KINOさんの観劇レポート


先日ブロードウェイで「Jekyll & Hyde」を観劇したKINOさんからレポートを 頂きました。また、KINOさんは1997年のオリジナルキャスト(クチオリ& エダー)でこの作品を観劇しており、その当時の 観劇レポートも送って下さいましたので、そちらも楽しんでくださいませ。



☆Jekyll & Hyde☆
PLYMOUTH THEATRE (New York)
2000.11.10(Fri) 8:00PM

MEZZANINE H-106 ($45.00)
→tktsにて半額購入


Dr. Henry Jekyll & Edward Hyde........David Hasselhoff
Lucy.....................Coleen Sexton
Emma Carew...............Andrea Rivette
John Utterson............George Merritt
Sir Danvers Carew........Martin Van Treuren(*)
(*)印はファーストキャスト以外


tktsでチケット購入後、食事をし、One Shubert Alleyにてお土産などを物色 (もちろんニフティー関係の友人向け(笑))後、部屋に戻りちょっと休憩…  と思っていたところ、休憩どころか爆睡してしまいました。 目が覚めたら、 ああもう8時5分、開演しているっちゅーの(^_^;(^_^; 過去の海外観劇で観劇中寝入ったことは何度かありますが、寝坊して遅刻した のは初めてです。 幸い、ホテルが劇場に近かったので、8時15分には 無事、劇場に辿り着きました。

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97年秋にオリジナルキャスト(Robert Cuccioli&Linda Eder)で観劇して 主演役者陣の圧倒的な歌唱力にすっかり心酔、いろんな人にこの作品の観劇を 勧めてきた私でありましたが、Cuccioli氏の降板後はさすがに足が遠のいてお りました。 来年、年明けに作品のクローズが正式発表になったのと、「ナイトライダー」 「ベイウォッチ」などのTVドラマで大人気(らしい)スター俳優、 David Hasselhoffがブロードウェイの舞台に初登場なのが話題なので、これで 見納めかと久々に観ることにしました。 2年ぶり4度目の観劇です。

さて、David Hasselhoffですが、非常に長身で上半身はガッチリしてますが、 全体としてはスラリとした印象、さらに固い感じの整った顔つきは長髪も衣装も 似合っており、なかなかイメージ的には良いではありませんか!(^^) 舞台映えのする容姿でいかにもスターという感じです。  ミュージカル俳優ではないものの、彼のアルバムは世界各国、特にヨーロッパで ミリオンセラーになったとのこと、確かに深みのある良い声です。

が…、場面が進むにつれやや不満が。 この役の最大の見せ場は1幕目は "This is the moment"、2幕目はもちろん"Confrontation"の変身シーンですが、 どうもこの2曲のように曲の緩急が激しい、いわゆる絶唱系の歌で、盛り上がり にかけるのです。 オケとも細かな所であわず、メロディがほんの少し走ってい たようでした。 特に、"This is the moment"はセットの総転換と歌の盛り上が りがピッタリ合ってのシーンなので、とにかく血管が切れる程絶唱してもらわな くてわねぇ。 思うに、役者歴は長い方ですが、これが初舞台という事で、ミュ ージカル役者として、大きく見せる、ということにやや慣れていないのかも。 特に、この手の役では鼻につくぐらいというか、少なくとも普段の2、3割増し ぐらいの演技をして丁度良いって気もします。 "Confrontation"も、同様の理由で、ジキル、ハイドの入れ替わりにいまひとつ 切れがありませんでした。  ただ、この役について、まだ1ケ月弱で、試行錯誤の時期なのでしょうし、初見 の観客には今の演技&歌でも多分、問題ないんだとは思います。  魅力溢れるジキル博士には違いなく、割と気に入りました。

で、Hasselhoffは全体としては合格点なんですが、問題は、ルーシーです。 Coleen Sextonは一見若そうだな、と思ったら本当に若くて若干20歳。  これがBWでの初主役。 甘えた感じの表情と声でキュートな印象。 しかし、この役にはキュートさよりも妖艶さが必要。 また、歌唱力はもちろんありますが、この役は「歌が凄く旨い」程度じゃ駄目 で、「もの凄く信じがたいほど旨い」人にやっていただきたい。  経験が浅すぎると思いました。 風邪でもひいたのか声の調子がかなり悪かったせいもありそうですが…

エマ、Andrea Rivetteは貴婦人らしい雰囲気もあり、演技、歌とも申し分なし。 "In his eyes"など完全にエマがルーシーを引っ張っているような状態。 改めて思いましたが、この作品は作曲家、Wildhornが自分の奥さんにしちゃった オリジナル・キャストのLinda Ederのために当て書きした曲ばかりなのですよ、 きっと。 力むことなく、音程を変幻自在に替えることの出来るまさに超絶的な 歌唱力の持ち主、Ederを超えるルーシーはこの作品に限っては出ないのです。  サラ・ブライトマンのクリスティーヌを超える人が今だ出ないのと同じ理由で。 それはある意味、しょうがないことですし、決してオリジナルキャストのみが 全てとは思いません。 けれども、少なくともEderと同程度の成熟した魅力と キャリアのある女性をキャスティングしないと。(今、思うと98年に観た Luba Masonは結構、良かったのかも)

主演のジキルを演じる役者のネームバリューだけでの集客には、限界があります から、作品全体のレベルがこれ以上下がらないうちのクローズは懸命と言えまし ょう。 ただし、娯楽大作として素晴らしい作品なのは間違いないので、 ナショナルツアー等では、引き続き、上演されるでしょうね。。

余談ですが、水曜、土曜のマチネのみ出演しているもう一人のジキルは やっぱりRob Evanであった! 初演時、私のお気に召さなかったEvan君。 プレイビルの写真を見ると、なんだか数年でとってもおじさん化しているのが ちょっと悲しい。 3年前はもう少し、若々しいお兄ちゃんって感じだったの に(;_;) しかしながら、この役はEvan君の当たり役になっているみたいです。 さて日本版、本当に上演されるのか定かじゃないが、楽しみですね。 ルーシーのキャスティング、歌える人にお願いしたいものです。 あと書き割りの実験室とかは絶対に無しね(^_^;(^_^;

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上記のレポート書いたのは約1ケ月前なのですが、御存じの通り、数日前に日本での 翻訳上演決定&キャスト発表になり、予想通りのジキル博士と予想を大幅にはず してきた女優陣等いろいろな意味でかなり驚愕、でも、やっぱり楽しみ(笑) ま、とにかく、出演される方にはがんばって歌って頂きたい。 その一言です、ハイ。