番外編・聖飢魔U
The Final Black Mass Tour 「LIVING LEGEND」



1999年12月31日をもって解散をする、聖飢魔Uのミサを観てきた。初めて 観たのが、えっと、93年のロック・オペラ「ハムレット」よりも前だから、もう 6〜7年前頃に大阪。あとは新宿のパワーステーションで、各自がテーマを もってソロのミサ(?)をして、最終日に全員でのミサ、ってのを観たことがある。 そして今日で3回目。でも本当にやめちゃうのかなぁ。だって素晴らしすぎる ステージなのだ。

会場は東京国際フォーラムA。観客(いやこの場合、信者か)は勿論、コスプレの 方々が沢山います。偽デーモンやら、偽エース、中には超セクシーなボディコン 小悪魔ちゃんやら、看護婦までいます!ちなみに私の選ぶ今日のMVPは、3〜4 歳くらいの偽ゼノンの女の子です。可愛かった(^^)

まず会場に入って目につくのが舞台セットです。これがロックのコンサ、、、いえ、 ミサの舞台セットなのだろうか、というくらい、凝ったものです。なんか「トータル リコール」を思い起こしましたよ、今回の舞台セット。イメージとしては舞台上の 設定が地下なんでしょうね。舞台奥には、地底を掘り進む巨大ドリルの先端みたいな ものが壁を突き破っています。上手サイドにカマ、いやツノかなぁ(三日月形のね。でもって下弦の月の 左4分の1くらいのもの)みたいなものの先端が突き出ていてその手前にキーボードセットの高台があります。 それより少しセンター寄りの上の照明を設置しているあたりからそのカマだか ツノだか(でもって、上弦の月の左半分くらいのものね)が突き出しています。 上手サイドには下から突き出たのがありまして、向きでいうと右っ側の三日月かな。 で、その付け根にはドアがあり、そこに人が入れるスペースがあります。そして 位置的にはドアの真上あたりにグルッと踊り場(とでもいうのかな)みたいなものがあります。 そうですね、その形ですが、魔女の帽子のイビツなカンジのもの(?)、とでも 想像してみてください。。。うー、わかりづらいか(^^;)ごめん、語彙力無くて。

さてミサのはじまりです。上手からライデン湯沢殿下とドラムを乗せたセットが スゥーッと出て来て、後方センターを陣取ります。例のドアのところの照明がともり、 そこから他の構成員が出てきます。そして一曲目の一発目のジャーンという音で 客席の信者の皆さんが人差し指と小指を立てて、右手を高々とあげます。これがまた 揃ってるんですよ。音楽が始まり右手を前後に動かしていると、なんか箱みたいな ものに乗ったデーモン小暮閣下の登場です。そして2曲目からはもうみんな凄い 激しく揺れ出し、フォーラムの床がギシギシ揺れるんですよ。壊れそうでした。

聖飢魔Uのミサって、ただのロックコンサートではありません。しいて言えば、 アンコールが一番、コンサートっぽいです。ミサ本体は、芝居かロックミュージカル でも観ているような気分になります。舞台セットは先に書いたように凝っており、 また照明が凄いのです。色使いが豊富。舞台後方のドリルの隙間から照明がもれたり あと上手のツノみたいなのの上半分はあちこちに穴があいていて照明の光がもれる (それとも電球がついているのかな)ようになっています。例えば、ツノみたいな セットを客席から観ると正面全体は赤のライトがあたっていたりするのですが、脇(フチ) には緑のライトがあたっていて、ツノの陰影がついていて、しかも怪しげな雰囲気を 出していたりします。それに舞台の上の照明器具の数が物凄い。今回、 アイ・ティー・オーとかレーザーとかはなかったけど、それでもとにかく豊富な 照明演出による演出が舞台を更に盛り上げているという印象を受けました。

勿論、曲の流れもストーリー性を感じるような構成になっていて、虚無僧みたいな 人々が出て来て、舞台上で色々あるのですが、最終的に上手にお坊さんと閣下が はけた後、SEでバキッ、ボキッという音がしてくるのですが、曲が終わると 構成員全員が上手サイドを向き、合掌したり(笑)。。。次の曲では病院のベット に横たわる閣下が出て来て、顔だけ出して歌うんですよ。で、怪しいドクターが 手作りっぽい(笑)どでかいメスを入れて、骨だの胃だのを取り出したりするの です。また、ゼノン和尚とライデン殿下によるリズムソロに入る時ですが、上手 にあるセットのドアが閉まっていて、最初にライトがつくとそこにゼノン和尚の 演奏する姿、そして一旦ライトが落ち、次にライトがつくとルーク参謀、次が エース長官、と続きます。最後にまたゼノン和尚が出て来て、ライデン殿下との リズムソロにうつるのです。8曲目までがとても幻想的な構成です。9曲目の 前に構成員の紹介(裏話かな^^)を閣下がして、ひとりひとり喋ります。そして 9曲目からはラストに向けて、突っ走るというカンジの構成に思えました。 ミサ本体では、舞台の上と客席で掛け合いとかがあり、声をおもいっきり出せたり するのですが、ネタが今日は「老人と子供のポルカ」で、わからない世代が多い んじゃないのとか思いますけど、私はうけましたっ。私も閣下と同世代ですからね。 10万年以上生きているの(笑)

ちなみに今回のMCですが、まず一回目は、オールナイトニッポン風。その昔、 オールナイト日本のパーソナリティをしてたということで、今日のミサ前に 思い付いてやったとのこと。提供(今回のミサのスポンサーとかスタッフ)を おもいっきり読み上げてましたね(笑)

二回目のMCでは構成員の紹介。まずライデン湯沢殿下。殿下は九州の実家に 先日帰ったそうです。九州でミサをやるため一同、早朝便(凄い早いヤツで安い ところって言ってたから、スカイマークにでも乗ったのかな)で九州へ上陸。 で、殿下は実家へ行ったのだが、凄い早朝なのに加えて、なーんと実家の鍵を 忘れてきてしまって、締め出し状態(^^;)「おーい」と叩いても起きてこない ので、駅前で3時間も時間をつぶしたそうです。その時、キオスクで自分が表紙に なっているSPAを発見!早速購入し、周囲を通る人達に表紙がわかるように雑誌を 持ち、とっても不自然な格好をしながらも、布教活動につとめたそうです(爆)

次にゼノン石川和尚。解散が間近となった今でも聖飢魔Uとしての活動が、老いても なおも盛ん(笑)で、先日もCF撮影をしたそうです。文部省の覚醒剤撲滅運動 のもの。これには演出的に、覚醒剤をやってしまったという設定の中・高校生も 出演するのですが、ゼノン和尚は待ち時間に(間違って?)その控え室のドアを 開けてしまいました。すると、目の下にクマのメークをした彼等が一斉に和尚に 視線を。。。おもいっきり恐くなった和尚は「し、失礼しました。。。」と あわててドアを閉め、自分達の控え室へ。「ふー、恐かったよぉ(T_T)」。。。 「なーにを!自分のほうが恐いくせに」という閣下に和尚は不服。「みんな俺の 事を恐いだの、化け猫だのいうけど。。。本当はこんなにフレンドリーなのにぃ!」 ちなみに、私はゼノンキャラが一番キュートだと思います(^^)だってね、 右腕の上げ方がなんとなく「竹コプタァ〜!」みたいな(つまりドラエモンね^^) カンジでね、右腕の曲がり具合とか、左に体を傾ける角度、それに加えてあの ツノが猫っぽくてとってもキュートだと思うんだけどな。

次はキーボード。オースティン・松阪(松崎?)パワーズさん。でも呼ばれて 出てきた人がとっても怪しい。おもいっきりオースティン・パワーズって感じの 人。そしたらキーボードの人の兄弟だったみたい。

そしてルーク篁参謀。一回目のMCの時、閣下と二人で当時の再現っぽくやっていた。 思い起こせば、オールナイトニッポンの話があった時、「これは自分にとって チャンスに違いない」とスタジオにノーギャラで通い続けたそうです。ずーっと ノーギャラ。かーなり長いこと。でもそのかいあってNACK5での番組をやる ことになりました。しかも4時間。これじゃオールナイトニッポンの1部・2部を 合わせた時間だ!しかもNACK5は遠い。でもどんな経験でも無駄になるものは ありませんよね。のちに5人で30分番組を担当した時、もうらーくで楽で仕方 なかったそうです。

さてそしてエース清水長官。ムードのある音楽を演奏して客席の雰囲気がふわぁ〜っと なった頃、いきなりフツーに喋り出すんですよ。で、話を聞いているとまた急に あまぁーい演奏を始めるのです。話の内容?それは本人も言ってましたが、特に 内容はありません(笑)この変わり身の速さでウケ狙いってやつかな〜。

今日はアクシデントもありました。ミサのラストナンバーが終わり、客席で アンコールの声が騒がれている時、スタッフの人が出て来て「えー、火事の 可能性があります。そのまま少々お待ちください」などと言うのです。「へ? 待ってていいの?誘導してくれないの?」とか思っていると、次のアナウンスは 「トラブル発生」というもの。結局30分くらい間があいて、アンコールが 始まりました。だから、ミサ本体が第1幕、そしてアンコールが第2幕って とこでしょうかね。中休みがあって、観客もテンションが落ちましたが、でも 一番大変なのは舞台の上の人達ですよねぇ。

さてそんなアクシデントもありましたが、とにかく素晴らしいミサでした。でも 本当にこの人達、解散しちゃうのだろうか。。。非常にもったいない。あとは 年末の3日間に浦安にあるNKホールを残すのみ。舞台の上にたつ者として、 あれだけ観客を熱狂させる感触というものは、喜びであり快感であるはずだ。 そういう場をひとつ減らすというのは。。。勿論、実力も功績もある方々だから 色々なプロジェクトは進行していくのだろうが、なんだかとても残念だ。この サイトにくる人達はミュージカルファンや実際に舞台の上で歌ったり演奏したり する人が多いから、きっとあの凝った演出や構成には興味をひかれるものが あると思うのだ。一回観て欲しかった気がするなぁ。。。あー、なんだか私、 年末のNKホール、行きたくなった。。。


M− 1創世紀
M− 2Heavey Metal Is Dead
M− 3アフロディーテ
M− 4君が代は千代に八千代の物語
M    C今日はオールナイトニッポン風でしたよ(^^)
M− 5Revolution Has Come
M− 620世紀狂詩曲
M− 7戦慄のドナドナ
M− 8Ratsbane 〜 リズムソロ 〜 (ゼノン & ライデン)
M    C構成員の紹介や裏話など
M− 9悪魔のメリークリスマス(完結編)
M−10Stainless Night
M−11白い奇蹟
M−12Brand New Song
M−131999 Secret Object
M−14Fire After Fire
E−   1ENCORE 1 − メドレー
E−   2ENCORE 2 − Jack The Ripper
E−   3ENCORE 2 − Winner!