March 13, 2005
壊れたBIOS の修復方法
- BOOT BLOCK BIOS の場合 -
はじめに
不正なBIOS ファイルによる更新,更新中の電源切断,その他の原因によりPC が起動できなくなるケースがあります。
もちろん,BIOS の更新に当たっては,このような事態に陥らないよう慎重な事前準備が必要です。しかしながら,不幸にしてこのような事態に陥った場合は,何らかの方法で回復を図る必要があります。
最近のBIOS は,多くがBOOT BLOCK BIOS と呼ばれる方式で構成されています。例えば,総BIOS サイズを256kB(2Mb)とすると,この内,最初の24kB にBOOT BLOCK が格納され,この領域は,一般的に書込み保護されています。なお,古い128kB(1Mb) BIOS には,BOOT BLOCK BIOS という概念はありませんので,今回のTips の対象外となります。BOOT BLOCK はPC の起動(Boot)に必要な最小限のデバイスであるCPU,メモリ,ビデオカードおよびフロッピーディスクを構成する機能をサポートします。BIOS のBOOTBLOCK 以外の領域はSYSTEM BLOCK と呼ばれ,ここにM/B の持つ色々な機能をサポートするプログラムが格納されます。一般には,この部分が更新の対象になります。
BIOS を更新するプログラムをフラッシュユーティリティと呼んでいます。このユーティリティの起動時のスイッチ設定,更新時のプロムプトへの応答でBOOT BLOCK の更新も出来ますが,この基本的な部分に更新すべき情報があることはほとんど無く,PC の起動初期ステップに問題が無ければ,この部分を更新しないことをお勧めします。
この部分が破損すると,以下に述べるBIOS の回復方法は適用できません。
ここでは,現在最も多く利用されているAMI 社とPhoenix(AWARD)社のBOOT BLOCKBIOS の修復方法について説明します。
AMI BOOT BLOCK BIOS の修復
AMI BIOS のBOOT BLOCK には,BIOS Recovery Routine と呼ばれるプログラムが内蔵されています。次の手順で破損したBIOS を修復できます。
- 正常にアクセス可能な3.5 インチ1.44MB フロッピーディスクを1 枚準備する
- ロードすべきBIOS ファイルをこのフロッピーディスクにコピーする
- コピーしたBIOS ファイルを「AMIBOOT.ROM」にリネームする
- PC を起動し,準備したフロッピーディスクをドライブに挿入する
- FD ドライブのアクセスランプが点滅し,アクセス音が聞こえることを確認する
- 約4 分後にビープ音(4 回繰返し)が聞こえる(内蔵スピーカーが正常に動作していない場合は,当然聞こえない。この場合は,FD アクセスが全くなくなるまで待つ)
- フロッピーディスクを抜いて,PC を再起動する
- 正常起動しなければ,BIOS ファイル名を再点検し正当であることを確認して 1. に戻る
正常起動すれば,BIOS の修復は完了です。
この操作には,IO チップがサポートする3.5 インチFD ドライブのみが有効です。USB フロッピーディスクドライブは使えません。
AWARD BOOT BLOCK BIOS の修復
AWARD BOOT BLOCK BIOS はAMI のようなRecovery routine をサポートしていません。
以下の手順の従って,修復します。
- 正常にアクセス可能な3.5 インチ1.44MB フロッピーディスクを1 枚準備する
- DOS,Windows 95/98 のコマンドプロムプトから,format A: /S でDOS ブータブルFDを作成する(Windows NT/2000/XP/Me では出来ない)
- このフロッピーディスクのルートに,AWARD フラッシュユーティリティ(例えば,Aflash234.exe)と更新すべきBIOS ファイル(例えば,AWD109.BIN)をコピーする
- Notepad 等のテキストエディタを使ってAUTOEXEC.BAT ファイルを以下のように編集する
@ECHO(半角スペース)OFF
@Aflash234(半角スペース)AWD109.BIN(半角スペース)/py
スイッチ/py は,Flash ユーティリティが起動時にユーザーの介入を必要としないために付ける
(この時,テキストエディタの拡張子.TXT を.BAT に変更することを忘れないこと)
このAUTOEXEC.BAT ファイルを,フラッシュユーティリティ同様フロッピーディスクのルートにコピーする
- このフロッピーディスクを,ドライブに挿入しPC を起動する。BIOS 更新は自動的に実行される
- 表示に従って,PC を再起動する
正常起動しなければ,Flash ユーティリティ,BIOS ファイルの妥当性を再検証し 1. に戻る
(それでも成功しないときは,AUTOEXEC.BAT のFlash ユーティリティのスイッチ/py を/X に変更して,手動更新を行うこともやってみる価値がある)
おわりに
BOOT BLOCK BIOS 以外のBIOS,BOOT BLOCK BIOS でも以上の手順で修復が出来ない場合にとりうる手段は「ROM 焼き」冶具の使用,BIOS ROM チップのホットリプレース,M/B メーカーからのチップ購入,ユーザーサポートセンタへの修理依頼などが考えられます。
これらの内,BIOS ROMチップのホットリプレースは,修復対象と同じM/B でPC を起動し,Flash ユーティリティの動作状態でBIOS ROM チップを破損したチップに交換し,BIOS を更新する方法です。かなりの危険を伴いますので,自信の無い人にはお勧めできません。
(Created on April 9, 2005)
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