Susukino Veterinary Hospital
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肥満
 ウサギは皮下脂肪が少なく,肥満になってもわかりにくい動物です.
肥満になると腹腔内の腎周囲脂肪,子宮広間膜に蓄積します.このため盲腸の容積は縮小し正常な盲腸発酵が行われません.その結果,糞の状態が安定せず,また何か微細なストレスがかかっても下痢をするようになります.
ウサギの肥満は立派な病気だという認識を持ちましょう.
 肥満したウサギのレントゲン像
腎臓周囲の脂肪が蓄積しているので腎臓は下垂し,盲腸は縮小して頭側へ変位している.また,膀胱には数個の結石の陰影が観察できる.
 このウサギはペレットとクッキーを主食としていた.
 ウサギは草食動物であるため,盲腸で正常な発酵が行われなければ正常な消化は行われないことを覚えておいてください.
 犬や猫などは多少肥満があっても死に直結することは少ないものですが,ウサギは肥満により簡単に死に至ります.これは盲腸内の細菌のバランスが崩れ毒素を産生する細菌が異常増殖するため,この毒素によりショックを起こして死亡するのです.
 早い場合は数時間で死亡しますので,出かけに,ウサギが普通に振る舞っていても,帰ってきたら死んでいたということもあり得るのです.

診察していて,肥満のウサギが多いのには驚きます.
特にネザーランド・ドワーフ種は成ウサギになってもペレットを給餌しているケースが多く,その分肥満が目立ちます.

肥満のない健常なウサギは盲腸が発達しているために腹部は大きく張り出しています.しかし肥満のウサギも脂肪で同様に腹部は張り出しているため見た目での判断は難しいものです.飼育しているウサギが肥満であるかどうかは動物病院で判断してもらいましょう.