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第3部(モジュール3)

品質に関する文書

目次

適用範囲
第3部(モジュール3)の様式
3.1 目次
3.2 データ又は報告書

3.2.S 原薬
3.2.P 製剤
3.2.A その他
3.2.R 各極の要求資料

3.3 参考文献



適用範囲

本ガイドラインは、ICHガイドラインQ6A(以下、「新規化学薬品」と言う。)及びQ6B(バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品。以下、「生物薬品」と言う。)の適用範囲において定義される原薬及びその製剤に係る申請資料の様式(項目と配列順序)に関する指針を示すことを目的とするものである。本ガイドラインに定める様式は上記以外の医薬品に適用可能な場合もあるので、それらの医薬品の申請にあたって、申請者は、本ガイドラインの適用の可否について規制当局に相談の上、その適用の可否を判断すること。

各項の表題に続く文章は、その項の内容を説明したり、明確にしたものにすぎない。各項の内容は、既存のICHガイドラインの記述に沿ったものとなっているが、既存のICHガイドラインがすべての内容を網羅しているわけではない。本ガイドラインの“データ又は報告書”中に記載された項目は、単に各資料の配列順序を示したものにすぎない。本ガイドラインには特定の必要なデータの種類や程度については規定されておらず、各極の方針に依存するものである。

3.2.R項(各極の要求資料)とは、3極に共通しない必要資料の代表的な例を示すものである。したがって、3.2.R項に挙げられるべき必要資料は各極の規制ガイドラインに依存している。

第3部(モジュ−ル3)の様式

3.1 目次

添付資料の一覧表を作成する。

3.2 データ又は報告書

3.2.S 原薬

(複数の原薬を含む製剤にあっては、各原薬ごとに3.2.S項の資料を作成する。)

3.2.S.1 一般情報

3.2.S.1.1 名称

原薬の名称に関する事項を記述する。

記述する事項は、国際一般名(r-INN)、公定書収載名(もしあれば)、化学名、企業コード又は研究所コード、その他の一般名(BAN、USAN、JAN等の国ごとの名称等)、ケミカル・アブストラクト・サービス(CAS)登録番号等である。

3.2.S.1.2 構造

新規化学薬品:
構造式(相対的及び絶対的立体化学を含む。)、分子式及び分子量を示す。

生物薬品:
適宜、糖鎖結合部位、その他翻訳後修飾を示したアミノ酸配列及び相対分子量を記載する。

3.2.S.1.3 一般特性

原薬の物理的化学的性質その他の適切な特性(生物薬品の場合には、生物活性を含む。)の一覧表を示す。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.S.2 製造

3.2.S.2.1 製造業者

受託者を含むすべての製造業者の名称、住所及び分担の範囲、並びに承認を得ようとする医薬品の製造及び試験に係わるすべての事業所又は施設について記載する。

3.2.S.2.2 製造方法及びプロセス・コントロール

申請者は、原薬の製造に対して、責任を持つものであり、原薬の製造方法に関して説明する必要がある。

製造方法及びプロセス・コントロールを適切に説明するため、例えば、次のような事項を記述する。

新規化学薬品:

製造工程(合成工程)の流れ図(出発物質・中間体の分子式、仕込量、収率、化学構造、試薬の分子式、仕込量、化学構造、及び原薬の分子式、収率、化学構造並びに原薬の立体化学に反映させるような事項を含む。)を示すとともに操作条件及び溶媒を明記する。

製造工程中の一連の操作手順を記述する。記述する事項は、実生産を反映する代表的なロット・スケールにおける原材料、溶媒、触媒及び試薬の量、重要工程、プロセス・コントロール、装置、操作条件(温度、圧力、pH、時間等)等である。

代替工程がある場合は、その記載も、本工程と同程度の詳細さとする。再加工を行う場合には、その工程を明らかにし、その妥当性を示す。妥当性の根拠となるデータを文献等により引用して示すか、3.2.S.2.5 において添付資料として示す。

生物薬品:

製造工程に関する情報(通例、バンク化された細胞のバイアルの使用から始まり、細胞培養、ハーベスト、精製・修飾反応、充てん、保存及び出荷条件に至る情報)を示す。

ロット及びスケール

ナンバリング・システム(未加工/未精製バルク又は中間体のプール及びロットのサイズ又はスケールに関する事項を含む。)を説明する。

細胞培養及びハーベスト

最初の播種(例えば1本以上のワーキング・セル・バンクのアンプルに含まれる細胞等を播種する)から最後のハーベスト作業に至る製造ルートのフローチャートを示す。これにはすべての工程(すなわち、種類の異なる工程単位のすべて)及び重要中間体を示し、各工程の関連事項(例えば細胞数倍加レベル、細胞濃度、容量、pH、培養時間、保持時間、温度等)を含むこと。重要工程及び規格及び試験方法を設定した重要中間体(3.2.S.2.4 参照)を明示すること。

フローチャートに示す各工程について、スケール、培地その他添加成分

(3.2.S.2.3 参照)、主な設備(詳細は3.2.A.1)及びプロセス・コントロール(工程内試験、操作管理項目、装置及び重要中間体とその規格値/判定基準(3.2.S.2.4 参照)等)を記述する。また、工程間、設備間、区画間及び建物間で材料を移送する場合には、その手順、出荷及び保存条件について記述する(保存に関する詳細は3.2.S.2.4 に記述)。

精製工程及び修飾反応

ハーベストから原薬の充てんの前までの精製工程(種類の異なる工程単位)をフローチャートで示す。

これにはすべての工程及び重要中間体並びに各工程の関連事項(例えば容量、pH、重要な操作/工程の処理時間、保持時間、温度、溶出プロファイル、画分の選定、中間体の保存等の該当する事項)を含むこと。規格及び試験方法を設定した重要工程及び重要中間体(3.2.S.2.4 参照)を明示すること。

フローチャートに示す各工程について、スケール、緩衝液その他の試薬類(3.2.S.2.3 参照)、主な設備(詳細は3.2.A.1 )及び資材について記述する。また、工程間、設備間、区画間及び建物間で材料を移送する場合には、その手順、出荷及び保存条件について記述する(関連事項は3.2.S.2.4 に記述)。膜、クロマトグラフィー用樹脂のような資材については、使用条件及び再使用条件に関する事項を含む(設備の詳細は3.2.A.1 参照、カラム及び膜の再使用及び再生に関するバリデーション試験については3.2.S.2.5 に関連事項記載)。また、規格値/判定基準を含むプロセス・コントロール(工程内試験及び操作管理項目を含む。)を製造工程、設備及び重要中間体とともに記述する(関連事項は3.2.S.2.4 に記載)。

再加工を実施する工程について、対象とするすべての中間体又は原薬の再加工に関する基準とともに記述する(関連事項は3.2.S.2.5 に記載)。また、工程間、設備間、区画間及び建物間で材料を移送する場合には、その手順、出荷及び保存条件について記述する(関連事項は3.2.S.2.4 に記述) 。

充てん、保存、移送(出荷)

原薬の充てん方法、プロセス・コントロール(工程内試験及び操作管理項目を含む。)及び規格/判定基準を記述する(関連事項は3.2.S.2.4 に記述) 。
原薬を保存する容器及び施栓系(詳細は3.2.S.6 に記述) 並びに原薬の保存、移送(出荷)の条件を記述する。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5B及びQ6B

3.2.S.2.3 原材料の管理

原薬の製造に使用される原材料(原料、出発物質、溶媒、試薬、触媒等)について、当該原材料の使用される工程を明らかにしたうえで一覧表を作成する。これらの原材料の品質及び管理について記述する。原材料(培地成分、モノクローナル抗体、酵素等の生物起源の原材料を含む。)がその使用目的に応じた規格に適合していることを裏付ける資料(外来性因子のクリアランス又は管理を含む。)を必要に応じて示す。生物起源の原材料については、その起源、製造及び特性に関する資料を含める(詳細は3.2.A.2 に記述)。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

生物薬品:

生物起源の原材料及び出発物質の管理
生物起源の原材料に関する外来性因子の安全性評価の要約を記述する(詳細は
3.2.A.2に記述)。

細胞基材の起源、履歴及び作製

細胞基材の起源、遺伝子組換え細胞の遺伝子発現構成体の解析及びマスター・セル・バンクの作製に用いたクローン細胞について、Q5B及びQ5Dに基づいて記述する。

セル・バンクシステム、特性解析及び試験方法

セル・バンクシステム、品質管理法並びに製造及び保存中(マスター・セル・バンク及びワーキング・セル・バンクの作製手順を含む。)の細胞株の安定性について、Q5B及びQ5Dに基づいて記述する。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5B、Q5C及びQ5D

3.2.S.2.4 重要工程及び重要中間体の管理

重要工程:製造工程のうち3.2.S.2.2 で示された重要工程において工程が管理されていることを保証するために実施される試験方法及び規格値/判定基準(その設定根拠となる試験データを含む。)を記述する。
重要中間体:製造工程中で単離される中間体の品質及び管理方法を記述する。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

生物薬品に関する追加項目:重要中間体の保存条件の妥当性を裏付ける安定性試験成績を示す。

参照ICHガイドラインQ5C

3.2.S.2.5 プロセス・バリデーション/プロセス評価

無菌工程及び滅菌工程のプロセス・バリデーションやプロセス評価について記述する。

生物薬品:

製造工程(再加工を行う工程を含む。)が目的に適しているかどうかを証明し、重要なプロセス・コントロール法(操作管理項目及び工程内管理試験)を選択し、重要な製造工程(細胞培養、ハーベスト、精製、修飾等)における判定基準の妥当性を実証するためのバリデーション及び評価試験に関する十分な資料を示す。
試験計画並びに試験の結果、考察及び結論を記述する。試験方法とそのバリデーションについては、相互参照できるようにする(例えば3.2.S.2.4 と3.2.S.4.3 などのごとく)か、又は重要なプロセス・コントロール法の選択及び規格値/判定基準の妥当性を示す資料の一部として記述する。
ウイルス汚染を除去又は不活化する製造工程について、ウイルスクリアランス評価試験に関する資料を3.2.A.2 にて示すこと。

3.2.S.2.6 製造工程の開発の経緯

新規化学薬品:

非臨床試験や臨床試験用のロット、スケール・アップ検討時のロット、パイロット・スケール及び実生産規模(もしあれば)のロットにおいて原薬の製造工程及び製造場所に重大な変更があったときは、変更内容の説明及び考察を記述する。

3.2.S.4.4 に示された原薬のロット分析データを参照すること。

参照ICHガイドラインQ3A

生物薬品:

3.2.S.2.2 記載の製造工程の開発の経緯を記述する。承認申請資料(非臨床試験、臨床試験等)に用いられた原薬ロットにおいて製造方法の変更がなされたときは、変更内容(例:製造工程、重要な設備等)について記述し、その理由を説明すること。また、変更に関連して、開発中に製造された原薬ロットに関する事項(ロット番号、製造スケール、使途(例:安定性試験、非臨床試験、標準物質)等)を記述する。重大な変更かどうかは、当該変更が原薬の品質(場合によっては、重要中間体の品質も含む。)にどれほど影響しうるかを評価して判断する。重大な変更と考えられるときは、当該変更の原薬の品質に対する影響の程度を判定するために、変更前後の原薬ロットを比較する試験データを提出すること(詳細はQ6Bを参照)。試験方法の選択及び試験データの妥当性を示し、結果を考察する。

製造方法の変更が原薬及びその製剤の品質に与える影響を評価するロットの比較試験には非臨床・臨床試験のロットのデータも含まれることがある。その場合には、他のモジュールに記載されているこれらの試験成績を相互参照すること。

3.2.S.4.4 に示された原薬のロット分析データを参照すること。

参照ICHガイドラインQ6B

3.2.S.3 特性

3.2.S.3.1 構造その他の特性の解明

新規化学薬品:
合成経路、スペクトル分析結果等に基づいた構造決定の結果を示す。異性体存在の可能性、立体構造の決定、得られた結晶多形等についても記述する。

参照ICHガイドラインQ6A

生物薬品:
目的物質及び目的物質関連物質について、適宜、一次構造、二次構造及び高次構造、翻訳後の構造(糖結合形等)、生物活性、純度並びに免疫化学的性質を明らかにすること。

参照ICHガイドラインQ6B

3.2.S.3.2 不純物
不純物について記述する。

参照ICHガイドラインQ3A、Q3C、Q5C、Q6A及びQ6B

3.2.S.4 原薬の管理

3.2.S.4.1 規格及び試験方法
原薬の規格及び試験方法を示す。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.S.4.2 試験方法(分析方法)
原薬の規格及び試験方法における試験方法の詳細を示す。

参照ICHガイドラインQ2A及びQ6B

3.2.S.4.3 試験方法(分析方法)のバリデーション
原薬の試験方法の分析法バリデーションについて、試験成績を示し、記述する。

参照ICHガイドラインQ2A、Q2B及びQ6B

3.2.S.4.4 ロット分析
ロット及びロット分析結果について記述する。

参照ICHガイドラインQ3A、Q3C、Q6A及びQ6B

3.2.S.4.5 規格及び試験方法の妥当性
原薬の規格及び試験方法の妥当性について記述する。

参照ICHガイドラインQ3A、Q3C、Q6A及びQ6B

3.2.S.5 標準品又は標準物質

原薬の試験に用いられる標準品又は標準物質について記述する。
参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.S.6 容器及び施栓系

容器及び施栓系について、一次包装を構成する各素材を明らかにすることを含め、記述する。また、容器及び施栓系の規格及び試験方法を記述する。規格及び試験方法には外観・性状及び確認試験(その他、重要と思われるものについては、適宜、寸法を図示すること)が含まれる。必要に応じて、公定書にない試験方法を含め、そのバリデーションとともに示すこと。
機能を有しない二次包装材(例えば、追加保護機能のないもの等)については、外観・形状に関する簡潔な記述のみでよい。機能を有する二次包装材については、追加される機能に関して記述する。
容器及び施栓系の適格性について、素材の選択、防湿性、遮光性、素材と原薬との適合性等の観点から、容器への吸着、溶出や素材の安全性を示すことを含めて記述する。

3.2.S.7 安定性

3.2.S.7.1 安定性のまとめ及び結論

実施された試験の種類、試験計画及び試験結果の要約を示す。苛酷試験、加速試験等の結果を含める。保存条件に関する結論及び必要に応じてリテスト期間又は有効期間に関する結論をまとめる。

参照ICHガイドラインQ1A、Q1B及びQ5C

3.2.S.7.2 承認後の安定性試験計画の作成及び実施

承認後の安定性試験計画及び試験データの取扱い方を明らかにしておくこと。

参照ICHガイドラインQ1A及びQ5C

3.2.S.7.3 安定性データ

表、グラフ、文章等適切な方法で安定性試験(苛酷試験、加速試験等)の結果を示すこと。分析方法及びそのバリデーションについても記述する。

参照ICHガイドラインQ1A、Q1B、Q2A、Q2B及びQ5C

3.2.P 製剤

3.2.P.1 製剤及び処方

製剤及びその処方について記述する。記述する事項の例は次のとおりである。
・剤型
・成分分量、すなわち、剤型中の全成分の一覧、単位当たりの分量(過量仕込みがあれば、それを含む。)、配合目的及び準拠すべき品質規格/基準(公定書各条によるのか自社規格及び試験方法等によるのか)を記述する。
・添付溶解液
・製剤及び添付溶解液に使用する容器及び施栓系の種類を適宜、記述する。
参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.P.2 製剤開発の経緯

製剤開発の経緯の項には、剤型、製剤設計・処方、製造工程、容器及び施栓系、微生物学的観点から見た特徴及び使用方法等が、使用目的に叶うことを裏付けるために実施された開発段階での検討について記述する。本項に記述する試験は、規格及び試験方法に基づいて実施する品質管理のためのルーチン試験とは区別すべきものである。更に、再現性のあるロット生産、製剤機能、製剤の品質に影響すると考えられる製剤設計、処方、製剤化工程の特徴的指標(重要なパラメータ)について明らかにし、説明すること。個別に実施した試験又は文献から得られた裏付けデータや結果は本項に含めるか、別添とする。(製剤機能に関する)追加データについては、申請資料の非臨床又は臨床の項を参照してもよい。
参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.P.2.1 製剤成分

3.2.P.2.1.1 原薬

原薬と3.2.P.1 に記載の添加剤との配合適性を考察する。製剤機能に影響する可能性がある原薬の重要な物理的化学的性質(水分含量、溶解性、粒度分布、結晶多形、固体状態での存在形等)を記載し、考察する。複数の原薬を含む製剤(配合剤等)については、原薬相互の配合適性を考察する。

3.2.P.2.1.2 添加剤

3.2.P.1 に記載の添加剤について、その選択理由、添加量及び製剤機能に影響する可能性がある特性を各添加剤の機能と関連づけて考察する。

3.2.P.2.2 製剤

3.2.P.2.2.1 製剤設計

申請する投与経路及び用法を考慮して、製剤設計の簡潔な要約を示す。臨床試験に用いられた製剤処方と3.2.P.1 に記述した製剤処方とが異なるときは、その違いについて考察する。必要に応じ、製剤の同等・同質性に係わるin vitro試験(溶出試験等)又はin vivo 試験(生物学的同等性試験等)の試験結果について考察する。

3.2.P.2.2.2 過量仕込み

3.2.P.1 に製剤処方の過量仕込みが記載されているときは、その妥当性を示す。

3.2.P.2.2.3 物理的化学的及び生物学的性質

製剤特性に関係した事項(例:pH、イオン強度、溶出特性、分散性、再調製の際の溶解性、粒度分布、凝集性、結晶多形、レオロジー特性、生物活性/力価、免疫学的性質等)について記述する。

3.2.P.2.3 製造工程の開発の経緯

3.2.P.3.3 記載の製造工程の選択及び最適化について、特に重要な点を説明する。適宜、滅菌方法について説明し、その妥当性を示す。主要な臨床試験に用いたロットの製造工程と3.2.P.3.3 記載の製造工程との違いが製剤特性に影響を与えうるときは、それについて考察する。

3.2.P.2.4 容器及び施栓系

製剤の保存、移送(出荷)及び使用時に用いられる容器及び施栓系の適格性(3.2.P.7 参照)について考察する。これには、素材の選択、防湿性・遮光性、構成する素材と製剤との適合性(容器への吸着・溶出を含む)、構成する素材の安全性、性能(製剤の一部として申請されている場合は容器/用具からの注出量の再現性等)等がある。

3.2.P.2.5 微生物学的観点からみた特徴

必要に応じて、製剤の微生物学的観点からみた特徴(例えば非無菌製剤の微生物限度試験を行わないことの根拠、抗菌効果のある保存剤を含有する製剤にあっては、その選択理由及び効力を含む。)について考察する。無菌製剤の場合、微生物汚染を防ぐための容器及び施栓系の完全性を示す。

3.2.P.2.6 溶解液や使用時の容器/用具との適合性

製剤と溶解液や使用時の容器/用具との適合性(溶液中の原薬の沈殿、注射用容器への吸着、安定性等)について記述し、適切かつ必要な情報が添付文書等に記載できるようにする。

3.2.P.3 製造

3.2.P.3.1 製造者

受託者を含むすべての製造業者の名称、住所及び分担の範囲、並びに承認を得ようとする医薬品の製造及び試験に係わるすべての事業所又は施設について記載する。

3.2.P.3.2 製造処方

製剤の製造工程に使用するすべての成分の一覧、ロット当たりの分量(過量仕込みがあれば、それを含む。)及び準拠すべき品質規格/基準を記載する。

3.2.P.3.3 製造工程及びプロセス・コントロール

製造工程の各工程及び各材料がどの工程で入ってくるかを示した流れ図を記載する。プロセス・コントロール、中間体試験又は最終的な製品管理が実施される重要工程及び重要点を明示する。包装工程を含む製造工程について、各工程の順序及び製造規模を記述する。製剤の品質に直接影響する新規の工程または技術及び包装作業について特に詳細に記述する。製造設備について、少なくとも、関連する機器の種類(タンブル・ブレンダー、インライン・ホモゲナイザー等)及び製造能力を示す。製造工程の各工程について、時間、温度、pH等適切なプロセス・パラメータを示す。パラメータの数値は、目標としたい範囲で示すことができる。重要工程に関するパラメータの目標としたい数値範囲については、3.2.P.3.4 でその妥当性を説明すること。環境条件(発泡製剤のための低湿度条件等)についての記載が必要な場合もある。

製品の再加工を提案する場合は、その妥当性を説明しなければならない。妥当性の根拠資料は、本項に資料又は参考資料として示す。

生物薬品について、適宜、3.2.A.1(製造施設及び設備)を参照する。

参照ICHガイドラインQ6B

3.2.P.3.4 重要工程及び重要中間体の管理

重要工程:製造工程のうち3.2.P.3.3 で示された重要工程において工程が適切に管理されていることを保証するために実施される試験方法/判定基準(その設定根拠となる試験データを含む。)を記述する。重要中間体:製造工程中で単離される中間体の品質及び管理方法を記述する。

参照ICHガイドラインQ2A、Q2B、Q6A及びQ6B

3.2.P.3.5 プロセス・バリデーション/プロセス評価

製造工程における重要工程や重要試験に関するプロセス・バリデーション/プロセス評価(滅菌工程、無菌工程又は充てん工程のバリデーション等)の記述、文書化及び結果について記載する。

必要に応じ、ウイルス安全性評価について、3.2.A.2 に記載する。

参照ICHガイドラインQ6B

3.2.P.4 添加剤の管理

3.2.P.4.1 規格及び試験方法

添加剤の規格及び試験方法を示す。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.P.4.2 試験方法(分析方法)

適宜、添加剤の規格及び試験方法における試験方法の詳細を示す。

参照ICHガイドラインQ2A及びQ6B

3.2.P.4.3 試験方法(分析方法)のバリデーション

添加剤の試験方法の分析法バリデーションについて、試験成績を示し、記述する。

参照ICHガイドラインQ2A、Q2B及びQ6B

3.2.P.4.4 規格及び試験方法の妥当性

適宜、添加剤の規格設定の妥当性について記述する。

参照ICHガイドラインQ3C及びQ6B

3.2.P.4.5 ヒト又は動物起源の添加剤

ヒト又は動物起源の添加剤について、外来性因子に関する情報(起原、規格及び試験方法、実施された試験に関する記述、ウイルス安全性データ等)を示す(詳細は3.2.A.2に記述)。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5D及びQ6B

3.2.P.4.6 新規添加剤

製剤に初めて使用される添加剤又は新投与経路で使用される添加剤について、安全性データ(非臨床/臨床)を参照しつつ、製造方法、特性及び品質管理法を原薬と同様、記述する(詳細は3.2.A.3 に記述)。

3.2.P.5 製剤の管理

3.2.P.5.1 規格及び試験方法

製剤の規格及び試験方法を示す。

参照ICHガイドラインQ3B、Q6A及びQ6B

3.2.P.5.2 試験方法(分析方法)

製剤の規格及び試験方法における試験方法の詳細を示す。

参照ICHガイドラインQ2A及びQ6B

3.2.P.5.3 試験方法(分析方法)のバリデーション

製剤の試験方法の分析法バリデーションについて、試験成績を示し、記述する。

参照ICHガイドラインQ2A、Q2B及びQ6B

3.2.P.5.4 ロット分析

ロット及びロット分析結果について記述する。

参照ICHガイドラインQ3B、Q3C、Q6A及びQ6B

3.2.P.5.5 不純物の特性

3.2.S.3.2(不純物)の項に記載していない不純物については、その特性に関する情報を記述する。

参照ICHガイドラインQ3B、Q5C、Q6A及びQ6B

3.2.P.5.6 規格及び試験方法の妥当性

製剤の規格及び試験方法の妥当性について記載する。

参照ICHガイドラインQ3B、Q6A及びQ6B

3.2.P.6 標準品又は標準物質

3.2.S.5 の項に記載していない標準品又は標準物質を製剤の試験に用いる場合には、それらに関する情報を記載する。

参照ICHガイドラインQ6A及びQ6B

3.2.P.7 容器及び施栓系

容器及び施栓系について、一次包装を構成する各素材を明らかにすることを含め、記述する。また、容器及び施栓系の規格及び試験方法を記述する。規格及び試験方法には外観・性状及び確認試験(その他、重要と思われるものについては、適宜、寸法を図示すること)が含まれる。試験方法については、必要に応じて、公定書にない試験方法を含め、そのバリデーションとともに示すこと。

機能を有しない二次包装材(例えば、追加保護機能のないもの、製剤の輸送に関与しないもの等)については、外観・形状に関する簡潔な記述のみでよい。機能を有する二次包装材については、追加される機能に関して記述する。容器及び施栓系の適格性については3.2.P.2 に記述する。

3.2.P.8 安定性

3.2.P.8.1 安定性のまとめ及び結論

実施された試験の種類、試験計画及び試験結果の要約を示す。要約には、例えば、保存条件及び有効期間を含める。また、適宜、使用時の保存条件及び有効期間に関する結論をまとめる。

参照ICHガイドラインQ1A、Q1B、Q3B、Q5C及びQ6A

3.2.P.8.2 承認後の安定性試験計画の作成及び実施

承認後の安定性試験計画及び試験データの取扱い方を明らかにしておくこと。

参照ICHガイドラインQ1A及びQ5C

3.2.P.8.3 安定性データ

表、グラフ、文章等適切な方法で安定性試験結果を示すこと。試験方法及びそのバリデーションについても記述する。

不純物の特性は、3.2.P.5.5 に記載する。

参照ICHガイドラインQ1A、Q1B、Q2A、Q2B及びQ5C

3.2.A その他

3.2.A.1 製造施設及び設備

生物薬品:

原材料、作業従事者、廃棄物及び中間体の製造区域への出入りを含む流れ図を示す。医薬品(原薬及び製剤をいう。以下同じ。)の品質確保に関連すると思われる隣接区域又は部屋について記述する。申請に係る医薬品と同一区域で製造され、又は取り扱われたすべての開発中又は既承認の医薬品について記述する。医薬品と接触する装置及びその使用法(専用又は共用)について概略を記述する。適宜、各器具・材料の調製、洗浄、滅菌及び保管方法について概略を記述する。

細胞バンク調製・医薬品製造について、操作手順(例:洗浄、製造スケジュール等)及び区域・設備の汚染・交叉汚染防止のための設計仕様(例:区域の等級区分等)を記述する。

3.2.A.2 外来性感染性物質の安全性評価

外来性感染性物質による汚染の可能性について安全性を評価する資料を示す。

非ウイルス性感染性物質:

非ウイルス性感染性物質(伝達性海綿状脳症関連物質、細菌、マイコプラズマ、真菌等)について、その混入防止及びコントロール法を記述する。これには、例えば、原材料・添加剤に関する証明資料や試験結果などが含まれる。これは、各原材料や添加剤、プロセス及び感染性物質それぞれについて適切な情報であればよい。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5D及びQ6B

外来性ウイルス:

ウイルス安全性評価試験について本項に詳細に記述する。ウイルス安全性評価試験では、製造に使用する原材料等が安全であり、かつ、製造中に起こりうる汚染の可能性を試験、評価、あるいは排除する方策が適切であることを示す必要がある。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5D及びQ6B

生物起源の原材料

動物又はヒト起源の原材料(体液、組織、臓器、細胞株等)のウイルス安全性評価に必要な事項を記述する(関連事項について3.2.S.2.3 及び3.2.P.4.5 参照)。細胞株に関してウイルス安全性の観点からの細胞の選択、試験及び評価並びにセル・バンクに関してウイルス安全性上の適格性について記述する(関連事項について3.2.S.2.3 参照)。

製造工程の適切な段階における試験

製造工程(細胞基材、未加工/未精製バルク又はウイルスクリアランス試験後の段階等)において行うウイルス試験の選択について根拠を示す。可能な範囲で、試験の種類、感度、特異性、実施頻度についても記述する。製造工程の適切な段階において行う試験によって、医薬品がウイルスに汚染されていないことを確認した結果を示す(関連事項について3.2.S.2.4 及び3.2.P.3.4 参照)。

未加工/未精製バルクのウイルス試験

Q5A及びQ6Bに従って実施した未加工/未精製バルクのウイルス試験の結果を記述する。

ウイルスクリアランス試験

Q5Aに従ってウイルスクリアランス評価試験を行う際の考え方と実施要領を試験結果及び評価とともに記述する。実生産スケールの製造プロセスと比較したスケール・ダウン・モデルの妥当性、製造設備・資材に対するウイルス不活化・除去方法の妥当性、並びに製造工程がウイルス不活化・除去能力を有することを示す資料を含むこと(関連事項について3.2.S.2.5 及び3.2.P.3.5 参照)。

参照ICHガイドラインQ5A、Q5D及びQ6B

3.2.A.3 新規添加剤

3.2.R 各極の要求資料

原薬及び製剤に関して各極に特有な追加要求資料は3.2.R 項として提出する。

詳細については、各極の関連ガイドラインを参照するか規制当局に相談すること。本件に関係する項目としては以下のような例がある。

3.3 参考文献

適宜、参考文献を示す。