各アンプの特性評価


周波数特定についてそれぞれ測定しました。
いずれのアンプも特徴がでており、音質もそれなりかと思います。

(1)811A シングル NFBなし
低域 20hz −2dB 〜 50khz −2dB と蒲鉾型の自然な特性を示しております。 DF=1
特に高域にピーク等もでておらず、変な癖の無いまずまずの特性です。
低域は残念ながら10hz迄フラットとは実現できておりませんが決して高域に負けない低域の力強さは十分と思います。
DFが低めですが、高域が伸びているからかぼんやり感などは気になりません。
このアンプはマーラ等の近代音楽が似合います。

  

(2)300B シングル NFBなし
低域 10hz −1.5dB 〜 30khz −3dB と蒲鉾型の自然な特性を示しております。 DF=3.8
落ち着いた高域の全体のエネルギ感のよい調和の取れた音です。
高域の伸び悩みは300Bのドライブに使用した6267(5極管)の容量の影響を受けているのだと思います。
今度は3極管接続にした場合のデータをとって見たいと思います。
全体的にバランスが良く好みの音に仕上がっています。 クラシック〜ジャズボーカル迄 難なくこなすアンプです。


  

(3)2A3 プッシュプル NFBなし
低域 10hz −3dB 〜 30khz −3dB と蒲鉾型の自然な特性を示しております。 DF=4
バランスが取れた良い音でなっています。

  

(4)7591 プッシュプル NFBなし 初段LEDカソードバイアス
低域 10hz −0.5dB 〜 100khz −1.5dB と良好特性を示しております。 DF=0.7
DFが低いためか、残念ながら曇った感じの音です。 これではまだ使えません。
カソードをLEDの順電圧でロックしているので、低域の周波数特性は良好なだけに残念です。

  

(5)7591 プッシュプル NFBなし 初段CRカソードバイアス
低域 10hz −1.5dB 〜 100khz −1.5dB と良好特性を示しております。 DF=1
カソードのパスコンにはルビコンのブラックゲートを使用したためか、DFは低いがエネルギッシュな
音になりましたが、まだ雲っています。

  

(6)7591 プッシュプル NFB
低域 10hz −0.7dB 〜 100khz −0.7dB と良好特性を示しております。 DF=3.5
カソードのパスコンに使用したルビコンのブラックゲートとNFBによりエネルギ感としまり感がバランスしました。
このアンプはどちらかというとボーカル系、歌謡曲に合います。