番外編・郡愛子リサイタル

− 声は気ままに −



第13回、第14回ジロー・オペラ賞と、2年連続で受賞をし、更に翌年には リサイタル「オルフェオの世界」において文化庁芸術祭芸術祭賞を受賞している メゾ・ソプラノの郡愛子さんのリサイタルへ行きました。このサイトでも「今月の お勧め」というコーナーで、キャンディード・コンサート形式を紹介していますが そこでは「オールド・レディ」役として出演されていました。

1曲目は大抵の人が聞いたことのあるであろう「女心の歌」から始まりました。 これは私のようにクラシック初心者には有難い構成です。そしてマイクを持って 最初のMCです。ここでは常連の方、郡さんをご存知の方々にとてもウケル内容の MCだったようです。郡さんはかなりのお酒好きで、大の字になって寝てしまった とか、面倒をみてくれた人が腰痛になったとか、面白おかしくお話ししてらっしゃいました。 そして2曲目は、私にとってはとてもタイムリーな曲、カルメンの中で歌われる 「ジプシーの歌」でした。日本語で歌ってらっしゃいました。ちなみに「ジップシィー のよっるっはぁ〜」という出だしではありません(笑)あ、こりゃ東宝ミュージカルの カルメンを観た人じゃないとわからないっすね。この秋に観たミュージカルでは フラスキータ役の岡田静さんとメルセデス役の麻生かほ里さんがテーブルの上で 踊りながら「トゥラーラーラー、ラァ〜〜〜」と歌って、そして途中から真央ちゃん カルメンが出て来て歌ったナンバーです。今日の郡さんは、フラメンコ用のカスタネット を鳴らして、そして歌いました。

3曲目はちょっとした演出がみられました。バイオリンを持っての登場です。 それと一緒に暖簾が出てきます。裏には本日ゲストのバイオリニストの中沢きみ子さん が。すまして郡さんはバイオリンを弾くそぶりをします。実際、弓の動きは実際の 演奏とほぼ一緒の動きをしていました。時々、ギィーってにぶい音がして、観客の 笑いを誘っていました。そして途中からは、歌いながらの演技となりました。 次の4曲目はバイオリンの演奏、曲は有名なチャールダーシュでした。第一部の 最後の曲はドヴォルザークの作品。短く分かれていて、7つから成り立っていました。

第二部は最初はまた耳慣れた曲からのスタートです。3曲目では、一升瓶を抱えて 酔っ払いの熱演が入りました。そしてプログラムには書かれていなかった「森の 音楽家」を歌詞をアレンジしたもので「酔っ払ってなんかいないのよー」といいつつも 最後には舞台のセンターで、くまのプーさんを枕に寝てしまう、という演出も ありました。最後は、サン=サーンスを歌いあげ、そしてアンコールではお馴染み ショパンの別れの曲に自分で歌詞をつけたものを歌ってくださいました。

リサイタルが終わり、連れていってくださったにゃもんさんに、2つほど質問を しました。
(1)歌い手さんって、どうしてピアノの縁を右手で押えて歌うの?
(2)ピアノより上手(かみて)で歌うというのが普通なんですか?
歌とはまったく関係ない質問かもしれませんが、今日のリサイタルで目についた ものですから(^^;)疑問をぶつけてみました。

(1)に関しては、郡さんもそうだったし ピアノ演奏で歌う歌手の方々の今までのイメージもそういうものだったのです。 にゃもんさんの回答は「特に意味があるというものではなく、手持ちぶさたに なってしまう人が多いだけ」とのこと。(2)に関しては、本日の舞台演出の ことなのですが、第二部3曲目では、かなり笑いをとっていたのですが、実は 右バルコニー席(2階)の2列目だったため、舞台の上手で何が起こっている のかは、私の席からはわからなかったのです。右バルコニー席の人は1列目でも 身を乗り出さないとわからなかったと思います。ちなみに私の席からは、1列目の 方や、てすりで、郡さんの姿は他の曲でもあまり見えない位置でした。勿論、 歌のリサイタルですし、素晴らしい歌声ですから、大満足のリサイタルでした。でも 右バルコニー席以外の観客にはみえるし、うける事をしているのです。私は 「ほぼセンターにピアノがあり、グランドピアノのフタ(名前がわからん^^;) が開いているので、音をよく聴くために、ピアノより上手に立ったり、上手で 動いたり、上手でネタをやってる(あ、クラシックではこういう言い方は変か?) のか」と思ったりしたのでした。ちなみに、にゃもんさんの回答は「別にピアノの 上手で歌うという決まりがあるわけではない」というものでした。

だとしたら、私はもったいない気がしました。先に書いたように、右バルコニー にはその演出がわかりません。歌のリサイタルだから歌が聞こえればいいのかも しれないのですが、生意気なことを言うようですが、歌で観客全員を魅了する わけだから、トークや演出で笑いをとるネタをやる場合は、やはり観客全員の 心をゲットできたほうがいいのでは?と思いました。最初はワインか何かの こぶりのビン。次は一升瓶。両方とも上手から出て来て、上手寄りのところで 何かが起こっていました。その都度笑いが起こっていました。

例えば、1本目が 上手から出てきたら、下手で演技して、2本目はその逆。そうすると、見えない 部分があっても想像がつきます。または、同じほうからビンが出てくるとしても 舞台は広く使えるので、ある特定の場所の席の人達だけが笑えないということは ないように動けると思いました。あと、ビンの出方ですが、そのうち1本は ピアノの方、、、いや、演奏の邪魔になるので、譜めくりの方の内ポケットから ウィスキーの小ビン(あのひらべったいやつ)が出て来て、お酒好きの郡さんに渡してみる とかあっても面白かったかもしれないですね(^^)

でもこんなこと考えるの、きっと私くらいだったに違いありません。歌を聴きに 行っているわけですから。。。お笑いネタをいちいち拾おうとすることありません よね(苦笑)歌とか曲とかの質問もせず、変な質問をしたにもかかわらず、丁寧に 答えてくださったにゃもんさんには感謝いたします m(_)m 有難うございました。 ついついお笑いネタの件で気になったことを書いてしまっていますが、リサイタル 自体は大変素晴らしく、そして私のような初心者でもわかる曲がはいているという 構成で、大変楽しい時を過ごすことができました。

第一部 ジプシーの歌を集めて
M− 1女心の歌    ヴェルディ  歌劇「リゴレット」より
M− 2ジプシーの歌(にぎやかな楽の調べ)    ビゼー  歌劇「カルメン」より
M− 3ベッペのアリア    マスカーニ  歌劇「友人フリッツ」より
M− 4チャールダーシュ(ヴァイオリン演奏)    モンティ
M− 5「ジプシーの7つの歌」作品55    ドヴォルザーク  (ヘイドゥーク詩)
第二部恋に酔い、酒に酔い、のりもの酔い
M− 6ホフマンの舟歌    オッフェンバック  歌劇「ホフマン物語」より
M− 7マイ・シップ    クルト・ワイル  ミュージカル「闇の中の女」より
M− 8アンネン・ポルカ(酔っ払いの歌)    ヨハン・シュトラウス2世
M− 9森の音楽家
M−10人知れぬ涙    ドニゼッティ  歌劇「愛の妙薬」より
M−11学生王子のセレナーデ    ロンバーグ  ミュージカル「学生王子」より
M−12愛よ、か弱い私を助けて    サン=サーンス  歌劇「サムソンとデリラ」より
M−13あなたの声に心は開く    サン=サーンス  歌劇「サムソンとデリラ」より
E−   1ENCORE  「別れの歌」  ショパン (詩:郡愛子)