責保険一括払いの流れの図式)  

(※ 参照資料−53 自賠責保険請求書及び請求書添付書類一覧)    

X 自動車保険(任意保険)会社に対する任意保険の直接請求権・・・(約款の範囲=対人・対物)

●約款第6条では、”@対人事故によって被保険者の負担する法律上の害賠償責任が発生した場合は、損害賠償請求権は、当会社が被保険者に対して支払責任を負う限度において、当会社に対して第3項に定める損害賠償額の支払を請求することができます。  ”となっている。

(※ 参照 損害保険会社の自家用自動車総合保険普通約款の賠償条項=第6(損害賠償請求権者の直接請求権=対人賠償)

Y その他民法、国家賠償法等の規定にかかる請求権・・・(相当因果関係の範囲)  

(※ 参照 民法714第条=責任無能力者を監督する者の責任、民法第716条=注文者の責任、民法第717条=土地の工作物占有・所有者の責任、民法第718条=動物占有者の責任、民法第719条=共同不法行為者の責任、第416条=損害賠償の範囲・相当因果関係、国家賠償法第1条〜第6条等)

Z 他の公的年金に係る政府に対する年金請求権・・・(各法で所定の厚生年金保険の障害厚生年金、国民年金の障害基礎年金、厚生年金保険の遺族厚生年金、国民年金の遺族基礎年金、国民年金の障害基礎年金、国家、地方公務員共済等、●その他、厚生年金、国民年金の寡婦年金がある。

[ 身体障害者福祉法の等級認定における援助・補助の資格取得  

\ 介護保険サービスの請求(平成8年4月より労災保険でも介護補償給付が開始された。)  

] その他公的制度でない保険でかつ対人賠償以外の保険

(被災労働者が被保険者として契約されている生命保険、各種傷害保険、所得補償保険 、個人年金、介護保険(民間)、医療保険(民間)、その他共済等がある。)    

(2) 民法上の損害賠償における賠償の範囲    

@ 「相当因果関係(説)」について

(※ 参照 民法第416条〔損害賠償の範囲・相当因果関係〕民法第417条〔債務不履行における損害賠償の方法〕民法第722条〔損害賠償の方法、過失相殺〕

●民法第416条〔損害賠償の範囲・相当因果関係〕 損害賠償ノ請求ハ債務ノ不履行ニ因リテ通常生スヘキ損害ノ賠償ヲ為サシムルヲ以テ其目的トス    

(2)特別ノ事情ニ因リテ生シタル損害ト雖モ当事者カ其事情ヲ予見シ又ハ予見スルコトヲ得ヘカリシトキハ債権者ハ其賠償ヲ請求スルコトヲ得

民法第416条(損害賠償の範囲・相当因果関係=通常の損害及び加害者において予見可能であった場合における損害)とは・・・・具体例について解説。    

A 損害賠償の範囲と算定基準について    

ここでは参照 資料bU により逸失利益算定について解説致します。    

実際の損害算定の事例は参照 資料bU−1 です。    

死亡による逸失利益の一時払いにおける中間利息の控除と方式について
    
(イ)
 ライプニッツ方式及び新ホフマン方式について    

(ロ) ライプニッツ方式における問題点について (全年齢平均賃金の問題)

注:従来裁判所ごとに採用方式が異なっていましたが、現在統一のための検討が行われています。なお自賠責保険については本年41日よりライプニッツ方式に統一されました。

B 損益相殺     

●損益相殺とは、被害者が損害を受けた反面において、ある財産上の利益を持ち得た場合には、これらを差し引いた額を実際の損害額とするということであり、民法にはこれに関する特段の規定はありません。

●民法第703条(不当利得の要件と効果)を類推適用できなくないが、この規定では、利益の存する限度において変換する義務を負うとなっている。  

●死亡における場合の生活費控除について

C 過失相殺     

●民法722条第1項では民法418条の(過失相殺)を準用すると言っているが、つまり418条では2項では債務ノ不履行ニ関シ債権者ニ過失アリタルトキハ裁判所ハ損害賠償ノ責任及ヒ其金額ヲ定ムルニ付キ之ヲ斟酌ス“とあり、7222項では被害者ニ過失アリタルトキハ裁判所ハ損害賠償ノ額ヲ定ムルニ付キ之ヲ斟酌スルコトヲ得”となっていることの解釈について

D 損害賠償請求権の性質(特則)について

T 相殺禁止規定について    

U 譲渡性について    

●慰謝料のみは不可(一身専属性)     

V 相続性について    

●相続性については慰謝料も判例が認める。

W 消滅時効について

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< 労 働 保 険 と 自 賠 責 保 険 等 の 調 整 >
 
3.労災保険と自賠責保険等との調整について

(1) 労災保険法第12条の4の規定による調整とは    

@  「求償」と「保険給付の控除」について    

労災保険法第12条の4〔政府による求償権取得、損害賠償との関係〕 の規定によると、“政府は、保険給付の原因である事故が第三者の行為により生じた場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、保険給付を受けた者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。” ”A前項の場合において、保険給付を受けるべき者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で保険給付をしないことができる。“とされており、本条第1項の場合の「第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得」によるものを「求償」と言い、第2項により保険給付をしないことを「保険給付の控除」と言うが、

これについては、●債権者代位の規定(民法第423条)との関連についての考察、

423条〔債権者代位権〕債権者ハ自己ノ債権ヲ保全スル為メ其債務者ニ属スル権利ヲ行フコトヲ得但債務者ノ一身ニ専属スル権利ハ此限ニ在ラス(2)債権者ハ其債権ノ期限カ到来セサル間ハ裁判上ノ代位ニ依ルニ非サレハ前項ノ権利ヲ行フコトヲ得ス但保存行為ハ此限ニ在ラスとなっている。  

A 労災保険法と自賠法  

労災保険法上は、保険給付請求権と自賠保険に対する損害賠償請求権とを調整すべきかどうかの明確な規定はないが、労災保険法第12条の4の適用があるものと解されている。(内閣法制局における有権的立法解釈として理解するべきか?)  

(※ 参照資料−7 「内閣法制局意見」及び労災・健保等関連通達)

しかしながら、自賠責保険においては労災保険の支給事由とされていない慰謝料を含み、またその自賠責保険の性質上、被害者請求を認めながらも加害者請求との競合がある場合には加害者請求の優先を認めているので、その調整には若干の問題を残している。・・・文献はそうであるが実際にはかなり問題である。

E 保険給付と示談について  

T 損害賠償と示談・・私法上の債権、免除・放棄と錯誤(民法第95条)との関係

昭和43315日の最高裁判決の趣旨は・・全損害を正確に把握しがたい状況のもとにおいて早急になされた小額の賠償金をもって満足する旨の示談がされた場合においては、示談によって被害者が放棄した損害賠償請求権は、示談当初予想していた損害についてのもののみと解すべきであって、その当時者の合理的意思に合致するものとは言えないというものである。(ちなみにこの事案は当初の10万円の損害が77万余円の損害となった。)

●民法95条(錯誤)については単なる錯誤か、動機の錯誤か、考察を要する。

U 労災保険と示談・・被害者が損害賠償債権の全部又は一部を放棄又は免除した場合

控除はできるが第三者に対する求償はできないとするのが現行である。昭和3864日の最高裁判決によると、政府は示談後の保険給付は行わない(控除)ことができるが、保険給付を行った場合は第三者に対しては法定代位権の発生はなく、求償はできないとする従前の判例を変更するに至った。

●刑法第37章 詐欺及び恐喝の罪〔平七法九一章名改正〕第246条(詐欺)人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。2.前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。詐欺罪のその構成要件は偽網し錯誤に陥れることである。  

V 労災保険と示談の内容について

不用意な示談は保険給付を不能(控除又は不支給)し、政府の対応策としては当該示談が錯誤や詐欺・脅迫によるものでないか認定を厳格にする趣旨から、示談が真正に成立している場合で、かつ示談の内容が、受給権者の第三者に対して有する損害賠償請求権の全部のてん補を目的としている場合に限り保険給付を行うものとしている。(昭和38617日基発代587号)

(2)第三者行為届と示談について(政府側の対応=特に罹災者側に過失がない場合)  

4. 「求償」について 

求償、控除の目的は二重てん補という不合理性を避けるため

(1)求償に関する諸問題・・損害賠償請求権消滅後は代位権も消滅し、求償できなくなるなど(免除・放棄・錯誤・詐欺・脅迫・再発等)の問題について

@ 求償の範囲    

療養補償給付と休業補償給付を行った場合は損害賠償額のうち治療費と療養中の逸失利益分を代位取得する。労働福祉事業として支給される特別支給金は保険給付ではないので調整の対象外であることに留意。●特別支給金は平均賃金の20

A 求償の額

損害の程度(傷害、後遺障害、死亡)や事故の内容(過失割合によって異なる。基本的には保険給付と同一の事由(損害費目)による被災労働者の損害額が、保険給付の額を上廻るときには、保険給付の価格に相当する額まで求償され、保険給付と同一の事由によらない損害額が保険給付に相当する額より少ないときは、その損害額まで求償がおこなれる。
   

B 求償額決定上の留意点

慰謝料や労災保険の療養補償給付又は療養給付の対象とならない薬剤費、諸雑費等は損害額から差し引いて計算すること。

C 求償を差し控える場合

同一事業所に雇用される同僚労働者間相互の加害行為による災害の場合

この場合政府が求償の対象とすることは使用者責任や使用者の運行供用責任などの法理から依然第三者として扱うことはできるが、使用者の立場では労災保険加入の保険利益がなくなるという不合理から、この場合は加害労働者及び使用者に対しては求償を行わないものとしている。なお、現行では同一事業主の事業場を異にする労働者相互の加害行為による災害および同一作業場の使用者を異にする労働者相互の加害行為による業務災害の場合も同様な扱いがなされている。もっとも同一作業場の使用者を異にする労働者相互の加害行為による業務災害の場合においては前述(1.の(2)の@で解説したところの、「従業員の被災とは無関係に従業員の他人に対する不法行為について事業者(使用者)が負う使用者責任について」について要件(使用者責任や運行供用責任)を満たしている場合に限るものとされる。

(2)保険給付の控除について    

控除の目的について    

労災保険法第12条の4第2項の他、二重てん補の不合理性、不当利得論について

なお、控除の範囲及び額についての留意点は求償の場合と同様である。

(3)求償や控除の行われる期間    

@ 求償の場合    

災害発生後3年以内に支給事由が生じた保険給付について行われるが、ただし、災害発生後3年以後に保険給付した分については行わないものとされている。また再発にかかる保険給付については災害発生後3年以内に支給事由の生じた分についても求償はおこなわれないこととされている。    

A 控除の場合    

控除については、損害賠償の支払いが労災保険に先立って行われることから、期間についての問題は生じない。ただし、求償の場合との均衡上から災害発生後3年以内に支給事由の生じた保険給付の額を限度とすることに留意を要する。    

5.年金給付との調整    

(1) 障害者年金又は障害年金との調整    

求償と支給停止は災害発生後3年を限度とする。    

(2) その他    

@ 支給(支払)月

障害補償年金、障害年金は毎年2月、5月、8月、11月の4回の支払期月にその前3か月分が支払われる。    

B 障害者年金又は障害年金が先に支払われた場合    

A 損害賠償が先に行われた場合    

(3) 遺族補償年金又は遺族年金    

●遺族補償年金(受給権を有する遺族の範囲・順位については※資料4127頁を参照     

@ 遺族補償年金又は遺族年金が先に支払われた場合    

A 損害賠償が先に行われた場合    

(4) 調整上の問題    

遺族補償年金又は遺族年金の受給権者が、婚姻や死亡による失権により次順位者の受給権者に年金が支給されることを年金の転給というが、転給がおこなわれた場合は特別な扱いがされる。    

@ 遺族補償年金又は遺族年金が先に支払われた場合

B 損害賠償が先に行われた場合    

(6)傷病補償年金又は傷病年金    

@ 傷病補償年金又は傷病年金が先に支払われた場合    

A 損害賠償が先に行われた場合    

(7)未支給の保険給付    

年金の受給権者が年金を受給せずに死亡した場合には未支給額についても求償あるいは控除によって調整が行われ、未支給給付は労災保険法第11条に定められた受給権者又はそれらの者がいない時は相続人に支給され、損害賠償が行われていない場合は、死亡した受給権者が損害賠償を受けていなかったため承継された損害賠償請求権によって請求し得る損害額の範囲内において求償が行われ、また年金の受給権者が死亡したことにより労災保険法第11条の規定による受給権者又は相続人に未支給の年金が支給される場合、死亡した受給権者が損害賠償を受けなかったため、その者が承継した損害賠償請求権により第三者から損害賠償を受けたときは、その額に相当する未支給の年金の額から控除して支給されることとされる。    

未支給年金は、年金額の四分の一以内であり、損害額の額に比して小額であることが多く、損害賠償と調整されて実際には支給されない場合が多いと見られている。    

(8)再発  

再発については、当初の損害額の中に再発による損害額まで見込むことは非常に困難であると考えられることから、再発によって年金給付が行われるようになった場合は、災害発生後3年以内に支給されるべきものについても求償は行われないものとされ、また、損害賠償又は示談が行われていても年金の支給停止は行われないことになっている。    

6. 自賠責保険等先行の場合の調整方法    

(1)調整の手続    

(2)調整額の計算方法    

@ 求償    

A 控除    

7. 労災保険先行等の場合の調整方法    

(1)労災保険の求償のみの場合    

@ 死亡の場合    

A 傷害の場合    

(2)労災保険の求償と被害者請求とが競合する場合    

@ 死亡の場合    

A 傷害の場合    

(3)労災保険の求償と被保険者請求(加害者請求)が競合する場合    

@ 死亡の場合    

A 傷害の場合    

8. その他社会保険との調整    

(1)年金間の調整

(※ 参照資料−42 他の社会保険との調整 第1表、第2表他)

(2)年金間調整における調整限度額    

(3) 休業補償給付及び休業給付と社会保険の年金との間の調整    

(4) 休業補償給付又は休業給付と社会保険の年金との調整に用いる調整率    

(※ 参照資料−42の表)

(6) 休業補償給付又は休業給付と社会保険の年金との間における調整限度額    

(7) 一時金給付間の調整    

4.労働福祉事業

(※ 参照資料−8 労働福祉事業一覧)

5.労災保険法上の異議申立(審査請求)の実務について    

(※ 参照 回覧資料−9 審査請求実務資料 この資料は回覧します。)    

6.裁判で解決するときの手続き    

7.その他(21世紀の司法制度改革へ向けてと題して、社会保険労務士の法定陳述権等について)  
(※ 参照 回覧資料−10 平成12年月18日付の自由民主党司法制度調査会報告(案) 「21世紀の司法の確かな一歩 = 国民と世界から信頼される司法を目指して =」 

この資料は回覧致しますので、社会保険労務士などに関する記述のある5頁後段から6頁前段辺りに目を通して下さい。)    

8.質疑応答

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下記は配布したテキスト・参照資料の一覧です。
引用・参考文献&資料 → 労働法関係) (交通事故賠償関係
枚数 テ  キ  ス  ト  及  び  資  料  の  一  覧
レジュメ 19 テキスト&レジュメとして
1 1 安全配慮義務(判例) 別冊ジュリスト134 19959月第六版より
1 1 労働災害による死傷数および賠償額 東京海上 労働災害補償保険証冊子より
2 1 元請・下請関係(判例)別冊ジュリスト94 19979月より
3 1 使用者の被用者に対する求償と信義則 別冊ジュリスト94 19979月より
3 1 政府労災保険の概要 東京海上 労働災害補償保険証冊子より
4 1 労災保険のしくみ 労災保険と自賠責保険調整の手引きより
41 17 保険給付の種類と内容 労災保険と自賠責保険調整の手引きより
42 4 他の社会保険との調整 労災保険と自賠責保険調整の手引きより
43 16 ○「第三者行為災害届」及びの各保険給付請求書記入要領 労災保険と自賠責保険調整
5 1 労災給付と損害賠償の調整(判例)別冊ジュリスト134 19959月第六版より
51 1  事故発生から保険金支払いまで(1)保険金(内払いを含む)自賠責保険のすべてより
52 1 事故発生から保険金支払いまで(3)仮渡金(4)自動車・自賠責保険一括払い 同上
53 1 自動車事故提出書類一覧表(強制賠償保険)自賠責保険のすべてより
6 7 自動車対人賠償保険(任意保険)支払基準 ()日弁連交通事故相談センター
61 2  逸失利益算定の計算例 根角行政書士事務所の取り扱った実際の業務資料より
7 9  「内閣法制局意見」及び労災・健保等関連通達 損害賠償必携より
8 2 労働福祉事業一覧 労災保険と自賠責保険調整の手引きより
  5 通勤災害について(通勤災害の範囲)通勤災害の保険給付一覧表/請求手続 労務安全センター
引 用 資 料 ・ 文 献 ・ 回 覧 資 料
引用文献・参考書籍はこちらから閲覧できます。> <交通事故賠償関係
1. 労災保険と自賠責保険調整の手引き 労働省労働基準局補償課長 近藤斉著
2. 自賠責保険のすべて 大蔵省保険第二課監修
3. 別冊ジュリスト134 19959月第6版 労働判例百選 山口浩一郎、菅野和夫、西谷敏
4. ジュリスト増刊総合特集 bW 1977年 交通事故―実態と法理
5. 別冊ジュリスト138 19966月 損害保険判例百選 第二版 鴻常、竹内、江頭、山下
6. 別冊ジュリスト94 19879月 新交通事故判例百選 加藤一郎、宮原守男、野村好弘
7. 交通事故損害賠償必携 新日本法規
8. 交通事故損害額算定基準付録 自賠責保険請求と後遺障害等級認定手続の解説 (財)日弁連交通事故相談センター
9. 労働災害総合保険パンフ型小冊子 東京海上火災保険
10. 逸失利益算定資料及び損害算定資料他(実際の事例より)根角香織行政書士事務所作成資料
11. 回覧資料 労災保険審査請求資料 根角香織行政書士・塩出啓典行政書士共同処理業務資料
12. 回覧資料 自由民主党司法制度調査会報告()−国民と世界から信頼される司法を目指して−
13. 労働基準判例総覧 労働省労働基準局監修
14. 社労業務手続便覧他・三省堂模範六法・社会保険労務六法
     
『広島社会保険労務士会労務管理研究会(会員約60名)における第二回セミナー開催について
 平成13年1月18日(木)午後6時30分より中区婦人会館にて『広島社会保険労務士会労務管理研究会(会員約60名)(参加者=40名)』主催の研修会『第三者行為による傷病届、被害届等について』というテーマで外部講師して招かれ講演致しました。このセミナーで使用したレジュメ及び資料の入手については、私の方へお問い合わせ下さい。
     
交通事故でも自己に過失がある場合は元より第三者の不法行為による場合でも保険者に「第三者行為届」を提出することで健康保険等を使用することができます。 ←→ 第三者行為による傷病届書式集
     
法令集←関係法令・判例はこちらでご覧下さい!
     
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労 働 保 険 ・ 社 会 保 険 ・ 介 護 保 険 等 の 業 務 案 内 は こ ち ら で す。

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【 更新日=2002/04/13 土曜日
 
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