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■オイルクリアランス測定&みやP号借用■

2001.6.29

シリンダーを加工に出す前にメタル類のオイルクリアランスの現状を測定しました。


▲これがプラスチゲージ。中に緑色の糸みたいなのが入っています▲

プラスチゲージは潰れる幅によってクリアランスを測定します。

雑誌では見たことありましたが、実際使うのは初めてです。(^^;


▲メタル(アッパー側)とクランクをセットします▲

組む前にメタル&ジャーナル部のオイルを脱脂しておきます。

メタルは場所&方向とも元の位置にはめ込みます。


▲メプラスチゲージを乗っけたところ▲

まさに”糸”です。

そよ風程度でもで飛んでいってしまうので注意。(^^;


▲ベアリングキャップにメタルをはめ込み、ブロックへはめ込みます▲

もちろん、方向には注意します。

ちなみに、逆方向にはめ込もうとすると、角が干渉してはまりません。

ご参考までに…。


▲ベアリングキャップボルトを順番に規定トルク(2.5kgm)で締め付けます▲

締め付け順序は画像の通り、内→外の順番です。

1〜8までは17mm、9&10は14mmです。

4にはオイルスクリーン用のナットが重なって付いていすので、ディープソケットがあると便利です。

あと、正確に締め付けトルクを管理するため、ボルトにはオイルを塗布しておきます。


▲締め付けた後、さらに90度回します▲

ここは”塑性(そせい)域締めボルト”なので、更に力を掛けて90度回します。

もちろん、締め付け順はトルクレンチを使って締め付けた順序と同じです。

 

■塑性域って何?■

せっかくなので、”うんちく”を少し…。(^^;

鉄やアルミをはじめ、あらゆる材料の変形には”弾性域”と”塑性域”があります。


▲弾性変形の概念▲

弾性域”とは、その材料を「P」という力を加えて変型させた後、その「P」を取り除いた時に完全に元に戻る状態を言います。

この理論によって物を設計することを”許容応力度設計法”といいます。

電卓を叩いていた頃の古い設計や重要度の低い設計などは、この”許容応力度設計法”で設計されています。


▲塑性変形の概念▲

これに対し”塑性域”では、「P」という力をどんどん強くしていくと元の形に戻らず、残留変位が生じてしまいます。

更に大きな力を加えると”ボキッ”と破壊に至ります。

この理論によって物を設計することを”限界状態設計法”といいます。

許容応力度設計法”は材料の性能の一部しか検討しないのに対し、”限界状態設計法”では破壊に至る状態まで検討します。

残留変位”には限度値を設けて変形を管理します。

ただ、計算方法は積分となるので、正確な検討をするには大変時間が掛かります。

しかし、近年の飛躍的なパソコンの進化・普及により一般的になりつつあるのも事実です。

ちょっと蛇足しましたが、そんなワケで大トルクの掛かるような要となるボルトには”塑性締めボルト”が使われている…

と、思います。(笑)

ですから、”塑性締めボルト”に”増し締め”は絶対にしてはいけません。

  

■作業に戻ります…■


▲組み付け完了▲

で、ベアリングキャップボルトを締め付けたのですが、逆の順序でバラします。


▲こんな風にプラスチゲージが潰れるので、一番広がった幅を計ります▲


▲計るのはゲージの袋に印刷されたスケールで測定します▲

画像の場合だと、0.038mmに近いですが0.051mmくらい、ということになります。

測定値は以下の通りです。

・1番:0.038mm
・2番:0.038mm
・3番:0.051mm
・4番:0.038mm
・5番:0.038mm

標準値:0.02mm〜0.04mm
限度値:0.10mm

全体的に摩耗しているみたいです。

傷が入っていなくても交換しておいた方が良い、というコトですね。

 

■お次はコンロッドメタルです■

同じ作業をコンロッドメタルでも行います。


▲プラスチゲージを乗せます。だんだん短くなってくるのは気のせいです(^^;▲


▲規定トルク(2.0kgm)+90度で締め付けます▲


▲クランクメタルと同じ様な摩耗状態…▲

コンロッド側の測定値は以下の通りです。

・1番:0.051〜0.038mm
・2番:0.038〜0.025mm
・3番:0.038mm
・4番:0.038mm

標準値:0.02mm〜0.05mm
限度値:0.10mm

こちらも要交換です。

 

■メタルの識別と選定について■

メタルの選定については整備書を読んでも、イマイチピンときません。

実際にメタルを発注して、クリアランスを計ってみたら謎が解けるのかもしれません。

一応、整備書に記載されてる選定方法をUPしておきます。

(1)コンロッドメタル

クランクシャフトのクランクウェブ部の認識色を確認します。


▲このあたりを観察します▲

識別色に従ってコンロッドメタルを選定します。

選定基準は下記の通り。

・識別色黄色:コンロッドメタルS0(MD326359/\1,300)
・識別色無し:コンロッドメタル
S1(MD326360/\1,300)
・識別色白色:コンロッドメタル
S2(MD326361/\1,300)

※注)整備書ではこの色の部分が””と表記されており、大変紛らわしいです。
これについてはタケさんに教えて頂きました。有り難うございます。

で、実際に認識マークを確認すると…。

・No.1:識別色無し→コンロッドメタルS1(MD326360)
・No.2:識別色無し→コンロッドメタル
S1(MD326360)
・No.3:識別色無し→コンロッドメタル
S1(MD326360)
・No.4:識別色無し→コンロッドメタル
S1(MD326360)

となりました。

(2)クランクメタル

クランクメタルは1ステップ多いです。

先ずは、コンロッド同様、クランクシャフトのカウンターウェイト側の識別色を確認します。


▲No.5のみ、反対側になります(上の画像参照)▲


▲次に、ブロックに刻印されている内径識別マークを確認します▲

 
▲ちょっと見難いのですが、数字を確認します▲

シリンダーブロックベアリング識別マークの上にはシリンダーボアサイズ認識マークがあるのですが、消されてるみたいです。

前回ボーリングしたから消したってコトでしょうか??

クランクメタルの選定基準は下記の通り。

・識別色黄色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS0(N0.1&2&4&5:MD326349/\1700)(N0.3:MD326354/\1900)
・識別色
黄色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS1(N0.1&2&4&5:MD326350/\1700)(N0.3:MD326355/\1900)
・識別色
黄色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS2(N0.1&2&4&5:MD326351/\1700)(N0.3:MD326356/\1900)

・識別色無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS1(N0.1&2&4&5:MD326350/\1700)(N0.3:MD326355/\1900)
・識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS2(N0.1&2&4&5:MD326351/\1700)(N0.3:MD326356/\1900)
・識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS3(N0.1&2&4&5:MD326352/\1700)(N0.3:MD326357/\1900)

・識別色白色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS2(N0.1&2&4&5:MD326351/\1700)(N0.3:MD326356/\1900)
・識別色
白色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS3(N0.1&2&4&5:MD326352/\1700)(N0.3:MD326357/\1900)
・識別色
白色&シリンダーブロックベアリング識別マーク=:クランクメタルS4(N0.1&2&4&5:MD326353/\1700)(N0.3:MD326358/\1900)

ああ、ややこしい!(^^;

でも、要となる箇所ですから慎重に選びましょう。

で、実際に認識マークを確認すると…。

・No.1:識別色無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=→クランクメタルS2(N0.1&2&4&5:MD326351)
・No.2:識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=→クランクメタルS3(N0.1&2&4&5:MD326352)
・No.3:識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=→クランクメタルS2(N0.3______:MD326356)
・No.4:識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=→クランクメタルS1(N0.1&2&4&5:MD326350)
・No.5:識別色
無し&シリンダーブロックベアリング識別マーク=→クランクメタルS2(N0.1&2&4&5:MD326351)

となりました。

 

■クランクシャフトエンドプレー?■

整備書に”エンドプレー測定”なる項目があるのですが、イマイチ理解できません…。

 
▲右が整備書の図。どういう方向にゲージをあててるのでしょう?▲

クランクシャフトのガタを測定と想像がつくのですが、”どっち方向”なのがか、整備書の図では理解出来ません。(^^;

どなたか分かる方がいましたら教えて下さい…。

ちなみに、基準値は下記の通り。

・標準値:0.05mm〜0.25mm
・限度値:0.4mm

 

■ボルト取り外し■


▲汚いボルトは取り外して洗浄▲

ブロックを”立てて”フロントケース側から見たところです。

単に自分が忘れないために、勝手に番号を振ってメモをしました。

それだけです……。(^^;

 

 ■みやP号を借りました■

みやPさんのエボ4を借りに、保管場所である雫邸まで行ってきました。

 
▲左:みやPさんのエボ4。右:在りし日の初代みやP号▲

みやPさんは現在海外赴任中で、雫さんが保管・管理していたのですが、お願いして借りさせて頂きました。

ところでこのエボ4、タダのエボ4ではありません!

なんと、ポルシェレッドにオールペンされているのです。!

表面だけでなく、普段見えないパーツの裏側まで…。

みやPさんの”こだわり”が凝縮されています。


▲暗かったので、翌日撮影▲


▲コンソールさり気なく”ラリーアート・ジャーマニー”のステッカーが!!どこで入手したの??▲

ホント、有り難うございます!

ちゃんと可愛がりますので…。(^^;

先ずは洗車かな??(笑)

 

 かかった費用 

・電車代=\500
 

合計:\500
累計:\150,058


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