真空管アンプに魅せられて・・・
音楽を聴く道具として、CD、レコードに刻まれた情報を電気信号に変換する再生装置、電力を増幅する増幅装置、電気信号を空気の振動に変換して私たちが耳で聞くことができる音に変換する装置。これらを単なる道具と割り切れば、それだけの話ですが、音楽とは私たちの心を動かす薬のようなものと思います。 薬の効き目は、使う状況により大きく変わると言われていますが、真空管アンプは音楽という薬の効き目を大きく変えるものと思います。
・音の特性 : 定規をあてたような音ではなく、多少の歪成分による味
・視覚特性 : 夜、仕事から帰ってきて薄暗い部屋に灯るフィラメントが かもし出す哀愁
・思考特性 : 自分で設計した真空管アンプが奏でる、いや駆動するスピーカ、あれこれ思考をめぐらせ、期待し、反映される音、自分のみが納得する、納得できる音、これぞ自作真空管アンプの醍醐味と言えましょう
特性うんちく話よりも、自分が気に入った音を作り、あるいは自分が慣れる。再生装置により音はそれぞれ個性があり、良い音がするのであれば、フィラメントの光を見ながらワインでも飲みながら聞く楽曲というのも味があるではありませんか。
試行錯誤の真空管アンプ製作物語(811A編)はこちらから 真空管アンプ製作事例(811Aシングル、2A3プッシュプル、7592プッシュプル)はこちらから
●300B
この真空管はEH(SOVTECの米国NS社のブランド)製。 フィラメントはコイルスプリングによる支持方式でなかなかの本格派である。 真空度は高く、上部蛍光を発しているから、侮れない。 WE300Bの音は聞いたことがないが、私はこのロシア製 EH300Bの音はすんなりと耳になじむ。 学生時代、チェロを習っていたことがあるが、かつて自らが弾く弦の振動と同じ、弦のサザメク音が立体的に聞こえるような感じが懐かしい。
●2A3
この真空管もSOVTEC製のものだ。 EHではなく、純粋なSOVTEC 2A3である。 この球は実はシングルプレートであり、本当であれば2A3という呼び名はふさわしくないのではないか。RCAの2A3の音は聞いたことがないが、シきっとWE300BとRAC2A3の中間的な音に違いない。 とすると儲けもんだ・・・安物のシングルプレートは直感的に素直な音がしそうであるが、この球は期待を裏切らないと思う。
●7591
これまた得意のSOVTEC製。 7591はビーム管である。 ビーム管というと歪がどうしたこうしたという方がおられると思いますが、きらびやかさは全くなしの地味な音。 ちょっと期待を裏切った感ありですが・・・、疲れない音です。
●電源コントロールモジュール
パワーアンプからの電源供給を前提にコントロールアンプを製作しましたが、全てのパワーアンプを製作する際に、電源コネクタをつける手間を省くため、簡単な電源モジュールを製作しました。
・・・ この部品を使用して後日7591アンプに化けてしまいました。
楽天市場で、真空管アンプもこんなに見つかりました
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