今井清隆ファーストコンサート
February 14, 2001 (天王洲アートスフィア)


劇団四季を退団後、長〜い沈黙をやぶり、21世紀最初のバレンタインデーに ファーストコンサートをしました。休憩無しで23曲、いえ、メドレーもあり ますので、それ以上の曲を聴くことができました。歌声は勿論素晴らしいという ことは誰にでも想像できたでしょう。この歌声を長い間(ファンにとっては本当に 長い時間でしたよね)封印して(されて)たかと思うと、日本のミュージカル界は 一体何を考えていたんだ!と怒りさえ覚えます。

会場では今井さんのCDが発売されていましたが、これが素晴らしい出来栄え。 4曲を英語で歌っているのですが、3曲目の「Stars」などは、やはり94年に ジャベールを演じている今井さんということもああり、実際に舞台に立っているのでは、 という錯覚さえも覚えますし、その舞台も帝劇ではなくなんだかインペリアル 劇場にいるような気持ちになってしまうのです。(私はWEは行ってないので、 BWってことで^^;) アメリカ人のレミゼファンの知り合いにこのCDを 聴かせても、「日本のジャベールもいいでしょ?」(元・ジャベールだけど)と、 自慢できちゃうStarsなんですよ〜! そんな歌唱力抜群の今井清隆さんの ファーストコンサートをちょっと降り返ってみましょう(^^)




2001年2月14日。この日午後2時と7時に今井清隆さん復活の証であるコンサートが 開催されました。私はソワレを観に行きました。ほぼ満席だったのではないで しょうか。当日券の私は補助席での鑑賞となりました。この日は帝国劇場で 公演されているレ・ミゼラブルのソワレが無いということもあり、元同僚、、、 とでも申しましょうか、94年に今井さんがジャベールを演じた時のダブル キャストのお相手で現在もジャベール第一人者としてレ・ミゼラブルにご出演 なさっている村井国夫さん、そして初演からエポニーヌを演じ、エリザベス女王の 前でもエポニーヌをし、みんなの目標にもなっている島田歌穂さん、そして 現テナルディエ夫人で、今井さんがノーブル役@リトル・ミーを演じた時の お相手役の大浦みずきさん、加えて四季の石丸幹二さんらが見守る中、幕は あがりました。

センターに数段の階段、その両脇に演奏者のみなさん。ピアノ、サックス、 ギター、キーボード、、、など。そしてそのセンターの階段の上にコートを着て たたずむ今井さん。1曲目の始まりです。ミュージカル「ジキルとハイド」の 1曲目「Lost In The Darkness」にのせて、日本語で今井さんが歌います。 歌詞はよく覚えてはいませんが、「一人迷い、これから何処へいくのか」という テーマでした。(これってつまりは、劇団四季を辞めたということを意味して いるのかしらね) 歌い終わると数段ある階段を降り、コートを脱ぎ、コート 掛け(?)にコートをかけると、センターにあるソファ(のほうだったかな) に座ります。そして電話をかけだします。でも電話する相手、皆、留守電に なっているのです。自分の留守電には用件が一件のみ。森久美さんの声で 「遊びにおいでよぉ」というものだけ。

2曲目にはいります。今は立ち止まっているけど、やがて朝が来る、というもの。 今まで出会った歌、夢、、、朝が来るまえに考えてみたい、と力強く歌う今井 さん。やっぱり今回のコンサートは歌詞自体にも、今井清隆復活を意味させる 内容となっているようです。3曲目などは山形ユキオさんが出て来て(でも どうみてもクリスタルキング・笑)「今どうしてる?」と電話するようなもの だったから、「これって四季辞めた後の沈黙のこと?」とか、聴きながら考えて おりました。その上4曲目は、ライオンキングにのせて、伊東恵里さんがTV 画面の中から「旅立つのよ〜♪」みたいなことを歌うのです。そして5曲目で 「This is the Moment」を歌うわけです。「今こそ、その時〜♪」って。 「もう一度、街へ出よう。古い服は脱ぎ捨て、生まれ変わる」今井清隆復活に 向けて、四季を退団してからのことを歌で綴るような演出となっていました。


ここで演出に関して。。。チョットつっこみを入れてみたいと思います。
んーーー、、、”Contact”じゃんかぁ!
コンタクトとは現在ニューヨークのリンカーンセンター内にあるVivian Beaumont 劇場で上演されている作品です。そのコンタクトの第2幕”Contact”とイメージが そっくりです。疲れきって家に帰る主人公。留守電をきくと、パーティかなにかで 盛り上がって電話してくる友人、そして下の階の真下の部屋に住む女性からの 苦情電話。仕事で賞を受賞したり明るく振る舞っている主人公も、実生活では 色々悩みでもかかえているのか、部屋で騒音をたてたり、モノにあたって騒音 をたてるので、苦情がはいっているわけです。他にカウンセラーからの伝言。 馬鹿なことはしないように、というもの。でも主人公は自殺を試みようとしては 失敗したり、、、そうしているうちに、主人公が異次元と現実を何度か行ったり 来たりします。そして異次元で会った黄色いドレスを着た女性、、、最終的に 現実の自分の部屋に現れたのは、、、とまぁ、こんなカンジなわけです。

今回の今井さんのコンサートも、全体を通すとそういう流れです。先に書いた ように部屋につかれきって戻って来て、留守電をきいたりするわけですし、 4曲目の伊東さんの歌は、リモコンでTVをつけようとしてもつかなかったのに、いきなり TVがついて伊東さんが歌っているわけですし。そこから異次元ではなく、冒険 の旅に出かける、そして旅が終り、最後は現実に戻ってくる(つまり今井さんが 復活し、舞台の世界に戻って来る意味を示していると思います)、、、というもの ですから。

さてまた本題に戻りましょう。「This is the Moment」を歌い上げた後、 「電話で呼ばれから来た」と山形さんが登場します。一人でいる今井さんに 「もっと人生を楽しまなくちゃ。森久美子をみてみろよ」(その後今井さんは、 「一緒にしないでくれ」と言ってました・笑) そして山形さんは「一人で 地下でオルガン弾いてないで」などとかました後、I Feel Prettyの曲にのせて 今井さんを連れ出す、というカンジの歌詞で歌います。今井さんも途中から 歌います。

そしてたどり着く”心の街”といわれる場所。歌う歌は「ニューヨーク・ニュー ヨーク」。。。ここで伊東さんが登場。女性との出会い、、、(ね、コンタクト でしょ??) お二人で「I am Starlight」を歌います。そこからは今井さんが 活躍した代表作から2作品続きます。

ファントムですよぉ、ファントム。英語で「オペラ座の怪人」より「Phantom of the Opera」と「Music of the Night」です。上手いですよねぇ。しいていえば、 ファントム〜で「Sing My Angel〜Sing for Me」のくだりが、もう少しアヤシイ 雰囲気が欲しかったです。でもこれは劇団四季の今井さん版のファントムでも そうでしたので、今井さんのファントムがそういう解釈ってことなのかな? (そういえばそのCDでラウルが「クリスティーヌ!エンジェル!」って言い切って いたし、四季版がそうなのかも。ほらオリジナルキャスト版だと、「クリス ティ〜〜ン! エーーーーンジェル」ってカンジで、、、んー文字では書けないや。。。 ただ印象が違うものだったから。)この2曲は英語でした。

そして四季に入団する前の代表作の「レ・ミゼラブル」になりました。最初は 「夢やぶれて」を伊東さんが歌いました。ちょっと感情が入りすぎるファン ティーヌでしたけど、素敵でしたよ(^^) そして次も異色な?ジャベール の登場。「Stars」をクリスタルキング、もとい、山形さんが歌いました。 それでですね。次に今井さんがギターを持って登場したんですよ。そして 弾き語り。歌った歌が「Bring Him Home」、すっごくキレイなファルセットで 歌ってくださいました。なんとなく「今井さんのバルジャンも観てみたいかも」 と考えてしまいました。(あっ、頭の中で今井さんの声で”妹のぉ子ぉがぁ〜 ♪”って浮かんでしまった。やばい。一幕から始まっちゃうぞ・爆・その場合は 今井バルジャン&村井ジャベールで観たいな。今井さんがジャベールの場合は、 祐さまバルジャンで観たいな。。。と妄想してみたりして ^^;)でも イイ ですねぇ、レミって。その後はジーザスクライストスーパースターからの曲が 2曲続きました。それにしても今井さんの歌うゲッセマネが素晴らしかったです。

芝居仕立てでここまで来たコンサートですが、MCとなりました。 MCと言うより、やっぱり芝居仕立てですよ。森久美さんの経営する店に2人 が来て、、、森久美さんは今日はトークで勝負だとか言って、客席の笑いととったり。でも「どーーーーーして たのよ。みんなが待ってたのよ!」(ハハ、意味深?)と今井さんを盛り上げることをおっしゃった り、やっぱりトーク慣れしてらっしゃる。比べて今井さん、硬いカタイ!! いや、硬いどころか喋らない(笑) トークはとにかく森久美さんのペース。 今井さんの手相を見て「あらあら、最近大きな会社を辞めたわね。色々大変 だったのね。ヨソから行くからいじめられるのよ。でもね、大丈夫。今年は ”東”の方角から”宝”がやってくるわよ」と、ドドドーと喋り捲り。 (これは「東宝ミュージカル・風と共に去りぬ」出演を意味してるな〜)

トークが落ち着いた(笑)あと、森久美さんの”私達の仕事は運が勝負よ〜♪” という歌をキッカケに、ミュージカルの誕生してからの曲がメドレーで歌われ ました。南北戦争の翌年からミュージカルが生まれたんですねぇ。そして時代は ミュージカルプレイの時代に入り、ストーリーが入ってきました。その時代の 曲として森久美さんが歌ったサマータイムのワンフレーズがとても素敵でしたよ。 他にもエニィシングゴーズとかもメドレーに入っていましたっけ。そうそう、 「回転木馬」から「If I Loved You」を今井さんが歌ったけど、これまた素晴らし かったですねぇ。他に「アニーよ銃をとれ」から「ショウほど素敵な商売はない」 もやりましたっけね。とてもオイシイメドレーでした。

この後だっけなぁ、インディ・ジョーンズ、、、うん、そうそう。伊東さんの 服が、”森久美さんの店”のホステス役?で登場した時の服だったから、その 続きだと思います。今井さんがインディ・ジョーンズってことで、冒険の旅に出るってことで、 今井さんと伊東さんで洞窟を探検している芝居をやってたのは。伊東さんって マジな顔して面白いことを言うのがとてもお似合い(^^)ですねぇ。タナボタ の「新血鬼ドラキュラ」の時もそうでしたが。で、この冒険は2問目にクイズ に失敗してゲームオーバーでした。

ところで、17曲目は監獄ロックですが、山形さんはバリバリにあっていたな。 今井さんは、歌い方がロックでないので、こういう曲は私はあまり似合わない とは思うのですが、でも色々なことに挑戦している様子が伺えました。でも 息切れしてたよ(笑)

そして森久美さんと山形さんの会話でツボにはまる話題が! 森久美さんが 山形さんに「元夫婦だったでしょ〜」って言ったら、山形さんが「最近、再婚 したんだっけ?」だって。これは山形さんがレミゼでテナルディエ役をやって たからなんですが、森久美さんはその時もマダム・テナルディエだったので、 山形さんと夫婦の間柄ということで、このような会話になったんですよね。 でもね、森久美さんが「今度の亭主ね、、、小さいのよ」と、あの大晦日の 特別イベントの話を始めたのですよ。「大晦日のレミゼのカウントダウンでね、 あの人、ジャンバルジャンをやったのよ。でもバルジャンの方ってみなさん、 180cmクラスでしょ?一番小さい方のコートを借りたんだけど、それでも 引きずってしまってね」と!! 「振り返ったとき、笑っちゃってね。今度の 亭主も可愛いのよ♪」と!! あ゙〜、思い出してしまいましたよぉ。(ちなみに レ・ミゼラブル大晦日カウントダウン特別 イベントのレポートも書いてありますので、よろしかったら読んでください ませ)

ここのMCはね、どうみても、今井さんが息を整えるために、森久美さんが 喋ってつないでたんだと思いますよ〜(笑) その次の曲は、森久美さんとの デュエットでしたが、この曲、知らないので、今は思い出せないのですが、 でも歌が上手な人が2人でデュエットするってのは、いかに素晴らしいことか、 という印象が残っています。森久美さんって本当にパンチのある歌声ですよね。 歌い手さんは、「身体」が楽器そのものだから、その身体の大きさが、歌声を 響かせて、出てくるわけですから。多くの日本人の女性の歌い手さんを、 バイオリンに喩えるとすると、森久美さんはチェロやベースってとこでしょうか。

この後は伊東さんが出て来て、今井さんの想い出の品を紹介するってことして いましたね。んーと、何がありましたっけ。ひとつだけよーく覚えているのは ギター。小学生?の時に初めて買ってもらったギターで、「禁じられた遊び」 を弾きたいために買ってもらったとのこと。伊東さんのはからいで、今井さんが 「禁じられた遊び」を演奏してくださいました。これ、多分、予定外だったの ではないでしょうかね。今井さんが「もうずっとやってない、、、できるか?」 みたいなことをおっしゃっていましたので。で、そのギターの話が終った後に、 伊東さんが「では、1万円から!」とオークションにかけそうになると、会場 ではウケて笑いが起こっていました。今井さんは「大切にしてるもの なんだからー」とマジに焦っていたので、その真面目さが伺えました(笑)

次にミュージカルメドレーになりました。これは楽しかったですね。「役者は 帽子ひとつで、色々な役を演じることができる」という話をキッカケに、 山形さんが運んできたワゴンにのっかっている様々な帽子をかぶって、ナンバー を歌ってくださいました。例えば、騎士の帽子をかぶって「見果てぬ夢」 とか、カーボーイハットをかぶって、、、オクラホマ。インディアンのはねをつけて ”アニーよ銃をとれ”のAnything You Can Do (だっけ?やったのは)、 シスターの帽子?かぶりもの?して、サウンドオブミュージックから、Maria。 確かにそうですよね。作品を観る上で「帽子」って本当に重要な役割をして いますよね。

さて、その後はエンドレス・ラブを今井さんと伊東さんで歌い、設定として 元の世界?というか、最初の設定の場所である部屋へ戻っています。いつの まにやら戻っているってのが、これまた先に話した”Contact”の世界だなぁ、 と思います。とにかく今回のコンサートは、「今井清隆ここにあり!」という ものだったと思います。歌詞も復活に向けての日本語歌詞があったり、曲も エンドレス・ラブの後の「Let Me Try Again」って(どんな曲かは忘れた^^;) タイトル自体が復活を意識したものですよね。ま、舞台に立って歌う今井さんの 歌を聴いたら、問題なくその歌唱力に観客は魅了されることと思います。

最後、またTVモニターから伊東さんの映像が流れ、最初に歌ったLKから (歌詞はその演出の流れによって、これから旅立つ今井さんに贈るものだった ような記憶があります)もう一度、Can You Feel the Love Tonightを歌いはじめ、 そして今井さんがそれをうけてお歌いになってファーストコンサートは終了です。 さてアンコールですが、コパカバーナでちょいと意外だったのですが、これは メンバー紹介を兼ねてのものでした。で、最後の最後は、今井さんの歌。曲は ミュージカル「42ND.Street」より同名の曲。歌詞は勿論、あの素晴らしい 舞台の世界に戻っていくぞ、というニュアンスがバリバリと出ているものでした。 とにかく、とにかく、おかえりなさい!今井さん!! ミュージカルにおいて 声量があって歌が上手いってのは、聴く側には醍醐味だし、やっぱ基本でしょう〜(^^) 今井さん、これからのご活躍を期待しています!!



今井清隆
伊東恵里山形ユキオ森久美子(特別出演)

M− 1Lost in the Darkness(Jekyll & Hydeより)
M− 2歌の贈り物(アイ・ライト・ザ・ソングスより)
M− 3Cry Me a River
M− 4Can You Feel the Love Tonight(Lion Kingより)
M− 5This is the Moment(Jekyll & Hydeより)
M− 6I Feel Pretty(Westside Storyより)
M− 7New York New York
M− 8I Am the Starlight(Starlight Expressより)
M− 9Phantom of the Opera(Phantom of the Operaより)
M−10Music of the Night(Phantom of the Operaより)
M−11I Dreamed a Dream(Les Miserablesより)
M−12Stars(Les Miserablesより)
M−13Bring Him Home(Les Miserablesより)
M−14I Don't Know How to Love Him(Jesus Christ Superstarより)
M−15Gethsemane(Jesus Christ Superstarより)
M−16ミュージカルの誕生(メドレー1)
M−17監獄ロック
M−18あなただけ My Love
M−19帽子のジョー(ミュージカル・ナンバー・メドレー)
M−20La Boheme
M−21Endless Love
M−22Let Me Try Again
M−23Can You Feel the Love Tonight(Lion Kingより)
E−   1コパカバーナ
E−   242ND.Street(42ND.Streetより)